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虐殺小説総合スレ

1 :こんな感じで。 :2003/01/23(木) 16:06 [ Srb7ry2I ]
文章を読んで想像するのもまたオツなもんです。
-----------------------------------------------------

「さぁ、逝こうか・・・」
しぃの首を絞めるモララーの手に力が入る・・・
「ダ・・・ダズゲデェ・・・シン・・ジャウ・・」
途切れ途切れに聞こえていた断末魔の声もやがて聞こえなくなった。
「氏んだか・・・」
モララーは「かつてしぃであった」冷たい肉塊の前にたたずんでいた。
死体は死体でしかない。もはや反応を示さなくなった物体には何の興味も湧かなかった。

2 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 16:44 [ gTuoHeX. ]
2

3 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 18:00 [ WQ8gSng. ]
この板って
★ココは過激な表現を含むAA、いわゆる「虐待・虐殺AA」のための板です。
だろ?
文字レスですらウザがられるのに、文字用のスレはまずいよな。

4 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 18:04 [ LMFjVJa. ]
>>3
文字レスとSSは全然ちがうものだろう
俺はあってもいいと思う

5 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 18:10 [ MN4GH19I ]
漏れもあっていいかと思う。

6 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 18:45 [ s4rp8N3g ]
小説のAA化ってのも面白そうだね

7 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 19:21 [ XXqk0VMM ]
小説は人々のニーズにかなっているから問題無い。
文字レスは誰からも求められていない。

8 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 19:44 [ hkfZzYEQ ]
>>1イイ

9 :カプチーノ甘口(LPUTiKoA) :2003/01/23(木) 19:59 [ aFN0bc0E ]
>>1
面白そうです。
むしろ歓迎です。

10 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 20:34 [ dCIfO4CM ]
ここの1さんじゃないけど、少し書いてみますた。

都会の片隅のアパートの一室に、アヒャが独りで暮らしている。
だが、今日は客人がいた。
台所のまな板の上には、しぃがいた。
かなり太い釘で四肢をまな板に固定しているので、
しぃが激しく暴れても大丈夫だ。
「ネェ ダッコシテアゲルカラァ ヒィィ イタイヨォォ シィハ ナンニモ シテナイヨォ」
悲鳴と絶叫と号泣を混ぜ合わせた無様な発音でわめいてくる。
アヒャは裁縫用の大きく鋭いハサミを持って来た。
そして、腹部の柔らかな皮膚をつまみ、ヘソからノドの方まで切り開き、
皮膚を包丁で剥がし、釘で止めた。
「シィィィイッ ウウェエ ゲウウェッ」  
叫びは途中から、嘔吐のような音に変わった。
アヒャはいつもの笑顔で、今度はハサミを助骨沿いに切り裂いた。
しぃの心臓の鼓動にあわせて、血管から血がリズミカルに吹き出している。
露出した内臓。しぃはまだ、かろうじて生きている。
アヒャはお気に入りのコーヒーカップに、電気ポットから熱湯を入れた。
何のためらいもなく、熱湯を切り開かれた腹部にそそいだ。
「ヒギャァァァ オゲエッ」
湯気がたちこめ、血が飛び散り、
恐怖のあまり脱糞したしぃの糞尿のにおいがしている。

都会の片隅のアパートの一室に、アヒャが独りで暮らしている。
今度の客人は、いつ来るのだろう?
次のおもてなしのために、アヒャは刺身包丁を研ぎ始めた……。

11 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 20:49 [ JotfDt4k ]
>10
ガクガクブルブル

12 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 21:20 [ 8VzJRS/c ]
>10
イイ!文字だけでも充分楽しめるね。

13 :序章 :2003/01/23(木) 21:20 [ Srb7ry2I ]
マターリ派と虐殺派の戦いが勃発して1年後。
新たな不安がAA達を襲った。数百件にのぼるしぃ・ちびギコの誘拐・虐殺事件、
様々なびぃ、ぶぃの出現、警備隊と名乗る戦闘員の出現。これら一連の事件が、
しぃ対策委員会の「最終的解決」の影響だと気づくものはいなかった。
びぃ、ぶぃの処理に困り果てた政府に、一通の書類が届けられた。
それは「ダスキソ提案書」であった。差出人は「しぃ対策委員会委員長」とだけあった。
彼の本名は謎に包まれているが、かつて、「サソポール」の開発で話題になった人物、という。
政府は、その提案に合意し援助金と虐殺事件後、放置されていた人工島を開発工場として、委員長に提供した。
委員長はしぃ対策委員会を設立し、「ダスキソ」の開発を進めた。

同時に真の計画も…。

しぃ対策委員会の設立が、AA達にどのような影響を与えることになるのか、
この時点では分かるはずもなった。そして今、AA界がしぃ対策委員会の影に飲み込まれつつあることも…。

14 :耳もぎ名無しさん :2003/01/23(木) 22:44 [ SRzqxvX6 ]
良スレ期待

15 :(BCDhnK6I) :2003/01/23(木) 22:47 [ B//WcyXs ]
実は俺もやってみたかった。
と、何事もなかったように書いてみる。

ここは子供が仲良く遊ぶ場所、ゆとりを取り戻す場所、世間話をする場所。
ごく普通の公園でごく普通に人々はその光景を目にしている。
しかし誰も動揺はしない。
ごく普通の光景だから。
血と臓物にまみれたちびギコとしぃの死骸と、
彼らの身体と心を弄び血や血とはまた違った体液をその体に浴びている人々。
これらはごく普通に存在している。
何らいつもと変わらない光景。
腐臭なんてどこでもする。
それが普通、そんな世界。
昔はみんな共存していた時期もあった。
だがちびギコやしぃには元々はっきりとした人権は無く、
いつからかそれらの虐殺は人々のブームとなった。
もちろんかなりの数から通称虐殺派は反発を受けたが
虐殺、というモノには止められない快感があり、
誰にも虐殺をやめさせることはできなかった。
反対していた人々も段々そういう空気になれ、
もうほとんど誰も気にしなくなった。
こうして今に至る。

16 :(BCDhnK6I) :2003/01/23(木) 22:48 [ B//WcyXs ]

日杏モラ牙、
彼はこんな当たり前のようになった虐殺に嫌気が差していた。
だから彼は今日も仲間と共に人気のない場所で「神聖なる虐殺」をおこなっている。
「シィィィィィ!シィガ何シタノ!!?」
しぃの耳がもげ、大量の血が噴き出す。
それと同時にしぃが痛みで転げ回った。
「別に何もしていない。ただ弄れば面白そうなんだよ、お前」
そういいながら腹の肉を断ち、仲間と共に腸を引っ張り出す。
しかし痛みを感じているのかいないのかすらわからない程
しぃの顔はさっきまで叫び回っていたとは思えないくらい冷静に
自分の腸と耳を見つめている。
「シィノ・・オミミ・・・シィノ・・・オナカ・・・」
しぃはそう言いながら自分の腸を腹の中に戻そうとする。
いくら戻してもすぐ飛び出したがしぃは全く気にせず何度でも腸を自分の中に戻そうとする。
そうしているうちにしぃの声は段々小さくなり、とうとう聞こえなくなった。
そして少しの間痙攣を起こしたがやがて動かなくなった。
(そうだ・・・この感じ。俺はこの妙な感覚の為に虐殺をしてるんだ・・・)
何度も見てきた光景だがその度に新鮮さを覚える。
まだ午前中、今日はまだまだ時間がある・・・(とりあえず終わり)

17 :耳もぎ名無しさん :2003/01/24(金) 00:49 [ wYTbKoBg ]
おいおい
ここの管理人はローカルルール無視のスレを黙認かい?

18 :耳もぎ名無しさん :2003/01/24(金) 01:03 [ RCG46j5U ]
>>17
勘違いしてないか管理人は今はV氏だぞ。

19 :耳もぎ名無しさん :2003/01/24(金) 02:57 [ HvErrO8A ]
小説は「作品」だと思う。
かなり以前からこういうスレを作ろうって動きもあったしな。

20 :耳もぎ名無しさん :2003/01/24(金) 12:23 [ Be9uO9Uo ]
個人的には小説のスレはあってもいいと思うし、楽しみにしている。
しかし、まずはローカルルールを変更してもらうのが、筋だと思う。

21 :耳もぎ名無しさん :2003/01/24(金) 16:19 [ OXgfEGbM ]
ルールも守れない管理人に存在価値は全くない

22 :耳もぎ名無しさん :2003/01/24(金) 18:13 [ 4mquc6Fg ]
ここで議論するなよ。

23 :耳もぎ名無しさん :2003/01/25(土) 08:12 [ 5kPVMPlU ]
なんか、小説って
ガクブル感が激増するんですけど

24 :(即興) :2003/01/25(土) 17:44 [ I8i6GZpY ]
私は冷蔵庫のチルド室を開けた。中にはぎっしりとベビギコが詰めてある。
私はそこからベビギコを一匹取り出した。寒さにやられ目を閉じたままのベビ
ギコに反応は見られない。だが生きているはずだ。何度も温度を調整し、凍え
死なない程度に互いをあたためる仲間を入れてやったのだから。
私は冷蔵室からチューブの辛子とわさびとにんにく、それに戸棚からタバスコを
取り出し、ストーブの前に座った。器に辛子とわさびとニンニクとタバスコを
出し、絶妙なブレンドのクリームを作った。
私は眠り続けるベビギコの股を覗く。オスだ。
私はベビギコの肛門に漏斗を当て、直腸にブレンドクリームを注ぎ込んだ。
ベビギコはわずかに反応を示す。けれどまだ目覚めない・・。
私はストーブの前にベビギコを置いた。いずれ暖かくなって目覚めるだろう。
その時がとても楽しみだ・・。

____________________
面白そうなスレなので参加。
スレ存続は管理人さんの采配に任せたいのココロ。

25 :(BCDhnK6I) :2003/01/25(土) 18:35 [ kqaZ2ASg ]
いろいろと考えてみたが強制sage進行でやるというのはどうだろうか?

26 :耳もぎ名無しさん :2003/01/26(日) 00:02 [ .674hgYU ]
強制sageてすと

27 :耳もぎ名無しさん :2003/01/26(日) 00:53 [ O.eb2neU ]
ボロボロのアパートにアヒャは独りで暮らしていた。
でも、寂しくはなかった。
退屈になると、彼は客を招き、おもてなしをした。
今日の客は、ぃょぅだ。
応接室は、この前と同じ台所。
まず、ぃょぅの口に生ゴミを詰めた後、ガムテープでふさいだ。
アヒャはぃょぅの小うるさい声がとても嫌だったのだ。
そして、冬の冷たい水道水を浴びせた。
毛を濡らした方が、斬りやすくなるのだ。
ぃょぅを鷲掴みにした手に、ビクンビクンとぃょぅの震えが伝わってくる。
まな板の上にぃょぅを置き、あえて釘で固定はせずに、
腹の中央に包丁で切れ目を入れた。
ぃょぅは叫ぼうとしたが、口には生ゴミがいっぱいで、
曇った音が口からもれただけだった。
その切れ目から皮膚を上下に大きく切り裂いた。
ハサミと包丁で全身の皮膚を剥ぎ取ると、
ぃょぅの体に粗挽きマスタードを塗り込んだ。
ぃょぅが激しく震えた。
すると汚らしい液体が、ぃょぅの鼻から滴り落ちた。
が、そんなことは気にせずに、アヒャは鼻歌混じりにおろし金を取り出した。
アヒャは楽しげにぃょぅをひっ掴み、おろし金で擦りおろしていった。
ぃょぅは小さいので、掴んで擦りおろすのは難しくはなかった。
鮮血がアヒャの口元に飛び散った。
アヒャは唾液に濡れた舌を出し、ぃょぅの返り血を舐め取った。

数分後、おろし金に何か堅い物が当たったような手応えを感じた。
見ると、ぃょぅの体の肉はほとんどえぐれ、骨がむき出しになっていた。
ぃょぅの口に巻いたガムテープを引きちぎって、とってやると
ボトボトと口から、生ゴミと吐瀉物と血があふれ出てきた。
せっかくテープがとかれたというのに、ぃょぅはもう叫ばなかった。
口の中の物はもう無いのに、何故騒がないのだろう、とアヒャは首を傾げた。
まぁ、いいや、とアヒャはもう冷たくなったぃょぅの残骸を
台所の隅の青いポリバケツに詰め込んだ。

28 :耳もぎ名無しさん :2003/01/26(日) 00:53 [ O.eb2neU ]
次の日、アヒャのアパートに玄関ベルの音が響き渡った。
今日の客は、同じアパートに住んでいるモララーだ。
モララーはアヒャのことを虐殺仲間だと思っているらしい。
……アヒャはこのモララーが嫌いだった。
「この前さ、ちびギコの耳をさぁ……それで、尻尾を……なぁ、聴いてるのか?」
モララーは自分がした虐殺をアヒャに話してくる。
「アヒャァ? そういう話は嫌いだぞ。いい加減に汁」
アヒャは虐殺や虐待が嫌いだった。
しかし、いくら言ってもモララーは信じなっかた。
「虐殺への罪悪感かい? そういうのは偽善って言うんだからな」
(本当に嫌なのに。 アヒャー……無意味に生き物を頃すのは、酷い行為アヒャ)

モララーが帰った後で、
アヒャはたまたま図書館で借りてきていた本を開いた。
ページの見開きに白黒の挿し絵で、昔の戦争の映像が映し出された。
戦争の犠牲となったしぃ達の血と糞尿の沼地に、
肉片、臓器がウジに混じって血溜まりに浮かんでいた。
(アヒャッ!! 惨いことするもんだ)
ため息をつき、本を閉じる。
(アヒャは、こんなこと絶対しない。アヒャは虐待も虐殺も許さないアヒャ)
そう独り決心すると、アヒャは台所に消えて行った……。

29 :耳もぎ名無しさん :2003/01/26(日) 02:06 [ kH3p4hjw ]
文字だとAAで表現しきれない細部が表現できて(・∀・)イイ!! ねぇ
たしかにAAでビジュアルで見せられるより文字で脳内補完の方がガクブルかもね

30 :クスーリ1 :2003/01/26(日) 11:20 [ DVZd3WjQ ]


私はあの日しぃ子に誘われた・・・
「ネェネェ チョット・・・」
聞いてみるとそれは格安でドラッグが手に
入るという内容だった。
繰り返しの日常に退屈していた私はしぃ子ともう一人の親友、
しぃ美とクスリを買い求めに行った。

 薄暗い街灯の下に黒いコートを着た男が立っていた。
なかなかカッコいいモララーだったと思う・・・。
「よう、アンタかい?しぃ子さんてのは?」
「ソッソウヨ・・・。」
「緊張しなくてもいいぜ。3人か?どれくらい欲しいんだ?」
しぃ美と私は黙っていた。緊張していたのだろうか・・・。
「ハジメテダカラワカンナイノ・・・」
しぃ子とそのモララーのがやりとりを進めていった。
「なぁに。初めから知ってるヤツなんて滅多にないさ。
 用意してあるから、こんだけで5万。手ごろだろ?」
そのモララーは茶色い封筒をコートのポケットから取り出した。
「イ、イイワ。ハヤクチョウダイ!!」
しぃ子とそのモララーは封筒と金を交換するようにした。
「よし。ま、止めようと思ったらいつでも止めれるし
欲しいと思ったらまたメールくれよ。」
「ア、アリガト」
「グッジョブ!!」
そう言うとそのモララーは車で去っていった・・・。

    3人でトイレに入り封筒の中の白い粉を分け合った。

 その後自分の部屋で粉を付属していた説明書どうりにした。
あのモララーが書いたのだろう・・・。汚い字だった。
なかなか水に溶けなかった。焦っていたのか・・・。
付属していた注射器にそれを入れて、説明書どうりの場所に打った。
針が痛かったし、別に気持ちよくもなんともなかった。
代わりに無性に眠くなってくる。ベットに寝転んでるうちに
深い眠りに落ちた・・・。

 
              続くのか・・・

31 :耳もぎ名無しさん :2003/01/26(日) 21:58 [ O.eb2neU ]
いつものように台所にたたずみながら、アヒャは考えごとをしていた。
珍しく、真剣に考えていた。
あのモララーのことだ。
(アヒャを勝手に虐殺仲間にして、本当に迷惑アヒャ。
 なんとか、この誤解を解きたいもんだ……)
そんなことを考えながら、アヒャの手はべびギコに向けて包丁を構えていた。
べびギコは何もわからないような顔で、呆然とまな板の上に乗せられている。
べびギコに軽く添えられたアヒャの手に、べびギコは親しげに体を擦りつけた。
そんなべびギコをアヒャはさっと一瞥すると、また考えごとをし始めた。
アヒャは、べびギコ程度なら、考えごとをしながらでも殺せると思っていた。
(アヒャッ!! アヒャとモララーのしていることの違いを
 実際に見せてやればイイッ!! アヒャヒャ、明日早速見せるアヒャ〜)
考えごとの済んだアヒャはまな板の上に視線を移した。
そして、自分の手に擦り寄っているべびギコに、静かに包丁を振りかぶる。

アヒャは青いポリバケツに、
かつて自分に擦り寄ってきた物の一部を乱暴に入れた。
その動作の粗々しさとは反対にアヒャの表情はとても満足そうな笑顔だった。

明くる日、アヒャはモララーを自宅に呼んだ。
アヒャは、台所にモララーを招き入れた。
そう、自分がしてきたことを見せるために。自分は虐殺などしていないと教えるために。
そして、今度はモララーを客として迎えるために……。

32 :耳もぎ名無しさん :2003/01/27(月) 15:21 [ i.kYoqqk ]
板違いしてんじゃねえよ
管理人は自分で作ったルールも守れないのか?

33 :( ´∀`)さん :2003/01/27(月) 21:13 [ NnftOpOc ]
>>32
今更ねぇ……

34 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 01:38 [ /IVzs9UY ]
大きな箱を抱えたモララーが、モナーの家へと遊びに行った。

「ようモナー! 遊びに来てやったからな!」
「急に来られても困るモナよ… まあ、いつもの事だけど」

いつもと同じ始まりの会話。
そして、他愛ない日常の話になっていく。

「おっと所で…」

モララーは持って来ていた大きな箱をモナーの前に置いた。

「おかしを買って来たからな! 一緒に食おうぜ」
「気が利くモナ。さっそく開けるモナ」

箱には「ロッチ しぃのマーチ」とプリントされている。
この文章をごらんの方は、コアラ関係の商品を思い浮かべていただければ分かりやすいでしょう。
それの物凄く大きい箱なのです…
「そーれっ!」と掛け声を上げ、モララーが外箱と中の銀紙を破った。
中から出てきたのは… 本物の、生きたしぃだった。
ロッチの工場で仮死状態で詰め込まれ出荷され、開封と同時に目を覚ますようになっているしぃだ。
モナーとモララーは一体ずつ取り出した。

35 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 01:38 [ /IVzs9UY ]
「ハニャー ヤット デラレタヨ」
「ダッコ! ア、ソノマエニ オナカガスイタネ ゴハン!」
「ソウダネ! ゴチソウジャナイト タベテアゲナインダカラ!」

覚醒したしぃ二匹は、自分の欲望に正直に騒ぎ出した。

「こいつら自分の立場がわかってないな」
「すぐに嫌と言うほど思い知るモナ」

「ナニヲ グズグズシテルノ! ハヤク! ゴハンモッテキナサイ!」
「ソーダヨ! ハヤクシナイト シィチャンタチ コンナボロヤ デテッテヤルカラネ!」
にこやかにしぃの戯言を聞いていた二人だったが、突然モナーが切れた。

「おい、ボロヤってなんだコラ…」
「ボロヤハ ボロヤダヨ! コンナトコロイタクナインダケド ショウガナイカラ カワセテアゲルワヨ」
「ソウソウ ダカラハヤク コウキュウナゴハンヲ… グフォッ!」
そのしぃがそれ以上喋る事は無かった…

「そのボロヤの家賃を払うために、毎月辛い想いして働いてるんだボケェ!
人様に恵んでもらうしか脳の無い害獣風情がぐちゃぐちゃ言うな糞ガア!!」
モナーの鉄拳が、しぃの頭だった部分に振り下ろされていた。
しぃの頭は完全に吹き飛んでいた。

「シ、シ、シィィィィィ! ナニヲスルノヨ コノ ギャクサツチュウ!!!」
「おいおい、いきなりやっちゃうなよ。せっかちだな」
「なあに、まだまだ一杯あるから大丈夫モナよ」
「シィチャンタチヲ オコラセルト コワインダカラネ! ハヤク アヤマリナサイヨ!!」

恐慌をきたし騒ぎまくるもう一体のしぃを無視し、モナーとモララーは湧き上がる爽快感に身を任せて和やかに会話をしていた。
しかし、すぐに騒音の元が気になってしまう。

「おい」
「シィィィ!!??」
モララーがしぃの腕をつかんで引き寄せる
その拍子に腕が抜けてしまった。
「シィィノ オテテェエエエー!!」
「うっせえボケ!」
しぃの口元に蹴りを入れる。
口の中がぐちゃぐちゃになり、唸り声しか出なくなる。
「お前らはロッチの工場の人になんて言われたかしらねーけどな
俺たちゃお前らを飼う為に買ったんじゃねーンダよ…
   …楽しむために買ったのさ!」
モララーはそう言うとしぃの頭を踏み潰した。

「モララーだってあっという間で勿体無いモナよ」
「まあそう言うな。まだまだ在庫はたっぷりあるよ…
 なあ、箱の中で震えてる皆さん?」

36 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 01:39 [ /IVzs9UY ]

「シィィィ! ヤベテエエェェェ!!!」
「ダコー ダッコスルカラーアアァァ」
「ギィィィイッィイィ!!!」

二人がしばらく楽しんでいると、珍しいものを発見した
「おいモナー! 見てみろよ!!」
「おお、ラッキー! まゆげしぃが入ってたモナ!」

まゆげしぃとは、この商品にごくたまに入っている珍しい、まゆげがあるしぃの事である。
「こいつは珍しいなあ」
「貴重な一品モナね!」

会話を聞いていたまゆげしぃは、助かる為の一縷の光を見たような気がした。
「ソ、ソウナノヨ! ワタシハマユゲシィ トッテモメズラシイヨ! ダイジニシナイトダメ ナンダヨ!!」
「そうだな、大事にしないとな(ニヤニヤ」
「よーし、じゃあ二人で抱っこするモナ。モララーはそっち持って(ニヤニヤ」
「ソウソウ、 ミンナダッコデ マターリ ハニャニャ… ニャーー!???」
二人はまゆげしぃの四肢をつかんで綱引きのように引っ張り合った

「イタイイタイ ヤメテー チギレチャウーーーーー」
その台詞と同時にまゆげしぃの体から四肢が同時に抜けた
「あーあ、失敗モナ」
「まゆげしぃを両側から引っ張って胴体から真っ二つにちぎれたら大吉って…
 誰が言い出したんだろうな?」
「多分、ロッチのジサクジエンモナよ」
「そうだな。大体普通のしぃにマジックでまゆげ書いただけじゃねーか。馬鹿らしい…」
うめくまゆげしぃを踏みにじりながら二人は(また上手くちぎれなかったなあ…)と落ち込んでいた。

37 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 01:40 [ /IVzs9UY ]
しばらく楽しむと、箱の中のしぃは全滅してしまった。
「すっきりしたモナー。じゃ、箱はこっちで捨てておくモナ」
箱を折りたたもうとしたモナー。
それをモララーは慌てて止めた。
「ま、ま、待てよ、待てって! もういらないんだったら最後のクズを一気させてくれよ!」
「ああ、そういやモララーはそれが楽しみだったね。モナは充分楽しんだからいいモナよ」
「ひゃっほーう!」
モナーの返事をもらうが早いか、モララーはすでにしぃのいなくなり、軽くなった箱を持ち上げた。
おもむろにひっくり返すと中から十数体のベビギコが流れ出てきた。
「ミューミュー」「チィチィ」「ナッコー」

「よっしゃーーーー!!!」
モララーは高くジャンプし、山となったベビギコめがけダイブをかける
「ギュギギュゥゥウー」「ヂィヂィ!」「ナ”ゴーーーー!!」
モララーに飛び乗られたベビたちはなす術も無く潰れていく。
その断末魔にさらに気分を良くしたモララーは、バタフライだかクロールだか平泳ぎだか分からないが
手足をばたつかせ、ベビたちをさらに踏みにじっていく。
「ギュウ… ウ…」「ミュ…」

「あはははははは!」モララーは楽しそうに笑っている。
「チィチィ!」
あまりに爽快感に浸りすぎ、奇跡的に無傷だったベビギコが山から逃げた事に気がついていない。
「ミュ? チィーチィー!」
脱出したベビはもなーを見つけ、擦り寄っていく。
おそらく助けてくれると思っているのだろうが…
「モララー、そろそろ片付けるモナよーっと!」
走ってきたベビにタイミングを合わせ、蹴りの一撃で最後のベビを始末した。


「モララーの土産はいつも楽しいけど、後片付けがしんどいモナね…」
「まあそう言うな、すっきりしただろ?」
「まあね!」

二人はさわやかな笑顔をかわし、散らかしたお菓子をいっしょに片付けた。
最近の休日はいつも二人でお菓子を食べ、語らって過ごしている…

38 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 01:42 [ /IVzs9UY ]
こんなネタを考えたが、AA作れないので文章にしてみた。

39 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 02:12 [ Ak0J4oUY ]
おいおい、(・∀・)イイ!作品ばっかりじゃないですか。

40 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 11:12 [ h7x9VrZ2 ]
どうやら20行で省略されるようなので、長い場合そのあたりで切って次レスを使うのはどうであろうか

41 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 12:13 [ WxIp0CEM ]
職人さんにネタにしてほしいね
しかし長文だと拒絶反応が出る罠

42 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 16:18 [ c2cHpkdM ]
>>38
あなたのおかげで、
コ○ラのマーチが無性に食べたくなりました。

43 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 22:51 [ 9oD1t8TY ]
AAなんて泥棒と同じで
やろうと思うか思わないかの
違いだと思うが・・・
でも(・∀・)イイ!!

44 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 23:50 [ c2cHpkdM ]
元は、ごく普通のアパートの台所だったのだ。
しかし、今そこにはアヒャの手によって、この世の地獄が表されていた。
テーブルの上の透明なポリ袋。
まだ血の付いている、ちびギコの腕が数匹分、無理矢理詰め込まれている。
ペットボトルには、八分目程、何者かの血が満たされている。
ヌラヌラとした血液が、ペットボトルのキャップのふちにこびり付いて光っている。
カッパッパーの皿と甲羅は、ハンマーとスクリュー・ドライバーで壊され、
甲羅の中身はクツクツと煮立った鍋の中で、
泥臭いにおいを発しながら、ドロドロに煮込まれている。
炊飯器では、おにーにが炊かれていたらしい。
高温の水蒸気で顔や体の米が溶けて、あまり原型を留めていない。
しぃは、まな板の上で腹を裂かれ、そのグロテスクな色彩の
内臓をアヒャとモララーに見せびらかすかのように仰向けに固定されている。
そのしぃのそばには、白い陶器の皿に臓器が盛られていた。

今まで、数々の虐殺をこなしてきたモララーだが、このような光景を見るのは初めてだった。
モララーがしてきた虐殺とは本質的に異なるアヒャのこの行為。
アヒャのそれは虐殺と言うより、むしろ……。
食事だった。
アヒャはゆっくりと、立ち尽くすモララーに近づいて行った。狂気の笑みを浮かべながら。

45 :耳もぎ名無しさん :2003/01/28(火) 23:51 [ c2cHpkdM ]
「アヒャヒャヒャ、なぁモララー。どうだこの際、無意味な虐殺は止めないか?」
モララーはぎこちなく振り向いた。
「なるほどね。食べれば有意義だって言いたいわけか。このキティ」
アヒャは、奇声にも似た笑い声を発した後、
おもむろにしぃのそばに置いてあった皿を持ってきた。
「肝臓だ。内臓だと、肝臓が一番ウマーだぞ。アヒャヒャ、ウマーウマー」
アヒャは肝臓をモララーの目の前にちらつかせると、生のままでそれを食べた。
クチャクチャと汚らしい音を立てながら、アヒャは肝臓を味わっている。
アヒャの唾液に濡れた口から、噛み切られた肝臓の切れ端が、少しだけこぼれる。
食べ終わり、口を手でぬぐうと、アヒャはモララーを見つめて言った。
「アヒャは、今までちび共しか食べたことがないアヒャ。今度は大物を食べてみたいと思ってるアヒャ」
アヒャの包丁がモララーの頬をかすめた。しかし、モララーもかなりの手練れだった。
素早い動きでアヒャの刃をかわす。
そして、とっさにカッパッパーの甲羅の近くにあったハンマーを手に取った。
アヒャは包丁を突き出し、モララーはハンマーを振り下ろした。
包丁はモララーの左手を深くえぐり、ハンマーはアヒャの頭を強打した。
アヒャの体が傾き、台所の床の血溜まりに倒れ込んだ。
モララーは、痛みをこらえながら、人目を忍んで自分のアパートの部屋に戻った。
素早く腕の手当をして、必要最低限の荷物をまとめて部屋を出た。

あれから、数年。
地方に隠れ、虐殺などの行為も自粛していたある日のこと。
「ミュイィ♪ ミュギ? ギュゥゥゥッ!! ギュィィ……」
ストレスが溜まっていたのか、つい一匹のべびギコを殺してしまった。
ふと、手に着いた返り血を舐めてみた。鉄の味がモララーの舌をおおった。
次に、べびギコの肉片を恐る恐る舐めてみた。噛んで、飲み込んでみた。
そして、狂ったように内臓を掻き出すと、手当たりしだいにむさぼっていった……。

 完

46 :耳もぎ名無しさん :2003/01/29(水) 00:09 [ Zt9Rt2tQ ]
(((( ;゚Д゚)))

47 :耳もぎ名無しさん :2003/01/29(水) 00:14 [ peJiggD2 ]
こわっ

48 :耳もぎ名無しさん :2003/01/29(水) 00:16 [ JBh.lfs6 ]
最後の展開がちょっと急だけど((;゚Д゚)ガクガクブルブル
脳内補完のがグロさ増すねぇ

チョト具合がw

49 :耳もぎ名無しさん :2003/01/29(水) 07:31 [ vsYber1. ]
ここってエロはだめ?

50 :耳もぎ名無しさん :2003/01/29(水) 16:47 [ AUeykG.2 ]
いいと思うよ。

51 :耳もぎ名無しさん :2003/01/29(水) 21:16 [ e9jGOLHw ]
AA作れなくても参加できるのが斬新!
いつか参加したい

52 :低温殺菌 :2003/01/30(木) 05:32 [ MwWSejrE ]
しぃは都会のワンルームマンションに住んでいた。

その日もいつものように帰宅した。
部屋に入ると、いつもとは違う雰囲気を感じた。
しかし疲れていたので気にせず食事をとることにした。
「コンヤハナニヲ タベヨウカナー? ハニャニャニャーン」
しぃは冷蔵庫を開けた。
途端に、中から小さな塊がボトボトとこぼれ落ちた。
突然の出来事でしぃには何が起こったかわからなかった。しかし・・・
「シ、シィィィィィィ!!」
・・・赤黒くドロドロしたもの、黄色くグシャリと潰れたもの・・・
まぎれもなく、それらの塊は臓腑だった。
フライドチキンのように骨にからみついたものもあった。
・・・その持ち主の首が冷蔵庫の奥に詰め込まれていた。
頭部は砕かれ脳髄がこぼれ変わり果てた姿だが、しぃにはそれが誰だかわかった。
「シ・・・シィナ・・・・・・」
しぃは失禁した。
小便の刺激臭と肉塊の生臭い臭いが室内に充満した。
しぃは親友の血でまみれ、震える足を電話まで運んだ。

受話器を取ろうとして、ふとクローゼットの扉がわずかに開いていることに気付いた。
しぃは扉を恐る恐る開けて、中を見ずにはいられなかった。
・・・しぃの上着が掛けてあったハンガーには代わりに白い毛皮が掛けてあった。
その横のハンガーには腸が何重にも巻き付けられ、異臭を放っていた。
クローゼットの下には、
皮を剥がれてスクランブルエッグのような脂肪と網目状の血管を剥き出しにした
しぃ子の肉塊がバラバラに積まれていた。
「ア・・・ア・・・ア・・・・・・」
しぃは悲鳴を上げることもできずにその場に崩れた。

53 :低温殺菌 :2003/01/30(木) 05:33 [ MwWSejrE ]
突如、電話が鳴った。
しぃは這って受話器を取った。
『・・・おかえり、しぃちゃん。僕たちのプレゼントは気に入ってくれたかな?』
陽気な低い男の声だった。
「ア・・・ア、アナタタチネ・・・シィナト・・・シィコヲ・・・コンナ・・・・・・ケ、ケイサツニ・・・ツウホウシテヤルカラネ・・・・・・」
しぃは力無く、しかし必死でそう言った。
『あれ?おかしいな?もう一匹いたと思うんだけどなぁ〜』
その言葉でしぃは体中に電気が流れたようなショックを受けた。
見ると、浴室の扉の隙間から明かりが漏れていた。
出掛ける前は確かに電気は消えていた。
しぃは扉をそっと開けてみた。
・・・浴槽の湯は腐ったトマトジュースのように紅く、腐敗臭を漂わせた。
中には腕や脚を形作っていたものが沈み、
黄色や黒のドロリとしたもの、ゼリー状のものが表面に浮かんでいた。
・・・シャワーに突き刺されたしぃ美の頭部は、
目の部分から脳髄が垂れるほど深くえぐられていた。
「ウ、ウゥ・・・ウエェェェ・・・・・・」
空腹にも関わらずしぃは嘔吐した。
浴室に散らばる肉片に浴びせられた胃液は、
血液の混じる異様な色となって排水溝にチョロチョロと流れた。

・・・しぃは受話器に戻った。
「ド、ドウ・・・シテ・・・コ、コ・・・コンナ・・・コトヲ・・・・・・」
しかし電話の相手は先ほどと違った。
『・・・オナガイ・・・・・・タスケテ・・・・・・ダレカ・・・・・・』
「シ、シィカ!?シィカナノ!ド、ドウイウコト・・・!?」
そしてまた陽気な男の声が聞こえた。
「しぃちゃん、テレビをつけたら何が起きているのかわかるかもしれないよ」
しぃはテレビまで這って、電源を入れた。
・・・ブラウン管には肢体を壁に釘付けにされたしぃ香の姿が映った。
『しぃ香ちゃんの最期をしっかり見届けてあげようね、しぃちゃん』
そうして二つの影がしぃ香の腹を引き裂き、皮を剥いだ。
「シィィィィィ!モウヤメテー!」
しぃはテレビの電源を切ろうとした。
しかしブラウン管の映像はしぃ香が解体される様子を映し続けた。
しぃは震えて部屋の隅にうずくまった。
『ジ、ジジ、ジィィィィィィィ゙!!』
しぃ香の断末魔の叫び声、ビチャビチャと臓器がこぼれ落ちる音、
ベリベリと体中の皮が剥がされる音が、受話器を通じ、テレビのスピーカーを通じ、
しぃの部屋に響き渡った。
そしてグシャリという音のあと、悲鳴も雑音も映像も消え、部屋は静まりかえった。

54 :低温殺菌 :2003/01/30(木) 05:33 [ MwWSejrE ]
しばらくの間、しぃは部屋の隅で震えてすすり泣いた。
「ド・・・ドウシテ・・・ワ、ワタシタチ・・・ダケ・・・コ・・・コ、コンナ・・・メニ・・・・・・」
親友たちだったものから発せられる腐敗臭がしぃを一層責め立てた。
急にチャイムが鳴った。
「夜分にすみません!宅配便です!」
しぃは途端に我に返った。
救いを求めるため、玄関に向かった。
「オ、オナガイデス!タスケテクダサイ!」
しぃが扉を開けるとそこには全く人影がなかった。
扉の前には発砲スチロール製の大きな箱が置いてあった。
しぃは妙に冷静になり、その箱を玄関に引きずり、扉に鍵を掛けた。
差出人欄には何も書かれていなかった。
しぃはその箱を何事もないように開けた。
・・・箱の中は真っ紅な液体で溢れていた。
その中に漬け物のようにしぃ香の体のパーツが浸かっていた。
切断面からは糸状の筋繊維が覗いていた。
引きつった顔はしぃを憎しみの目で睨み付けた。
「シ、シィハ・・・ナニモワルクナイヨ・・・ナ、ナニモデ・・・デ、デキナカッタ・・・モン・・・・・・」
しぃ香に弁明するつもりか、自分に言い聞かせるためか、しぃはそう呟いた。

しぃは部屋の中央まで這った。
そこはしぃの友人たちだったものどれからも最も離れた場所だった。
「ケ、ケイサツデスカ・・・」
しぃは携帯から警察に通報した。
そしてしぃはぼんやりと周囲を見渡した。
テレビの上に、友人たち五人で写った写真が飾ってあった。
彼女たちの変わり果てた姿を思い出し、鼻に突き刺さる腐敗臭を嗅ぎ、
しぃはまた嘔吐した。
警察が来たら自分が犯人だと疑われるかもしれない・・・。
しかし、しぃは一刻も早くこの状況から逃げたかった。

55 :低温殺菌 :2003/01/30(木) 05:33 [ MwWSejrE ]
・・・十分ほど経っただろうか。
チャイムが鳴った。
「モナ丘警察署の者です!しぃさんはいらっしゃいますか?」
しぃは玄関を見た。
ようやくこの惨劇から解放される。
「オマ・・・ワリサ・・・ン・・・・・・タ・・・フケ・・・テ・・・・・・」
しぃは必死で這った。
冷蔵庫の前でしぃ奈だったものを掻き分け、
玄関に置いてあるしぃ香のパーツが詰められた箱を倒し、
玄関の鍵を開けようとした。
・・・ふと、しぃは背後に気配を感じ、後ろを振り向いた。
・・・次の瞬間、どす黒い物体がしぃに振り下ろされた・・・・・・




56 :耳もぎ名無しさん :2003/01/30(木) 08:41 [ bU.0uvnM ]
こ、こわー(((( ;゚Д゚)))
では、一つあまり怖くないのを。

57 :ピアス :2003/01/30(木) 08:41 [ bU.0uvnM ]
漏れはちびギコやしぃが大好きだ。中でもベビギコが大好きだ。
今日、捨てられているベビを見て、たまらず拾って帰ることにした。

「ミュー♪」
段ボール箱の中で震えていたベビは、漏れに抱き上げられると嬉しそうに鳴く。
よしよし、かわいそうになぁ。一体誰が捨てたんだろうねェ、こんなにかわいいのに。

ベビを家に連れ帰ると、ミルクを飲ませる。
温度にも気をつけ、火傷をしないように人肌に暖めてやる。
久しぶりであろうミルクに、ベビはとても嬉しそうだ。
「ミュー、ミュー♪」
そうか、うまいか。よしよし。
さて、ミルクを飲むと、ベビは眠くなったようだ。
そっと抱き上げてやると、やがて漏れの腕の中で小さな寝息を立て始めた。

ベビはかわいいなぁ。
だがこのベビは、捨てられていた所為か見た目があまり良くない。
綺麗にすれば、もっとかわいくなるだろう。

漏れはベビを起こさないように、そっとテーブルの上に置いた。
そして、戸棚から小さな箱を持ってきた。
箱の中には、装飾品がぎっしりと詰まっている。
漏れが趣味で買い集めた装飾品の数々だ。

……やはりピアスだな。
小さなベビには、小さなピアスが良く似合うだろう。
箱の中から、ピアスと針を取り出すと、静かにベビの耳をつかんだ。

58 :ピアス :2003/01/30(木) 08:42 [ bU.0uvnM ]
穴を開ける。ピアスをつける。
手が滑って少し血が出たが、ベビは気づかない。

穴を開ける。ピアスをつける。
穴を開ける。ピアスをつける。
穴を開ける。ピアスをつける。

「…ミュ?」
おっと、目が覚めたようだ。
穴を開ける。ピアスをつける。
「…ミ、ミギュー!! ミ゙ュー!! ギュー!!」
急に鳴き喚き始めた。少し痛かったのだろうか。
だが、これもベビをもっとかわいくするためだ。少し我慢してもらいたい。
穴を開ける。ピアスをつける。
穴を開ける。ピアスをつける。

「ミューミュー!!」
…痛がって暴れるので、耳の周囲にぐるりとピアスをつけ終わるのに30分もかかってしまった。
だが、これで大分かわいくなった。うん、やはりベビはかわいい。
ベビは鳴き疲れたようで、まだ暴れるものの、鳴き声は小さくなった。

さて、少し休憩したら、今度は体にもつけてあげよう。
今時、耳だけなんてつまらないからな。
ベビギコは這って動くから、つけるなら背中だ。
背中一面にピアスをつけたら、素晴らしく綺麗だろう。

柔らかい背中の皮をつかんで、針を一気に突き通す。
皮膚が薄いのか、けっこう血が出た。
「ミー!!ミギューーーーー!!! ミーミミーーーミギューー!!」
…もう大人しくなったと思ったのに、また騒ぎ始めた。
だが、ここで虐殺厨のように殴ったりはしない。
痛いのだろうから、仕方ないことだ。
漏れにできるのは、早く作業を終わらせ、早くベビを楽にしてやることだけだ。

59 :ピアス :2003/01/30(木) 08:42 [ bU.0uvnM ]
1時間後、ベビの背中に3本のラインができた。
耳には縁を取り巻くように銀のピアス。背中には3本のカラフルなピアス。
……うーん、素晴らしい。かわいい。思わずダッコしてほお擦りした。
「ミュ…ミーミー」
ベビが弱々しく鳴く。
そうか、痛かったか。ごめんな。でも、物凄くかわいくなったから、許してくれるよな。
「ミューミュー…ミュ」

ベビの体は血まみれだった。
そう言えば、皮膚が薄いから、穴をあけるたびに血が出ていた。
……バイ菌が入ったら大変だ。消毒してあげないと。
漏れはオキシドールを洗面器に注ぐと、ベビを抱き上げてその中に入れた。
ジュワッ
そんな音がしたような、気がした。

『ミギューーーーーーーーーーーー!!!!』
染みたようだ。でも、こうしないとバイ菌が入っちゃうから、許しておくれ。
っと、ショックで脱糞したみたいだ。しょうがないなぁ。
ベビを洗面器から上げると、優しく体を拭いてやる。
手に糞がついたが、かわいいベビのためなら気にならないね。

ベビはタオルで拭かれている間、体をヒクヒクさせていたが、やがて動かなくなった。
疲れたのかな。さっきまで外に捨てられていたんだから無理もない。
今夜はゆっくり寝かせてあげよう。
明日、たっぷりとかわいがってげるからね♪

60 :ピアス :2003/01/30(木) 08:42 [ bU.0uvnM ]
翌朝、ベビは目を覚まさなかった。
漏れはその日、一日中ベビをダッコして、綺麗に飾られた体を愛でてあげた。
かわいそうなベビ。きっと、寒い外の暮らしで体が弱っていたんだろうね。
でも、死ぬ時だけでもこんなに綺麗な体になれて……
思わず、涙がこみ上げてきた。
声を上げて泣いた。
こんな悲しみは二度と感じたくないと思った。
だが、もしまた捨てられているベビがいたら……

やはり拾ってくるだろう。そしてかわいがってやるんだ。
だって、漏れはベビギコが大好きだから。


              終

61 :耳もぎ名無しさん :2003/01/30(木) 16:48 [ Uz4ZrQpg ]
  序章

ここは、虐殺者を育てる学校である。
入学者は、l5才以上であればいい。また、チビギコ(しぃ)を、何も思わず殺せるAAであればよい。
ただそれだけである・・・





                  短かいが終 続く

62 :耳もぎ名無しさん :2003/01/30(木) 22:07 [ 83Osn9qU ]
広い庭付きの家に住んでいるモナーがいた。
明るい人柄の好人物だが、ちょっと世間からズレている所もあった。
今日も庭の手入れに勤しんでいると、一人のちびしぃがやって来た。
泣きながら、何かを腕に抱いている。
「ちびしぃちゃん、どうしたの? 何があったモナ?」
ちびしぃは、かすれた声で答えた。
嗚咽混じりのその声は聞き取りにくかったが、
モナーは、真剣にちびしぃの話を聞こうとした。
どうやら、捨ておにーにを拾い、飼おうとしたが母親に反対されたらしい。
捨ててこいと言われたが、そんなことはしたくない、と言うとちびしぃはまた泣き出した。
「大丈夫モナ。モナがそのおにーにを育てるから」
モナーの家は少し狭いが、
キレイに片づけられた感じのいい住まいだ。
「それにしても、おにーには何を食べるモナ?」
モナーは、取りあえず、自分の食事のカップ麺をおにーにに分けてやった。
「ワチョ? こんな安くて、体に悪そうな物を食べろって言うデチか?」
おにーには、さげすむような目でモナーとカップ麺を交互に見た。
でも、モナーは怒らなかった。おにーにの食事のことを一生懸命に考えていた。
その後、おにーには何を与えても、文句ばかり言った。
モナーは、やはり怒らなかった。
と、おにーにのお腹が鳴った。空腹なのだろう。
が、それでもワガママを止めない。

63 :耳もぎ名無しさん :2003/01/30(木) 22:07 [ 83Osn9qU ]
何でもイイから、おにーにに食べさせなくては、とモナーは動物図鑑を本棚から引っぱり出した。
ページを開くと、モグラのページだった。
「モグラは、ミミズを食べるモナね」
モナーは急いで庭に行くと、シャベルで土を掘り、ミミズを探し当てた。
捕まえたミミズをスーパーの袋に詰め込むと、おにーにの所へ向かった。
「これを食べるモナ。 遠慮はしないでイイから、たくさん食べて大きくなるモナ」
モナーはあぐらの上に、おにーにを座らせ、顔を手で固定した。
そして片手で口をこじ開けて、
袋の中のミミズをおにーにの口めがけてボタボタと落としていった。
「ワチョ!? 嫌なのワチョーイ!! ワ、ワッヂョイ!?」
叫んだおにーにの口に、大量のミミズがなだれ込んできた。
おにーには吐き出そうとしたが、モナーが無理矢理、口を手で押さえた。
おにーにの口元には、噛み切られたミミズの破片がこびり付いている。
破片はまだビチビチと動いている。
口の中では、生きたミミズが無数に蠢き、おにーにの舌や歯にまとわりついた。
のどの奥の方までミミズがのたうち回り、おにーには激しい吐き気に襲われた。
しかし、口は押さえつけられている。吐瀉物は口の中に留まった。
吐瀉物にまみれたミミズは、一層暴れた。
おにーには、最後の手段を使った。
暴れるミミズを噛み、飲み下していく。濃厚でドロリとしたミミズの体液が、口中に広がった。
千切れたミミズの体を、のどに流し込む。
それを何度も繰り返す。

おにーにの食事も終わり、モナーはやっと手を離した。
モナーはおにーにのためにダンボールとクッションで作った寝床を用意した。
これから、おにーにとの生活が始まるのだ。
モナーは期待に胸を躍らせて、その夜、楽しい夢を見た。

64 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 00:13 [ C3jx5lwA ]
文章ならではだよね〜コリャ

漏れ釣りやるけどミミズて一番敬遠したいエサ・・・

口の中に泥の味がした気が・・・ターン

65 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 00:21 [ QoJf2rNI ]
肛門から内臓を引き出してくれ

66 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 16:49 [ oSbBiqeU ]
    1章1話  入学

今日は、天気も良く、温かな日だった。
入学式には、なぜか校長はいない。
話では、マタ一り族と、虐殺族の戦争で、勝敗の力ギを、にぎった男と言われている。
式も終わり、公園のべンチでジュースを飲んでいる二人の青年がいる。
モナ男とモラ気である、二人は兄弟でモナ男が兄である。
二人の父は、地方で有名な虐殺者だ。
今は、チビギコの肉を売っている。じっくりと苦しめていくと、半殺しの肉が出きる。
さっぱりとして人気だ。苦しめ方は父と二人しか知らない。
まず、内臓を肛門から取る。このホルモンも、うまい。
次に毛皮だ、皮むき器でむく。これは、りストバンドなどにする。
あとは骨を取ればいい。
入学祝いの焼肉は、うまかった。

67 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 17:31 [ oSbBiqeU ]
さぁ、一日目である。
今日は、虐殺という授業がある。
ドゴッ、ドゴッという音といっしょに先生が来た。
「入学おめでとう。さて、入学祝いに、この武器をあげよう。」
短い棒とケースが配られる。
「この棒は、この力ボチャでも・・(バン!)コナゴナだ。チビギコを殺すのにでも使ってくれ。」
そして・・・
「いまから授業を始めるからな!」
チビギコやしぃの体内の事や、弱点などの授業だった。
モナ男「モラ気、弱点なんて一回覚えりゃいいことだろ?」
モラ気「作者てっ、バ力?」
ウザイ二人である・・
実戦授業だ。ウジャウジャした、べビギコがいる・・・キモ八(あだ名)が手を上げ、こう言った。
キモ八「先生!こんなに大量のでビギコをどうしたんですか?」
「いい質問だな、連いて来い。」
行った先に、レコとチビしぃが、10ぴきずついる。
レコ「イイノカコゾウ!」
チビしぃ「キモチイイヨレコクン・・」
言葉を失う・・
べビギコは、100ぴき全部死んだ・・

              1話   終




半角カタカナは、使用しません。

68 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 22:56 [ VJzMamDs ]
次の日、おにーには何度も嘔吐を繰り返した。
「ハァハァ、苦しいのワッチョイ。ウ、オゲェッ……ヒィヒィ」
今でも、口の中をはね回るミミズの感触と味が、ありありとよみがえってくる。
そして、次の食事の時間にモナーは、再び図鑑を開いた。
「カエルのページが出たよ」
「も、もしかして、蝿を食べさせる気デチか?」
モナーは、にこやかに首を振った。
「蝿を捕まえるのは、大変モナ」
おにーには、ホッと安堵の息をついた。
モナーは、庭へと姿を消した。
数十分後、ブリキ缶いっぱいに何かを捕まえて戻ってきた。
「何デチか、それは?」
「見るモナか?」
缶の中で、蠢いているのは、ブリブリと太ったナメクジ達だった。
……カエルはナメクジも食べる。
「嫌ぁぁぁっ!! そんなの食べたくないワチョォ!!」
暴れるおにーに、しかしどんなに暴れようが、モナーに押さえつけられてしまう。
「はい、アーンするモナ」
おにーにの口をこじ開けて、ナメクジを缶から箸で掻き出すと、
ナメクジは吸い込まれるかのように、おにーにの口へ落下した。
ヌメヌメした粘液、ザラザラした皮膚。
とめどなく涙を流しながら、おにーには気を失った。
モナーは心配そうに、おにーにを見た。
「きっと風邪だモナ。暖かくするモナ!!」
モナーは、おにーにを暖めることにした。
おにーにの口には、まだ無数のナメクジが詰め込まれたままだった。

69 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 22:57 [ VJzMamDs ]
モナーは、おにーにを布団に寝かせた。
敷き布団2枚、毛布3枚、布団2枚。
部屋に暖房のかけてやった。
エアコン30度、石油ストーブ強。
それでも寒いといけないので、布団の中にカイロと湯たんぽを入れてやった。
「これで大丈夫。早く元気になるモナ」
モナーは用事があるので、家を出た。
もちろん、鍵はキチンと閉めてある。窓だってちゃんと閉め、鍵をかけた。
しばらくして、あまりの不快感におにーには目を覚ました。
体は汗でグッチョリで、米も海苔もベトベトになっている。
そして、すさまじい吐き気。熱気とナメクジの所為だろう。
胃から、すっぱい液が迫り上がってきて、胃の中にあったナメクジの肉片を口に押し戻した。
おにーには、それを吐き出すと、毛布で口をぬぐった。
だが、胃の中の物が無くなっても、不快感はおさまらなかった。
「暑いのワッチョイ。苦しい、苦しいよ……。誰かたちけてデチ」
このおにーには、暖房器具の止め方を知らなかった。ドアや窓の開け方も知らなかった。
外は雪、白くて美しく舞い落ちる雪を窓ごしに眺めながら、おにーには暑さに身もだえした。
おにーには、暑さで頭が割れそうだった。
脱力感や吐き気に弄ばれながら、おにーにはモナーの帰りを待つしかなかった。
鼻からは、汗と鼻水の混じった液が滴っている。
目はショボショボとして、ろくに目を開けていられなかった。
口からは、胃液を垂れ流している。
「お外に……出たい……デチ」
虚ろな瞳で、窓の外の雪景色を見ながら、おにーには無限とも思える時間を過ごした。
モナーが帰ってきたときには、おにーには瀕死だった。
が、モナーの必死の看病で一命はとりとめた。
そう、おにーにの苦しみはまだ終わらない。

70 :耳もぎ名無しさん :2003/01/31(金) 23:39 [ AVzCXGnw ]
>>55でしぃを最後に撲殺した犯人って、やっぱり密かにしぃの部屋に隠れていた、と解釈していいのかな?

71 :低温殺菌 :2003/02/01(土) 09:29 [ /5s7ndkw ]
>>70
質問待ってました。

ワンルームとはいえ、しぃは一か所だけ確認してない場所があります。
トイレです。
ここにひそんでいたということに。

でも、あとで思ったんですがトイレに潜んでたのなら
もっといい終わらせ方があったな、と。
それはまた近いうちに書こうと思いますので、よろしく。

72 :耳もぎ名無しさん :2003/02/01(土) 23:45 [ ZHLXoTtg ]
風呂トイレ別か〜(´д`)イイナァ

73 :38 :2003/02/02(日) 21:04 [ UmTFnLUc ]
違うの書いてたんだけど、やたら長くなって虐殺シーンも少なくて…
どうにもイクナイ

74 :耳もぎ名無しさん :2003/02/02(日) 22:06 [ aRWQ9pwM ]
今日もモナーは生き生きと図鑑を開く。
アリクイのページが出た。次の日は蛇だった。
おにーには生きた黒蟻を食べさせられ、皮をはいだカエルも食べさせられた。
もう、死んだ方がマシだと思ったおにーには、
モナーが昼寝をしているスキに、この狂った家から抜け出した。
ドアに鍵がかかってなかったので、簡単だった。
「生きていても苦しいだけデチ。天国で皆と一緒にワチョーイでマターリするデチ」
おにーには、高いビルを見つけると、とにかく屋上を目指して上った。
そこは六階建てのマンションだった。
おにーには、屋上の柵を越えて地上を見下ろした。
豆粒のように小さく人影が見える。
おにーには地上に向かって叫んだ。
寂しくて、誰かにかまってほしかったのかもしれない。
「今すぐ、ここから飛び降りるワチョ!! 止めても無駄デチからね!!」
地上にいたAA達は一斉に顔を上げ、そして叫び返した。
モララーが叫んだ。
「止めろぉ、早まるなぁ!!」
周りのAAも異口同音に、おにーにを説得した。
そして屋上にモララーが現れた。
「馬鹿なことは止めるんだ。ほら、こっちにおいで」
「これから死ぬんデチ!!」
おにーにはモララーから顔を背けた。
その時、地上のスピーカーから声が聞こえた。
間違いない、おにーにを拾ったちびしぃの声だった。
「あの、学校であなたを飼えることになったの。だから……」
おにーにの頭に希望という二文字が浮かんだ。
だが、次の瞬間、モララーにつかまって柵の内側に引き寄せられた。

75 :耳もぎ名無しさん :2003/02/02(日) 22:07 [ aRWQ9pwM ]
「つかまえたからな」
おにーにはニコリと笑った。
「もう大丈夫デチよ。あのちびしぃちゃんの学校で楽しく暮らす予定ワチョ」
モララーは言った。
「ハァ? 何言ってるの? 死ぬんだろ?
 俺はお前が飛び降りると、道路が汚れるから飛び降りるときは、
 ゴミ袋に入って死になさいって説得しに来たんだよ」
まだ話が飲み込めずに、ポカーンとしているおにーにをモララーは無造作につかんだ。
モララーはおにーにをゴミ袋に入れると、それを柵から身を乗り出して落とした。

ビジャ

「やっぱ、ゴミ袋じゃ弱いね」
「でもお前の説得のおかげで、あんまりゴミは散らばらなかったぞ」
それぞれ、自分の生活に戻って行く者達。
彼らがいなくなっても、破れたゴミ袋と、
そのそばですすり泣くちびしぃの姿は消えなかった。

夕日の射し込む庭付き一軒家。
この家の主、モナーは長い昼寝から目覚めると、かわいいペットがいないことに気づいた。
「た、大変だモナ。ちびしぃちゃんから貰ったおにーになのに……。
 ……まぁ、イイか。おにーになんて代わりはいっぱいいるモナ」
モナーは、次の日新たなおにーにを連れてきた。
「それにしても、お腹ペコペコデチ」
モナーは素早く図鑑をめくった。
おにーには首を傾げた。何故、食事に図鑑が必要なのか、と。
もとっも、その謎はすぐに解けることになるが。

 完

76 :耳もぎ名無しさん :2003/02/02(日) 22:08 [ aRWQ9pwM ]
>>73
38さんの書く小説、面白くて好きです。
違うのも見てみたい・・・。

77 :耳もぎ名無しさん :2003/02/03(月) 00:40 [ wYv9Wa4M ]
>>74-75
そういう終わらせ方好きw

>>73
流れ的に少ないなら仕方ないyo貼っちゃえ!

78 :38 :2003/02/03(月) 02:09 [ ftRfusoQ ]
>>76>>77
ありがとうございます。
確かに流れ的にも、とにかく色々はっつけた方が盛り上がるのであれば、ちょっと頑張ってみたいと思います。
とりあえず勢いで書いて、変なところ直して貼り付けたいと思います。

ただ、他の方の作品がすごく面白くて気後れしてます。
おにーにの話なんか、大好きw

79 :耳もぎ名無しさん :2003/02/03(月) 21:32 [ W8dDdaT2 ]
ヒッキーは焦っていた。
友人の借金の保証人になったのが間違いだったのだ。
いや、ずっと前から自分の人生なんて……間違いだらけで。
こんなことを言ってる場合ではない、なんとかしてまとまった金を手に入れなくては。
電気もつけない暗い部屋。唯一の明かりは深夜番組を映すTV画面。
もっとも、今は気晴らしにTVを見ても、鬱な気分が深まるばかりだった。
「鬱だ。死のう……」
丈夫な麻ヒモを結んでいる時だった。
玄関のベルが鳴った。借金取りだろうか。
「おーい。居るんだろ、モララーだ。開けてくれ」
モララーはヒッキーの数少ない友人の一人だった。
もちろん部屋に入れる。
「困ってるらしいな。イイ話を待ってきたからな」
モララーの話だと、誰が一番多くちびギコやしぃ等を殺せるかを競う大会があるらしい。
一攫千金を狙うなら、これが一番だそうだ。
「でも、僕は腕力もないし……。逆にちびギコやしぃにからかわれるだけだよ」
「そうかも知れない。でも、何もしないでいるよりマシだろ」
モララーは賭けのことが詳しく書かれた紙を置いて去って行った。
ヒッキーは長い間、膝を抱えて座っていた。
頭の中を様々な思いが駆けめぐる。
やがて、ヒッキーはゆっくり立ち上がると、部屋の電気をつけた。
スイッチの音と共に、明るい光が部屋とヒッキーの心を照らした。
「可哀想だけど……やるしかないんだ」

大会当日。
紙に書かれている場所に行ってみた。
郊外の広い草原。広い円形の柵があった。
参加者は意外に少なく、ヒッキーを含めて三人だけのようだ。
そのかわり、観客は多く来ていた。
大会のルールは簡単。より多く虐殺した者の勝ち。武器や道具は自前の物で構わない。
そして、血生臭い宴が始まった。

80 :耳もぎ名無しさん :2003/02/03(月) 21:33 [ W8dDdaT2 ]
一番手はモララーだった。かなり虐殺なれしているらしく、余裕の表情。
武器は持たず、身軽な状態で多く殺していく作戦だろう。
柵の中に、べびギコやちびギコ、しぃ、ぃょぅなどが放された。
制限時間は一時間。それまでちびギコ達は係りに補充され続ける。
さっそく、足下に無警戒なべび達が寄ってくる。
ダッコをねだるしぃも向かってきた。
体を捻るようにして、脚をふる。しぃ達は腹部の痛みを感じる間もなく、空を舞い地面に落ちた。
足下にいるベビ達などは、ジャンプして踏みつぶすだけで充分だ。
ゴキリという音をたてて、ベビ達は短すぎた生涯を鮮やかな赤と共に終えた。
モララーの素足にニュルリとした、血がたっぷりとついた肉の感触が伝わった。
あぁ、イイ。たまらないよ、この感触。でも今は楽しんでる時間はないや。と、モララーは口の中でつぶやいた。
恐怖に怯えるぃょぅはモララーから逃げまどう。
モララーはぃょぅに向かって助走し、スライディングした。
ぃょぅの顔が地面と擦れ頬や口の皮膚がずりむけている。
血が滲む傷口に草や土がつき、さらに引きちぎれたバッタの体の一部もついている。
「ヒィィィ、た、助けてょぅ!! ぃょぅはミンナと仲良くぃょぅしたぃだけだょぅ!!」
腰を抜かし、顔面から血を滲ませているその生き物の言葉に、モララーは聞く耳は持たなかった。
ぃょぅの足を掴み、離れたところに固まっているちびギコの方に投げた。
「ぃょ!? 誰か受け止めてょぅ!!」
ちびギコ達はさっと場所を空けた。飛んできたぃょぅにぶつかるのは嫌だから。
ぃょぅの顔は柵にぶつかり、ちょうど真ん中から縦に裂けた。
出血の量が多いので、じきに息絶えるだろう。
心臓のポンプに合わせて、吹き出していた血はやがて止まった。
残った三匹のちびギコはすぐ殺されたが、ちび三人は仲がよかったらしいので、
気を利かせたモララーは彼らの内臓やら肉やらをこれでもかと言うほど混ぜ合わせた。
お互いの臓器の色合いの美しさ鮮やかさを競い合うように、草原に内臓を散りばめた。
そして、新しい獲物の補給。
一時間後、モララーは体中に返り血を浴び、肉片を足の裏にこびりつけていた。
虐殺した数は三十匹。二分に一匹殺していたのだ。
「今回は急ぎだったから、雑になっちゃたよ。
 本当は、べびやぃょぅなんかの柔らかい肉の上でじっくり居座るのが好きなんだけどね」
ヒッキーは、吐き気を必死に押さえていた。
自分の知らない外の世界では、こんな事が行われていたのだ。
でも、やらなければならない。一匹でも多く、虐殺しなければならない。
自分自身が、生きるために。

81 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 00:10 [ tooElCMk ]
「シイイ・・・オナカスイタヨ・・・・・」
しぃは掠れた声で呟いた。もうこの鐘に吊るされて3日も経つ。
モララーに「この淫売猫!お寺で修行して心を入れ替えろ!」とお寺に連れて来られ、
鐘の中にロープで吊るされたのだ。
「シイイ!オロシテヨ!シイガナニシタッテイウノ!」
「よーくそこで反省するんだな。心を入れ替えたら仏様が下ろしてくれるよ(w」
モララーはそう笑って去って行った。
「シイイ・・・・・ホトケサマ・・・・・シイヲタスケテ」
その時しぃの耳に足音が聞こえた。鐘に向かって近付いてくる。
「ホトケサマダ!ホトケサマガタスケニキテクレタンダ!」
足音は段々近づき、とうとう鐘の傍に来た。
「和尚さま、それでは除夜の鐘をお願いします」
「うむ」
和尚は鐘つき棒の縄を掴んで、ゆっくり引いた。
「ホトケサマ、シイハココダヨ!ハヤクタスケテ!」
鐘つき棒は勢い良く鐘を叩いた。
ゴ 〜 ン
「ジイイイイイイイ!?」
しぃは絶叫した。鐘の鈍い音の打撃が幾つもしぃの耳を直撃した。
「ん?何か言ったか?坊主」
「いいえ何も?」
「そうか気のせいか。さて次」
ゴ 〜 ン
しぃの耳から血が噴出す。鼓膜が裂けたのだろう。
「シイノオミミイ!ホトケサマヤメテ!ナニスルノ?シイシンジャウヨ!」
しぃは叫んだ。喉を振り絞って叫んだ。だが鐘は叩かれ続ける。その度にしぃを吊るす
ロープが揺れてしぃを鐘の内壁に打ちつけた。
「イタイヨウ・・・・・・シイノオミミ、シイノオカオ、シイノオテテ、シイノアンヨ・・・・・ボロボロダヨウ」
しぃがピクリとも動かなくなったのは40回も叩いた頃だろうか。血まみれの物体は鐘の音と
共に力なく内壁にぶつかりつづけた。
「和尚さま、これで素晴らしい年を迎えられるのですね」
坊主の言葉に和尚は笑顔で答えた。
「ああ、厄をはらってな。良い年を迎えるんじゃ」

82 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 00:57 [ Qz07JBUI ]
>>79-80
期待age。って強制sageなんでメル欄sageのまま

>>81
((;゚Д゚)ガクガクブルブル

83 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 13:20 [ O8HYloKc ]
さぁ、このスレのAA化を最初にやる勇者は誰だ!?

84 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 14:59 [ O8HYloKc ]
「ハニャーン…ハニャーン…」
しぃは、誰もいないだだっ広い空間で、独り鳴いていた。
だが、その声に答えるものは誰もいない。
ただ虚しく、宙を漂うだけであった。
「シィノアカチャン!! シィノアカチャン!!」
首が折れそうなほどに振って、我が子の姿を探す。
すると、抑揚のない声が答えた。
「探し物は、コレですか?」
声の主は、モララーであった。
その手には、1匹のベビしぃが掴まれている。
「ナッコ!ナッコ!」
必死にもがいて、モララーの手から逃れようとするが、当然かなうはずもない。
彼の隣に置かれていた箱には、ベビしぃとベビギコが1匹ずつ閉じ込められていた。
「ミューミュー!」
ベビギコは箱から身を乗り出して、必死に鳴いている。母親の姿を見つけ、助けを求めているのだろうか。
ベビしぃのほうは、既に恐怖のあまり涙をこぼしながら、身体を硬直させていた。
その箱には、無情な3文字が刻まれている。

「ゴ ミ 箱」

85 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 15:00 [ O8HYloKc ]
「シィィィィ…」
血の気のひいた顔で、その地獄絵を見るしぃ。
モララーにつかまれたベビは、「ハナーン…ハナーン…」と、か細い声を絞り出し始めた。
その姿を知覚した途端しぃは奮い立った。
我が子を見捨てるわけにはいかない。
すくんだ身体に鞭を打ち、必死に威嚇の体勢を取り、
勇気を振り絞って、その悪魔に吼える。
「シィノアカチャン カエシナサイ!! コノギャクサツチュウ!!」
モララーは冷酷に、さも楽しんでいますといった様子で、嬉々として、言った。
「そんなに返してホスイのかい?」
それは意外な言葉であった。『虐殺厨』は残念ながら、そんなことで素直に返しはしないだろうという。彼女はそれを知っていたからだ。
だが、直後、その真意を知ることとなる。

86 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 15:00 [ O8HYloKc ]
ブンッ

モララー腕が虚空を切り裂く。
彼に掴まれていたはずのベビは、既にしぃの眼前に迫っていた。
声を失うしぃ。何も知らないベビは、助かったとでも思ったのだろう、
嬉しそうに「ナッコー!」と言いながら、母親に飛び込んでいった。

ボンッ

骨が砕け、肉がつぶれる音。しぃの、声にならない声。
満足そうなモララー。
しぃは我が子の身体を受け止めようとしたが、片手を吹き飛ばされる。
ベビの脆い身体も、衝撃に耐えうるはずがなく、顔面がつぶれ、片耳が吹き飛んだ。

87 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 15:00 [ O8HYloKc ]
親子の血が混じりあいながら、四方八方に飛び散った。
「ミィィーーーーッ!!」「キチィィィッ!!」
箱から身を乗り出して喚いていたベビギコは、力なく箱の縁から前足を離す。
もう一匹のベビしぃは、身を震わせながら目をそらす。
「アカチャン…シィノアカチャン…」
無残な姿を晒す我が子に、必死に呼びかけるしぃ。失った片手など、二の次であった。
だが、ベビがその呼びかけに答えることなどできるわけがない。
「次はお前だからな!」という、モララーの残酷な言葉に重なるだけだった。
しかし、悲劇はまだ終わらない。
「オナガイ…オヘンジシテ…」
その悲壮な言葉を遮り、モララーは言った。
「ヒャッハァ! 『シィノオテテ』じゃなくて『シィノアカチャン』かい!? 泣かせるねぇ! ヒャァーッハッハッハッハ!!」
「ヒドイ…ナンテコトヲ」
わざと大げさに笑う。憎悪とも悲しみとも取れるしぃの言葉は、彼の耳には届かなかった。
そして、先ほど掴んだもう一匹のベビしぃを、哀れな母親に投げつけようとした瞬間、悲劇が起きた。

88 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 15:01 [ O8HYloKc ]
ガブッ

ベビが、自らを掴んでいるモララーの腕に噛み付いたのだ。痛みのあまり、思わず声を上げるモララー。
だが、それは彼の狂気を鎮めるどころか、更に油を注いだ。
「いてぇな糞チビがッ!!」
怒りに任せて、ベビの頭と胴体を引き裂いてしまったのだ。
深紅の臓器を晒す面から、これでもかというほどに鮮血が溢れ出す。
「シィィィィィィィ!!」
しぃは耐え切れず、しぃ族特有の悲鳴を上げた。
モララーは、ベビの頭、胴体を、立て続けに投げつける。
「しつけが悪いじゃねーか! てめぇは母親シカークだな!!」

ボンッッ! ドバキャッ

89 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 15:01 [ O8HYloKc ]
彼の投げた『ボール』は、しぃにぶつかった瞬間砕け散った。彼女の右足、右耳を道連れに。
「氏ねぇぇぇぇぇ」
モララーは、残されたベビギコを掴み上げると、血を撒き散らしながら宙を舞うしぃに投げつけた。
「グヂィィィィィ…ハニャッ!!」
ベビギコは無数の肉片化して地面に散らばる。
しぃは両手、両足を失い、達磨になって地面を転がる。
「へっ、ブザマだなぁ…」
「ハニャァァァァ…」
「ハニャーン」としかいえぬほどに追い詰められたしぃに迫るモララー。
芋虫のように張って、モララーから逃げようとするが、彼がそれを許すはずがない。
モララーは彼女の命乞いに嘲笑で答えると、手を振りかざした。

90 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 15:01 [ O8HYloKc ]
次の瞬間そこに転がっていたのは、かつて親子だったもの。
もう既に、血肉のじゅうたんとして虫に食われてゆくだけの残骸でしかない。
「殺った…」
モララーは「ゴミ箱」に彼らを弔うと、
大きなため息を一つ残して、鮮やかな都会に紛れていった。

91 :訂正 :2003/02/04(火) 15:06 [ O8HYloKc ]
× そんなことで素直に返しはしないだろうという。
○ そんなことで素直に返しはしないだろう。

× モララー腕が虚空を切り裂く。
○ モララーの腕が虚空を切り裂く。

× 悲劇はまだ終わらない。
○(不要)

ゴメソ。

92 :訂正 :2003/02/04(火) 15:16 [ O8HYloKc ]
誤字ハッケソ
張って→這って

間違いだらけですね・・・吊ってきます

93 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 17:03 [ ODcskdqg ]
間違いなんて気にならないくらいイイですよ。
描写が細かいから、ハッキリとイメージできてわかりやすいです。
AA化、されるといいですね。職人さん来ないかなぁ・・・。

94 :作者 :2003/02/04(火) 17:29 [ 6t5SQjv2 ]
ちなみにこの作品は近いうちに自分でAA化したいと思います。

95 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 17:46 [ rlMtlVs6 ]
>>94
どれ書いた人?

96 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 17:57 [ nPH.Wp3s ]
>84−90
いいです!「ゴミ箱」にゾクゾクしました。

97 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 18:08 [ ODcskdqg ]
次の大会挑戦者はアヒャだ。
刺身包丁片手に、すでに狂気をはらませた目をカッと見開いている。
そして、柵の中に喜び勇んで入っていった。
獲物を物色するかのように見回すと、狙いをつけたちびギコに包丁を投げつけた。
叫ぶ間もなかった。包丁はちびの顔に横に突き刺さった。
口が横に大きく裂け、ほおのあたりまでパックリと傷口が開いている。
倒れたちびギコの顔から無造作に包丁を抜くと同時に血の噴水があがった。
柵の中の獲物は、恐怖に震え上がり、失神する者までいた。
一方柵の外では、過激な出血に歓声が沸き上がった。
アヒャは倒れているしぃに近づくと、仰向けの腹をえぐるように刃を突き立てた。
「シギィィ!? オウゲェ、グボッ……」
しぃは、口と鼻から気泡の混じった血を出した。
アヒャはそんな暇はないのに、つい面白くて内臓を引き出して遊んだ。
細長い管を出している。小腸だろうか。
その手つきは、まるで幼児がビデオテープをケースから引き出す手つきに似ていた。
それから、アヒャは思う存分本能のおもむくままに殺戮を続けた。
一時間後、柵の中には血で彩られた肉塊が折り重なっていた。
少々、楽しんだため効率が悪くなり、一九匹しか殺せずモララーに負けた。
次は、いよいよヒッキーの番だった。
体の震えを必死にがまんしていた。
ヒッキーは、自分に借金のためだと言い聞かせ続けていた。
何回も、何回も言い聞かせていた。

98 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 22:25 [ rFMNtD7w ]
1/5

 酷く憂鬱な日だった。
どんよりと曇った空は地上の熱も湿気もすべて閉じこめて、鈍色に淀んでいた。

 「まったく……夏はイヤだねー。なんで僕がこんな引きこもりオタみたいな
生活送らなきゃいけないんだか。はぁ…」
蒸し暑い屋外に出る気はせず、部屋の中クーラーをがんがんにかけて
だらだらとスプラッタ・ムービー観賞にふけっていたモララーだったが、
いい加減ガイシュツの映画ばかりで飽きてきた。
手元のペットボトルが空になったので、冷蔵庫に向かう。
刺激の強い炭酸飲料でも飲まないとやってられない。
がちゃり、と冷蔵庫の扉を開けるが、飲み物のたぐいは一切無かった。
「っち…」
まとめ買いしてあったコーラはいつの間にか飲み尽くしてしまったらしい。
外に出るのは億劫だが、クーラーで乾燥した室内で飲み物無しは
辛かったので我慢して買い出しに行くことに決めた。

 うだるような暑さの中、無駄に元気なちびギコどもがキャッキャと煩く遊んでいる。
コンビニエンスストアーの空調がとても快適だっただけに、外の暑さが身にしみる。


チビどもの甲高い声も、耐えられないほどに、正直、うざい。



………殺しちまいたいくらいに。

99 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 22:26 [ rFMNtD7w ]
2/5

 鬼ごっこをしているらしいちびフサが都合良くこちらに走ってくる。
「チビタンこっちデチよ〜!! ……キャッ!」
すれ違う瞬間に胴体を鷲掴みにして抱き上げた。
「なっ何するんデチか!! 放すデチよ!! 高貴なフサタンになんかしたら
お前なんかただじゃおかないんデチからね!!!」
見ているだけで暑苦しい、赤茶のフサフサした毛並み。
苛立って、モララーは力任せに背中当たりの毛束をむんずと掴むと
ばりばりっと爽快な音を立ててむしり取った。
「アキャアアアアアアッッッッッッッッ!!! 何するデチ! 何するデチ!!!
フサタンの綺麗なお毛毛が……むがっ! げほっケヒャァ………」
勘に障る悲鳴を押し込めたくて。手の平に残る先の毛束を口に押し込めた。
「この糞暑い中ぴーぴーキャアキャアうざいんだよ、クソガキ」

気怠げな曇り空の下、気晴らしのちびフサ虐待に興じるのもまあ、悪くない。

100 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 22:26 [ rFMNtD7w ]
3/5

 まずは基本の耳もぎ。みちみちと繊維の千切れる音を立てながら
頭部から切り離されていくその様はいっそ幻想的で、思わずじっくりと
見つめ倒してしまう。細胞の破壊されていくその音が快感で、
悲鳴なんかに邪魔されたくないから口にはめいっぱいむしり取った
毛束を詰め込む。まあ、勿論、あとには悲鳴を楽しむためのイベントも
待っているので窒息しない程度に気を使うけれど。
涙を流しながらなんとか悲鳴を上げようとして毛束に咳き込むちびフサの
表情もたまらない。サディズムが刺激されて、モララーの全身をぞくぞくさせた。

 耳が終わったら、次は尻尾だ。強すぎず弱すぎず、絶妙の力加減で
引っ張ると、皮だけがずるりと剥け落ちる。いわゆるずる剥けというヤツだ。
皮膚が裂けた部分から赤黒い肉がだんだんと覗いてくる様子はやはり
幻想的で、モララーはぬたぬたと光る肉をしばし見つめていたが、
気の早い蠅どもがもうたかってきたので手早く済ませてしまうことにした。

 「まったく、お前らのせいで暑いの思いだしちまったじゃねーかよ」
蠅を手で追い払いつつ、フサの口内に詰めていた毛束を抜き出す。
「げほっ! げほ…おえっっ!! えうぅ…やめ……て………くだちゃ……」
涎にまみれた毛に嫌悪感を覚えたが、べったりと手に付着したそれを
フサの体に擦り付けることでそれは押さえ込んだ。

また数匹、新しい蠅がたかってきた。

101 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 22:27 [ rFMNtD7w ]
4/5

「あぎゃあぁぁあああっ!!!! やめ……ッ! いひぃぎゃぁぁああううッッ!!」
背中の、皮膚のたわんだ部分を両手でつかみ、力いっぱい引き裂いた。
モララーの白い毛にびちゃびちゃと赤黒い液体がふりかかり、
鮮やかなコントラストを描き出す。ばりばりと景気のいい音を立てて
肉体から毟られていく皮膚は、程良い弾力でモララーの手を楽しませる。
「あ、あう……えひぃ………ぃぅぅぅ」
肉だるま状態になって蠅にたかられている元ちびフサ。
蠅の量も随分増えてきたことだし、もうそろそろ潮時だろう。

 まだ少しばかりひんやりしている炭酸飲料のボトルを袋から取り出すと、
キャップを器用に片手でクルリと開けた。ぷしっと爽やかな音が耳に響く。
「はい、仕上げ。1本まるまる使ってもらえるなんて光栄に思えよ〜」
じゅわわわわわわ。
「――――――――――〜…………………!!!!!」
ボトルを元ちびフサの真上で逆さにすると、無色透明の炭酸飲料が
ぼたぼたと飲み口の部分から落下していった。
むき出しの肉に炭酸の刺激が広がり、声にならない悲鳴を上げる肉塊の姿に
満足したモララーは、重たいビニール袋を担いで帰路についた。
憂鬱さも、けだるさも、どこかに消えていた。
今夜もきっと熱帯夜だ。

102 :耳もぎ名無しさん :2003/02/04(火) 22:29 [ rFMNtD7w ]
5/5

 翌朝。昨日とはうってかわって爽やかにからりと晴れた空の下。
当分のたっぷり含まれた液体を振り掛けられた元ちびフサは
蠅にたかられて真っ黒になっていた。腐肉のあまやかな匂いは
この青空に不釣り合いで、ひたすらに醜かった。

103 :耳もぎ名無しさん :2003/02/05(水) 17:53 [ 3.AdHueg ]
ダルそうにコンビニへ行くモララーが目に浮かぶ・・・

>今夜もきっと熱帯夜だ
いいねぇこういうの

104 :耳もぎ名無しさん :2003/02/05(水) 20:05 [ EHfv0GNE ]
ヒッキーはさも憂鬱そうに、柵の中に入った。
血肉に濡れた草。血潮をタップリと吸った大地。
そこに、すでに恐怖に顔をゆがめたちびギコ達が身を寄せ合っている。
さて、この大会は武器、道具は自由に持ち込める。
ただし、暗黙のルールとして柵の外の観客に怪我を負わしてはならない。
ヒッキーは自前の道具、小瓶を取り出すと係りにちびギコ達の追加を頼んだ。
「え、でもまだ獲物は生きてますよ? 何匹入れるんです?」
「三一匹おながいします……」
三一匹殺せば、ヒッキーはモララーの記録に勝ち、優勝賞金がもらえる。
ヒッキーはちびギコ達に向き直ると、穏やかな口調で話しかけた。
「僕は君達をマターリさせに来たんだ……。
 この水はマターリの神様がくれた水。飲めばマターリできるよ……」
これには会場全体がどよめき立った。
「マ、マターリしたいデチ!!」
「ハァ? 何言ってんのかわかんねぇよゴルァ!!」
柵の中からは賞賛が、外からは罵声がヒッキーに浴びせられた。
ヒッキーは無言でちびギコ達に小瓶を渡した。
「これでマターリできマチか?」
キラキラと活力に満ちたちびギコの瞳。
その瞳の輝きは、やっと見つけた希望による物だった。
ヒッキーはその輝きから目をそらした。
ちびギコ達全員が瓶の中身を飲み干すまで、罵声は止まなかった。
が、数分後罵声はピタリと止んだ。
ちびギコの体に異変が現れたのだ。
眠るように次々と倒れていった。
ヒッキーがマターリの水と称して飲ませた物。
それは、毒薬の一種だった。

105 :耳もぎ名無しさん :2003/02/05(水) 20:06 [ EHfv0GNE ]
殺した数は、ヒッキーが一番だった。そう、一番だったのだ。
それなのに……。
優勝したのはモララーだった。
ヒッキーの破れた理由。
それは、彼のしたのは虐殺ではないという意見が出たからだ。
最後までマターリを信じて、苦しまずに逝ったちびギコ達。
これは虐殺なのかと意義を唱える者が多数いたのだ。
ヒッキーは何も言えずに自宅に帰った。
暗くて冷たい部屋の中、独りロープを手に持っていたその時、
一匹のちびギコが窓から飛び込んできた。
「いきなり入ってきてゴメンデチ。
 でも貴男がマターリの水を持ってると、風の噂でききマチた。飲ませて欲しいデチ」
ヒッキーは自嘲的な笑みを浮かべると、そのちびギコに小瓶を差し出した。
笑ったのは何年ぶりだろうなどと、
おぼろ気に考えながらヒッキーはロープを天井から吊した。
「何してるデチ?」
「僕は君と違って、その水を飲むより、こうした方がマターリできるんだよ……」

暗い部屋、明かりはTVのブラウン管。
陰鬱な光は照らし出す。
二つの死体。
畳の上に横たわるちびギコ。
空に吊されたヒッキー。
虐待、虐殺の恐怖に怯える日々を過ごしてきた者。
社会からつまみ出され、孤独な日々を過ごしてきた者。
死こそ、彼らのマターリだった。
残ったのは死体と借金だけ、功績も名前も残さずヒッソリと消えた二つの命。
珍しいことではなかった。よくあることだった。

106 :耳もぎ名無しさん :2003/02/05(水) 20:09 [ EHfv0GNE ]
>>98
冬なのに、暑さが伝わってきました。
表現力スゴー。
ウラヤマスィ・・・。

107 :98 :2003/02/05(水) 22:43 [ GRvR8F86 ]
>>102
当分→糖分ですた。スマソ

108 :耳もぎ名無しさん :2003/02/05(水) 23:17 [ 2NNsNifM ]
>>104-105
・゜・(ノД`)・゜・

109 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 00:04 [ MmaWsz3o ]
>>104-105
( TーT)y-~~

110 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 17:58 [ k4fsSzCQ ]
ちょっと長いの行きます…

111 :準備期間 :2003/02/06(木) 17:59 [ k4fsSzCQ ]
街によってもある程度違うのだが、ちびギコ達の立場は弱い。
それどころか「新世紀ストレス法」に代表されるように、おおっぴらに虐待・虐殺を許可されている地域もあり、ちびギコ達にとっては「生き延びる事が生きる目的」であるような、どん底の状態が多い。
しかし、この街ではちびギコと他の住民が上手く共存していた。
ちびギコ達に柵で囲まれた広場を提供し、そこのみで生活させていた。
広場から抜け出し街に行かないかわりに、配給で食料を与える。
もし、広場から抜け出していた者は…
他の地域と何ら変わりないちびギコとしての最期を遂げるしかなかった。

「フサターン、こっちデチよ!」
「待ってチビタン、ぼくそんなに早く走れないデチ…」
「かけっこはいつもチビの勝ちデチね!」
「チビタンはすごいデチー!」

この広場の中ではあたりまえのように見られる平和な光景だ。
このチビとフサは数ヶ月に他の地域からこの広場の噂を聞きつけ、命からがら逃げてきた。

「しかしこの広場は、本当に天国デチねぇ… 殺される心配もおなかが減る心配も無くてマターリできるデチ
 …殺されたマルミタンたちも連れて来たかったデチね」
ノーマルなチビがふと遠い目をして呟いた。
「本当デチねぇ、まさか本当にこんな広場があるとは思いませんデチたよ…」
隣のフサが返す。
この二匹は元々友達であったし、共に生き延びた連帯感から常に一緒に行動する仲良しだった。
「あとはご飯がもっと美味しくてた〜くさんあれば文句無いんデチがね!」
「それにはきっと誰かお金持ちに拾われないといけないデチね… あ! 言ってるそばからきまちたよ!」

112 :準備期間 :2003/02/06(木) 18:00 [ k4fsSzCQ ]
広場の唯一の出入り口が開き、一人のモララーが入って来た。
広場のちびギコが一斉にそのモララーに群がる。
このモララーに気に入られれば、連れ帰って飼ってくれるのだ。

「あれじゃ、今日はもう無理デチねえ…」
ちびギコに埋もれていくモララーを遠目で見ながら、チビはため息をついた。今から駆け寄っても、触る事すら出来ないだろう。
ほどなく、5匹程の仲間がモララーに連れられて嬉しそうに広場を出て行った。
彼らの姿は、すぐに見えなくなっていった。
「あのおじちゃんは一昨日も来ていたデチよ。2、3日に一回は必ず来て、いつも仲間を5人ほど連れて帰ってる人デチ」
「フサタンすごいデチね! チビなんか、みんな同じに見えるから全然わかんなデチ!」
「良く見たらわかるデチ。ああいう人に拾われたら、暖かいお部屋と美味しいご飯を貰えて、もっともっとマターリデチねえ…」
体験したくとも、体験する事が叶わない夢のような話…
誰かに拾われれば、空想の中だけの「暖かいお部屋」や「美味しいご飯」が現実の物となる。
二匹はしばし、空想の世界に旅立った。

「でも…」しばらくしてチビが口を開く
「ぼくはフサタンと一緒で無いと飼われてあげないデチよ! ぼくたちは今までもこれからもずっと一緒なんデチ!」
「チビタン… ぼくもデチ! 早く一緒に飼ってくれる人が来てくれるといいデチね!」

113 :準備期間 :2003/02/06(木) 18:00 [ k4fsSzCQ ]
難民や、単純な生殖活動によってちびギコ達はどんどんと増えつづけていたのだが、この様な引き取り手がいるために広場から溢れ出さないで済んでいるのである。
しかし、このチビやフサが入って来た当事に比べ明らかにちびギコ人口は多くなりすぎ、広場も窮屈になり始めてはいた。
このままでは餌代も馬鹿にならないし、何より街に溢れ出してしまう。
そこで一年に一回、街はこの地域一番の金持ち「モラ金」の協力の下、あるイベントを行っていた。
今日は、そのイベントの準備が行われる日であった。

「あれ?」
チビが出入り口を見て思わず声を上げる。
「どうしたんデチか?」
「また違うおじちゃんがやってきたデチ… それも沢山…」
「本当デチね。何が始まるんデチかね?」

入って来たのはモララーやモナーが合計で数十人。
手に何か布切れを持っていて、片っ端からちびギコに着せて行っている。

「あ、こっちにも来たデチ…」
一人のモナーがチビとフサの所にやってきて手際よく布切れを着せると、また他のちびギコを見つけて同じ事をして回っている。
「これは… なんデチかね?」
「ゼッケンって奴デチね。チビタンは135。ぼくは136って数字が書かれているデチ」
「フサタンあたまいーデチ!」

『あー、あー。』
モララー達が仕事を終え引き上げた後、代表者が拡声器で話しだした。
『今ゼッケンを付けられた1番から400番のちびギコは、この辺り一番の金持ちのモラ金氏の飼いちびギコとなった』
「ホントウデチカ!?」「ヤッタデチ!」「バンザ━━━━━イ!」
ゼッケンをつけられたちびギコ達が一斉に歓喜の声を上げる。

『静かに!!!!』

が、すぐに拡声器からの怒声で静まり返らされた。
『あー、ただし、一度に400匹のちびギコを受け入れる為、準備に一週間かかる。ゼッケンをつけられたちびギコは一週間後に迎えにくるのでそのつもりで。ゼッケンは絶対にはずさないように。無くした奴は連れていかん。以上!』
それだけ言うと、モラ金の部下らしき者たちは立ち去っていった。
今度こそ、広場は大歓声につつまれた。
ゼッケンをつけられなかったちびギコも、うらやましいながらも素直に祝福をしていた。
チビとフサも例外では無く興奮して喜び合った。
「やったデチね、フサタン!」
「ぼくたち、二人一緒に夢のような生活を手に入れられるんデチね!!」

それからの一週間、ゼッケンをつけたちびギコたちはわくわくしながら過ごしていた。
そしてその間、なぜか、いつもはあまり人が寄り付かないこの広場の周りに沢山のモナーやモララーが柵の外からちびギコたちを熱心に見ていた。



114 :前夜。 :2003/02/06(木) 18:04 [ k4fsSzCQ ]
一週間後、約束どおり迎えが来た。
沢山の車がやって来て、ゼッケンをつけたちびギコ達を乗せて行く。
行き先は町外れのモラ金の屋敷である。

屋敷についたちびギコ達を待っていたのは、想像を越える豪華な広い部屋だった。
さっきまでいた広場よりも広いお部屋。
ふかふかの絨毯や、綺麗なカーテンもかかっている。
ちびギコ達はおおはしゃぎだ。
「チビたちはここで一生幸せに暮らせるんデチね!」
「最高にマターリデチ!」
チビとフサも大喜びで他の仲間と遊びまわった。

何時間も遊び、さすがに疲れ、腹も減ってきたちょうどその時
部屋のドアが開き、大きなテーブルに沢山の椅子が運ばれてきた。
その椅子には番号が書かれており、自分のゼッケンと同じ椅子に座るように命じられた。
ちびギコ達が言われるがままに椅子に座ると、今度は見たことも無い美味しそうな料理が沢山運ばれてくる。
同時に、高そうな貴金属類を身に付けたモララーが現れ、一番上座の席に座る。
ボディーガードだろうか? 屈強かつ武装した兵士のような格好の人が5〜6人周りを固めている。

『あー、諸君』偉そうなモララーの声がマイクを通じて部屋中のスピーカーから響き渡った。
『私が、君たちを引き取ったモラ金だ。とりあえず腹も減っただろうから食事にしようじゃないか
 おかわりはいくらでもあるから、取り合わないでおとなしく食べるんだよ』

「ヤッタデチー」「ゴハン イパーイデチ!マターリデチ!」「イタダキマスデチー」
部屋中で歓声が沸き起こり、一斉に目の前の食べ物に手をつける。
食べた事も無いような美味しい食事に、夢中になりすぐに静かになる。
モラ金はその様子を眺めながらちびちびと酒を飲んでいた。

115 :前夜。 :2003/02/06(木) 18:05 [ k4fsSzCQ ]
ちびギコ達が生まれて初めて感じる「満腹」と言うものに支配された頃
落ち着いた一匹のちびギコがモラ金に喋りかけた。
「オジチャン ありがとうデチ。これから毎日こんなご馳走が食べられるンデチね。キャッ!」
『いい質問だね。6番』
「ぼくはロクバンじゃないデチ。キャッキャタンデチよ! 今度からはちゃんと名前でよんで…」
『いいから黙って聞けや!』

和やかな雰囲気だった部屋に一瞬にしてピリピリした空気が張り詰める。

『最初に言っておくが、俺は400匹もペット飼えないからな。いいとこ1〜2匹だ。だからほとんどの奴はここから出て行ってもらう事になる』
それを聞いてまた部屋がざわつきだした。
『で、まあ、明日から三日ほどかけて運動会みたいなものをしてもらう。それで成績上位の者だけ飼う事になるな。
 それまでお前たちはゼッケン番号で管理するからな。名前で呼んで欲しかったり、毎日ご馳走を食べたかったら上位になるこった』

「キャッ! 運動会デチか! よーしチビタン頑張っちゃうデチ、負けないデチよー!!」
135番のチビがのんきに言った。どうやら状況を把握できていないらしい。
隣にいた136番のフサが小声で話し掛ける。
「何をのんきな事を言ってるデチか。負けたらまたあの広場に帰らないといけないんデチよ…」
「ええっ!? そうなんでちか? オジチャン…」

116 :前夜。 :2003/02/06(木) 18:06 [ k4fsSzCQ ]
『もし負けても、今までいた広場には戻れません』

ざわめきが大きくなった。
なら、どこに行くのだろうか…

『君たちが広場と呼んでいるのは【虐待用ちびギコ養殖場】と言うのが正式名称で、一度出荷されたちびギコは再度放牧できない事になっています。
 まあつまり、負けたら死ねって事だYO!』

「ソ、ソンナ!?」「シニタクナイデチ!」「オジチャン タスケテ…」……

「キャッ! そんなの嫌デチ! ぼくは運動嫌いだし、死にたくないし、広場に帰るデチ!」
6番のちびギコが席を立って扉に向かって走り出した。
モラ金はボディーガードの一人に目をやると、屈強なモナーがその体躯に似合わぬ俊敏さで6番を捕まえて抱え上げる

「何をするデチか! 離せ! 離さないと酷い目にあわせるデチ!!」
モラ金は手近にあったフォークを手に取ると6番に近づき
右後足の付け根辺りを思い切り突いた。

『ギャア! 痛いデチ!!』
モラ金の胸元のマイクは6番の絶叫を拾い、部屋中に流した。
この一撃で6番はすっかり大人しくなっていたのだが…
突き刺されたフォークは抜かれることなく、徐々に足先へと移動していった。
『ヒギャアガャキャアアギギギ…!!!』
言葉にならない絶叫と共に、6番の右後足に数本の赤い裂線が刻み込まれ
すぐに吹き出る血によって隠されていく。

フォークが足の真中に来た辺りで6番は気絶したが、フォークはお構いなしに更に肉を削いでいく。
ついには足先からフォークが抜けた。
絨毯にはボタボタと血溜まりが出来ていた。

もはや、6番だけでなく全員が恐怖によって静まっていた。

『管理していると言っただろう? 命令違反するとペナルティがあるのは当然さ。
 可哀相にこの6番、明日からの競技にかなり支障をきたすことになるね』

誰も、何もいう事は無かった。

『さ、栄養もたっぷり摂ったんだ。明日は早いから寝ろ。心配は要らないよ。上位になりさえすれば…ね』

テーブルと椅子、そしてモラ金は出て行った。
最後にボディーガードたちが続き、屈強なモナーが6番を無造作に放り投げた後、部屋から出て行き…
そして、扉は閉められた。

117 :前夜。 :2003/02/06(木) 18:08 [ k4fsSzCQ ]
後に残されたちびギコ達も慌てて出ていこうとしたが、扉はびくともしない。
煌々と灯っていた照明も消され、部屋は真っ暗になった。

「チビたちはどうなるんデチかね?」
「…運動会で優勝するしか無いデチね…」
チビとフサは、必死で脱出しようとする他の仲間達を尻目に、座り込んで話をしていた。
「こんな事になるとは、思わなかったデチね… でも、優勝すれば飼ってくれるデチ」
「本当かどうか分からないデチが、それしか方法は無いデチね
 でも僕、体力に自信がないデチ。 チビタン、ぼくを守って欲しいデチ。ぼくたちはずっと一緒デチ」
「当然デチ。きっと二人で飼われるようにするデチ」
「ありがとうチビタン。では、もう寝るデチ。明日に備えるデチ」
「でも、他の皆が…」
チビとフサ以外の仲間は喚きながら、まだ、必死にどこかに脱出できる所が無いか探している。

「僕たちを閉じ込めるために作られた部屋デチ。脱出できるわけ無いんデチ
 勝手に体力を消耗してくれて好都合デチ。さ、寝るデチよ…」

悲鳴や絶叫のこだまする部屋で眠るのは難しかったが
時間が経つにつれ騒音も静まっていった。
いつしか、二人は不安なまどろみに落ちていった…

118 :一日目 :2003/02/06(木) 18:09 [ k4fsSzCQ ]
『諸君おはよう。今から運動会の始まりだよ。張り切って行こう!』

そんなモラ金のスピーカーからの声でちびギコ達は眠りからさまされた。
ほとんどの者がほぼ徹夜で暴れまわっていたために衰弱しきった様子だった。

フサはその周りの様子を見ながら隣で寝ているチビを起こした。
「チビタン。朝デチよ…」
「うーん… よく寝たデチ! さすがに柔らかい絨毯で寝るといい気分デチね!」
どうもやっぱり状況を分かっていないようだ… フサは少しイラついた。
「周りの奴らはほとんど寝てないみたいデチ。体力温存作戦はひとまず成功デチね…」
ただ、フサは自分の体力に不安があった。
「チビタン。昨日も言ったデチが、僕のこと、助けてくだちゃいね。チビタンだけが頼りデチ」
「分かってるデチ! 他ならぬフサタンの為デチ! このチビ様にどーんと任すデチ!」
どうも状況を分からせるのは無理そうだとフサは思った。

しばらくすると、再びスピーカーから声が聞こえてきた。
『じゃあ、20匹ずつ競技をしていくからな!
 まずは1番から20番。係の者に付いていくように。
 その他の奴は動くなよ。6番みたいになるYO!』

扉が開いた。
屈強なモナー達がぞろぞろと入って来た。昨日より数が多い。
1番から20番のちびギコが震えながらモナー達の後に従った。
中でも6番が一番震えていた。
「コワイデチ… サムイデチ…」
手当てもされず一晩放って置かれたからだろう。恐怖の震えだけでなく寒さも感じているようだ。

119 :一日目 :2003/02/06(木) 18:10 [ k4fsSzCQ ]
第一組が出て行ってどれくらい立っただろうか…
次は21番から40番のちびギコ達が呼ばれ、その次に41番から60番…

出て行く者はいるが、帰ってくるものが一人もいない…
一体どんな競技をさせられているのか…
何故、誰も戻ってこないのか…

『次は121番から140番だよ。時間押してるからさっさと来てね!』

「いよいよぼくたちの番デチね…」
チビとフサが他の仲間と共に連れて行かれた所…
それはどうやら屋敷の中庭のようだった。
「スタート」と書かれた看板と、その向こうに「ゴール」と書かれた看板が見える。
スタートとゴールの間には色々なガラクタが転がって山や谷を作っていた。

そしてその周りには…
沢山の観客がいた…

「おー、あの135番のチビ、先週ずっとパドックで見てたけど力も体力も結構あったから、狙い目だからな!」
「でも頭が悪そうだったモナ。モナは140番のレコ種がバランス良くてイケると思うモナ」
『第7レース発走5分前。投票の受付を終了いたします。』

「ぼくたちで、レースをやってるんデチか…」
何が行われているのか一番早く察知したフサがひとりごちた。

「そうだよ。君たちはレースをしてお客さんを楽しませるのさ」
ボディーガードの一人がちびギコ達の前に立ち、口を開いた。

「ルールの説明をする。鉄砲の合図と共にスタートの看板から飛び出すんだ。
 そして、あのガラクタの山の中からこれと同じ金貨を探し出すんだ」
そういいながら、一枚の金貨を取り出した。
「綺麗な金貨デチ! よーし頑張るデチ!」
相変わらず状況を把握できていないチビが場違いな気合を入れる。

「頑張れよ。で、この金貨はあのガラクタコースの中に二枚隠されているから
 それを手にして向こうのゴールの看板をくぐった二匹が勝者だ。
 ルールはそれだけだ。金貨を持ってゴールするだけ。簡単だろう?」

『発走1分前です。各ちびギコ、スタート前にスタンバイをお願いします』

「さ、じゃあスタート前に行った行った」

ボディーガード達に追い立てられ、スタートの看板の近くまで行くと、誰かがうずくまっている…
ゼッケンは「6番」だった。

「あれ? どうしたんデチか? ずっとここで寝てたんデチか?」
チビが肩をつかんで振り向かせると…

首から上が無かった。

「ああそいつ、スタートの合図の後も震えてるだけだったんで、賭けてた客が怒ってね。つい首をはねちゃったんだ。
 丁度いいから見せしめに置いてるんだよ。
 …負けたら、そいつの所にいけるかもね」

20匹のちびギコは心臓を掴まれたような感覚を覚えた。

負けたら…
6番の所…
という事は…

横を見るとかなり興奮した観客が番号を連呼している。
勝たないと殺すといった罵声も飛んでいる。

120 :一日目 :2003/02/06(木) 18:11 [ k4fsSzCQ ]
『それでは第七レーススタートです』
放送と共に高らかに鉄砲の音が鳴り響いた。

「ヒィィィィィィ!!!!!」
20匹は一斉に飛び出し、金貨を探し回った。

「あったデチィ!!」

開始後すぐ、一つ目の金貨はあっけなく135番のチビに見つけられた。
観客席から歓声と怒号が交錯する。
チビはすぐにゴールに走らないで、フサの元に走った。
「フサタン、見つけたデチよ! もう一個あるはずだから、一緒に探すデチ!」

観客席からの「馬鹿野郎、さっさとゴールしやがれ」という叫びも耳に入らないようだ。

フサは願っても無い申し出を二つ返事で受けようとした…が。
「ぼくは自分で探すデチ。チビタンはゴールの前で待っていて欲しいデチ。
 いいデチか。ゴールの前でデチよ。決してゴールしないで待ってて欲しいデチ。
 ぼくたちは一緒にゴールするデチ」
「?? フサタンがそういうなら、言うとおりにするデチ」

チビはゴールに向かって歩き出した。
他の皆は半狂乱になりながら、残りの一枚を探している。
チビがふと後ろを振り返ると、フサもチビの後を付いて来ている。
「フサタン? 金貨を見つけないとゴールできないんデチよ?」
「ぼくはゴール付近を捜してみるんデチ」

約束どおり、チビはゴールの前でフサを待っていた。
フサは、ゴール前の辺りを行ったり来たりしている。
「ねえフサタン。そこはさっきも探してたデチ。早く他も探さないと取られてしまうデチよ」

やきもきしたチビが声をかけたその時だった

「あったぞコゾ━━━━━━━━━━━━━━━━━━!!!!!」

140番のレコ種がコースの中ほどで最後の一枚を見つけた。
その瞬間、他のちびギコ達は落胆と絶望に取り付かれ、崩れ落ちた。

…フサを除いては。
彼には策略があったのだ。

121 :一日目 :2003/02/06(木) 18:13 [ k4fsSzCQ ]
「ほれ見るデチ! あいつが金貨を見つけたデチ! もうおしまいデチ」
「チビタン…」
「なんデチか?」
「あのレコをやっつけて、金貨を奪ってほしいデチ…」
「ええ? ルール違反デチよ!?」

「おおーい、いま俺も行くぞコゾウ! 一緒にゴールするぞ!」
レコ種はどんどんと近づいてくる。

「ルールは『金貨を持ってゴールしたら勝ち』って事だけデチ。人が見つけた金貨を奪ってはいけないとは、聞いてないデチ」
「で、でも…」
「チビタンはぼくを助けてくれるって言ったデチ! あれは嘘だったんデチか!? 二人一緒で無いと飼われないって。ずっと一緒って嘘だったんデチか!!!!??」
「う、嘘じゃないデチ! チビたちは一生一緒デチ!」
「じゃあ、やってくれるデチね?」
「うう…」

「さっさとゴールするぞコゾウ! そこのフサ! 悪く思うなコゾウ!」

レコ種が目の前まで迫ってきた。
「ご、ごめんデチィィー!」
「コド━━━━━━!!?」

チビのパンチが、レコ種の顔面にクリーンヒットした。
普段なら、これくらいのパンチはかわせるのだが、すっかり油断していた。
手から、金貨が零れ落ちる。


「今デチ!」
フサはその金貨を拾い上げるとゴールに向かった。
「チビタンも早く来るデチ! 一緒にゴールするデチ!」
「わ、わかったデチ!」

二匹は同時にゴールした。
『ゴール! 一着135番二着136番。単勝135番。配当2.6倍。複勝…』


アナウンスと同時に観客が動き出した。
自分が賭けていたちびギコに向かっていく。
金を返せ、死ね、この爽快感は一体?
などの言葉が飛び交っている。

ショック状態から立ち直ったレコ種は、憎悪の炎を燃え上がらせゴールしたチビとフサに向かっていったのだが…
ボディーガードの一蹴りで観客の中に埋もれていった。

てめえが油断したから取られたんだろうが!
ぬか喜びさせやがって!
勝ち券買ってたのにてめえのせいで捨てちまっただろうが!
死んで詫びろ!

18匹のちびギコ達は、悲鳴を上げる暇も無く殺されていった。
潰されてせんべいになる者。串刺しになる者。ばらばらになる者…
しばらくすると観客は何事も無かったかのように席に戻り、次のレースの準備が進められた。

122 :一日目 :2003/02/06(木) 18:14 [ k4fsSzCQ ]
チビとフサが連れて行かれた「勝利者の部屋」は昨日の豪華な部屋とうって変わってかび臭い、狭いところだった。
彼ら2匹が入る前にすでにいた12匹と、後から来た26匹…
合計40匹が今日の生き残りだった…

晩御飯の時間になると、モラ金がやってきた。
「今日のゴハンだよ!」

一人に一杯。まるで塩水のようなスープが支給された。
これでも何もないよりましだ。
彼らは黙ってそれを飲み干した。
抵抗すればペナルティだ。
それは、死を意味するから。
少しでも体力を取り戻しておかないと、明日は持たないかもしれないから…

「さすがに数がこれだけ減ると大人しいね! じゃ、また明日も楽しませてくれよ!」

モラ金が出ていった後は、眠るだけだった。
チビもさすがに状況を悟ったのか、静かに目を閉じた。


明日は、何をさせられるのだろうか…

123 :二日目 :2003/02/06(木) 18:15 [ k4fsSzCQ ]
二日目の朝。
ちびギコ達は全員起きていたが、緊張のためか喋る者も動く者もいない。
いつ、競技が始まるかは一切知らされていない。
しかし、確実に今日も競技はある。
死刑宣告を待つだけの気分なのかもしれない。

昼頃、足音が近づいてきた。
今日は一度に全員が連れて行かれた。昨日と同じ中庭らしき所だ。
しかし、ガラクタの山は撤去されており、一周200メートルくらいのトラックが出来上がっていた。

相変わらずトラックを囲むように観客がいる。
やはり今日も賭けの対象になっているようで、ゼッケン番号での応援が飛び交っている。

「今日の競技は君たちの大好きなかけっこだよ」
一人のモララーが説明を始めた。
「このトラックを走ってもらうんだけど、転んだり周回遅れになった奴はその場で失格だからね!」
彼はそれだけ言うと、ちびギコ達の下から去ろうとした。
「あ、あのっ!」
一匹のちびギコが呼び止めて質問した。
「何周走ればいいんデチか?」
「終わりの合図が鳴るまでだよ。何匹失格になるかは、君たちは知らなくて良い事さ!」

40匹のちびギコがトラックに並べられる。
さすがに横一列には並びきらないので、マラソンのように団子状態からのスタートになる。

『出走一分前です』

ちびギコ達の間に緊張が高まる。
走れと言われても、ゴールがどこか分からない。どうやって走ればいいのか…

124 :二日目 :2003/02/06(木) 18:16 [ k4fsSzCQ ]
『スタート!』パアアァァァン!

鉄砲の合図と共にちびギコ達は走り出した。

「ヒギャア!」
一匹がいきなり転んだ。
136番のフサの隣にいたちびギコだ。

『143番転倒により失格です。単負143番。配当4.8倍。残り39匹です』

「ち、違うんデチ。隣のフサに足を引っ掛けられたんデチ!あいつが悪いんデチ…!」
転んだちびギコは、自分に近づいてきた競技員に向かって必死に言い訳をしたが、聞き入れられなかった。
競技員は143番を持ち上げると、観客席に放り投げた。
観客たちは我先に143番に近寄ると、そのちびギコに対して制裁を加えた。

「足を引っ掛けられる方が悪いんだよ…」
聞こえるはずも無いが、すでに肉塊と化した元143番に向かって競技員はつぶやいた。


レースは最初、スローペースで全員がほぼ固まったまま進んでいた。
しかし、二週目に入って、18番のミケ種が抜け出した。
「とにかく一番になっていれば安心デチ!」

その声を聞き、後の者も一番になろうと必死になって走った。
18番は追いつかれまいともっと早く走ろうとした。
一転して超ハイペースなレース展開になった。

しかし、一昨日の晩以来ろくに何も食べていないちびギコ達がいつまでも走っていられるわけが無く、次々に転んで失格になっていった。

転んだちびギコは必死に命乞いをし、泣きながら抵抗したが競技員に敵うはずもなく
待ちかねた観客たちに放り込まれた。

残った者たちは耳をふさぐ事も出来ずにその断末魔を聞きながら走りつづける。

125 :二日目 :2003/02/06(木) 18:16 [ k4fsSzCQ ]
残り20匹を切る辺りまで周回遅れは出ていない。皆、限界を超えて走ったために転倒していった。
一体何周走っただろうか? ペースは超スローペースに落ちていた。
しかし、走っている本人たちにとっては限界ギリギリのペースだった。

先頭は18番のミケ。
135番のチビは列の中ほどに位置している。
そして最後方に136番のフサを含めて5匹ほどがふらふらと歩いていた。

その後ろには18番のミケが…
そう、いよいよ周回遅れになる者があらわれるのだ。
「ヒギャア! ミケタン来るなデチ!」「アッチイケー」
「イヤデチ! お前たちを抜けばミケタンは死なないで済むんデチ!」

観客席からは「差せー!」「そのままー!」の声があがる。
その声に負けず劣らず、大きな声を張り上げたちびギコがいた。

「チビターン! たちけてデチ! フサのピンチデチー!」

その声に気付いてチビが振り返ると、フサのいる最後尾の集団がミケによって抜き去られようとしていた。

「ウウゥ。 い、今行くデチよ、フサタン!」

135番のチビは逆走してフサに近づき、手を引いてやった。
「頑張るデチ、フサタン!」
「も、もう駄目デチ…」

『301番、周回遅れによる失格。残り18匹!』
「ヒギャアータチケテ ギャアア ァァ…   ァ…  ……」

アナウンスと絶叫。
チビが振り返ると、すぐそこにミケがいた。
次はチビとフサが周回遅れになる番だった。

126 :二日目 :2003/02/06(木) 18:17 [ k4fsSzCQ ]
「えーい、仕方がないデチ!」
チビはフサを背負って、あらん限りの力を呼び起こし走り出した。
フサを抱えて走っているのに、チビとミケの距離は離れていった。

しかし、それも一瞬の事ですぐに足が限界に達し、スピードが落ちてくる。
「駄目デチ。もう駄目デチー!」
チビが絶叫をあげたその時、背中のフサの手が、隣で走っているちびギコの耳に伸びた。

「えいデチ!」
フサは気合と共に、そのちびギコの耳をもいだ。

「イタイデチ! ボクノ オミミィ!」
耳をもがれたちびギコはそう叫んで転びそうになったが、何とか耐える事が出来た。
「何をするんデチか! 僕のお耳返せ!!」
今度はカタミミがフサを攻撃しようと身構えた。
しかし、走りながら攻撃態勢を整えるのは容易な事ではなく、逆にチビに背負われているフサはすでに反撃体制を整えていた。

「うっさいデチ! さっさと転ぶデチ!」
今度はフサの足蹴りがカタミミの顔面に直撃した。
これにはたまらず、カタミミはもんどりうって倒れた。

「ウギャア━━━━!」
「ワ、バカ、クルナ!」

ドサァッ!
ともう一つ何かが倒れる音がした。
それと同時にアナウンスが流れた。

『215番、18番転倒により失格。残り16匹になったのでレース終了です!』
パアアアァァァン!

始まりと同じ鉄砲の音がなり、レースは終了した。
観客席から、135番に背負われた136番は失格ではないかと言う声が上がったが『転倒したわけでは無い』と言う競技員の説明があり、フサも勝者になることが出来た。
残っているちびギコ達は助かった事を知った。
そう、今日は…

127 :休養日 :2003/02/06(木) 18:18 [ k4fsSzCQ ]
レースが終わったちびギコ達は二人一組で小さな部屋に押し込められた。
まるで牢獄のようなその部屋は、他の部屋の様子を知る手段がない。
その部屋の一つに、チビとフサは一緒に入れられた。

「も、もう駄目デチ…」
チビは息も絶え絶えになって床にへたり込んだ。
「チビタンありがとう。おかげで助かりました」
一方のフサは、最後背負われた事もあってか、まだ余裕があるようだ。
「当然…デチ… 二人で一緒に… 飼われるんデチ…」
それ以降は口を開く元気もなく、ただ荒い息を繰り返すチビだった。

『皆、今日も楽しかったよ!』
モラ金の声が天井にあるスピーカーから聞こえてきた。
『今日はしんどかっただろう? そこで三日休みをとってもらってから次の競技を行う事にしたから、三日間のんびり休んで英気を養ってね!』

放送が終わると食事が運ばれた。
昨日と同じような、ほとんど塩水のようなスープだ。

それでも美味そうに二匹は最後の一滴を皿から舐め取るまで飲んだ。

128 :休養日 :2003/02/06(木) 18:19 [ k4fsSzCQ ]
休養日一日目…
二匹はじっとしていた。
朝も昼も食事は来ない。
夜になってやっと、昨日と同じスープが運ばれてきた。
この時にやっと二匹は大きな動きを見せる。
最後まで飲むと、またじっとしていた。

動く事も喋る事も体力を削り取り、身の危険が迫ると本能で分かっていたのかもしれない。

休養日二日目…
この日の昼になって、チビが情けない声を出した。
「オナカがすいて… もう駄目デチ… 今日の分のスープはフサタン食べていいデチよ… チビの分も生きて…」
「何を言ってるんデチか。二人で助け合わないと生きていけないデチよ」
「で、でももう… 駄目。。デ…チ」

そう言って目を閉じるチビ。静かに最期の時を待つつもりだったのだが…
ふと、鼻先に甘い香りが漂ってきた。
目を開けるとフサがどこから取り出したのか巾着袋を持っており、その中からチョコレートを取り出していた。

「ぼくのオケケに隠していたお菓子があるデチ。これを食べて元気を出すデチ」
フサはチョコレートを半分にし、チビに食べさせてやった。
現金なもので、少し食べ物を口にするとチビはかなり元気になった。

「そんな物を隠し持っていたとは、さすがはフサタンデチ! すごーいデチ!」
「最初の豪華なゴハンの時に取っておいたデチ。二人で助け合って一緒に飼われるんデチ
 でも… 最期の取っておきデチたから、もう無いんデチよ…」
「大丈夫デチ! 明日さえ乗り切ればいいんデチからね!」

きっと他の部屋のちびギコ達はこんなお菓子は持ち込めていないはずだ。
これで次の競技も楽になるはず…
フサはそう考えていた。
「さ、無駄口はこれくらいにしておくデチ。せっかくの元気は残しておくデチよ」
それから二匹は夜のスープまでじっとしていた。
そしてスープを飲むとそのまま丸まって眠りに落ちた。

129 :休養日 :2003/02/06(木) 18:20 [ k4fsSzCQ ]
休養三日目…
朝から二匹はピクリとも動かないでいた。
昼頃、チビが「おかし、もう無いデチよね?」と聞き
フサが「無いデチ」と答えた以外は会話もなかった。

そして夜。スープの運ばれてくる時間になってもスープは来ない。
変わりにスピーカーから声が聞こえてきた。

『やあ、諸君。三日の休養で疲れはすっかり取れたかい?
 ところで明日は実はいよいよ決勝戦なんだよ!
 ちなみに出場可能選手は8匹だから、一部屋から一匹でいいんだよ。
 君たちで話し合って、出場選手を決めておくといいよ!
 出場できない選手は…
 30分後に係の者が殺しに行くから待っていてね。
 じゃあ、大事な事だから、じっくり話し合ってね。』

放送が終わった後、二匹はしばらく無言だった。
その静寂を破ったのはフサだった。
「しょうが無いデチね… フサが出るデチ」
その言葉を聞いたチビは、信じられないと言った顔をして無言の抗議をした。

「仕方無いデチよ。どっちか一方は殺すって言ってたデチ」
「で、でも、助け合って二人一緒に飼われるって…」
「だから、こうなった以上は仕方無いって言ってるデチ。それにこないだチビタンはもう駄目だから、ぼくだけでも生きてって言ってたデチよ?」
「い、今は元気デチよ! 死にたくないんデチ!!!」

130 :休養日 :2003/02/06(木) 18:21 [ k4fsSzCQ ]
また、しばらく沈黙が部屋を支配した。
「ひょっとしたら…」
今度はチビの方から静寂を破った。
「二人ともオナカすいて死んでる部屋があるかもしれないデチ。そうしたらきっとこの部屋は二人とも生き残れるデチよ?」
「…」
「ね。フサタン…」

「もし、片方が死んだら…」
「フサタン?」
「もう片方には食べきれない程のお肉が手に入ったって訳デチよね」
「フサタン!」
「やっぱりぼくが出場するデチよ? いいデチね?」
「イヤデチ… 何か方法があるはずデチ。一緒に考えて…」
「…わかったデチ」

フサはチビから離れ、部屋の隅の方に向かっていき、そこでうずくまった。
チビはホッとしたが、さて、これからどうしようかを考えなければいけない。
ただ、チビは考えるのが苦手だ。きっとフサがいいアイディアを思いついてくれるはずだ…
そう思って、目をつぶって休む事にした…

131 :休養日 :2003/02/06(木) 18:22 [ k4fsSzCQ ]
覚えのある甘い香りがした事に気付いたのは、しばらくしてからだった。
チビが目を開けて香りがする方向を向くと、フサがうずくまっている。
何かを考えているのだと思っていたがひょっとして…?
「フサタン。こっち向くデチ」
チビは声をかけてみた。
振り向いたフサの手には、この前見たよりも大きな板チョコが握られていた。
そして口の周りにもチョコをつけ、もぐもぐと咀嚼しているようだった。

「ああ、お菓子まだあったんデチね。お願いデチ。チビにも分けて…」
「嫌デチ」
フサは即答した。
なぜ、お菓子を分けてくれないのか?
チビはもう一度お願いしてみる事にした。
「フサタン。二人で一緒に助け合って…」
「もう、助けはいらないデチ」
チビの言葉を最後まで聞かず、チョコレートをほお張りながらフサは言い放った。

「ここまで助けてくれて本当にありがとうデチ。おかげで生き延びるどころか、結構な体力温存になったデチ
 でも、この部屋から生きて出られるのがどちらか一人なんデチ
 これからはチビタンをあてにせず、自分の力で頑張るので心配しないでいいデチよ」
「で、でも、二人で助かるアイディアを…」
「そんなものは無いデチ」
チョコレートの最期のひとかけらを口に入れながらフサは答えた。

チビは、自分の内に悲しさと怒りの感情がふつふつと湧き上がってきたのを感じた。
同時に、生への執着も鎌首をもたげるように持ち上がってきた。
「チビだって…」
ただ、感情は荒れてきているのだが、空腹も手伝って体がいう事を聞いてくれない。
「チビだって生きたいんデチ。フサタンがそういうなら、チビだってフサタンをもう頼らないデチ
 この部屋から出るのは、このチビ様デチ!」

言葉尻は勇ましいが、声は明らかに弱々しいその台詞を聞いて、フサは嘲りの笑いを返した。
「フン。大人しくぼくを行かせてくれたら、いつまでも友達だったんデチけどね…」

言いながらフサは、毛の間からまた袋を取り出した。
その中から取り出したのは… フォークだった。

132 :休養日 :2003/02/06(木) 18:23 [ k4fsSzCQ ]
「これもいざと言う時の為に盗っておいたんデチ。どうせもうすぐチビタンは死ぬんデチから、せめてぼくが殺してあげるデチ」

フサはフォークを持ってチビに近づいてきた。
チビは動けず、じっと睨んでいるだけだった。

「動くと余計苦しいデチよ…」
言いながらフサは振りかぶり、チビの眉間にねらいを定めた。
「えい!」
気合と共に振り下ろされるフォーク。
しかし、狙いどおりチビの眉間には刺さらなかった
チビは最期のあがきで体をひねり、右前足の付け根の辺りにフォークは突き刺さった。
「ウガアアアア ギギギギ」
絶叫をあげるチビ

その時、チビの中で何かが弾けた。
一瞬、目がくらむ。
すぐに視力は戻る。
ただ、視界が極端に狭くなる。
黒が多い。
ピントが微妙にずれている…
目の前にはフサフサした物がある。
これはなんだろう?
そうだ、オトモダチだ。
コノ オトモダチヲ コロサナイト…



コロサナイト

133 :休養日 :2003/02/06(木) 18:23 [ k4fsSzCQ ]
「動くなと言ったはずデチよ。見苦しい… わ、な、何を?」
フサが肩口に刺さったフォークを抜こうとした時、チビのもう一方の手でフォークをつかまれた。
フサの手ごと…
「無駄なあがきはやめて、大人しくするデチよ!」
フサは、その手を振り払おうとするのだが、やたらと力が強くてかないそうも無い。
「くそう、それなら」
今度は逆に、フォークを更に奥まで突き刺した。
上下左右に揺らしてダメージを加える事も忘れない

「ゥゥゥゥギャアアアアァァァ!」
物凄い絶叫がチビから発せられるのだが、捕まえられた手は緩むどころかますます締め上げてくる。
「痛いデチ。やめるデチ!」
ついに耐え切れなくなったフサはフォークを放したが、それでもチビの手は離れてくれず、更に力を入れてくる…
「やめるデチ、やめるデチ。お願い、痛い、やめて、やめ…」
ゴキュグジャ!
「ぎゃあー!!」
妙な音を立てて、フサの手は砕かれた。
それでやっとチビの手は離れてくれた。
フサは慌てて後ずさりして距離を置いた。

「チ、チビタン?」
「デチィィイィィィィイイイィィ!!」
チビは妙な咆哮をあげ、肩口に刺さっているフォークを抜くとそれを構え
フサにゆっくりと詰め寄ってくる。

「ヒ、ヒィィィ、チビタン、落ち着くデチよ。落ち着いて考えればきっと何か案が浮かぶデチよ!」
フサは必死に呼びかけるが、目が明らかに光を失っており、そもそもその声が聞こえているかどうかも分からない

「ヒィ、ヤ、ヤメテチビタン…」
「ゴリュアアアアァァアァァア!」
「ギャアアアアアアアアアア!!!」

134 :休養日 :2003/02/06(木) 18:25 [ k4fsSzCQ ]
チビがふと気付くと、目の前に血まみれのフサが転がっていた。
自分の肩も血にまみれ、そして手にはやはり血まみれのフォークを握っていた。
「チビタン… ユルシテ… タスケテ…」
フサはまだ息があったが、チビは無表情にそれを見下ろしているだけだった。

「やあ、係の者だけど、どっちが明日出場するんだい?」
いきなり声をかけられ、チビはそっちを向いた。
係? 明日? 出場?
何のことだったろうか?

「なるほど、君が出場で、このフサ君は敗退なんだね!」

入って来た人は一人で勝手に喋ると、つかつかとフサの所に歩み寄った。
「じゃ、君はこのガスバーナーで処理してあげるよ」
「ヤメテ… シニタクナイデチ… アアアギャアアァ」

入って来た人は、フサを火で炙り出した。
最初、フサからなにやら悲鳴やうめき声が聞こえてきていたが
そのうち全く聞こえなくなった。

目の前からフサが消え、変わりにこんがりと焼けた肉の塊があらわれた。

「このフォークは没収だよ」
係の人はチビの手からフォークを取り上げると出て行った。

135 :休養日 :2003/02/06(木) 18:26 [ k4fsSzCQ ]
後に残されたチビは、必死に記憶を呼び起こそうとした。
そうだ。フサタンがお菓子を食べていたんだ…
それで、分けてもらうはずだったんだ…

チビは、焼けただれたフサに近づいた。
「フサタン、チビにもお菓子を分けて欲しいデチ…」
フサから返事は無い。

「オナカ、すいたデチ…」
チビは、目の前の肉を食べる事にした。
「コンガリ… オイシイデチ…」
チビは、フサの腹に食いついた。
食べ進むうちに、臓器があらわになる。
さすがに臓器までは焼けておらず、まだ赤い血も流れる。
「もったいないデチ…」
チビはその血も残さずすする。

偶然、胃袋を噛み切る。
中から胃液に混じったチョコレートが出てくる。
「フサタン、ちゃんとチビの分も取っといてくれたデチね…」
ひとかけら、口に入れる。
「アマー マターリ味デチね…」

チビは一晩中、そのご馳走を食べつづけた…

136 :決勝戦 :2003/02/06(木) 18:27 [ k4fsSzCQ ]
次の日の決勝戦のルールは単純なものだった。
一対一でどちらかが死ぬまで殺しあう剣闘士ルール。
トーナメント戦で、最後の一人になるまで闘う。
もちろん、武器は自分の体一つだ。

この大会最後の競技で一番注目されたのは135番のチビだった。
肩を怪我し、目もうつろなこのちびギコは当初一回戦で敗退すると思われていた。

しかし、いざ戦闘を始めると、他のどのちびギコよりも残忍で、力強く目の前の仲間を殺害していった。
あまりに力強く叩きつけるので、自分の腕も明らかに逆方向に曲がっているのだが
全く意に介さずぶらぶらしたその腕を凶器に
撲殺し
耳をもぎ
目を潰し
頭を勝ち割り

そして喰った。

今まで何年もやってきた大会だが、この様な異様な者は初めてだった。
観客たちは興奮し、彼が仲間を殺害する所を見て楽しんだ。

137 :決勝戦 :2003/02/06(木) 18:28 [ k4fsSzCQ ]
当然、優勝は135番のちびギコだった。
優勝戦のオッズは1.0倍…
勝った所で儲けが無い極めて異例な事態に陥っていた。

こうして大会は大盛況の内に幕を下ろし、今後一年分の「虐待用ちびギコ養殖場」の予算の捻出に成功した。
優勝したちびギコは例年どおり、剥製にされ街に飾られる事となった。


モラ金は毎年、優勝者が「これで助かる。飼ってもらえる」と思い込んでいるちびギコに今までの優勝者の剥製を見せていた。
絶望に打ちひしがれる姿を見て、さらに向かってくる者を押さえつけ、生きたまま剥製にする作業が一番の楽しみだったのだが…

今年は無表情、無抵抗のまま剥製にされたので全く楽しくなかった。


でも、まあいいさ
モラ金は一人ごちた。
他の町に行けば野生のちびどものハンティングを楽しめる。
めんどくさかったら養殖場から適当につれてくればいい。
どうせ来年にはまた増えすぎて、同じ大会を開くんだから…




138 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 18:30 [ k4fsSzCQ ]
以前、20行で省略されるから、20行ごとで切った方が良いと助言を下さった方もいらっしゃいましたが
話の流れ等を考えてみるに「20行で切る」等方法だと逆に読みにくくなるかと思い、自分で思ったとおりの切り方をしました。

「最新レス100」等を使用してご覧下さるようお願い申し上げます。


まあ、こんな糞長いだけの文章読んでくれる方がいらっしゃればですけど。

139 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 20:34 [ zDcfjqEw ]
激しく乙
激しくイイ!(・∀・ )

140 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 22:30 [ NqkKAcwc ]
対策乙

心理描写がいいね!

141 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 22:30 [ NqkKAcwc ]
×対策→○大作

142 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 23:44 [ xK9BvQrw ]
>>138
や、長いけど読み手を飽きさせない面白い文章だったよ。
オチの方も結局殺されると言う点ではベタだけど
「剥製にされる」ってのは漏れ的に意外だったし。

143 :耳もぎ名無しさん :2003/02/06(木) 23:45 [ GmN12G9g ]
乙.
ムチャクチャ面白かったッス
これで小説スレも盛り上がるかも

144 :ほね :2003/02/07(金) 12:56 [ lI7FMm6k ]
すばらしい

145 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 15:29 [ fD6.SMgU ]
「キョウモゲンキニ、シィーシィーシィー」
「ミンナナカヨクハニャニャニャーン」
しぃ族に伝わる妙な歌を歌いながら、二匹のしぃが歩いてきた。
すると、二匹は看板を見つけた。それにはこう書いたあった。
「しぃ年海外協力隊 隊員募集中!!(しぃ種限定)」
それを見たしぃは、隣のしぃに話しかけた。
「ミテミテ、コノカンバン シィネンカイガイキョウリョクタイダッテ!」
「ハニャーン オキュウリョウイッパイモラエソウ♪、デモキツソウダネ・・・。」
「ダイジョウブヨ、キツイシゴトハホカノヒトニマカセテ、シィハダッコヲタノシムノ。」
「ハニャ!?ソレ イイ! シィハミンナノアイドルダモン。ソレクライヤッテモイイヨネ。」
「ナカマモサソッテイコウヨ!」
「ウン!シュウゴウバショハ・・・エーット・・・モナーセイニクコウジョウ。」

146 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 15:30 [ fD6.SMgU ]
仲間と合流したしぃ達五匹は「モナー精肉工場」にやってきた。
工場内にはモナー(どうやら工場長らしい)一人と
モララー四人(なぜか手を後ろに組んでいる)としぃ七匹がいた。
しぃたちは騒がしく話し込んでいた。
「ココナラギャクサツチュウタチモテヲダセナイワネ。」
「ハニャーン モラッタオキュウリョウデ、アマクテヤワラカイモノヲカウノ。」
「ワタシハ シィボードヲカウノ。」
「ワタシハゲンチノヒトニダッコノヨサヲツタエルノ。ダッコ ダッコ ダッコー!」
「ダッコカクメイトウノ、トウインヲフヤスノ。」
目的はいろいろらしい。
「えー、しぃの皆さんよく来てくださいました。当工場は、国際機関の下請けで
 紛争地域の難民に食糧支援をしています。
 皆様には食糧支援の支援の仕事をしてもらいます。」
「ハニャ?ココニハタベモノナイヨ。」しぃが疑問をもらした。
実際、機械はいろいろあるが食物はなにもなかった。
「いや、あるさ・・・」モララーがニヤニヤしながら言った。(もとからだが。)
「君達が肉になるんだからね!」手には、大ぶりの刃物が握られていた。

147 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 15:31 [ fD6.SMgU ]
工場内は修羅場となっていた。刃物を持ったモララー達がしぃを追い、
次々と単なる肉塊にしていく。
「オナガイダッコスルカラタスケ・・」みなまで言えず、絶命する。
「ダッコなんてされたら蚤が移る!」
「シィハチャントハタラクカラ・・・シィィィィィィィーーー!!」虐殺者の快楽である悲鳴を上げ即死する。
「君達の無能さ、やる気のなさはわかっている。肉になってくれたほうが助かる。」
「チョット、シィヲコロシタラナカマガタダデハオカナ・・・シィィィィィィィィ!!」ダッコ党の任務は失敗のようだ。
「大丈夫!君達は現地で無事に働いていることにするからな。」
「ハニャーン!ハニャーン!ドウシテドアガヒラカナイノー!?シィィィィィィ!!」
しぃが無駄に出口の扉を叩いているが、モララーはかまわずに絶命させる。
「鍵をかけているからに決まっているじゃないか。まったくしぃは馬鹿だね。」
「オカーサーン、ギコクーン シィヲタスケ・・」このしぃも即死した。
「ここにはだれもこないよ。」
「シィィィィ!!シィハドウシタライイノー!シィィィィィ!!」しぃ族特有の悲鳴を上げしぃが肉塊となった。
「肉になればいいんだ。」 
虐殺が終わると、肉塊となったしぃ十二匹の解体にモララー達は取り掛かった。

148 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 15:31 [ fD6.SMgU ]
「いつみても、いやな仕事モナ。」
(モナーは困っている人々の役にたちたかったので、この職についたが、
現場は予想以上にハードだった。
また、モナーは本社の内勤をしていたが、少し前にこの工場に異動した。)
虐殺の様子を遠くから眺めていたモナーは、置いていた手紙を拾った。
紛争地域の子供からの手紙だった。それは、
「たべものをくれたおじちゃんたちありがとうございます。
 おじちゃんたちのくれたしぃにくはとてもおいしかったです。
 とてもうれしかったです。
 ぼくもしょうらいおじちゃんのような、
 りっぱなおとなになりたいです」
というような文面だった。
モナーはなぜか泣けてきた。
「立派な大人モナか・・・
 モナが君を助けるためにはしぃを犠牲にしなくてはならないモナ。
 しぃを頃しても犯罪にはならないモナ、けれども
 モナは本当に立派なおとなのか・・・
 モナはこの仕事が分からなくなってきたモナ・・・。」
後ろではモララーが楽しそうにしぃを解体していた。

149 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 15:32 [ fD6.SMgU ]
虐殺小説はこれが処女作となります。
感想をお待ちしております。

150 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 20:14 [ 6JXASm7M ]
面白かったよでも
半角のところが読みずらい

151 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 20:16 [ SUjk/ixA ]
>>149
(・∀・)イイ!

152 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 20:22 [ 5Ku12Xrc ]
いいねえw

153 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 20:25 [ foZxTa1s ]
半角のセリフにはキリの(・∀・)イイところで
半角スペースを入れると良いでしょう。

154 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 20:37 [ cC83W2HU ]
>>153
漏れもそう思った。例えば>>145の部分なら

>「ミテミテ、コノカンバン シィネンカイガイキョウリョクタイ ダッテ!」
>「ハニャーン オキュウリョウ イッパイ モラエソウ♪、デモ キツソウダネ・・・。」
>「ダイジョウブヨ、キツイシゴトハ ホカノヒトニ マカセテ、シィハ ダッコヲ タノシムノ。」
>「ハニャ!?ソレ イイ! シィハ ミンナノ アイドル ダモン。ソレクライ ヤッテモイイヨネ。」
>「ナカマモ サソッテ イコウヨ!」
>「ウン!シュウゴウバショハ ・・・エーット・・・モナーセイニクコウジョウ。」

こんな感じかな?
内容は(・∀・)イイ! 次回作に期待。

155 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 22:50 [ xwpct.SQ ]
冬の冷たい風が、しぃの頬を叩くように吹いている。
河原でしぃは待っていた。ギコが来るのを。
やがて、ギコが来た。申し訳なさそうに。
しぃは微笑をたたえると、
「ワタシモ キタバカリダカラ ソンナニ マタナカッタヨ」
と、声をかけた。
ギコはしぃの隣に腰をおろし、凍てつく冬の川の流れを見つめていた。
「早く春にならねぇかなぁ」
震えながら、ギコがつぶやく。
「ソウダネ」
しぃも静かにうなずいた。
穏やかで安らげるひととき。
殺伐とした空気に飽きたとき、しぃの暖かさはギコにとって、ありがたいものだった。

河原を離れ、独り家路を歩くとモララーに会った。
イイ奴だが、何を考えているのか分からない不思議な男だ。
「ギコ。しぃなんかと会って、楽しいかい?」
軽蔑と煽りをはらませた口調で、ギコに問いかけてきた。
「しぃなんか? どういうことだ?」
モララーは口角をつり上げて、無言で笑った。
「あいつらはダッコ虫だよ。蚤をうつされない内に離れたら?」
そう言うと、モララーは足早に立ち去った。
「クソッタレが、しぃをアフォみたく言いやがって。勝手に誤解するんじゃねぇよゴルァ!!」

156 :耳もぎ名無しさん :2003/02/07(金) 22:50 [ xwpct.SQ ]
その後。
モララーはしつこくしぃの中傷を言ってきた。
モナーは心配そうにしぃとの関係をたしなめた。
その他、ギコの友人全員がしぃを悪く言った。
そんなある日、ギコはモララーに河原に連れてこられた。
ギコは見た。
数多くの友人達の姿。
縄で縛られ、恐怖で涙を流しているしぃの姿。
「何なんだよこれはよぉ!? あぁん? 説明しろやゴルァ!!」
モララーはにこやかに言った。
「このままではギコ、君はダメになってしまう。そのしぃというゴミのせいでね」
周りには無数の友人の目。
このどれもが、ギコにしぃを殺せと囁いているかのようだった。
脂汗がギコの頬をつたった。
そしてゆっくりとしぃに近づいた。
ギコの目は虚ろだった。
BGMは友人達の叫び声。
「よし、行け、殺せ!!」
「ゴミ虫は死刑!!」
「アヒャヒャヒャヒャ!! 氏ね氏ね氏ねぇヒャハハヒャ」

157 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 20:46 [ HfFUwLv2 ]
「こいつはちゃんと分別のつくしぃなんだ。アフォでもゴミでもない」
ギコは力無くつぶやいた。
モララーは、そんなギコを見下したように言った。
「そのしぃを殺さないってことは、所詮君もゴミってことだねぇ」
一瞬の沈黙の後、しぃは口を開いた。
「ナニヨォ ソンナ ヤバンナヤシラトシィト ドッチガタイセツナノヨォッ」
ギコは驚いて目を見開いた。
「シィチャンハ カワイイノ。アイドルナノ。イジメルナラ ディデモ イジメレバ?」
呆然としていたギコは、我に返り目の前のしぃを見た。
「……やっぱアフォだったかゴルァ」
ギコはしぃの柔らかな腹部に強烈な蹴りを入れた。
「シギィィィィ!? ギコクン ナニスルノォ!?」
ギコは無言でしぃの横面を平手で叩いた。
しぃの口から血液混じりの唾液が吹き出された。
ギコは踵を高くあげた。
しぃは顔をあげて、ギコに話しかけようとした。
が、そんな暇もなくギコの脚は縛られて動けないしぃの頭を目がけて振り下ろされた。
しぃの鼻から止めどなく鼻血が流れた。
「ヒギィィィシィアアア!! フガッフエアァァ……」
鼻血と言えども、その出血量は侮れない。しぃの顔面は鼻から下は真っ赤に染まった。
「シィノオカオガ イタイイタイダヨウ……。ギコクゥゥン、ギコクゥゥゥゥン……」
名前を呼ばれたギコは、煩わしそうに足下の土を掴むと、しぃの口に詰め込んだ。
その後、ギコはしぃを蹴った。殴った。突き飛ばした。踏みにじった。叩いた。
友人達の歓声が、ギコの行動をエスカレートさせた。

158 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 20:46 [ HfFUwLv2 ]
やがて、しぃは動かなくなった。
ギコもそろそろ疲れてきた。
モララーは笑っていた。
「いやぁ、君のことを見損なうとこだったよ。
 今時、しぃと仲がイイなんて誉められたことじゃないからね」
「このカマトトしぃには騙されたぜゴルァ。まぁ、縛られて本性を現しやがったから気づいたがな」
ギコは血まみれのしぃに淡を吐くと、友人達と共に河原から去っていった。
河原に残されたのは虫の息のしぃだけ。
今はなんとか生きているが、死ぬのは時間の問題だろう。

ねぇ、しぃはギコ君のこと大好きだったよ。
しぃは、自分の命なんてどうでもよかったんだよ。
しぃのせいで、ギコ君がバカにされるなんて嫌だから。
ワザと嫌われるようなこと言えば、ギコ君もしぃのこと殺しやすいよね。
嫌な子だって、誤解されたままだけど、まぁいっか。
しぃはもうすぐ死ぬみたい。
……アフォしぃだって言われてもイイから、
死ぬ前に一度だけでもギコ君にダッコされたかったな。

冷たい冬の風が、永遠の眠りについたしぃの体を叩くように吹いている。

 完

159 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 21:15 [ 0uuP2ub2 ]
>死ぬ前に一度だけでもギコ君に『ダッコ』されたかったな。

結局アフォなんでは?

160 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 21:38 [ m0SlyViU ]
>「シィチャンハ カワイイノ。アイドルナノ。イジメルナラ ディデモ イジメレバ?」

この時点で既にアフォと思われ。
「アイドルナノ」ー思い上がるんじゃねぇゴルァ
「ディデモ イジメレバ」ー何考えてるんだゴルァ!
「そっか、テメーはそんな奴だったのか」とギコがキレたんだろう。
もししぃが「ギコクン、ハヤクニゲテ・・・シィハ ドウデモイイカラ」と
言っておけば・・・
それはそれでモララー達はギコのことを恋人を見殺しにしたチキソ呼ばわりしただろうし、
しぃの運命もまた知れていた、というものだろう。辛い選択やね。

スレ汚し失礼。

161 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 21:40 [ sihAhTiM ]
ここは紳士と淑女が集う高級レストラン。オープンしたばかりだが料理の美味さは
もちろん、特設舞台で行われるショーが話題となって連日予約で一杯だ。
「ここにはよく来るのですか?」
「ええ、もう今年に入って3回目です。ショーが楽しみで楽しみで」
「ハハハ、私もですよ。・・・・おや、そろそろ時間のようですね」
客席の照明が段々暗くなり、舞台にライトが当てられた。司会が厳かに言う。
「レデイ−ス&ジェントルマーン。ようこそレストランモララーへ。
皆様お待ちかねのショーをこれより始めさて頂きます」
客席から歓声と拍手が沸く。
「それではスタート致します。皆様どうぞお楽しみ下さい」
舞台の幕がスルスルと上がった。そこにはちびフサとちびしぃとべビしぃがいた。
ちびしぃのお腹が膨らんでいる。妊娠しているのだろう。
「アナタ、コワイ・・・・・」
「大丈夫デチ!しぃタンとべビタンとお腹の赤ちゃんは僕が守るデチ。僕は父親ナンデチ!」
司会がすかさず言う。
「おーっと皆様聞きましたか。父親だそうです。劣等種族が大口を叩きますね。
ま、それだけしか出来ない生き物なんですけどね」
客席からどっと笑いが漏れる。
「何がおかしいデチ!とっとと僕達を自由にするデチ!さもないと後悔するデチヨ!」
「・・・だそうです。皆様。それでは後悔させてもらおうじゃないですか。
出でよ!G-BOYS!」
勇ましい音楽がレストランに流れ出した。そして舞台の両脇から1人ずつ走って来て、
舞台中央でハイタッチをした後に客席を向いた。
「モララーです!」
「モナ−です!」
「俺たち虐殺ボーイズ、人呼んでG-BOYS!」
客席から拍手と口笛が飛ぶ。

162 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 22:05 [ HfFUwLv2 ]
>>159
>>160
自分の表現力が悪いため、誤解させてしまったようで。
しぃのアフォ的発言は、アフォしぃだと思わせることで、
ギコに自分を殺しやすくさせるための演技だったってことを158で表現したかったんですが・・・。
あ、でも159さんの言うとおり、
ダッコしてほしいと言ってるからから、やっぱアフォなのか?
あぁ、文章力がホスィ・・・。

163 :耳もぎ名無しさん :2003/02/08(土) 22:19 [ 8NGeoIfI ]
モララーがちびフサに向き直って言った。
「さ、来いよ。俺らに勝てば君らは自由だぜ?」
「約束デチヨ・・・覚悟!」
ちびフサはモララーに向かって突っ込んだ。モララーは迎え撃つ姿勢をとる。
2人の距離がギリギリまで縮まった時、突然フサが自分の毛をちぎった。
「!?・・・・うわっ!」
モララーは目を抑えた。ちびフサがちぎった毛を目に向かって投げつけたのだ。
動きが止まったモララーにちびフサは渾身の力で体当たりをくらわせた。
モララーは目を手で抑えていたので受身もとれず頭から舞台に倒れた。体をピクピク
させて起き上がれない。
「ヤッタワ アナタ!」
「ミューミュー♪」
「へえ・・・・なかなかやるモナね」
モナーが微笑を浮かべて言った。ちびフサはモナーの方へ向いた。
「ぜえぜえ・・・・・・次はお前デチ。降参するなら今のうちデチヨ?」
「そういう台詞を吐くのはまだ早いモナ」
「え?・・・・・わああ!!」
ちびフサは叫んだ。いきなり後ろから自分の頭をつかまれたのだ。振り向くとモララー
がニヤニヤと笑っていた。
「そ、そんな!動けないんじゃ・・・」
「バーカ、芝居だよ、し・ば・い。あんくらいでやられる訳無いだろうが。
お前ら下等生物とは頑丈さが違うんだよ」
モララーは空いてる片手でナイフを取り出した。
「ったく、まだ目がいてえぜ。悪いお毛毛だ。もうオイタが出来ないようにしなきゃな」
「な、何を・・・・ヒイイ!」
モララーはナイフをちびフサの刺し、一気に下ろした。背中の皮がベロンと剥けた。
「ヒギャアアアアア!ヤメテーーーーー!」
「アナター! オナガイヤメテー!」
「ミューミュー!!」
「ふふふ、まだまだだよ」
モララ−は冷静にちびフサの皮を剥ぎ続けた。腹。手足、頭、顔・・・・ついさっきまで
白い毛で覆われていたちびフサは血塗れの肉塊に変わって行った。客席の人々は声もなく、
興奮した面持ちで舞台の惨劇を恍惚と見つめていた。

164 :耳もぎ名無しさん :2003/02/09(日) 00:56 [ LhzVfQiE ]
何らかの形で、「ここで終わり」みたいな提示をしていただきたい・・・>all

165 :耳もぎ名無しさん :2003/02/09(日) 22:30 [ HT03Oa6A ]
「ウッウッ・・・・フサのお毛毛が、白いお毛毛が・・・・」
ちびフサの泣き言を無視してモララーはモナーに言った。
「おい、そっちも始めてくれや」
「了解モナー♪」
モナーがちびしぃとべビしぃに向かって歩き出す。べビは父親の無残な姿に声も無く
涙を流していた。ちびしぃはそんなべビに「ママガ ツイテル。アンシンシテ」と言うとモナーに
向かって叫んだ。
「近付カナイデ!コレガ見エナイノ!」
ちびしぃの右手には五寸釘が握られていた。
「へえ、そんなのどこで手に入れたモナ?」
「サッキ舞台ノ袖テ拾ッタノヨ。来タラ刺スワヨ!本気・・・・」
ちびしぃは言葉を失った。モナーが突進し始めたのだ。ぐんぐん距離は縮まる。
ちびしぃは五寸釘を振り回したがモナーに軽く避けられ右手をつかまれた。
「腹ボテのちびにやられるほどモナーは間抜けじゃないモナ♪」
「クッ・・・・・・」
「ミューミュー!!」
べビしぃが母親の足元で泣き叫んだ。モナーはそれを見るとニヤリと笑ってべビを空いてる
手でつかんだ。そして近づけて行くーーーちびしぃの右手の五寸釘へ。
「! ヤ、ヤメテ! ナニヲスルノ!」
「ふふふ、我が子をその手で殺す感触を楽しむモナ」
「!!ヤメテヤメテ!! オナガイ! ダッコスルカラ!」「ミューミュー!」
モナーはべビが泣いて口を開けた瞬間に一気に釘へと動かした。五寸釘がべビの口に入り、
喉を破って体内を走り肛門から釘先が出るまで手の力を緩めなかった。
「ビュッビイイ!!ミュウウガキャイイイイイイ!!!」「イヤアアアアアア!ベビチャアアアアアアン!!!」
ちびしぃの右手にべビの血が垂れる。その手の先の釘にはべビが串刺しになっている。
「あーあ、殺しちゃった、ひどい母親だモナ」
「ベビチャン・・・・・ワタシノベビチャン・・・・」
ちびしぃの目は光を失い体は硬直していた。それを見たモナーがモララーに目配せすると、
モララーはナイフを投げてよこした。
「さて仕上げモナ」
モナーはナイフをちびしぃの腹に刺し、裂いた。膨らんだ腹が縦に割れ、血が噴出す。
モナーはその中にてを突っ込み、何かを取り出した。4本の足が付いており、表面に
多くの毛が生えているものーーー胎児だった。
腹の子を抉り出されてもちびしぃは「ベビチャン、ベビチャン」と繰り返す。遂にモナーが切れた。
「ああウザイ!そんなにべビが欲しいならやるモナ!」
モナーはべビの刺さった五寸釘をちびしぃの喉に突っ込んだ。釘先が喉を破り
首の後ろから出た。
ちびは口の中に我が子を頬張ったまま横に倒れた。
客席で少し騒ぎがあった。失神したり嘔吐する者がいたのだ。この店ではよくある事だ。

166 :耳もぎ名無しさん :2003/02/09(日) 22:50 [ hJbQsufI ]
>>165
感想スレにも書いたんだが
続き物は一気にうpするか、区切りごとに『続く』と入れてくれ。
区切るにしても、1レスごとに区切るのは止めてくれ。非常に読みづらい。

167 :耳もぎ名無しさん :2003/02/09(日) 23:07 [ HT03Oa6A ]
「ほれ、お前の子だ。毛が生えてるって事は父親似だ。良かったなあ」
モララーはモナーから受け取った胎児をちびフサの前に放り投げた。
「・・・・・・何でデチカ」
「あん?」
「何でこんな事をするデチカ? 僕らがお前達に何をしたっていうんデチカ。
僕らはただ家族や仲間と平和に暮らしたいだけなのに・・・・・・」
「理由?んなもん無いよ。空き缶をドブ川に蹴り込むのに理由が無いようにね」
「・・・・僕らはゴミと同じデチカ。しぃタンもべビタンも、この子も・・・・・」
「ま、そーいう事じゃない?」
「・・・・恨むデチ」
「は?」
「お前ら恨むデチ。お前もモナーもこのレストランの店員も客も僕らを見捨てた全てを
・・・・・・・僕は恨むデチ」
ちびフサの目は真っ赤に充血していた。血塗れのその体よりももっと深く激しい赤に。
モララーは背中に冷たいものが走った。だがすぐに気を取り直す。
「そうか、じゃ、地獄でせいぜい頑張って恨んでくれ。応援してるぜ」
そう言うとちびフサの首を捻った。ボキリという音がして首が垂れる。
モララーはちびフサの死体を放り投げると舞台の中央に向かう。既にモナーがそこで
待っていた。2人はうやうやしく客席に頭を下げた。司会の声が響く。
「皆様これにて今宵のショーは終わりでございます。G-BOYSに盛大な拍手を!」
客が一斉に立ち上がり万雷の拍手を2人に浴びせる。
「ブラボー!」「ファンタスティック!」「グレート!」
ここは紳士と淑女が集う高級レストラン。美味しい料理と華麗なショーの素敵なところ。
貴方も一度いかがですか?

      <完>

168 :165 :2003/02/09(日) 23:16 [ HT03Oa6A ]
>166
申し訳ない。今度からそうする。

169 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:23 [ bRkAGdW. ]
モララーはよき社会人、よき隣人として他人から慕われていた。
そんなある日のことである。
「あーくそ、むかつくぜ。」モララーはいらついていた。仕事がうまくいってないのだ。
新聞受けの中をあさると、分厚いカタログが出てきた。
「えーっと、なになに・・・宅配虐殺のカタログか。ちょうどいい頼んでみるか。」
「えーっとメニューは・・・結構高いな。」
メニューは、ベビしぃ、チビしぃ、しぃ、ベビギコ、チビギコ、などの単品のほかに、
セットメニューがあった。
「セットメニューか・・・”ベビ地獄”?中身はベビギコ・ベビしぃ10匹ずつか、漏れの好みじゃないな。
 他には、”一家離散セット”?中身はチビギコ(父)チビしぃ(母)ベビギコ ベビしぃかこれもなー・・・。
 おっ、”しぃ親子セット”これはおもしろそうだな。中身はしぃ(親)ベビしぃか。よし、注文するか。」
電話をかけた。
「すみませーん、しぃ親子セットください。」
「わかりました。」

170 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:24 [ bRkAGdW. ]
この国では宅配サービスが始まってから、3年になる。
宅配サービスの仕組みは、しぃやチビギコを農場で育て、出荷し、それを客のところに仮氏状態で送るというものだ。
(しぃやチビギコは、高等生物としては考えられないほど繁殖力が強く、成長も早いため、
 飼育にはもってこいだった。)
なお、性格はニーズによって違う。
今では大くの人が利用し、犯罪件数も大幅に減った。
被虐待生物が、人のストレス、怒り、悲しみ、心の闇を一身に浴びることとなったからである。
人々は以前に比べ優しくなり、また心にゆとりができたようだった。

171 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:24 [ bRkAGdW. ]
しばらくするとモララーの家に大きなダンボールが届いた。
モララーは代金を払うと虐殺の準備として、部屋にビニールシートを敷いた。
ダンボールの中にはしぃとベビしぃが仮氏状態で入っていた。
モララーが気付け薬(同封されていた)を使うと、2匹は蘇生した。
「ハニャーン ココハドコ?」しぃは寝ぼけている。
「ナッコ♪」ベビしぃが無警戒にモララーにダッコをねだった。
モララーはベビしぃを拾い上げるとダッコをした。
「ハニャーン ヤサシイヒトデ ヨカッタ♪」しぃは心底安心したようだが甘かった。
モララーが力を込めてベビしぃをダッコしたからだ。
「チィ! ヂィィィィィィ!!」ベビしぃが苦悶の悲鳴を上げる。
「シィィィィィィ!!シィノ アカチャン カエシテー!」しぃが悲鳴を上げた。
そしてついに、ゴキッといやな音を立て、ベビしぃもろい骨は真っ二つに折れた。
「シィノ・・・アカチャンガ・・・シィノ アカチャンナノニ・・・ヒドイヨウ・・・」しぃはショックのあまり呆然としている。
「次は君の番だ、ベビしぃの所に送ってやるよ。くらえ!モララー虐殺術 ”美魅喪義(みみもぎ)”!!」
解説しよう!美魅喪義とは相手の頭上にすばやく手を伸ばし、耳を鷲掴みにし、もぎ取る技だ!!
「シィィィィィィ!シィノオミミガー!!」しぃが絶叫する。
「アヒャヒャヒャヒャ、食らえ!虐殺術”亜死模擬(あしもぎ)”!!」完全にアヒャッている。
「シィィィィ!シィノ アンヨガー!!」しぃの絶叫がこだまする中、虐殺は、続けられた。

172 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:25 [ bRkAGdW. ]
モララーが我に返ったとき、部屋にはしぃの氏体が散乱していた。
「また殺ってしまった・・・」モララーはスキーリしていた。
このモララーは明日からも、よき社会人、よき隣人として他人から慕われるだろう。
また、誰にでも優しくなれるだろう、そう、しぃ以外には。
怒りや心の闇はすべてしぃが受けとめているのだ。
しぃ達の氏は無駄にはならないだろう、彼らのおかげでこの国にはしぃがよく言う「マターリ」が実現しているのだ。
しぃたちにとっては不本意な形でだが。



173 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:25 [ bRkAGdW. ]
あとがき
虐殺小説は、前回の145−148に続いて2作目です。
今回も一話読みきりの短編となりました。次も短編の予定です。
感想をお待ちしております。

174 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:26 [ 904wZdb2 ]
このちびフサは、けっこう根性があって新鮮でイイですね。
毛をちぎってモララーに投げたり、最後に少しだけモララーを怖がらせたり。

175 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:30 [ bRkAGdW. ]
誤字ハケーン
○ベビしぃのもろい骨
×ベビしぃもろい骨
1作目にも誤字があったし・・・欝だ・・・

176 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:36 [ 904wZdb2 ]
174は、168さんの小説への感想です。

173さんの小説、笑わせてもらいました。
しぃが可哀想なんだけど、皮肉が効いててイイ。

177 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 00:55 [ BxpMphi2 ]
このスレすごいわ。

178 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 02:57 [ VLJ7NUo6 ]
しぃ美は語っていた
マターリしたいと語っていた

しかししぃ美は動かない
動かないしぃ美の右手には
注射器が握られていた

動かないしぃの左手には
真っ赤なカッターナイフが握られていた
真っ白だったカーペットとしぃ美の毛が
真っ赤に真っ赤に染まっていた

しぃ美はいない

しぃ美は消えた

しぃ美はいない

しぃ美の目には

しぃ美の心が見えるような・・・

179 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 03:03 [ VLJ7NUo6 ]
しぃ美の友達だった
しぃ子は
ビルから飛び降りた

しぃ子の真っ暗なお部屋には
注射器が転がっていた

動かないしぃ子の右手には
四角い写真が握られていた
校内でも有名なほど仲がよかった
3人が写っていた

しぃ子はいない

しぃ子は消えた

しぃ子はいない

しぃ子の目には

しぃ子の心が見えるような・・・

180 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 03:10 [ VLJ7NUo6 ]
しぃ美としぃ子の親友だった
しぃ香は
灯油をかぶって火をつけた

幸いしぃ香は助け出され
一命をとりとめた
しかしその代償は
あまりにも大きすぎた

小さな小さなその肩では
とても背負えない

しぃ香は醜い姿になった

白い毛は焼け焦げて
顔はしぃ香とはもうわからない

しぃ香はひらがなしか書けなくなった

しぃ香はいない

しぃ香は消えた

しぃ香はいない

しぃ香の目には

しぃ香の心は見えない


       END

181 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 04:52 [ xPHBZiNM ]
クスーリの続き?だよね。なんか詩的。こういう趣向もイイ!

182 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 14:49 [ U7GqroWU ]
自分も参加してよかですか?

今日は産婦人科主催のしぃのための母親学級が開かれる日だ。
お腹の大きなオカアサンしぃ達が、楽しそうに談笑している。
「シィハモウスグ生マレルノ!」
「シィハマダ先ダヨ!」
オカアサンしぃ達はお腹を優しく撫でながら、我が子の誕生を心待ちにしていた。

「今日は、お腹の赤ちゃんが元気で生まれてくるように、栄養のあるおいしいご飯を作りましょう。」
栄養士のモナーは、黒板に大きく「スィートミンチパイ」と書きこむ。
しぃ達の目の前には、ひき肉や卵、バターなどが用意されていて、準備は万端だ。
「…それでは、まず目の前のひき肉をこねて、調味料と混ぜてください。」
モナーは黒板にレシピを書きこむと、オカアサンしぃ達に指示する。
オカアサンしぃ達は、一生懸命にひき肉をこね始める。
「ハニャーン!結構楽シイネ!」
「ソロソロオサトウ入レヨウヨ!」
和やかに、楽しい時間は過ぎていく。
そして、一時間後。
パイの焼ける匂いが部屋中を包み込んで、オカアサンしぃたちの鼻腔にいい香りが広がる。
「出来たモナ!完成だモナ!」モナーがオーブンのドアをあけて、アツアツのパイを取り出す。
そして人数分にパイをカットして、オカアサンしぃ達に差し出した。
「オイシィネ!」
「ハニャーン!ベビチャンガ大キクナッタラ、一緒ニ作リタイ!」
オカアサンしぃ達は口々にそんな事を言いながら、あっという間に皿を空っぽにした。
「みんな、おいしかったモナか?何か質問はないモナか?」
もなーはオカアサンしぃたちの満足そうな様子を眺めて尋ねる。
「ハニャ!コノオ肉は何ノオニクデスカ?ヤワラカクテ、ジューシーデ…。」
「知りたいですか?あっと驚く意外な物ですよ。」
「知リタイデス!」
「それじゃぁ…。後ろにある冷蔵庫の中を見てください。その中に入っています。」
モナーが指さした冷蔵庫の扉を、オカアサンしぃが開いた。
ゴロ…。ゴロゴロゴロゴロ…。
冷蔵庫の中から何かが転げ落ちてきて、ゴロゴロとオカアサンしぃの足元に転がった。
「ハニャ?…………………シィィィィィィィィィィィィィィーーーーッ!?」
「イヤァァァァァァーーーーーーッ!」
転げ落ちてきたもの、それはベビしぃ達のの生首だった。
教室の中はパニックになって、その場で嘔吐するオカアサンしぃがあらわれた。
「コレハナンナノォーーーーーーッ!」
一匹のオカアサンしぃがモナーに掴みかかる。。
「お前達はホントにアフォだモナ。ベビしぃの肉をこねてパイにして食っちまうなんて…
きのう生まれたばかりの新鮮なベビ共を使ったモナ。」
モナーはニヤニヤ笑いながら、そんなオカアサンしぃ達の様子を楽しんでいる。
「そろそろ明日の準備に取り掛かるモナ。」
白衣の内ポケットから小振りのピストルを取り出す。
パンッ!パンッ!
「シィィィィィィィーーーーッ!!??」
「ギャァァァァーーーーッ!」
次々とオカアサンしぃ達がその場に倒れていく。
床には鮮血が溢れ、小さな池がそこかしこに出来ている。
「さ、腹の中のベビを取り出すモナ。」
モナーはメスを使ってオカアサンしぃの腹を裂き始めた。

次の日。
「オナカ大キクナッタネ!」
「早クベビチャンニ会イタイナ!」
お腹の大きなオカアサンしぃ達が、楽しそうに談笑している。
「今日ハ何ヲスルノカナ?」
「オイシィゴ飯ヲ作ンダッテ!」
「ハニャーン!シィ楽シミ!」
何も知らないまま、オカアサンしぃ達は楽しそうに調理室へと入っていく。
テーブルの上にはひき肉、卵、バターなどが上がって入る。

悲鳴が聞こえるまで、そんなに時間はかからないだろう。

183 :182 :2003/02/10(月) 14:51 [ U7GqroWU ]
スイマセン…長くなってしまいました。
まさかこんなに長くなるとは…。
あんまりインパクトも強くなかったし…。もっと精進します。

184 :182 :2003/02/10(月) 14:52 [ U7GqroWU ]
スイマセン…長くなってしまいました。
まさかこんなに長くなるとは…。
あんまりインパクトも強くなかったし…。もっと精進します。

185 :182 :2003/02/10(月) 14:53 [ U7GqroWU ]
あれ?2つ同じ文が入ってる?
スミマセン。

186 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 15:31 [ ut4eLwUA ]
>>162
亀でスマソ。誰彼構わずダッコをねだるのでなくギコ(=好きな相手
にダッコして欲しかったって言ってるだけだから、
いわゆる乙女心ってやつで説明が付くと思うよ。
これからもがんがれ。

187 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 19:56 [ gxXs.vJE ]
>182
いや、丁度いい長さですよ。内容も悪くないです。妊娠しぃがべビを食べてしまう
ってのに興奮しました。

188 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 20:03 [ n6BQ/rcM ]
ベビ

189 :188 :2003/02/10(月) 20:22 [ n6BQ/rcM ]
あれ?途中で送っちゃった。
気を取り直して逝きます。

ちびしぃが公園の砂場で遊んでいる。
夕暮れが迫る公園はもう誰もいない。
「オカアサン早クコナイカナ…。」
ちびしぃの母親は公園から目と鼻の先の会社で働いている。
母親のが手作りしてくれた手縫いのリュックサックには「しぃちゃん」と可愛く刺繍されている。
そのリュックサックを背負ってちびしぃはピョンピョンと跳ねる。
「シィノオカアサンマダカナー。シィソロソロ オナカスイテキタヨー。」
公園の前を通り過ぎるのは、オカアサンではなく、全て知らない人だ。
「ハニャーン…。」
ちびしぃは段々と不安な気持ちになっていく。
「オカアサン…ハヤクキテヨゥ…。」
「おまたせ!」
その声にちびしぃは嬉しそうに顔を上げる。
「ハニャ!オカアサ…ハニャ?」
そこに立っていたのは、自分の母親ではなく、モララーだった。
「しぃちゃんのお母さんに、迎えに行ってもらうように頼まれたんだYO!お母さんはもうちょっと
お仕事に時間がかかるから、モララーと一緒にご飯食べるんだYO!」
「ハニャーン、ソウダッタノ。シィオナカスイタ!」
すっかりモララーの言葉を信じたちびしぃは、モララーにダッコされると、モララーの車に乗りこんだ。
 
続く。

190 :189 :2003/02/10(月) 20:45 [ n6BQ/rcM ]
続き。

「何がいい?何でもいいYO!」
ちびしぃはモララーにダッコしてもらって、コンビニのお惣菜売り場の棚を覗きこむ。
「シィ、コレガイイ!」
「じゃ、これね。」
モララーは手元のバスケットに食料を入れていく。
ジュースや肉まん、しぃの大好物のシュガー…沢山の食料がバスケットに放り込まれていく。
会計を済ませてモララーとちびしぃがコンビニから出てくる。
「イッパイカッタネ!」
「そうだYO!モララーもお腹空いてるYO!」
モララーの車は、街からどんどん離れていく。

「ハニャ…?」
いつの間に眠ってしまったのだろう?
ちびしぃはソファーの上に小さな体を横たえていた。
「オカアサン…ダッコ…。」
辺りをキョロキョロと見まわすが、オカアサンはおろか、
見知った家具や大好きなオモチャも見つけられなかった。
「オカアサン…オカアサン…………ハニャァァァ…」
ちびしぃはグスグスと泣き始める。
「シィィィ・・・シィィィ・・シィィィィィ…。」
ちびしぃの泣き声に、隣の部屋にいたモララーが気付いてドアを開ける。
「ったく…。うるせぇ雑巾だなぁ…。」
「オウチカエリタイヨゥ!オカアサン!オカアサァン…!!」
「人の家で食っちゃ寝した挙げ句にやかましく泣き出しやがって!!」
ちびしぃはモララーの怒鳴り声に体をびくつかせ、更に激しく泣き出した。
「ハニャーン、ハニャーン…オカアサ…グスッ…オカアサ…。」
「言っとくけど、お母さんはこないYO!」
しぃは一旦泣くのを止めて、モララーの顔を見上げた。

続く。

191 :189 :2003/02/10(月) 21:15 [ n6BQ/rcM ]
続き。

「ハニャ・……?」
ちびしぃは呆然とモララーの言葉を聞いた。
「ドウシテ…?」
「お前のオカアサンの会社の人に頼まれたんだYO!お前が公園にいたらみんなが遊ぶ
大事な公園でノミが発生して困るってね!…大体迷惑なんだYO!しぃのくせにみんなで遊ぶ
公園に何時間もいられちゃ!」
「ヒドィ!ナンテコト イウノヨゥ!」
ちびしぃは顔を真っ赤にして、モララーに飛びかからんばかりだ。
「おおっと危ない。」
「ソンナヒドイコトイッタラ、オカアサンニオコッテモラウヨ!」
「そんな事出来るわけないYO!だってお前の母親は…。」
ガチャ!
「ハニャッ!?」
モララーが押し入れを開けると、出てきたのはオカアサンしぃだった。
どさっとオカアサンしぃの体がちびしぃの眼下に倒れてくる。
口がだらしなく開いて、そこから血液の混じったヨダレが垂れていて、
瞳孔が開いていた。
「ア…ア………」
ちびしぃの体がガクガクと震えだし、生暖かいものが小さなアンヨに流れてきた。
「モララーが殺したんだYO!良かれと思って注意すれば虐殺厨扱いされるわ、仕事中にダッコダッコうるさいわ
コピーの1つも満足に取れないわ…。世の中に邪魔だからいなくなってもらったんだYO!」
「オカアサ…オカアサ…イヤァァァ…」
ちびしぃは、冷たくなったオカアサンしぃの体にすがり付いて泣き出した。
「次はちびしぃちゃんの番だYO!…と、その前に…。」
モララーは、部屋の隅に置いていた小さなダンボールを泣いているちびしぃの目の前に突き出した。
ちびしぃはモララーを見上げる。モララーは目で開けるように指図する。
「ハニャァァ…」
ダンボールの中にいたのは一匹のべびしぃだった。

続く。

192 :189 :2003/02/10(月) 21:35 [ n6BQ/rcM ]
続き。

「チィチィチィ…」
「ベビチャン…?」
ちびしぃは自分の身の危険を忘れて、べびしぃをダッコする。
「お前のオカアサンをシメた時に出てきたんだYO!お前の妹だYO!」
そう言えば、オカアサンのお腹が大きかったことをちびしぃは思い出していた。
「シィノイモウト…。」
べびしぃはお姉ちゃんのちびしぃに抱かれて、嬉しそうにナッコ、ナッコとはしゃいでいる。
「そー言えばベビチャンダケハ助ケテェーーッ!とかなんとか言ってたYO!でもモララーはそんな事
知らないんだYO!」
「アッ!ヤメテ!」
ちびしぃの手からべびしぃを奪い取ったモララーは、勢いよくちびしぃの体を壁に向かって投げつける。
「ヂヂィィィィィーーーッ!?」
生まれたての柔らかなべびしぃの体は、バンっと言う音と共に壁にぶつかると、
しばらくしてボタリ…と落ちてきた。
白い壁に生々しい血痕が残る。
べびしぃは額から鮮血を流して、絶命していた。
モララーはちびしぃの方へと向き直った。
ちびしぃはその場にへたり込んで、呆然と転がっているべびしぃを見つめていた。
「さぁて…と…。」

続く。次回で最後。

193 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 22:16 [ GFuwYbcY ]
話は良いんだがなぁ…書き込み欄で直に書いてる?
メモ帳で全部書いてから、一気に書き込むとかした方が良い。
長ければ途中で区切って、何レスか使ってうpすればいいんだからさ。
AAでも、書きながらうpすると文句言われるのと同じ。

ここで言うのもアレだが、注意の意味を込めて。
全部終わってから書こうと思ったんだがな…
な?いつ終わるかワカランから書き込みにくいわけよ。

194 :189 :2003/02/10(月) 22:19 [ n6BQ/rcM ]
最後。

「イヤァァァーッ!ヤメテェーッ!オナガイィィィーーッ!」
風呂の中、ちびしぃの悲鳴にエコーがかかっている。
ちびしぃはアンヨをバタバタさせて、必至で抵抗している。
「まずはそのアンヨからだ!」
モララーの手に握られたカマがちびしぃのアンヨを切り取った。
「シィィィィィーーーッツ!!??」
もぎ取られたアンヨは、鈍い音をたててちびしぃの眼前に転がっている。
「イタイヨウ!!シィノアンヨガァァァーーッ!」
ちびしぃは絶叫しながらのた打ち回る。
「次は…このやかましい舌だ!」
モララーはちびしぃの耳を引っ掴むと、ベンチを口の中に入れて、舌をがっちりと掴んだ。
そして、凄い力を込めて、手前に引っ張り出す。
「ヤヴェテエエエーー!イダイヨォォォ…」
「もう少し…もう少し……っと!!」
「ブエェェェッツ!?」
ちびしぃの口から大量に血液が溢れ出す。
モララーの握っているベンチには、ちびしぃの小さな舌が貼りついていた。
「ヴァァァァァーッ!イダィィィィーッツ!!」
口から大量の血液を吐き出しながら、ちびしぃはゴロゴロと悶絶を打つ。
「ヒハィヨゥゥゥ…」
喉元からゴフっと音をさせて、ちびしぃは最後の血を吐いた。
浴槽や鏡に鮮血が飛び散った。

モララーは、モナー清掃サービスに連絡を入れて、三つの雑巾の死体の処理と、
風呂場の清掃を頼んだ。
「モララーさんってば、結構ストレス溜まってたモナね。酷い汚れようだモナ。」
風呂場のちびしぃの死体をゴミ袋に詰め込みながら、モナーはモララーに声をかける。
「全部このしぃのせいだYO!コイツのせいで仕事が増えるわ、ストレスは溜まるわ…」
モララーはソファの側に転がっている冷たいオカアサンしぃの顔を蹴り飛ばす。
「ああ、なるほどモナ。」
「だから殺したんだYO!コイツのチビも。」
モララーは、モナーが手にしているゴミ袋を指差す。
「親子モナか!?」
「そいつも会社の目の前の公園でノミを撒き散らしてたんだYO!
苦情がうちの会社に沢山かかってきてストレスは溜まる一方だったYO!」
「…なるほどモナ。」

すっかりキレイになった風呂に入って、モララーは明日はどうしようか考えていた。
「もう会社には雑巾虫はいなくなったYO!さぁて明日からは楽しく仕事が出来るYO!」
自然と鼻歌が出てくる。
「プッハァ!」
お湯で顔を拭って、満足そうに大きく息を吐き出す。
明日は今日よりも楽しい1日になりそうである。しぃがいないというだけで。

終わり。

こんなに長くなっちまいました。
文章もイマイチ。
最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。

195 :189 :2003/02/10(月) 22:21 [ n6BQ/rcM ]
>193
そうでした…。メモ帳を使うべきでした。
これからは気をつけたいと思います。
ご指摘、ありがとうございました。

196 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 22:28 [ GFuwYbcY ]
>>195
やべ、あと3分待てば良かった
ガンガレ!正直、かなり良いと思ったですよ。
メシ食わせたりしといて容赦なく頃すとことか。
今後にも期待。

197 :189 :2003/02/10(月) 22:32 [ n6BQ/rcM ]
ありがとうございました。
そう言って頂けて嬉しいです。
これからは注意点その他を守って、投稿していきたいと思っています。
ご指摘、ご支援ありがとうございました。

198 : :2003/02/10(月) 23:53 [ 0DH96vuI ]
>>189
すごく面白かったですYO

199 :耳もぎ名無しさん :2003/02/10(月) 23:55 [ CJSRAHCU ]
このスレのずいぶん成長したなぁ

200 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 00:43 [ igtH8r6g ]
いちいちYOってしゃべるモララーにワロタw

良スレage・・・ても強制さげだからこのまま

201 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 01:26 [ t8ZwYMOg ]
ちびしぃの話し方を妙にリアルに感じました。
っていうかむしろ、素直な感じに萌え(w

202 :一発ネタ :2003/02/11(火) 14:59 [ X/r2NJxI ]
河原で三匹のちびギコが集まっていた。
「今日は何して遊ぶデチ?」
「かけっこもいいデチねー。かくれんぼもやりたいデチ!」
「鬼ごっこでもいいぞ、コゾウ!」

今日も一日皆で楽しく遊ぶつもりだ。
そこに一人のモララーがやってきた。

「やあ、僕も仲間にいれてくれよ」

笑顔で語りかける彼を、ちびギコたちは快く受け入れた。
しかし問題もあった。
「でも、何をして遊ぶかまだ決まって無いんデチ。オジチャン考えて」

と、ちびギコが他人任せな発言をするが
人の良いモララーは怒らずにしばらく考えた。
「うーん。じゃあ、JoJoの奇妙な冒険ごっこはどうだい?」

「それ、知らないデチ。フサタン知ってますか?」
「僕も分からないデチ。面白いンデチか?」

ちびギコたちの質問を受けたモララーは少し困ってしまう。
「うーん。面白いよ。でも知らないなら説明難しいなあ」

「じゃあ、一度やって見せろ、コゾウ」
レコの言葉に「うん、そうだね」と返事をするとモララーは突然、フサギコのそばに行き、
臭いをかぎ始めた。
「クンクンクン…」
「ぎゃあ! 何するデチか?臭いを嗅いでも楽しく無いと思うデチよ?」

フサの抗議が届いたのか、モララーは臭いを嗅ぐのをやめた。
しかし、次の瞬間大声で叫びだした。
「こいつは臭エエエェェェェェェッッッッ!!!!!
 ちびギコの匂いがプンプンするぜええぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
同時に右足が、すぐそばにいたちびギコを蹴り上げるッ!!
ちびギコの体は空を切り飛ぶッッッ!!!
飛んだ先には… フサギコッ!
「ヒギャア!!」
「デチィ!」

ちびギコとフサギコは当然ながら正面衝突してしまう。
赤い液体が飛び散り、二匹は虫の息だ。
「あー、駄目じゃないかフサフサ君、そこは『ひょい』っと首を少し傾げるだけで避けないと…」

「な、何をするんだコゾウ!」
突然の惨劇を目の当たりにしてレコが震えた声をあげる。
「だから、JoJoの奇妙な冒険ごっこだよ。あ、僕は第一部が好きだからな!」
言いながらモララーはナイフを取り出し…
それをレコの目の前に投げた。
「え?」
レコは突然目の前に置かれた凶器をしばらく見つめていたが、我に返るとサッとその武器を拾い上げた。

「ジョースターさん危ない! 奴はナイフを持っているぞ!」
「何を訳のわからない事を言ってるんだコゾウ! ちびとフサのカタキ!」
レコはナイフを構えて、モララーに突進していく。
モララーは足一本でレコの顔を押さえ、突進を止めた。
「くそ! くそ!」
モララーの足裏に阻まれているのに、レコは必死に攻撃をしようとしている。

「台詞が違うよレコ君。そこはせめて『俺はちびギコをやめるぞおおおぉぉぉ!』くらい言ってくれないと…
 ああ、ちなみにそのナイフ当然おもちゃだから、切っても突いても痛くないよ」

「ぎゃん!」
足を少し横に振っただけで、レコは飛ばされて転がった。
すぐさまモララーは追いかけ、レコに何度も何度もパンチを浴びせる。
「君が!」
「ヒギャア!」

「死ぬまで!」
「グヒャ!」

「殴るのを!」
「シンジャウ ヤメテデチ」

「やめない!」
「アアアアァァア…  …ア …!! !」

数分後…
「あーあ、止めてくれる役の人がいないから、本当に死んじゃったや。まあいいか
 ちびギコがモララーに出会ったら死ぬのは確実!
 カラテカで開始直後に後退すると崖から墜落死するのと同じくらい確実!
 って、一人でやってても面白くないなあ…
 お、あっちの方でも糞チビどもがタムロってやがるな
 今度は時を止めてオラオラでもやるかな」

JoJoの奇妙な冒険ごっこは、ネタがありすぎて困るくらいだ。
モララーは色々な考えをめぐらせながら、次のちびギコの元へと歩いていった。

203 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 15:39 [ Oj5sYlXc ]
>「こいつは臭エエエェェェェェェッッッッ!!!!!
> ちびギコの匂いがプンプンするぜええぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

ワラタ

あと「レコが恐怖しているッ!」とかあったら嬉しかった(w

204 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 18:25 [ TI0yiiSI ]
「ワッチョイワッチョイ」「オニーニ ワッチョイ!」
空には雲1つない良い天気。今日もおにーに兄弟が広場で踊っている。
と、そこにモナーがやってきて声をかけた。
「やあ君たち、お願いがあるモナけど」
「何でちか?」
「実は今度町内で祭りをやるんだけど、そこでの出し物が決まらないモナ。
是非君たちに踊ってもらいたいモナ」
兄弟は喜んでOKした。今までキモゴミと虐められてきたがやっと認めてもらえたのだ。
「オニータン、コレデ町ノ人ト仲良クナレマチカネ?」「きっとなれるデチ。さあ練習するデチ」
2人は毎日遅くまで練習した。
そして祭り当日。兄弟は緊張しつつ舞台に上がった。
「初めまして。おにーに兄弟デチ。一生懸命踊りまチュ」「ワチョオ!」
2人は踊り始めた。「ワッチョイワッチョイ!」「オニーニ ワッチョイ!」
突然そこに何かが飛んできた。兄弟の前に落ちたかと思うと鋭い音をたてて砕けた。
「ワチョオオオオ!?」「イタイイイ!」
2人は悲鳴をあげて倒れた。その体にはいくつものビール瓶の破片が突き刺さっていた。
のたうちまわる2人の前に複数のモララーが現れた。皆手にビール瓶やウイスキーを
持っている。
「何がワッチョイだ。うぜーもん見せやがって。酔いが覚めたろうが!」「何で祭りで
キモゴミなんざ見なきゃなんねーんだよ。あー酒マズッ!」
「そ、そんな。僕ら頼まれて・・・・・」
「言い訳すんな!おい皆やっちまおうぜ」
その言葉を合図に一斉にモララーが襲い掛かった。殴り蹴り目を潰しケツの穴にビール瓶を
差込みレイ−プと笑う。
「や、やめて!弟だけは」「ワチョオオオオオオオオ!オニータン タチケテエエエエエエ!!!」
夕方、祭りは終わり後片付けが始まった。生ゴミ捨て場にモナーが青いポリ袋を担いで現れた。
「いやあ、助かったモナ。あいつら町の珍グループで毎年祭りで暴れるから困ってたモナ。
でも今年は君たちをぶちのめして満足したのかとっとと帰って祭りは無事だったモナ」
そう言うとポリ袋を放り投げた。ポリ袋はグチャと音を立てて地面に落ちた。
「ホント、感謝してるモナ。君たちは町の仲間モナ」

       終わり

205 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 19:31 [ 8qoLCNVg ]
>204
短いのに、まとまっててイイ。
自分も小説書くけど、無駄にグダグダと長くなってしまって・・・。

206 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 20:46 [ xNWoTHsc ]
「シィィィ!ダレカ シィヲ、タスケテ!!」しぃが悲鳴を上げながら逃げてきた。後ろからはモララーが追ってきた。距離にして、100メートル程度だ。
このスレでは普通助からないのだが、今回はケースが違った。
しぃの悲鳴に反応して「マターリの神様」が100年ぶりに復活したからである。
神「願いを三つ叶えてやろう。」しぃ「ハニャ!?アナタダレ?」
神「マターリの神様と呼ばれる存在だ。」しぃ「ハニャ!?マターリノカミサマ?」
神「そうだ。願いを3つ叶えてやろう。」しぃ「ジャ、シィヲタスケテ!」
神「助けてか・・・分かった・・・。」まばゆい光が辺りを包み、神としぃはワープした。
モララー「何だ?さっきの光は。それにしぃはどこに逝った?」

しぃの国にモララー達が攻め込んだのは今から60年前のことである。
進んだ兵器を持つモララー達はあっという間にしぃ達を駆逐し、資源や土地を奪い取ってしまった。刃向かうしぃは皆殺しである。
以前は、しぃ達は狩猟採集生活を送っていたが、今となっては何の生産力もなく、
モララー達のごみをあさったり、モララー達の奴隷になったりして飢えをしのぐしかなかった。
当然しぃ達の地位はきわめて低く、頃しても無罪である。

しぃ「アリガトウ!マターリノ カミサマ!」といって、どこかに逝こうとするのを神は引き止めた。
神「ちょっとまて、願いはあと2つあるぞ。」
しぃ「ハニャ!?ナラ、ダッコガ シタイノ。」
神「ダッコ?ずいぶん妙な願いだな・・・昔のしぃはもっと現実的な願いだったが・・・まぁいい。」
するとモララーがやってきた。しぃは逃げようとしたが、モララーはしぃを引き止めてダッコした。
しぃ「ハニャーン マターリ」しぃはやたらうれしそうだ。ダッコが終わるとモララーは去っていった。
神「これで、2つ目だ。後は何だ。」しぃ「ジャア、ヤワラクテ アマイモノガ タベタイノ。」
神「ちょっとまてや、ゴルァ」口調が変わっている。
神「食べ物なんか食ったら終わりだろうが。もっと現実に目を向けてみろ。」
しぃ「ハニャ?」
神「お前らしぃは、モララーに虐げられているだろうが。それを考えてみろ。」
しぃ「ジャア、モララータチヲ オイダシテ ホシイノ」
神「わかった。漏れは、マターリの神だから、荒っぽい手は使えないが、願いは叶えてみせる。
  それが終わったら、また100年眠りにつく。お前とは二度と会わないだろう あばよ。」

207 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 20:46 [ xNWoTHsc ]
効果は次の日に現れた。しぃというしぃが体から猛烈な悪臭を放ちだしたのだ(しぃには感じないが)。
それは近づくとめまいがするほどの悪臭であった。モララーたちは悪臭に耐え切れず、手荷物をまとめると急いで逃げていった。
しぃ達は勝利に酔った。
しぃA「マターリノ ショウリダネ!」しぃB「モララーナンテ コワクナインダカラ。」
後には、モララーたちが残した大量の物資が残った。
しぃ達は、毎日歌ったり踊ったりダッコしたりコウビしたりするのに忙しかった。
虐殺者はたまにきたが、しぃに近寄れなかった。

2年後のことである。
しぃA「キョウモゲンキニ シィシィシィー ミンナナカヨク ハニャニャニャーン ハニャ オナカスイタナー ナニカタベヨット!」モララーのスーパーだったところに入っていった。
しぃA「ハニャーン!ナンデタベモノガホトンドナイノー!ヒドイヨー!」スーパーには食物がほとんどなかった。
当然である。しぃ達は、労働をしなかったし、仕方もしらなっかた。
また、考えなしの交尾によってしぃ達の数は2年まえの10倍になっていた。
それらにより、モララー達の残した物資は残りがほとんどなかった。しぃ達がパニックになるのに時間はかからなかった。

一方、虐殺モララー達はいらいらしていた。ストレスのやり場が消滅していたからである。
彼らは犯罪に走り、次々と監獄にぶち込まれた。

しぃ達の町はパニックとなっていた。食べられるものはほぼ食べつくした。今から、農耕をしても間に合わない。
しぃA「シィィィィ!ソレハ ワタシノモノヨ!ハナシナサイ!」しぃ達がパンの切れ端を奪い合っている。
しぃB「チョットクライイイジャナイ!ワタシダッテ ハラペコナノヨ!」
しぃC「シィィィィ!シィノ アカチャンガー!」しぃが、べつのしぃのベビしぃを奪い取り食べている。
しぃD「イイジャナイ! コウデモ シナイト イキノビラレナイノ!!」
ベビしぃ「ナッコォォォ!!チ・ヂィィィィィィ!!」
町には、しぃやチビしぃやベビしぃの氏体がごろごろしていた(それも食い荒らされているが。)
そんなある日のことである。
「シィィィ!ダレカ シィヲ、タスケテ!!」
しぃが悲鳴を上げながら逃げてきた。後ろからはべつのしぃが追ってきた。距離にして、100メートル程度だ。
しぃはどちらもガリガリにやせていて、追っているほうのしぃは目がイッている。
このスレでは普通助からないのだが、今回もケースが違った。
しぃの悲鳴に反応して「虐殺の神様」が100年ぶりに復活したからである。
神「願いを三つ叶えてやろう。」しぃ「ハニャ!?マターリノカミサマ?」
神「違う、虐殺の神様と呼ばれる存在だ。」しぃ「ギャクサツノ カミサマ?」
神「そうだ。願いを3つ叶えてやろう。」しぃ「ジャ、シィヲタスケテ!」
神「助けてか・・・分かった・・・。」まばゆい光が辺りを包み、神としぃはワープした。
しぃ(基地外)「アレ、サッキノ ヒカリハナニ?ソレニシィノ ゴハンハ?」

208 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 20:47 [ xNWoTHsc ]
しぃ「アリガトウ!マターリノ カミサマ!」といって、どこかに逝こうとするのを神は引き止めた。
神「ちょっとまて、願いはあと2つあるぞ。」
しぃ「ハニャ!?ナラ、ダッコガ シタイノ。」
神「ダッコ?ずいぶん妙な願いだな・・・昔のしぃはもっと現実的な願いだったが・・・まぁいい。」
するとなぜか、ギコがやってきた。しぃは逃げようとしたが、ギコはしぃを引き止めてダッコした。
しぃ「ハニャーン マターリ」しぃはやたらうれしそうだ。ダッコが終わるとギコは去っていった。
神「これで、2つ目だ。後は何だ。」しぃ「ジャア、ヤワラクテ アマイモノガ タベタイノ。」
神「ちょっとまてや、ゴルァ」口調が変わっている。
神「食べ物なんか食ったら終わりだろうが。もっと現実に目を向けてみろ。」
しぃ「ハニャ?」
神「お前らは、飢餓のあまり絶滅寸前だろうが。それを考えてみろ。」
しぃ「ナラ ナントカシタイノ!」
神「わかった。漏れは、虐殺の神だから、荒っぽい手しか使えないが、願いは叶えてみせる。
  それが終わったら、また100年眠りにつく。お前とは二度と会わないだろう あばよ。」

効果は次の日に現れた。しぃというしぃが体から悪臭がとれたのだ。
それを発見したモララーが、仲間と一緒に大挙して押し寄せてくるのは時間の問題だった。

それから、2年になる。
増えすぎたしぃ達は頃されてもとの数に戻り、モララーによって産業が復活し、すべては元に戻った。
しぃ達はモララー達のごみをあさったり、モララー達の奴隷になったりして飢えをしのぐ元の生活に戻った。
虐殺モララー達も、しぃ虐殺によって精神の安定を取り戻した。
ここでは、しぃ達と虐殺モララー達の奇妙な共生関係が成立している。互いに互いを必要としている。
しぃ達には不本意な形でだが。

209 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 20:47 [ xNWoTHsc ]
あとがき
169−173です。小説はこれで3作目です。今回は、虐殺シーンがやたら少なく、また 無駄に長くなってしまいました。
感想をお待ちしております

210 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 21:35 [ 6EMSwl/M ]
まさに自然の摂理ですなw

211 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 22:31 [ lgP05KVo ]
いいなあ.輪廻.ちょっと違うか.
>>209
コテハン名乗ってはいかがですか?

212 :詩射て :2003/02/11(火) 22:40 [ gG2O7eN. ]
しぃはお空に飛んでいる

しぃはお空に飛んでいる

しぃはお空に飛んでるんじゃなくて

しぃは宙に浮いている

しぃは宙に浮いている

しぃは宙にういてるんじゃなくて

しぃは首を吊っている

しぃは首を吊っている

しぃは首を吊っているんじゃなくて

しぃは死んでいる

     end

213 :耳もぎ名無しさん :2003/02/11(火) 23:45 [ 7yL.YZRQ ]
なんかカイジっぽいが…でも良し。

214 :耳もぎ名無しさん :2003/02/12(水) 03:05 [ gD/3MF5w ]
>>206-208
しぃの単純さ(アホさ)と、しぃとモララーたちの関係などを上手く使っていて(・∀・)イイ!
しぃの身体から悪臭→モララーたち逃げ出す、というのも漏れは全く思いつかないよ。
次回作にも期待。

215 :耳もぎ名無しさん :2003/02/12(水) 15:57 [ McePmJS6 ]
『アヒャはちびギコが好き。
 いつもアヒャとカケッコしてくれるから』

もつれる足を懸命に動かして、ちびギコは逃げ回った。
アヒャは楽しそうに追いかけていたが、やがて疲れたのか包丁を投げた。
包丁はちびギコの背中に縦に刺さり、脊髄の横に深く突き刺さっている。
血が銀色の包丁の刃を美しい赤に染め上げる。
口から大量に気泡混じりの血を吐き出しているちびギコにタッチする。
 今度はちびギコが鬼アヒャ。
アヒャは逃げたけど、ちびギコは追いかけてくれなかった。
すねちゃったのかなぁ。なんて考えながら、アヒャは新しい友達を見つけに行った。

『アヒャはしぃちゃんが好き。
 いつも元気に歌ってくれるから』

しぃのノドから甲高い叫び声が聞こえてくる。
工具の万力で右足をしめつけるたびに、しぃは泣きわめく。
「シィィィィッ!! アンヨガ イタイイタイダヨォ!!」
 しぃちゃんの声は綺麗なソプラノで、うらやましいなぁ。アヒャは歌は苦手だから。
 アヒャ?声が小さくなった。こういう時は万力をさらに締めるといいアヒャよ。
ギリギリギリ。血が滲んで滴り落ちる。
「ヒギィィッ ヤメテヨ オナガイ ダッコスルヨ……。
 アグッ ゲハァ シィィィィィィィッ……」
 いつ聴いても、綺麗な歌声だけど、ずっと歌ってくれるわけじゃないアヒャね。

『アヒャはおにーにが好き。
 いつも可愛い踊りを見せてくれるから』

「ワッチョイチョイ。もう疲れたデチ。踊りはオチマイ」
 そんなこと言わないで、もっと踊るアヒャ。
「嫌だって言ってるワチョ。……!」
 お腹を思いっきり蹴り飛ばしたら、おにーには風変わりな踊りを踊ってくれたアヒャ。
おにーには苦しみにもだえて、口から唾液を垂らしながら両手で腹部を押さえた。
「痛いのワッチョイ……。ウゲェ ウッウッ ウウェェェ!!」
鼻から汚らしい液体をほとばしらせながら、
おにーにの身体の動きは次第に激しくなり、やがて動かなくなった。
 ちびギコもしぃちゃんもおにーにも、みんな動かなくなったアヒャ。
 寂しいけど、命あるものみんな限りがあるアヒャ。
 アヒャも、この命精一杯生きるアヒャ。さて、今日もみんなと遊ぶアヒャ。

 完

216 :耳もぎ名無しさん :2003/02/12(水) 16:13 [ 0yLQa6xQ ]
ヒマだ、ヒマだ・・・
と、つぶやく一人のモララーがいる。
そのモララーはお金がない。キライなヤシは、金持ちとチビギコだ。
「キャッキャッ」と言う声がする。いたのは、キラキラとした首輪とブレスレッドを付けた、チビギコだ、その横にべビギコがいる。
二人は、モララーに近ずくと、
「いっしょにあそぶデチ!」
アフォと思うと、モララーはこう言った
「知ってるかい?あの川原には、おもちゃがいっぱいあるY0!」
「ホントデチか?ベビタンを見ててくだチャイ!」
と言って川原へチビギコは、走っていった。
「チィ、ナッコ!」
よしよしと、公園へ行った。
「おーい、野球にいれてくれY0!」
小学のスポーツに入ったモララーはこう言った。
「一球勝負だからな!」
そして、思いっ切りべビギコを、投げた。
「ゴボッ!」
ホームランだ。赤い血が飛ぶ。
もうべビは、死んでいる。

続く

217 :耳もぎ名無しさん :2003/02/12(水) 16:42 [ 7xnOyeyY ]
>>209
分かりにくいのでコテハン付けて呉。

218 :補語 :2003/02/12(水) 22:17 [ UUggQCc6 ]
今回からコテハン「補語」を名乗ります。
今までは、コテハンで出した作品が、不評だったらはずいから、名無しでしたが、作品が結構好評だったので、
コテハンを名乗ることにしました。

219 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 16:04 [ JjEcgS.c ]
補語さんの小説は、読み応えがあって好きです。
自分が書いたのとは大違いだ・・・。尊敬します。
これからも作品楽しみにしています。

220 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:06 [ VN4afZIg ]
「鮮血色の青春」

 俺の名前は茂良野 智史(もらの さとし)14歳だ。とある県の山の中にすんでいる。
 ・・・・・こう書くと大抵の人は「木製の家で自炊してる田舎者」を思い浮かべるかもしれないが断じて違う。
まあ、田舎者はあってるかもしれないが家は普通の一戸建ての住宅だし、ちゃんと電気、水道、ガス、電話回線など
全てつながっている。まあ、ADSLは繋がらないわコンビニはおろか自動販売機すら無いわ学校医熊手自転車で15分
かかるわで不便この上ない・・・・っと、どうでもいい話はこれくらいにしとこう。
 さて、おそらく皆さんがこの板において一番見たがっているであろう「虐殺」は日本中あちこちで流行っている。
無論、俺の通う中学校でも流行りまくっている。俺もよく友人に誘われたりするがあいにく俺はインテリ系でそういう
体力使いそうなことはあまりしたくなかった。また、俺は無意味に生物を殺すことにずっと抵抗を感じていたこともあり
「俺は絶対に虐殺には手を出さないんだろうなあ・・・・」とずっと思っていた。そう思ってい「た」
 ・・・・・・・・・・・あのことがあるまでは

221 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:07 [ VN4afZIg ]
 とある日曜日、俺は家の周りをぶらぶらと散歩していた。普段は外には他人の土地で入りにくい森やよその家しかないので
ネットやらTVゲームやらしているのだが、その日は何となくむしゃくしゃしていてその辺をフラフラしたくなっていた。
・・・・え?何をむしゃくしゃしていたのかって?そんなこと聞くなよ、人には聞かれたくないことだってごまんとあるんだぜ?
まあ、強いて言うなら人間関係や勉強についてだな。それ以上はあまり聞くな。話を元に戻すぞ
 俺が近所をあらかた回り家に近づいてきたときふと、家の隣の空き地にあるモノを見つけた。それは直径50pくらいの
ほこらのような穴だった。俺はそのとき動物図鑑で見たあるモノを思い出した。・・・・・・・・・・・ちびギコの巣だ
 ちびギコの巣は本来人目のつかない隠れたところにあるモノだが、その巣と思われる穴は思いっきり日当たりがよく、
目立った場所(もっとも俺の家からは死角の位置にあったが)に作ってあった。おそらくこの辺にまで虐殺をしにくる奴は
少ないから油断して日当たりのよい場所を選んでしまったのだろう。俺はついつい見慣れぬちびギコの巣に興味を引かれて
近寄っていってしまった。

222 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:07 [ VN4afZIg ]
 近寄ってみたところやはりちびギコの巣のようだった。何で解るのかって?独特のにおいがするのさ。
ただ、どうも昨日や今日作られた巣ではなさそうだった。巣を掘った後の残土はすでに踏みしめられてからっからに
乾いており、おまけに5日前野良犬に持ってかれたと思っていたドッグフードの袋まですぐ横に放置されていた。
これらの状況から推測するとおそらく1週間くらい前にココへやってきたのだろう。もっともそんなことどうでもいいが。
 そんなことをぶつくさつぶやいていると穴の中からがさごそと音がしてきた。はっとして穴の方を見てみると
中からちびギコがあの間抜け面してこっちを見ていた。
「キャッ見つかっちゃったでち!」
そういってちびギコはさっと頭を引っ込めた。しばらくそのまま穴を見つめていると好奇心が抑えられなかったのか
ちびギコがおそるおそる穴の中から出てきた。
「お兄ちゃん誰でちか?」
俺は自分の家の方を指さして
「あの家に住んでいる者だよ」
とにこやかに言った。するとちびギコはさっと血の気の引いた顔をして
「ご、ごめんなさいでち!巣を作ったばかりでおなかが空いてたんでち!だからつい出来心であの袋を持ってちゃったんでち!
 もうしないから許してでち!」
と、ドッグフードの袋を盗んだことをさんざん謝ってきた。俺はちょっと笑いながら
「ハハハ、気にすることはないよ。中身はほんのちょっとしか残ってなかったし、替えのドッグフードもたくさん残ってたんだ。
 でも、犯人が自称猫な君たちだったとはちょっと驚いたけどね」
それを聞いたちびギコはまたあの間抜け面に戻り「ありがとうでちありがとうでち」と繰り返しお礼を言ってきた。
口の中で「ちっ、そっちを盗んどきゃよかったでち」とつぶやいてたことも大目に見といてやるか

223 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:07 [ VN4afZIg ]
「おーい、大丈夫でち。敵じゃないでちよー」
 ちびギコが穴の方に向けて声をかけると穴の中からちびしぃとベビギコが出てきた。
「こんにちは♪」
「ミュー♪」
「へえ〜、子供いるんだ」
「そうでち、一昨日生まれたばかりなんでち。」
 例の間抜け面でにこやかに笑いながらちびギコは答えた。その時穴の中でじっとこっちを見つめてたベビギコが俺の足下によってきた。
「ミュ〜♪」
おそらく遊んでほしいのだろう俺はそのベビギコをかまってやろうとベビギコの方を向いたとき、急に俺の頭の中に
聞き慣れた会話が聞こえてきた。

224 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:08 [ VN4afZIg ]


「オマエハギャクサツヤンネーノ?」
これは友人の声・・・・・?


「・・・・キョウミネエヨ。ソレニムイミニセイブツヲコロスノハチョットキガヒケル。」
俺の・・・・声?


「ベツニムイミッテワケジャナイトオモウガ・・・・マア、イズレオマエニモワカルヨ。ギャクサツノイギヲナ」


「・・・・・・・・エイエンニワカラナイトオモウゼ」

225 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:08 [ VN4afZIg ]
俺の中でこだまする会話に煽られたかのように別の声も聞こえてきた。


「モラノクン、マタキミハわーくヲダサナカッタネ?」
これは英語の先生の声・・・か?


「・・・スミマセン」


「ベツニイインダケドネ・・・・デモ、コノママダトナイシンテンガチョットアブナイヨ・・・・」


「ハア・・・・・」


「ライネンカラハモウジュケンガハジマルンダカラシッカリキヲヒキシメナサイヨ?」

226 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:09 [ VN4afZIg ]
「ミュ〜?」
「急に押し黙っちゃったでち」
「どうしたの?」
ちびギコたちの声で俺の中に響いていた声は姿を隠した。だが、俺の胸の中にはまだモヤモヤとしたモノが残っていて
そいつは俺にこう命令していた。

「コロセ」

俺は虚ろな目をしながらゆっくりと右足を上げた。そして、突然の行動に訳がわからず
「ミュ?」なんて声を出しているそいつを






グチャ
「ミ゙・・・・・・」

全体重かけて踏みつぶした。おそらく即死だろう。

227 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:09 [ VN4afZIg ]
その時周りでは確かに時が止まっていた。そりゃ、まあこんなところでいきなり自分の子供が、
しかもたった今まで和やかに会話をしていた奴に殺されるなんて思ってもなかっただろうからすぐに反応できるわけはないだろうな

だが、俺の中ではいろんなモノがせわしくうごめいていた。無意味な殺しによる罪悪感、自分がしたことについての困惑と驚愕、
そして・・・・・・・快感と胸の高まり

「キャーーー!ベビちゃん!!!!!!!」
 長い沈黙を破ったのはちびしぃの叫び声だった。その声でちびギコも正気に戻った。
「き、貴様、ちびたんのベビたんに何をするでちか!!!!すぐにその足をどけるでち!!!!」
 俺は怒りに燃えてはいるが恐怖でその場から罵倒することしかできないちびギコの方に虚ろな目のまま視線を向けた。
ちびギコはちょっと後ずさりをしたが罵倒をやめない
「こ、こら聞いてるんでちか!!早くその足をどけてベビたんを助け・・・・」
「もう、こいつは死んでるよ」
 そういった後、胸の中のモヤモヤに指図されるより早く大地を蹴り、ちびギコをインフロントキックで蹴飛ばした。
「ヒギャ!!!!!!!」
 いつもはサッカーのパス練習でもボールを浮かすことなんてできやしないのだがこの日は違った。
ちびギコはものすごい勢いで吹っ飛んでいき6m先の木にまだ余力を残したままぶつかり砕け散った。
「ちびギコってずいぶんと軽くてもろいんだな・・・・・」
そうつぶやいた後、俺はさっきから潰れたベビギコを抱えて「復活してください復活してください復活して・・・・」と
繰り返しつぶやいているちびしぃにゆっくりと近づいていった。

228 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:10 [ VN4afZIg ]

ザク、ザク、ザク、ザク・・・・・・・俺は元ちびギコの巣だった穴をスコップで掘り、さっき殺したちびギコ家族の墓を
作りながら先ほどのことを思い出していた。まだ30分もたってないはずなのにずいぶんと昔のことの気がする。
あのあとちびしぃも蹴り飛ばした時、俺の中で何かが解放されたような気がした。これはちょっとやそっとの爽快感とは
訳が違った。胸の中にあった重いモノが全て吹き飛んだような感覚だった。
「命は地球より重いって言うものな・・・・・その命と一緒にストレスも全て吹き飛んだか?」
ちびギコたちの亡骸を墓に詰め込みながらぼそっとつぶやいた。すると、なぜか笑いがこみ上げてきた。
別に奴等が死んだことがおかしいのではない。ベビギコが一発で潰れたりちびギコが予想以上に吹っ飛んだのがおかしいのでもない。
ただ・・・・・・・・・こんな簡単なことに気づかなかった自分がおかしかった



「・・・・・・・・マア、イズレオマエニモワカルヨ。ギャクサツノイギヲナ」

 友よ、ついに解るときが来たよ・・・・・・・「虐殺の意義」をな


                                     糸冬(好評だったら続くかも)

229 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 22:24 [ D/3wqJs. ]
なかなか面白かったなあ
田舎の山の中に巣を作って暮らしてるチビギコたちがなんとも可愛らしい
心理描写は良かったけど
ちょっと自分語りっぽい文面がくどいかなって感じた
でもこんな感じの続き読みたいっす。

230 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 23:00 [ /XgNGarU ]
イイ!
何がイイって、虐殺と無縁だった主人公が、何気なく一線を越えるとこ。
実際、こんなもんだよな。なんとなく説得力あった。

「オメデトウ坊や。童貞を捨てたな」 byオリバ

231 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 23:12 [ JjEcgS.c ]
1/3
薄暗いアパート。
この部屋の主はハンマーで頭を殴られ、倒れている。
普通なら、死んでいるであろうその衝撃に、彼は耐え抜いた。
生きのイイ食材……ちびギコやしぃを食べてきて、体が一般人よりも丈夫になっていたのだろうか。
彼はゆっくりとした動作で起きあがると、軽く頭をさすった。
鈍い痛みが走る。が、その痛みもじきにおさまった。
そして、彼は何喰わぬ顔で、いつもの生活を続けた。

いつもと同じ孤独な生活。寂しい、退屈。
そんな時、この部屋の主であるアヒャはお客様を呼ぶ。
今日のお客はカッパッパーだ。
アヒャにとって、今回の客は食べ飽きたちびギコやしぃ達と違って、
魅力的な珍味のように思えた。
せっかくの珍味、食べ方も工夫してみることにする。
アヒャは口の中に湧き出てくる唾液を飲み込むと、カッパッパーを狂気の光を宿した目で凝視した。
頭の皿から、水掻きの付いた足先まで、舐めるように見回した。
そして、客人は台所へと消える。

232 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 23:12 [ JjEcgS.c ]
2/3
アヒャは、カッパッパーの皿を包丁の柄で強打した。
皿に亀裂が入り、血が亀裂に沿ってプツリプツリと小さく吹き出た。
「痛いカパァッ!! い、苛めないでカパ。ヒィアッアァァアアァァァお願い、お願いぃぃぃっ!!」
亀裂にアヒャの指がかけられる。そのまま傷口をこじ開けるように、亀裂をさらに広げる。
爆発的に血が噴き出し、アヒャの手、顔、体を赤く赤く染め上げた。
口元に付いた血液を長い舌で舐めとり、うっとりした表情で赤い自分を見つめる。
カッパッパーの目は虚ろで、口からはだらしなく舌を垂らしている。
アヒャはさらに指に力を入れると、ミリミリと低い音と共に皿を剥がし取った。
剥がした皿を生ゴミ入れに投げ捨てる。
ひん死のカッパッパーをまな板に仰向けに寝かすと、
アヒャは鋭く光る包丁を取り出した。
その刃は油が浮き出ていて、
今までに何匹もの命を切り裂いてきたのかを静かに物語っている。
アヒャはカッパッパーの右腕を大根を切るかのように切り落とした。
そのヌラヌラとした鮮血に濡れる切り口に、アヒャはそっと口を付けた。
小さなカッパッパーの腕の切り口は、アヒャの口の中にスッポリと収まった。
アヒャは、傷口から血液を吸い上げた。
まるで、子供がチューベットが美味しそうに食べる姿に似ていた。
カッパッパーの血管から、大量の血がアヒャの口に流れ込んできた。
鉄臭い血の味が、アヒャの空腹を満たしていく。

やがて食事は終わり、カッパッパーの大きさは少し縮んでいた。
アヒャは何度もゲップをした。
その度に鉄の味をはらんだ空気が、ノドを逆流してきた。
が、逆流してきたのは空気だけではなかった。
アヒャの口から、血ゲロが吹き出した。
その勢いは凄まじく、アヒャの鼻の穴からも血ゲロは滴り落ちた。
胃の中のカッパッパーの血が逆流してきたのだ。
アヒャは胃の中のモノを全て吐き出すと、うがいをしてさっさと寝た。
次の日の朝、朝食にパンとベーコンを食べた。
ベコーンを食べて数分後、またも嘔吐してしまった。
それからというもの、肉は全て食べれなくなった。
いや、食べられるがどうしても嘔吐してしまう。
もしかしたら、とアヒャは考えた。
前に調子に乗ってモララーを食べようとしたとき、反撃された。
それがトラウマになって、血肉が食べられなくなったのでは?
アヒャは呆然と座り込んだ。
もうお客との楽しい食事ができない。
そう思うと涙がこぼれてきた。
もっとも、アヒャ族特有の笑い顔のままなのだが。

233 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 23:12 [ JjEcgS.c ]
3/3
肉が食べたい、でも食べられない。そんな状態が数ヶ月続いた。
が、ある日アヒャはイイ案を思いついた。
善は急げ、早速客人をアパートに連れてきた。
今日はオーソドックスにしぃを招いた。
「ナニヨォッ!! ナニスルキヨォ!! シィノオテテヲ ハナシナサイヨ ヘンタイ!!」
小うるさいしぃを黙らせるために、アヒャはしぃのノドを掴んだ。
「シギャ、シィィィ!! グ、グエ……」
戸惑うことなく、アヒャは怪物的な力で皮膚の上からしぃの声帯を潰した。
生暖かさと奇妙な感触がアヒャの手に伝わった。
文字通り息の根を止められたしぃは、やがて冷たくなっていった。
アヒャはしぃの体を包丁でばらすと、皮を引きちぎるように剥ぎ取った。
剥いだ皮は長い間酸の液に浸される。
水で洗い、ろ過や冷却、乾燥などの作業をへて、それは完成した。
アヒャ特製のしぃゼラチンだ。
これなら、肉とは違う食感で吐き気をもよおすこともないだろうし、
調理などの課程で、かつての肉食の思い出に浸れる。
アヒャは数ヶ月かけて作り上げたゼラチンで、早速ゼリーを作った。
イチゴ味の美味しいゼリー。その赤は、血のように赤く美しくより一層アヒャを満足させた。
都会の、スモッグで汚れた中途半端な青空の下、
ボロアパートのベランダっで赤いイチゴゼリーを頬張るアヒャがいる。
もし彼を見かけたら、ゼリーをごちそうして貰うのもイイだろう。
でも、彼の部屋に入るときは、間違っても台所に近づいてはいけないということを
頭の片隅に留めて置いた方がイイかも知れない。

 完

234 :補語 :2003/02/13(木) 23:19 [ PgVkiZoU ]
しぃの地位はいつも弱い。これは、そんなしぃの部落の話である。

そのしぃの部落には、虐殺者も手を出せなかった。部落の土地はあるモラ一の所有物だからである。
モラ一(もらかず)がこの土地に来たのは、二十年前のことである。
突然この部落に来たモラ一は、
しぃが虐待されているこの部落の様子を見ると、部落の土地を買い取り、病院をつくり、自らが診療を始めた。
内科、外科、小児科、消化器科、耳鼻科など何でもありである。
最初は警戒していたしぃもだんだんなれて今では尊敬すらされている。
四十一歳になるモラ一は昔のことを回想していた。                 

「シィィィィィ!シィノ アカチャン カエシテー!」しぃが、ベビしぃを踏みつけたまだ少年ののモラ一に抗議した。
「そんなに言うなら、土に返してあげるよ。」ベビしぃをグシャッと踏み潰した。
「シィィィィ!シィノ ベビチャンガー!!」しぃが悲鳴を上げた。
モララーは虐殺者だった。
モララーは、金持ちの三男坊に生まれた。二人の兄は二人とも優秀で、いつも比べられてきた。
親に言われるままに、医者への道を進んでいるモラ一だったが、親からの過剰な期待や、兄に対する劣等感で
モラ一の精神状態は、不安定だった。
モラ一が虐殺を始めたのは、中一のときに、悪友のモラ史(もらふみ)にさそわれてだった。
かわいそうな気もしたが、しぃやチビギコを頃す爽快感にはまっていった。
特に、親子連れのしぃを頃すのが好きだった。しぃとベビしぃやチビしぃの愛情が妬ましかったのかもしれない。
モラ一が高一のときである、部活で遅くなったモラ一が家に変えると、家には何の物音もしなかった。
ダイニングで家族が全員死亡していたからである。皆、頭を銃で撃ち抜かれている。強盗の仕業だった。
頭から血を流しぴくりともしない家族を見て、モラ一は本当の意味での「死」を感じていた。自分がしぃ達にしてきたことが分かった。
それ以来、孤児となったモラ一は虐殺をやめ勉学に励み、高校、大学を首席で卒業し、医者になった。
弱いしぃ達の命を助けたいと思ったからである。
そして、二十年前にこの部落にきて家族の遺産や保険金で部落の土地を買い取り、病院をつくり、自らが診療を始めた。
そして今に至る。

235 :補語 :2003/02/13(木) 23:19 [ PgVkiZoU ]
ある日のことである。虐殺者の集団がその部落に目をつけていた。リーダーはモラ史である。
モラ一の所有物である部落の中に無断で入ったら犯罪であるが、彼には策があった。
彼は、一匹のしぃに接触した。食事に誘ったり、ギコにダッコさせたりして機嫌をとった後、彼は言った。
「あなたの部落の医者は虐殺厨ですよ。やつはいずれあなた達を頃しますよ。」
「ハニャーン ソンナワケ ナイジャナイ ショウコデモアルノ?」
「この写真を見てください。」写真には、少年時代のモラ一とモラ史がボロボロのしぃの死体の前でピースしている。
それには、モラ一の面影があった。
「ハニャ!ソンナ・・・ デモ ベツノヒトカモ シレナイシ・・・」
「奴が、何でしぃの体に詳しいとお思います?しぃを解剖したことがあるからですよ。」実際そうである。
「ソ、ソンナ・・・」しぃは青ざめている。
「奴を頃さないと大変なことになりますよ。」モラ史は、内心ニヤリとした。

次の日のことである。刃物を持ったしぃがモラ一に襲いかかった。
「シニナサイ!!ギャクサツチュウ!」
「ぐはぁ」モラ一の腹部に深々と刃物が刺さっている。
不意をつかれたモラ一は致命傷を負った。それを見ていた、モラ史達虐殺者の集団は、部落に襲いかかった。
他者の権利を守るために行った行為、正当防衛の名目の元に。
しぃたちが次々と血祭りにあげられる中でモラ一が言った。
「くそ、血が止まらない・・・。守ってきたしぃに裏切られて死ぬか・・・しぃ達を頃してきた漏れにふさわしい最期だ。
 ただ、しぃに結果的に何もしてやれなかったのが残念だ。漏れのやってきたことは、やつらがすべて水泡に帰してしまった。
 ゲボッ・・・」虐殺者の歓声としぃの悲鳴の中で、モラ一はこときれた。

 終

236 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 23:19 [ JjEcgS.c ]
>>10から始まったアヒャの話の番外編と言うか、続編と言うか。
おにーにをペットにする話や、ヒッキーが虐殺大会に出る話、
しぃが愛するギコに自ら殺される話とか書いてきましたが、
一度終わらせた話の続き、また書いてみる予定です。

237 :耳もぎ名無しさん :2003/02/13(木) 23:26 [ JjEcgS.c ]
スミマセン、236は233を書き終えてのコメントです。
それにしても、補語さんの作品スゴイですね。
いつも楽しんで読ませてもらってます。

238 :補語 :2003/02/13(木) 23:29 [ PgVkiZoU ]
237さん、別に気にしなくてもいです。
今回も、誤字があった・・・。鬱だ。

239 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 00:09 [ VBnjlPDM ]
すごい人たちがいたものだ…

240 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 01:12 [ tjfuxKrs ]
このスレ、強制sageの必要があるのか?

241 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 01:31 [ vuWC/93E ]
>>240
文字だけのスレを良しと思わない連中がいますので。

242 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 15:29 [ Voef37Uo ]
236ですが、おにーに飼いの続きで、おにーにに食べさせたいモノありますか?
ミミズとかナメクジ等の虫に限らず、不味いモノなら何でも。
誰か、アイディアお願いします。

243 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 15:43 [ w61HEeX6 ]
長編行きます。

書店の奥の方に、ビニールに包まれた雑誌が平積みにされている。
ギコとモナーはそれらの雑誌を手当たり次第に買い求め、外に出る。
「モナーは何買った?」
「モナは、(虐殺美学)と、(虐殺・しぃスペシャル)モナ。ギコは?」
「俺は、(虐殺・ザ・ベスト)と(虐殺倶楽部EX)…あとは、(虐殺テクニック)。」
ギコとモナーは、楽しそうにおしゃべりをしながら、モララーの住むマンションへと向かった。

最近、虐殺に関する雑誌が次々と各出版社から発売されて、今や空前の虐殺ブームが起きていた。
元々、虐待や虐殺など、個人レベルで楽しむものと言う風潮があったが、
とある出版社が投稿虐殺雑誌を作ったとたん大ブームとなり、あっという間に様々な出版社からの
虐殺雑誌創刊という自体になったのだった。

「いらっしゃい!」
モララーが玄関から顔を出す。
「買ってきたモナ!」
ギコとモナーはモララーの眼前にさっき購入してきたばかりの書店の紙袋を掲げて見せた。
「凄いやる気だなぁ。」
「もちろんモナ!」
今日、二人がモララーのマンションへと足を運んだのは、
虐殺写真をモララーに撮ってもらう為だ。

ギコとモララーは、さっき買ってきたばかりの雑誌に目を通しながら、話し合いをしている。
「耳もぎって今更なぁ…。珍しくないなぁ…。」
雑誌の見開き1ページで、(しぃの耳もぎ)の写真が10数枚掲載されている。
いずれのキャプションにも「シィノオミミガーーーーー!」などと書きこまれている。
「でも、王道モナよ。」
「なぁ、モララー。何かいい案はないか?」
「いい案…?そうだなぁ…。公園にでも行けば今の時間オカアサンしぃがベビ共を連れて
遊びにきてると思うけど…。とりあえず行ってみる?」

244 :243 :2003/02/14(金) 15:44 [ w61HEeX6 ]
公園では、モララーの狙い通りに、オカアサンしぃがチビしぃやベビしぃを連れて遊びに来ていた。
チビしぃは、オカアサンから甘いお菓子を貰って嬉しそうにほおばっている。
「ハニャーン、シィコノオカシダイスキ!」
チビしぃは、お菓子を飲みこむものそこそこにスキップしながらブランコの方へと駆け出す。
「チビチャン!キヲツケテ アソブンデスヨ!」
チビしぃの耳にはその言葉が届いているのか届いていないのか、「ハニャーン」と言いながら
ブランコを漕ぎ出した。
オカアサンしぃはそんなチビしぃを見ながら、大きなお腹を撫でている。
「ベビチャンモ オオキクナッタラ オネイチャントイッショニ ブランコニノッテアソビマショウネ。」
ものかげからその様子を見ていた三人は、この親子にターゲットを絞った。
「今日の獲物はコイツにするモナ。」
早速、モナーとギコがオカアサンしぃに声をかける。
「こんにちは!」
「ハニャ?コンニチハ。」
「お宅のチビちゃん、とてもかわいらしいモナね。」
少々警戒をしていたオカアサンしぃは、その言葉に顔をほころばせた。
「ハニャーン。ウチノチビシィチャンハ トテモカワイイデス!」
「実は今、これから新しく発売される我が社のお菓子のCMに出てくれる可愛いチビしぃちゃんを
探してたんですが、是非、お宅のチビちゃんにと思いまして・・・」
オカアサンしぃはギコのその言葉に目を輝かせた。
「ハニャッ!?ホントデスカ!?ウレシイデス!」

何も知らないまま、オカアサンしぃはチビしぃを連れて、モララーのマンションへと入ってきた。
「シィCMガンバルヨ!」
「ハニャーン!チビチャンハカワイイカラ オカシモタクサンウレルヨ!」
「それでは、早速カメラテストを始めます。お母さんはこちらでゆっくりとお待ち下さい。さ、
チビちゃんはこっちのお部屋においで。」
モララーはチビしぃをダッコして隣の部屋へと移動する。

245 :243 :2003/02/14(金) 15:45 [ w61HEeX6 ]
「さぁ。チビしぃちゃん。これからテストを始めるモナ。」
「ハーイ!」
チビしぃは嬉しそうに片手を挙げる。
モララーがカメラを構えて手を振っている。
ギコとモナー、初めての虐殺写真の撮影開始である。
チビしぃは、言われるままに椅子に座ると、モララーの方を向いてかわいらしくポーズを取った。
パシャッ!
「次は…。」
「ハニャ?ナニスルノ?」
椅子の上にチョコンと座っているチビしぃをロープで椅子ごと縛り上げる。
「シィウゴケナイヨ。」
チビしぃは小さなアンヨをばたつかせている。
「コレジャテストデキナイヨ?」
「これでいいモナ。」
モナーが、チビしぃの手をグッと掴みあげた。
「ハニャッ!イタイ!ヤメテ!………シィィィィィィッ!?」
チビしぃの手から血液がポタリ、ポタリと滴り落ちてきた。
床にはチビしぃの手のツメがバラバラと落ちている。
「イタイヨウ!イタイヨウ!オテテガ…シィノオテテガァーーッ!ママァ!ママァ!」
ベビしぃは大粒の涙をボロボロとこぼしながら、必死で泣き叫んだ。
「タスケテェ!タスケテェ!……ギャァァァァッ!?」
「うるさい!ちょっとは黙れ!」
ギコが椅子の後ろに回りこんで、ちびしぃの肛門に何かを挿し込んだ。
「ギャァァァッ!イタイーーッ!アヅイヨォォーーーーッ!シィィィィーーーーッ!」
チビしぃは椅子ごと後ろにひっくり返ると、お尻を左右に激しく振って、ガタンガタンと音を立てる。
ギコがチビしぃの肛門に押し込んだのは、練りカラシのチューブだったのだ。
チューブ一本分の練りカラシを肛門に絞り込まれたチビしぃは、
あまりの痛さと熱さに床の上をのたうち回っている。
「イヤァァァァーッ!イダイーーーーーッ!タスケテェーーーーッ!ママァーーーッ!」
チビしぃは床の上に涙とヨダレを垂らしながら、必死で逃げようとした。
「逃がさないモナ!」
モナーは逃げようとしているチビしぃを引っ張ると、耳を思いきり引っ張りあげた。
「イヤァァァッ!ヤメテーーーッ!オナガイーーーッ!」
「今度はそのアンヨモナ!」
モナーの手は、チビしぃの片方のアンヨを掴むと、
まるで雑巾を絞るようにチビしぃの足をひねりあげた。
「ギャァァァァーーーーッ!」
チビしぃの片足からメキメキィと言う香ばしい音が響き渡った。
「顔はきれいなままってのが虐殺の奥義だからね!」
シャッターをパシャパシャと押しながら、モララーがギコとモナーに教える。
「もう一本残ってるモナ!」
床の上で暴れまくっているチビしぃのもう一方の足を今度はギコがひねりあげる。
「シィィィィィィッ!?」
バキィという音と共に、チビしぃの足がダラリと垂れ下がる。
「シィノアンヨガァァァーーーーーッ!」
チビしぃは絶叫しながら粉々に折れたアンヨをばたつかせた。
ドン!ドン!ドン!
部屋のドアが激しく叩かれる音が聞こえて来た。

246 :243 :2003/02/14(金) 15:49 [ w61HEeX6 ]
…スイマセン。
最後まで書いたものが途中から消えてしまいました。
あとで続きからうpさせていただきます。

247 :243 :2003/02/14(金) 16:20 [ w61HEeX6 ]
これで完結。

「チビチャン!?チビチャン!?」
オカアサンしぃが、三人のいる部屋のドアを激しく叩いている。
ドアには鍵がかけられていて、開ける事は出来なかった。
「ママァ!ママァ!イタイヨウ!アンヨモオテテモイタイヨウ!」
チビしぃはドアの向こうにいる自分の母親に向かって絶叫する。
「ココヲアケテェーーーッ!ワタシノチビチャンヲカエシテェーーーッ!」
オカアサンしぃは更に激しくドアを叩き続ける。
「防音にしてたのに聞こえるなんて!やかましいチビだモナ!
モナーが、床の上で激痛に悶絶しているチビしぃの腹部を蹴り飛ばした。
「シィィィィィッ!?」
チビしぃはそれからもう動く事はなかった。
「あーあ。死んじゃったモナ。」
モナーはイライラした表情を床に転がっているチビしぃの死体に向ける。
「見せてやるか。」
激しく叩かれるドアの音に辟易したのか、モララーがドアを開けた。

転がり込むように部屋に入ってきたオカアサンしぃは、
床の上で事切れている自分の子供を見て悲鳴を上げた。
「シィィィィィィッ!?」
チビしぃは手を血だらけにして、ヨダレを口から垂らして、
かわいらしいオシリを血だらけにして、両方のアンヨをへし折られて、
床の上で倒れていた。
「チビチャン!オナガイィィィィーーーッ!ダッコッテイッテェェェッーーー!」
オカアサンしぃは我が子の死体を胸に抱いて絶叫する。
三人はしばらくの間その様子を楽しそうに見ていた。

一ヶ月後、モナーが書店から大量の雑誌を購入してモララーのマンションに遊びにきた。
「載ってるモナ!これも!これも!こっちにも!」
嬉しそうにテーブルの上に雑誌を広げて見せる。
「すごいじゃないか!巻頭特集ブチぬき10ページ!あ!こっちも巻頭特集!」
一ヶ月前にギコとモナーが虐殺したチビしぃの写真が、沢山の雑誌に掲載されたのだ。
「これなんか特別賞だぞ!」
別の雑誌を読んでいたギコが驚いて声をあげた。
「何々…?(編集長コメント…チビしぃを殺された母しぃがその場で流産している写真が
特にインパクトがあった。今後の虐殺にも期待)だって!」
「嬉しいモナ。」
モナーは満足そうにタバコをくゆらす。
「今度は年間大賞を貰えるように頑張ろうぜ!」
「もちろんモナ!」
三人は嬉しそうに笑い合った。

                     終。

248 :あぼーん :あぼーん [ qJHiz7sU ]
あぼーん

249 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:02 [ vfwMHQCM ]
無理でしたすみません

 「やあ、しぃちゃん…」
 「ゴメンナサイ…オソク ナッチャッタ…」
 「いや、気にしなくていい。漏れも今来たところだ。で、何の話だい?」

 何の変哲もない、絵に描いたようなやり取りが始まる。他愛のない世間話、ムカつくヤツの話、などなど。本当なら、このまま彼との時間を共有し続けたい。このまま、何の意味もない、毒にも薬にもならぬ話を続けていたい。
 だが、そんな話を続けても、その話題は必ず話し終えられるときが来る。そうなると彼女はまた何の脈略もないネタを振って、拙い雑談を始めてしまうのだ。
 痺れを切らしたのか、その男―モララーは、若干眉をしかめて言った。

 「なぁ、それで君は何を言いたいんだYO?」

250 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:03 [ vfwMHQCM ]
 その瞬間、しぃの心臓が弾丸を打ち込まれたように震えた。必ず、このときは来ると、分かっていたはずなのに。
 本題に入ろうとすると、足が震え、顔は紅潮し、熱くなってしまう。言語中枢がオーバーヒートを起こしたかのように、得意な『半角マシンガン喋り』ができなくなってしまう。

 「ア、アノネ…」

 一方のモララーは、もう彼女が大体何を言いたいのか分かっていた。

 どうせ「ギコクンニ ワタシテ!」ってところだろう、若いな…。

 顔を赤らめるしぃを自分の娘のようにぼんやりと眺めていた。

 しかし彼は、おかしなことに気付く。彼女の白い手には、『例のアレ』が握られていない。そして良く見ると、少し手をかけただけで、ぽろりともげてしまいそうな耳に、ピンク色のリボンが結ばれているのだ。

 「モララーサンニ コレヲ…」
 「漏れに?」

 ギコじゃなくて漏れに―――重いがけぬ展開に驚いたが、それ以上に彼は、しぃが想いの結晶―チョコレート―を持っていないことに対する怪訝な気持ちが拭えなかった。

251 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:03 [ vfwMHQCM ]
 彼女は、モララーに手を差し出すことは無かった。その代わり、頭を垂れてリボンの巻かれた耳を彼に向けた。

 「どういうつもりだ…?」

 しぃの視界には河原の石しか映っていないが、動揺していることは声調から読み取ることができた。

 「キョウコソ、ワタシタチ『シィ』ノ シメイヲ マットウ スルトキダト オモイマシタ。ダカラ モララーサンニ、ワタシヲ アゲマス」

 モララーには、彼女のその言葉は、文章的には不器用だが、自分に対する告白なのだと解釈した。「しぃの使命」という言葉の意味までは、解することができなかった。

 「気持ちはありがたいけど…しぃの使命ってどういうことだYO? 人を好きになることは義務でもなんでもないんだYO?」

 するとしぃは、きょとん、と頭を上げて、モララーを見る。その姿を見て、彼が「ハァハァ」するよりも先に、しぃは言葉を発した。

 「ドウシテ? 『シィハ ギャクサツ サレテ ミンナノ ストレスヲ カイショウ スルタメニ ウマレテ キタノデス』ッテ、ガッコウノ センセイガ イッテタノニ」




 その言葉を聞いた途端、モララーから、蘇り始めた青臭い感情が吹き飛んだ。そして、震えた声で尋ねる。

 「しぃちゃん、どこの学校に通ってるの?」
 「アブコウ ダヨ」

 モララーの顔が凍りついた。
 アブ校。正式名称は『アブノーマルネタ専門モナー学校』。しぃやちびギコ、ぃょぅなどの被虐民族の洗脳を専門とした、2ch有数の教育機関である。これには少し説明が要るだろう。

 マターリ・平等思想の普及により、しぃやちびギコ、ぃょぅまでもが、自らの権利を主張するようになった。市民のストレス解消法であった『虐殺』にも彼らは反発した。そのため、おおっぴらに殺れなくなってしまう危険があったのだ。
 これではストレスが鬱積され、犯罪件数が増加することも十分考えられる。そこで、『2ch虐友会』が中心となって設立されたのだ。

 「シィガ バレンタインノ チョコレート デス」

 こんな場面でなければ―彼女がアブ校生でなければ―このセリフはあまりにも眩しいものであったろう。
 けれど…。

 河の鼓動(ながれ)がざあざあと、狂乱のバレンタインデーを祝福していた。

252 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:04 [ vfwMHQCM ]
 ぶちっ

 その次の光景は、予測されうる美談とはかけ離れていた。
 モララーはしぃの、風に吹かれただけで舞い落ちてしまいそうな木の葉を思わせる耳をつまむと、渾身の力をこめて引っ張った。
 肉と肉が離れる音とともに、丸みをおびた河原の石に、紅い雫が零れ落ちた。

 「シィィィィィッ!! シィノ オミミィィィ!!」

 彼女はその場に倒れ込み、がらがらと石の音を立てて暴れた。
 しかしモララーは気遣う様子はない。

 「済まない、包み紙を乱暴に剥がすのは失礼だったね」

 そう言って、残された片耳の、かわいらしく結ばれたリボンを解く。

 「それじゃ、本番だYO」




 「イタイヨウッ…イタイヨウ…!」

 彼女は、ちぎれた耳のあとを、手を真っ赤に染めながら押さえて立ち上がる。
 するとモララーは、河原の石を拾い上げ、野球のピッチャーのフォームで彼女に投げつける。

ぼきん

 石はしぃの右手に命中する。骨が砕ける音を知覚してから、それが痛いということに気付くまでに、コンマ数秒を要した。

 一瞬の混乱の表情は、一気に苦悶へと切り替わる。

 「シギャァァァァァァ!! シィノ オテテガー! シィノ オテテガ オレチャッタヨーーーー!!」
 「あ〜あ、セカーク立ち上がったのに…」

 痛みのあまり、じたばたと暴れているうちに、石の下に巣くう砂が剥き出しになっていた。彼女は、砂と血で顔を汚しながら、「シィノ オミミ」「シィノ オテテ」と叫んでいた。
 彼は彼女のそばでしゃがみこむと、のた打ち回るしぃを押さえつけ、口に彼女から奪った耳を押し込む。

 「シィノオミミだYO、返してageるYO」
 「モガモガ…」

 モララーは、血からづく出それを飲み込ませようとする最中、あることを思い出した。石をぶつけて、彼女の右腕を叩き折ったが、ちぎれていないではないか。
 彼は、しぃの口に耳を押し込むのをいい加減のところで中断し、ヌンチャクのように曲がる彼女の右腕に陣取った。

 しぃは、口元から血と涎の混じった液体をこぼしながら、だらしなくシィノオミミを覗かせていた。

253 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:04 [ vfwMHQCM ]
 「きちんと始末してageるYO!」

ばきんっ

 モララーの、宣告と掛け声を兼ねた言葉とともに、勢いよく血が飛び散る。彼女の、へし折れた右腕が離れたのだ。
 新たなる激痛のあまり、しぃは口元に垂れるシィノオミミに歯を突き立ててしまう。

ぐちゅっ

 「ウッ…ギィィッ…」
 「(・∀・)イイ! ギャクサーツ(・∀・)イイ!」
 「シィィィィィィ……」
 「もいっちょ!」

 モララーは彼女の右足に手を伸ばすと、120度近くの角度で捻り上げた。

 「キィィィィッ…」

 骨が軋む音が、彼女の足を握る手から伝わる。

ごきん

 「…!! シィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 その瞬間彼女は、無事な左手と左足を、自滅行為とも取れる勢いで河原に叩き付けた。右の手足が動かせない分、左半身でばたついた。

 「シィッ! シィィィィッ!! シィノォォアンンヨォガァァァァァァア………」

 狂乱のロマンスは、次第に更けてゆく夜に比例して、激しさを増していった。

254 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:05 [ vfwMHQCM ]
 しばらく右足を痛めつけていると、ガラガラヘビに噛まれたかのような毒々しい色に染まった。つい先ほどまでは風に揺らぐ柳のように細かったのに、今ではモララーと変わらないほどに膨れ上がっている。

 「これは危険な状況だ…すぐに切断せねば…ウム」

 モララーは少しおどけたように独り言を呟き、『真っ青な巨木』を両手で掴むと、力いっぱい引く。だが、そう簡単にはちぎれない。しぃの体ごと、ずりずりと引きずられた。

 「シィ…ィィ」
 「これは面白い! 引きずり回してくれる!」

 モララーはそういうと、彼女の足を掴んだまま、運動場をローラーで整備するように河原を走り回る。
 石と石の摩擦音が、しぃのすっかりか細くなった声と混じりあい、合唱団も顔負けの美しいハーモニーを奏でた。

 カリカリ…カチャカチャ…ガチガチ

 「シィィィ…ウギィィィィ…」

 そして、モララーの額に汗が滲み始めた頃、もはや原形をとどめていないしぃの右足は、ようやく胴体から切り離された。

 「シィノ アンヨ…アンヨアンヨアンヨォ…」

255 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:05 [ vfwMHQCM ]
 時は更に流れた。

 しぃは再び、大声で泣き叫んでいる。モララーは大きな岩に腰掛けて、満足げにそれを眺めていた。
 日付が変わる頃には、彼女は両耳、両手、両足をもぎ取られ、完全な達磨と化してしまったのだ。

 「シィィィィ!! オテテトアンヨトオミミガァーーー!!」
 「はははっ」

 モララーは爽やかに笑うと、岩から立ち上がり、彼女に歩み寄った。
 そして。

 「シィィ! シィィィーーー―――
 「だーるまさんが こーろんだッ!!」
  ―イイハガァァァウ!!」

 サッカーボールの要領で、喋る肉塊と化した彼女を蹴っ飛ばした。河原の石にめり込み、砂の道を拓きながら、遠くまで飛ばされていく。
 
 狂気の宴は、モララーに潜む虐殺魂が満足を覚えるまで続いた。

256 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:06 [ vfwMHQCM ]
 それから、どれくらいの時が流れただろうか。
 モララーの虐殺魂は鎮まりつつあるが、夜の市街地はいまだに賑やかなままだ。

 その時既にしぃは、不覚にも萌えてしまったあのときのかわいさなど消え失せ、ウゾウゾと動く巨大な毛虫になっていた。
 『モララー』とて、この様子を見ると憐憫の情を禁じえない。少しでも苦しみを軽減してやろうと、彼は思う。

 そこで彼が手にしたのは、これまでの行為の巻き添えで叩き割られ、縁のとがった石だ。これを使い、しぃの大脳を除去してしまえば、これ以上彼女を苦しめることはない。

 「しぃちゃん、もう苦しまなくていいYO…」

 モララーは、うっすらと紅く染まった石を、そっとしぃの後頭部に当てた。

 「ヤメテ…シャベレナク ナッチャウヨ…」
 「何?」

 これ以上、何を喋るというのだ。ぎゃあぎゃあ叫ぶだけで精一杯で、それすらもできなくなりつつあるというのに。

 「意地を張らなくて(・∀・)イイんだYO…漏れ、ナイフとか持ってきてないから、なぶり殺しにしかできないんだ。そろそろ満足なんだけど、それじゃバツが悪いから…」
 「ソウ…マンゾク シテクレタノ…」
 「しぃちゃんが、心を…魂を込めて作ってくれたチョコレート…とても美味しかったYO! だけど、食べた後の始末はちゃんとやらないとね!」
 「ソウ、オナガイ…」

 しぃの声は、地獄の鬼でも目を覆いたくなるような虐待を受けていたにもかかわらず、理性的で、満足げだった。
 チョコレートに託した想いは、確実に受け止められていると分かったからであろう。

 彼女は、更に続けた。最後の言葉、だった。

257 :耳もぎ名無しさん :2003/02/14(金) 23:06 [ vfwMHQCM ]
 「モララーサン、サイゴニ オネガイガ アルノ」
 「なんだい?」
 「ホワイトデーノ オカエシハ…」

 そこまでいって、彼女は口ごもる。はにかんだつもりなのだろうか。今日がもし、平凡なバレンタインデーだったなら…。
 モララーは、何かをやり遂げた達成感とともに、大切な出会いを自ら蹴ってしまったかのような、かすかな悲壮感を覚える。

 「ホワイトデーノ オカエシハ……
       『 オ ハ カ 』ガ イ イ ナ … 」

 「うん、わかった」

 モララーは、力強く、男らしく頷くと、消えかけたしぃの灯火に、とどめの息を吹き始めた。







 乙女たちの関ヶ原、バレンタインデー。
 一組の新たなカップルの、最初で最後の夜だった。

258 :終わり。 :2003/02/14(金) 23:07 [ vfwMHQCM ]
スマソ、太字にしてしまいますた。

259 :終わり。 :2003/02/14(金) 23:07 [ a5p0hLWM ]
スマソ、太字にしてしまいますた。

260 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 00:20 [ hMUu56ak ]
ていうか太字にできるんだ

261 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 00:40 [ pRBk5PKM ]
>>248
ゴミ箱の作者さんですね。バレンタインネタ面白かったです。
しぃが健気でイイねです。
コテハンかぁ、自分もつけようかなぁ。でも実力ないし・・・。

262 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 01:29 [ mvKD2fdI ]
>243
(・∀・)イイ!! 母親が流産してしまうってのが興奮しますね〜。

263 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 10:55 [ PGQrDKL2 ]
</font>
これでいいんだっけ?

264 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 10:56 [ PGQrDKL2 ]
ダメか

265 :</font> :2003/02/15(土) 11:01 [ PGQrDKL2 ]
こうだっけ?

266 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 11:01 [ PGQrDKL2 ]
管理人に任せよう・・・

267 :</b> :2003/02/15(土) 16:09 [ BoWK7TYI ]
これでどうだろうか。

268 :</b></font> :2003/02/15(土) 16:57 [ EJfkVTps ]
こうだった?

269 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 16:57 [ EJfkVTps ]
ホムペ作るときタグ打ちしてないからやっぱ分からないや・・・。スマソ

270 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 18:52 [ APPkhCY. ]
こういったのもアリですか?

妹は、夏休みの臨海学校を目前にして、殺された。
妹が亡くなってから既に10年が過ぎていた。

田舎を離れて都会で学生生活をしていたモララーの元に
母親からの電話がかかってきたのは、つい一週間前の事だった。
「帰ってくるんでしょ?」
モララーが電話を取るなり、母親は開口一番にこう聞いた。
クーラーが効き過ぎているほどの部屋で、モララーは母の言葉を聞いていた。
伺いをいれるような、母親の声だった。
妹の事を早く忘れたくて、逃げるように都会の学校へ進学してそのまま就職した。
その間約8年。一度も田舎には帰っていなかった。
実家に帰れば、嫌でも妹の事を思い出してしまうのをモララーは知っていたからだ。
モララーにとって妹はとても可愛い存在だった。
歳の離れた兄妹で、モララーはどこへ行くにも妹を連れていった。
幼稚園に上がる時には制服一式も買い揃えてやり、
小学校に上がる時には、自分のバイト代をコツコツと貯めてランドセルを買ってやった。
いつでもモララーの後を追いかけて「にいちゃん、にいちゃん」と言ってくる妹が
可愛くないはずは無かった。
「ねぇ?聞いてる?おにいちゃん。」
しばらくの間無言でいたモララーに対し、電話口の母親が怪訝そうに尋ねる。
妹が亡くなった後でも、母親はモララーの事をおにいちゃんと呼んでいた。
「えっ?ああ。…そうだね。今回は早めに休みを貰えそうなんだ。今年は帰る事にするよ。」
モララーはじゃあまたね。と言って電話を切った。
母親の声が弾んでいた。

モララーはあることを実行する為に、帰省を決意していた。

2ヵ月後、モララーは新幹線のホームに立っていた。
3月の下旬、田舎では、そろそろ雪解けの頃だろう。
車内でうとうとしているうち、モララーの故郷へと新幹線は到着していた。
そこから、バスに乗り換えてしばらくすると、
モララーの実家の近くのバス停へと到着した。モララーはバスを降りると、
ある所へ向かって歩き始めた。

「キョウモナカヨク シィチャン ダッコ♪」
「ミンナダッコデ マターリハニャニャン♪」
しぃたちが、神社の境内で楽しそうに歌を歌っている。
その様子を物陰からしばらくの間見ていたモララーにあの時の光景が甦った。

271 :270 :2003/02/15(土) 18:54 [ APPkhCY. ]
夏休み。
妹は、臨海学校で使う水着や浮き輪を買うために街へ買い物に行った。
おにいちゃんから貰ったお小遣いを大事そうに財布に入れて。
妹は、臨海学校をとても楽しみにしていた。
生まれて初めて海が見れる臨海学校の日を指折り数えて待っていた。
妹が買い物を済ませて家に戻る途中、
しぃ達が買い物袋を持っていた妹に声をかけた。
「ハニャーン!ダッコシテ!」
「嫌よ。だって荷物を持ってるもの。」
妹は、しぃ達の前にデパートの紙袋を掲げて見せる。
「ナーンダ ソンナノステチャエバ イイジャナイ。」
一匹のしぃが妹のもっている紙袋を取ろうとする。
「何よ。やめて…アッ!」
もう一匹のしぃが妹の手から紙袋を奪い取った。
「ちょっと!なにすんのよ!」
妹は、しぃの手から必死で紙袋を奪い返そうと必死だ。
「返しなさいよ!ちょっと!」
「シィヲダッコシナイカラ イケナインダヨ!」
「ソウダヨ! シィノコトヲダッコシナイヒトハ ギャクサツチュウナンダカラネ!」
しぃたちは、紙袋を田んぼのあぜ道に放り投げた。
「…!なにすんのよ!」
妹は、顔を真っ赤にしてしぃ達に向かって怒鳴りつけた。
兄の気持ちを踏みにじられた気がした。
「バカミタイ!ダッコシテクレナカッタ ソッチガワルイノニドウシテ シィチャンヲドナッタリナンカスルノ?」
「ソウヨ!シィチャンヲ ダッコシナイノハ ギャクサツチュウノ ハジマリダッテ ママガイッテタヨ!」
「コンナ ヤツ ヤッツケチャイマショ!」
しぃ達が、あぜ道に転がった紙袋を取ろうとしている妹に襲いかかった。
「キャッ!やめて!ちょっと…よしてよ!」
しぃ達は妹の体を押さえつける。
「イチバンシィチャン イッキマース!」
一匹のしぃが、妹の顔をめがけてビンタを繰り出す。
ザシュっと言う音が、田んぼ一面に響き渡った。
「いやぁぁっ!」
妹の顔から血がボタボタと流れてきた。
しぃの手のツメが妹の顔を引っ掻いたのだ。

「チョット…イキシテナイヨ。」
妹を散々に傷つけた後で、しぃ達は我に帰って青ざめた。
「ヤダ チョット シィ オマワリサンニツカマルノ イヤダヨ。」
「ニゲチャオウヨ!シィタチハ ナニモワルクナイノ!」
「シィタチハ ギャクサツチュウヲ ヤッツケタダケ!」
「ソウダヨネ!コレハセイギノタメニ ヤッタコトダモンネ!」
しぃたちは都合良く言い訳をしながら、妹の死体をその場に置き捨てて逃げていった。

田んぼのあぜ道で死んでいる妹を見つけたのは、
バイト帰りの兄、モララーだった。

272 :270 :2003/02/15(土) 18:55 [ APPkhCY. ]

今、自分の目の前で歌を歌いながら遊んでいるのは、あの時のしぃ達の子孫だろう。
そう考えるとモララーはもう、いても立ってもいられなかった。
ー今こそ復讐の時が来たんだー
モララーはしぃ達に向かって歩き出す。
しぃ達が自分たちに向かって近づいてくるモララーに気付く。
「ハニャ! シィ イマトッテモダッコシタイノ!ダッコシテ!」
一匹のしぃが無法備にモララーにダッコをねだる。
こんな田舎だと自分たちを殺すものもいないと思いこんでいるのだろう。
「シィモダッコ!」
「シィガサキダヨゥ!」
その場にいたしぃ達が我先にとモララーの所へと駆け寄った。
「そんなにあわてなくてもダッコしてあげるよ。」
モララーはそう言うと、一匹のしぃを抱き上げた。
「ハニャーン!ダッコ!」
モララーはしぃをダッコしたまま歩き出す。
「ハニャ?ドコイクノ?」
「ダッコはゆっくりしたいからね。みんな平等に5分ずつ静かなところでダッコしてあげるよ。」
「5フンモ!?ハニャーン!シィウレシィヨ!」

モララーはしぃを連れて神社の裏側へと入った。
「ここでゆっくり殺してやる。」
モララーはしぃの耳を荒々しく掴んだ。
「ハニャ!イタイ!」
しぃはバタバタと暴れながら、逃げようと必死だ。
「黙れ!」
モララーは持っていたハンカチをしぃの口の中に詰め込んだ。
そして、地面にしぃの体をねじ伏せると、
しぃの足を用意していた小型のオノで切りつけた。
「ハヒィィィィーーー!ヒィノアンヨォォォーー!」
ハンカチを口の中に詰め込まれたまま、しぃは絶叫する。
だが、その声は誰にも届いてはいないのだろう。
誰一人として駆けつけてくれるものはいなかった。
「次はこの手だ!」
モララーは這いずりながらその場から逃げ出そうとするしぃの片腕を、
血液にまみれたオノで切りつける。
「ハヒィィィィィ!ヤベテェェェ!イダイヨゥ!!」
しぃは汚らしい血液を地面の上に撒き散らしながら、激痛に転げまわっている。
「やかましい雑巾だなぁ!」
モララーの足が転げまわっているしぃの顔を蹴り上げる。
「ヴァーーッ!イダイーーーッ!」
「妹の仇だ!妹が死んだのはお前達のせいだ!」
モララーの脳裏には田んぼのあぜ道で泥だらけになって倒れていた妹の体中に
しぃの毛がまとわりついていた光景が浮かんでいた。
「貴様らさえいなければ妹は死ぬ事も無かったのに!」
モララーの足は、しぃの体を休むことなく蹴り上げている。
「ヴァァァァァァァーーーーーーッ!」
しぃは片腕と両足を失いながら、モララーから逃げようと必死だ。
「何が虐殺厨だ!何がダッコだ!貴様らにマターリなどやるものか!」
モララーの蹴りが、しぃの頭部にヒットした。
「ヒィッ!」
しぃは一言そう叫ぶと、喉の奥から大量に血液を吐き出した。
そうして1・2回体を大きく痙攣させると、それ以上動かなかった。
モララーは体についた返り血を持っていた濡れタオルでふき落とすと、
荒くなった呼吸を整える。
そうして、ダッコの順番を待っているしぃ達の所へと戻ってきた。
「お待たせ!次のダッコは誰かな?」
「シィダヨ!」
一匹のしぃが、モララーに飛びこんでいく。
「さぁ、あっちでゆっくりダッコしてあげるよ!」
モララーは神社の裏側へと歩き出した。

空にはもう、一番星が輝いている。
すっかり遅くなってしまったなぁと思いながら、
モララーは実家の玄関を開けた。
「ただいま!帰ってきたよ!」
居間の戸が開いて、母親が顔を出す。
「おにいちゃん!おかえりなさい!まぁ、随分垢抜けたじゃないの!」
母親は嬉しそうにモララーを招き入れる。
「ハハハ。そんな事ないよ。…まずは、ナナに挨拶しなきゃ。」
「そうね。きっとおにいちゃんの事を一番に待っていたのはナナかもしれないわね。」
モララーは居間を通って、妹の遺影の飾られている仏壇の前に座った。
(おにいちゃん、やっとお前の事を助けてあげられたよ。)
そう思いながら、妹の遺影に向かって手を合わせる。
「にいちゃんすごい!ありがとう!」
写真の中の妹が微笑んだような感じがした。

終わり。

273 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 21:14 [ 0zGoSefg ]
イイ!(・∀・)

だが、哀しい。

274 :270 :2003/02/15(土) 21:19 [ APPkhCY. ]
ありがとうございます。
次回作は、爽快感の支配するようなものを書きたいと思っています。
託児所ネタを構想中です。

275 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 21:23 [ syZ7WxMU ]
何だかしぃ達にはらわたが煮えたぎるような思いでした(w
次回作にも期待しております。がんがれ!

276 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 21:55 [ /Ys0kX5E ]
とりあえず太字を直したいので失礼。

</b>

277 :(BCDhnK6I) :2003/02/15(土) 22:08 [ bK8b1opM ]
テスト

278 :(BCDhnK6I) :2003/02/15(土) 22:11 [ bK8b1opM ]
>>248さんスマソ。
太字は削除するしか方法が無いのでこうさせてもらいました。



    「チョコレート」 作 248氏

 彼女は、『それ』にかわいらしいリボンを添えると、ざわめいた街に出る。足早な人の波は、笑顔で溢れていた。
 彼女―しぃもまた、彼らほどはっきりとしてはいないが、かすかに頬を緩め、街を駆け抜けていった。
 その日は、乙女たちの関ヶ原…バレンタインデーだった。
 まぶしいネオンに照らされて寄り添う恋人たち…あるいは、突き伏せられた騎兵のように項垂れる独り者。どこにでもあるような街の中に、数々のドラマがあった。
 しぃはどこへ向かうのか。普通ならば指定されるだけでそこだと分かるような場所で、思い人を待つのだろうが、彼女は違った。輝かしい街並みをすり抜け、弾き飛ばし、外れを目指していたのだ。

 「シィハ キット アノヒトニ 『コレ』ヲ ワタスンダ…」

 彼女がやって来たのは、ビルに勝るとも劣らないネオンを放つ橋の下。都会に流れる河原だった。
 そして、そこに待っていたのは…。

>>249へ続く

279 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 23:10 [ pRBk5PKM ]
1/2
田舎から、奴らが来た。
見る者を立ちすくませるようなおぞましい姿。
常にたてている不気味な音。
奴らが、来たのだ。

ピンポーン。
モナーの家に黒ギコヤマトの宅急便から、荷物が届けられた。
実家の田舎から親が送ってくれたのだ。
このモナー、ペットにおにーにを飼っていた。前に飼っていたのは失踪して、今いるのは新しく飼ったおにーにだ。
愛するおにーにに荷物を見せてやる。
「何ワチョ? ヒッ、ガサゴソしてマチ!?」
荷物の中から、ガリガリと不気味な音が絶え間なく続いている。
「モナはこれが大好きなんだ。もちろんおにーににもあげるモナ」
モナーは荷物のヒモを解き、紙の包みを破いた。
半透明なビニール袋に包まれたソレは、いびつな楕円形で茶色だった。
音がひときわ大きくなる。
モナーはソレを両手で取り出した。
モナーは実に誇らしげな顔をしていた。
おにーには血の気が失せた顔でソレを見た。
おぞましい姿、不気味な音。
しかも大量な数がモナーな腕の中の茶色の楕円にひしめき合っている。
「さぁ、今日はごちそうモナよ。美味しいし体にもイイから、おにーにもたくさん食べなよ」
おにーには首を振った。震える声で反論する。
「い、嫌ぁ……。そんなの食べたくないワチョ!!」
モナーはちょっと悲しそうな顔をした。
「そんなこと言わないで、ホラ、とっても美味しいモナ」
おにーにはヒステリックに泣きわめいた。
「そんなキモイ物、食べ物なんかじゃないデチ!! ゴミなのワッチョイ!!」
モナーの瞳の奥に怒りの感情が集結し、ギラリとした光を瞳に与えた。
その怒りに満ちた目は、腹を空かせた野獣のソレに似ていた。
おにーには、モナーの逆鱗に触れてしまったのだ。

280 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 23:11 [ pRBk5PKM ]
2/2
モナーの心は怒りに支配され、この行為は猛獣ですら眉をひそめる程残忍な物となった。
モナーは茶色の楕円を包丁で真っ二つにした。
この時、楕円の中に入っていた奴らの不幸な数匹は、その白い体を包丁で切られた。
モナーはおにーにの顔をぐわっしと乱暴に掴むと、楕円の切り口に顔を叩き付けるように押し当てた。
楕円は崩れ、奴らがおにーにの顔に付着した。
「ゴミだと!? すざけるな、これは貴重な食料なんだよ!! 残さず食えよ。ゲス野郎が!!」
いつものモナーらしさの欠片もない口調で怒鳴った。
おにーにの顔はやっと楕円から離されたが、顔には奴らの肉片が、体液がこびり付いていた。
「ヒギ……エグッ、キモイキモイ……助けてワッチョイ」
モナーはペッと唾をおにーにの顔に吹きかけた。
「キモイだぁ? テメェは某スレの1か? 8頭身にでも追いかけられたいのか(ゲラ」
モナーはもう一方の楕円を手に取り、奴らを指でつまみ出した。
白くブリブリした体。口は餌を求め耐えることなく動き続けている。
モナーはなれた手つきで奴らを楕円から全てほじくり出した。
奴らを皿の上に盛り、おにーにの目の前に置く。
「食えよ」
冷淡な声。
「嫌ワチョ!!」
怯える声。
「食えってんだろ!!」
モナーは包丁でおにーにの腹部を切り開いた。
カラフルな内臓がモナーの目を楽しませた。
大腸らしき物を引きずり出す。切れ目を入れる。
おにーには痙攣している。死ぬのはもう遅くないだろう。
モナーは切開した大腸に奴らをかき入れるた。
赤い血にまみれ、赤い肉に囲まれた奴ら。白い体は赤く染まった。
大腸でうごめく無数の奴ら。
モナーは大腸な切り口をガムテープでとめた。

さわやかな朝。窓から差し込む日光は照らし出す。
一度キレると何をするかわからないモナーを。
内臓に奴らを詰め込まれ、腸壁をかじられ苦しみながら逝ったおにーにを。

田舎ではモナーの親がマターリと談笑している。
「喜んでくれたかな。巣に入ったままの状態で送ったんだが」
「えぇ、きっとそうですよお父さん。あの子は蜂の子が好きでしたから」

 完

281 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 23:41 [ Gle5uHjM ]
蜂の子かぁ……食った事ないけどどんな味するんだろう?

282 :耳もぎ名無しさん :2003/02/15(土) 23:57 [ pRBk5PKM ]
>281
自分も食べたことないですが、蜂の子入りのウドンを妹は食べました。
肉の味がしたそうです。

283 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 02:32 [ 7CQVzEwI ]
さなぎになったの食べたけど苦かったよ。
幼虫の方は味の記憶が無い。
さなぎの苦味のインパクトが強すぎたからかな?

284 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 11:24 [ zfUgg9A2 ]
>>281-283
 はっきり言ってマズい。
 実際栄養価はかなりあるらしいが。
 ちなみにいなgoはうまいよ

285 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:24 [ Jn/YsXBU ]
俺はちびギコを二匹飼っている。
正確にはちびギコとベビギコだ。
ベビの方はベビフサなんだが、ちびギコに世話をさせている。
ベビはもろくて、俺たちが扱うとすぐに死んでしまうから、ちびギコにさせるのが丁度いいんだ。

今、このちびギコがベビギコだった頃のアルバムを一緒に見ている。
「キャッ! これが僕デチか! やっぱり僕はベビタンの頃からかわいいデチね!」
「ははは、自分で言っちゃ駄目だよ」
「ミューミュー!」
「ほら、ベビも『言い過ぎ』だってさw」
「でも、本当にかわいいデチよ!!」

この光景はかなり珍しいだろう…
普通、ちびやベビは虐殺の対象だ…
それを飼っているのだから…

「所でオジチャン…」
「ん?」
考え事をしていた俺を、ちびギコの声が引き戻した。
「僕のベビタンの頃の写真に写ってるこのちびギコは誰デチか?」

ベビの頃の彼の傍に、常に一緒に写っているちびギコがいる…
「ああ、彼は君がベビの頃に世話をしてくれていたちびギコだよ」
「育ての親デチね! で、今はどこにいるんデチか?」
この質問の後、少し間を置いて答えた…

「残念だけど、死んでしまったんだ…」
落ち込んだ、暗い雰囲気になってしまったしばらく後、一番最初に口を開いたのはちびギコだった

「僕… このオニイチャンにお礼言いたかったデチ。お世話してくれてありがとうって」
「じゃあ、その気持ちをベビフサのお世話でお返しすればいいんだよ。ほら、寝てしまってるよ…」
「ミュー…」
「あ、本当デチね。じゃあ揺りかごに寝かせてくるデチ!」
「頼んだよ」
ベビフサを運ぶちびギコの後ろ姿を眺めながら、また考え事に戻っていった…

286 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:25 [ Jn/YsXBU ]
「オジチャーン! オジチャーン!」
それから数週間後の事。
ちびギコがしきりに俺を大声で呼ぶ。
「どうした! 何かあったのか!!」
ただ事では無いと思い駆けつけると…

「イッテヨチ!」
ベビフサが言葉を発していた。

「ほらほら、ベビタンが喋ったデチよ! 感激デチ!」
「イテーヨチ!」

そうか、もうそんな時期だったか…
ベビフサは、ベビと言う感じではなくなってきていた。
四肢も首もしっかりしてきて、俺が抱いてもちぎれない位にはなった。
そして言葉も喋りだした。
ただ、意味は分かって無いだろう。
周りの音を真似している、オウム状態だ。

「ほほう。いよいよ言葉を覚えていく段階だね。でも、最初の言葉が『逝って良し!』ってのは教育に良く無いんじゃないかな?
 あんまりベビの傍で汚い言葉使っちゃ駄目だよ?」
「ア… 違うんデチ。僕は使って無いデチよ。多分、テレビの音デチ……」

明らかに目が泳いでいて、嘘だとバレバレだ…
「そうかい。気をつけてくれよ」
しかし、俺は深く追求する事は無かった…

287 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:27 [ Jn/YsXBU ]
「じゃあ、ちょっと行って来るから、留守番しっかり頼むね」
「このチビ様にどーんと任せるデチ! 行ってらっしゃいデチ!」
「イテラチャ」
それから数日後、二日ほどの出張だと言って、俺はチビたちに留守を任せて家を出た。

…そしてすぐに、チビたちの知らない入口から家に戻り、チビたちの部屋の隣の部屋に入った。
当然、チビたちはこの部屋の存在を知らない。

「ふぅやれやれ、煩いのがいなくなって羽が伸ばせるデチ」
「アチョンデ」
「うるさいデチ! せっかくの休日なんだから手間かけさせるんで無いデチ!」
ポカ!
「ビエー!!」
「ええい、それ以上無くともっと強く叩くデチよ!!!」

部屋に仕掛けた盗聴器が、隣の部屋の音を克明に伝えてくれる。
ちびギコの裏表のある性格はわかりきっているし、もうずっと盗聴器でこういう現場は確認している。
ベビがどんどん汚い言葉を覚えていっているのも実は知っているんだ。

虐待が俺にはばれていないと、本気で思っているようだが、もし盗聴器が無くてもベビのあざや、何故か抜けている毛を見れば一目瞭然だ。
出張と嘘をついた二日…
じっくり観察させてもらおう…

288 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:28 [ Jn/YsXBU ]
ちびギコの行為は凄まじいものだった。
俺が遠くにいて二日は帰ってこないと思い込んでいるので、いつにもまして暴れている。
「ベビのくせに美味しそうなご飯を用意してもらってますね… これはチビ様が頂くデチ!」
「ゴハン…」
「貴様はこの僕様の食べ残しで充分デチ! 食べ終わるまで待つデチ!」
「ゴハン…」
ゲシィ!
「待てと言うのがわからんのデチか!? カスが!」

「キャッキャッ! アーッ!」
がちゃん!
「テレビが壊れちゃたーデチ。まあいいデチ。ベビのせいにすれば良いデチ。
 ベビは赤ちゃんだから仕方無いデチよね!」

「暇だから毛づくろいしてあげるデチよー」
「ミュー♪」
「えい!」
ぶちっ!
「ミギューーー!! イタイデチ…」
「毛が無くなれば毛づくろいもいらないデチよ? チビ様頭いいー!
 でも、やりすぎるとばれるからこれくらいにしておくデチ」

さらには、二日分の食料を半日で全部たいらげてしまったようだった…
あと一日半、どうするつもりなんだろうか、楽しみだ…

289 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:29 [ Jn/YsXBU ]
「おなかすいたデチ…」
「ミュー…」

次の日の晩、予想通りちびギコたちは空腹で死にそうになっている。
「お前が食べ過ぎるからいけないんデチ」
「ミュ? ミュー!? …」
「全く、用意した以外に食い物が無いなんて、あの糞ジジイ最悪デチ!
 冷蔵庫に鍵なんかかけやがって、全くふざけてるデチ!
 チビ様を信用しないで、誰を信用するんデチか…!
 逝って良しデチ!!」
居ないと思ったら、好き勝手な事をいいやがる。
どれ、そろそろ帰ってやるかな…

「ただいま」
「ウワァアアー!!!???」
「ミューーー!!?」
俺は隠し部屋の隠し扉を開き、いきなりチビたちの前に現れた。

「オ、オ、オジチャン! どうしてそんな所から?」
「ああ、実はここ、秘密の出入り口なんだよ。今まで知らなかっただろう?」
「ミューミュー」
秘密の部屋を公開してやる。

「そ、そんな事よりオジチャン、僕たち、お腹ぺこぺこなんデチ!
 何か食べ物が欲しいデチ…」
「おや? 帰ってくるのは明日の予定だったから、明日の朝の分まで用意していったはずなんだけど…」
「エーと… ベビタンが食べ盛りデチから! たくさん食べると気持ちよくて、つい食べ過ぎさせちゃったデチ! テヘ!」
この状況でも、まだバレていないと思えるのは、一種の才能だろうか。

290 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:29 [ Jn/YsXBU ]
「そうかそうかよーし。お利口に留守番してくれた二人にはお土産があるよ。こっちの部屋においで」
「わーいデチ、ベビタン、行くデチよー」
「ワーイ、ミュー」
何故、こんな部屋があるのか?
そんな疑問も一切もたずに二匹は入ってくる。

「じゃ、ちびのお土産はこれね」
俺はそう言うと、部屋の床にちびギコを仰向けに大の字で寝かせ、革手錠で四肢を縛り、身動きの取れない状態にした。
「キャッ! これはなんの遊びデチか?
 でも僕、今は遊ぶよりゴハンが欲しいデチ…」
「で、ベビフサへのお土産はこれだよ…」

ちびの言葉は無視し、ベビフサにあるものを手渡す…
切れ味の良い、出刃包丁だ。

「ミュー??」

「オジチャン! ベビタンに危ないものを持たせたら駄目デチよ!」

ちびが叫ぶが気にしない。
俺はベビに語りかける。
「ご飯な、無いんだよ」
「ミュー??」
「欲しかったら、自分の力で取るって言うのがこの世界の掟なんだよ」
「オキテ…?」
「そう、弱肉強食って言ってね、弱い奴はいじめられて、食べられるんだ…」
「イジメテ… タベル…」

「オジチャン… 何を教えてるデチか? 教育は僕に任すデチギャブウ!!!」
「うるさい、黙ってろ」
チビの口元に肘を入れ、黙らせる。

「あのちびギコ、お前のこといじめてたろ?
 殴ったり、食べ物を取ったりさ…」
「ミュウ」
「ご、誤解デヂ! 証拠はあづんデヂギャ!?」
口が切れて喋りにくそうなちびギコは、今度は鉄拳制裁を加えるまでも無く、自分で舌を噛んでしまったらしい。

「このままじゃ… 食べられてしまうよ。。」
「ミミュー イヤデチ!」
「嫌だよなあ、そうだよなあ…
 じゃ、食べられる前に食べちゃおうか!
 盗られた餌を取り返そう…」

「…トリカエス」

ベビフサは一言、こう呟くと、渡した出刃包丁を持ってちびギコに近づいていった。

291 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:31 [ Jn/YsXBU ]
「ガア! 来るなデヂ! 後で酷い目に! いだい目をみるデヂよ!」
ちびギコの声は、震えている
ベビフサは構わずに近づいていく。
そして仰向けのちびの上に乗って、さらに顔の方まで進んでいく。

「ひぃ…!」
手足を縛られて無力なちびギコは、いまやこのベビフサにすら勝てない事を悟り、今度は一転して命乞いを始めた。

「や、やめて欲しいデチ。今まで一生懸命お世話した恩を忘れたんデチか?
 ちょっとスパルタだったけど、強い子になって欲しいって言う親心デチ!
 親は食べちゃ駄目デチよ…
 うわあ。。
 ギャ━━━━━━━━━━━!!!」

ベビフサは聞く耳を持たず
ちびギコの胸から腹にかけて
包丁を入れた

よく切れる包丁だが、さすがにベビの力では一気に切れず
何度も何度も傷口にそって包丁を這わす。
その度にちびギコが絶叫をあげる。
血が、あふれて
床を、ベビを、そしてちびギコ自身を
赤く
染め上げる

絶叫の音量が半分くらいになったとき
たくさんの切れ目の一つが臓器に達する。
ベビは
頭を傷口の中にいれる

また、絶叫
ただ、かなり弱々しくなっている


腸らしきものをくわえて、
ベビは戻ってきた。

ちびギコは、自分の目の前で
自分の腸を
自分より立場が弱いはずのベビに喰われているのを目の当たりにした…

292 :ちびとベビ :2003/02/16(日) 12:32 [ Jn/YsXBU ]
「こんな事って、無いデチ…」
涙目になり、つぶやくちびギコ…
そんな彼に俺は言ってやった。
「何を言ってるんだい。君も通った道じゃないか。育ての親は、美味しかったかい?」

その時、ちびギコの顔色が変わった
どうやら思い出したらしい。
自分が、ベビから、成長する過程
ちょうど、目の前で自分の臓物を喰らっているベビと同じくらいの時に
この部屋に来た事があると

写真に写っていたちびギコを
喰った覚えが…。
あることを…

「ア… ア…」

しかし、最後にそれだけ喉からもらすと、こときれた。

ベビフサは…
いや、もうチビフサか…

彼は一心不乱に臓物にかぶりついている。
食事はまだまだ終わりそうに無い…

次のベビは何にしようか
レコがいいかな、ミケがいいかな…

旺盛な食欲を眺めながら
俺は次のサイクルの事を考えていた…



293 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 12:34 [ Jn/YsXBU ]
なんか思い浮かんでバーっと書いたので読みにくいかと思います。
申し訳ないです。

294 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 15:08 [ udP6B/42 ]
>>293
オモロイ。次作も楽しみにします。

295 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/16(日) 15:46 [ 3jCns6gE ]
>>10>>62>>79>>155>>215>>231>>279等の小説を書いてきた者ですが。
この度、あつかましくもコテハンを名乗らせてもらおうと思います。
まだケツの青い若造ですが、何卒そろしくオナガイします。
 ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  ∧_∧   ミ
 (゜∀゜/青◯   アヒャ
  | 八  r 丿    アヒャーン
 (_)(_)__) 小説2コマ逝きます。

296 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/16(日) 15:46 [ 3jCns6gE ]
1/2
風が吹く。まだ緑の稲を揺らす。田の水面に波紋を作る。
ここは田舎臭くて、不便で、ださくて、退屈で、そして穏やかで優しい。

用水路のワキにしゃがみ込んでいる子供が数人。
どこか抜けてるアヒャ族の子。空気が読めないアフォな子供。
知的な雰囲気を漂わせたモララー族の子。成績はクラスでトップクラスなのに嫌みな香具師。
明るく活発なギコ族の子。いつもボロボロの服と体。
この辺りじゃ有名な悪ガキ三人組だ。
今、三人は捕まえたカパガエルに悪戯をしている最中だった。
「よし、刺すぞゴルァ」
ギコの子は勇ましく言った。このギコの子、まだ幼いのに顔も口調も大人のギコのようだった。
カパガエルは、頭に皿のあるカエルでこの地方に生息しているカエルだ。鳴き声はカパー。
カパガエルの肛門にストローが差し込まれる。
「カッ、カパーッ!!」
カパガエルの肛門近くの皮膚がプラスチックのストローに削ぎ落とされた。
「お前、吹けよ」
子モララーが子アヒャをつついた。
子アヒャは首を激しく横に振った。子モララーはニヤリと不敵な笑みを浮かべ、カパガエルを手に取った。
「アヒャは意気地がないな」
モララーは笑いながらそう言うと、ストローから息を吹き込んだ。
カパガエルの腹が風船のように膨らみ、断末魔の悲鳴と共に弾け飛んだ。
「アッヒャァ……。度胸あるなモララーは」
三人は、いくつもの命を無意味に奪ってきた。
カパガエルの尻にストローを刺したりした。
ダッコ虫なる虫を虫眼鏡で焼き殺しもした。
もっとも彼らは動物が嫌いなわけではなかった。
この地に産まれた者達は、このような残酷な行為をとうして命の大切さを学んでいく。

297 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/16(日) 15:47 [ 3jCns6gE ]
2/2
ある日、学校に子ギコが来なかった。
ただの遅刻や欠席ではないらしい。教卓のモナ八先生の顔が険しい。
「昨夜から、子ギコが家に帰ってないそうだ。
 子モララー、子アヒャ。お前ら子ギコと仲がイイだろ。何か知らないか?」
二人はあっけにとられた表情で首を横に振る。

次の日、モナ八先生が朝の学活で深刻な声で話し始めた。
「子ギコは見つかった。東京の方だ。帰ってきてからも、皆変わらずに仲良くしろよ」
その後、ギコと仲の良いモララーとアヒャは職員室に呼ばれた。
「いいか、クラスな皆には話してはいけないぞ」
モナ八先生は静かに口を開いた。
モララーとアヒャは知った。
ギコの服がボロボロなのは野山を駆け回って破れたんじゃない。
ギコの体が傷だらけなのは遊びや喧嘩で怪我したんじゃない。
虐待。親から子への虐待。
モナ八先生は眉間にシワを寄せ、教え子を救えない己の無力さに怒っていた。
モララーは友人の身に降りかかっている不幸の大きさ嘆いていた。
アヒャは何も思わなかった。何も理解できなかった。
ギコはいつも笑っていた。いつも元気だった。そのギコが何故こんな辛い目に遭わされなくちゃいけないんだ?
その時のアヒャは知らなかった。自分に芽生えた感情の名を。
その名は、殺意。

 第一話 完

298 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 17:25 [ 55n/7zuY ]
晴れた空の下、ちびギコは1人で公園をうろついていた。
「うすら寒いデチ…」
ふらりと家を出たはいいが、やはり寒かった。
すぐに戻るのもシャクなのでこうして歩いているわけだが、体は冷え切り、
心にまで寒さが染み込んできそうだった。
そんな時、ふと道端に、キラリと光るものを見つけ、歩み寄ってみる。
「キャッ!ナイフデチ!」
刃物を手にとって焦るちびギコ。思わずあたりをうかがうと、
遠くからモララーが歩いてくるではないか。
「殺されちゃうデチ!隠れるデチ!」
とっさに近くの茂みに飛び込んだ。
「危なかったデ…チ?」
右手には先ほどのナイフが握られたままだった。
「捨ててなかったデチ…まあいいか」
しばらくその場にとどまっていたが、ちびギコは茂みの中を奥へ奥へと進み始めた。
今茂みから出るとモララーに殺られそうな気がしたからだ。
邪魔な小枝をナイフで切りながら進む。
「よく切れるナイフデチ…」

299 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 17:26 [ 55n/7zuY ]
少し行くと、茂みの中にぽっかりと草地があった。
目を凝らすと、誰かがいるのが分かった。
「誰かいるデチ。行ってみるデチ」
しかしその判断がちびギコの明暗を分けた。
草地にいたのは、ちびギコの恋人のちびしぃとレコだった。
そしてあろうことかその2体は…コウビをしていた。
「し、しぃたん…」
「ギ、ギコクン、コレハ・・・」
「ハァハァ、モウ イキソウダゾ コゾウ!」
この状況にあってレコは動きを止めようとしなかった。

ちびギコは思った。何が「コレハ・・・」だか。
ちびギコは思った。ちっとは焦れよ、レコ。
どす黒い憎悪がちびギコを支配したが、なおちびギコは冷静であろうとした。

「しぃたん、ここで何してるデチ?」
「チ、チガウノ・・・」
「ハァハァ・・・ウッ!」
「!? レコクン!?」
レコは果ててしまった。

レコのその図太さが逆鱗に触れた。
「そのレコが邪魔デチね…」

300 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 17:27 [ 55n/7zuY ]
ちびギコは右手にナイフを持ったままレコに近づいていった。
「逝っちゃったデチか…。ついでにあの世にも逝ってみマチか。ね。
 むしろ一度は逝ってみるべきデチよ」
「マ、マッテクレ コゾウ・・・」
「やなこったデチ。自分から死んでお詫びするデチ」
「ソンナ・・・」
「できないなら僕が代わりにやってあげマチよ」
「コゾォォォ!!」
ちびギコはレコをナイフでめった刺しにした挙句、頚動脈を切った。
心臓の鼓動にあわせてリズミカルに血が吹き出る様を見てちびギコはにやりと笑った。
「真っ赤っ赤デチ…しょうがないから許してあげるデチ。
 僕は優しいデチから」
いまさら手を止めてもレコが死ぬのは時間の問題だったが、とどめを刺さないのはちびギコなりの優しさだった。

301 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 17:28 [ 55n/7zuY ]
両手や顔を血に染めて、腰を抜かしているちびしぃの方に向き直ると、言った。
「僕で不満なら、とっとと言ってくれればよかったのに。
 僕だってそれなりに努力してマチよ?」
「ソレハ・・・」
「そんなにコウビしたいなら公衆便所にでもなるデチ」
「エ・・・?」
「便器が動いちゃいけまちぇんから、切りマチよ?
 しぃたんの手足を。」
「ヤ、ヤメテ!ユルシテ!」
「便器がしゃべるなんざ外道デチ」
ちびギコは雑草を引っこ抜いて、根っこの土も払わないままちびしぃの口にねじ込み、
左の肩にナイフを突き立てた。
「ン゙ッッ!?」
ちびしぃは悲鳴をあげようとしている。
「クスクス、あれぇ〜?切れないデチィ〜。
 やっぱり最後は自力デチかねぇ〜?」
そういうと、刃の半分くらいまで埋まったナイフを引き抜き、
傷口に爪を立て、思い切り引っ張った。
「ン゙ン゙ン゙ン゙ーーーッ」
ちびしぃが気を失いかけているのを見て、ちびギコは手を止めた。
「やっぱりだめデチ、切るならナイフに限るデチ」
左手をあっさりと切り落とすと、右手、左足もたやすく切り落とした。
右足にかかろうとしたとき、後ろから声がした。
「楽しそうだな、俺も仲間に入れてくれYO!」
モララーがニヤニヤしながら立っていた。
しかしちびギコは「うるさいデチよ」と、ナイフを投げた。
ナイフはモララーの心臓を捉えた。モララーはあっさりと死んだ。
ちびギコはモララーに刺さったナイフを抜き取ると、改めて右足を切り落とした。

302 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 17:30 [ 55n/7zuY ]
「さて…ここがばれたということは、そのうち他のモララーもここに来るってことデチ」
「ン゙ン゙?」
「雑草くらい吐き出させてやりマチか…」
「ブハッ! イタイ、イタイヨ・・・ゴメンナサイ、ゴメンナサイィ・・・」
「便器が謝る必要なんてないデチよ、それよりももう、僕らには時間がないデチ。
 タイムアップデチ」
「ソンナ・・・」
「僕と一緒に死ぬデチ」
「オナガイ、ヤメテ・・・」
「できの悪いホラー映画みたいに死なせてやるデチ」
そういうとちびギコは自らの腹にナイフを立て、ナイフを横へスライドさせた。
血しぶきが飛び、ちびしぃの顔を真っ赤に染め上げる。
「イヤァァーッ!!」
「ヒヒヒ…痛いデチ…」
ちびギコは腹を手探りし、腸を引きずりだす。
「フヒ、フヒヒヒィ…」
それをシュルリとちびしぃの首にかけると、ちびしぃの首を締め上げた。
「ヤベ・・・テェ・・・」
「苦しい…デヂィィ…」

ちびしぃはやがて息絶えた。
ちびギコの視界もどんどんホワイトアウトしていく。
何もかもが真っ白だ。先ほど血に染めたちびしぃの顔も。
「あれ?しぃたん赤色じゃなかったんデチか?」
そう言い残してちびギコは事切れた。
相変わらず空は青かった。

303 :298 :2003/02/16(日) 17:32 [ 55n/7zuY ]
ちびギコの話し方とか、自分でどうかと思いました。
お粗末さまでした。
終わりです。

304 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:09 [ zgkWEtec ]
前作「チョコレート」の際はご迷惑をおかけ致しますた。




「ダッコ革命党〜小説版〜」(注:かなり長いです)

 広い街道を、しぃの集団が我が物顔で闊歩している。
 ダンボールをまとって歩く者、素のままの者、四つん這いで這う者…さまざまであるが、誰もが忌まわしき『ダッコポーズ』を取っている。
 構成員以外の何者の通行をも許さぬといった具合に道いっぱいに広がり、仙人のはらわたをも煮詰めるような―しぃヲタを狂喜せしめるような―歯の浮く声で、歯の浮くフレーズを繰り返しながら、甲羅に苔の生えた亀ですら苛立ちを催す遅さで進んでいるのであった。
 彼女らには悪びれる様子など全く見られず、まさに満面の笑み、暑苦しいほどの笑顔であった。

 「ハニャニャン ハニャニャン ハニャニャンニャン♪ シィノ ダッコキャンペーン ジッシチュウ!!」
 「ダッコハ マターリノ シンボルデス!!」
 「キョウモ ゲンキニ シィシィシィ♪」

 彼女らはダッコ同盟。ダッコを―あるいはしぃそのものを―マターリの象徴に位置付け、しぃをダッコすることで2chの泰平が約束される、という思想を持つしぃ達の同盟である。
 その過激さゆえに、市民一般は彼女らの横行を黙認せざるを得ないでいた。

305 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:09 [ zgkWEtec ]
 先頭でプラカードを掲げた統率者と思しきしぃが、前方に迫るもう一つの集団に気付く。

 「ムコウカラモ コウシンガ クルワ!! ベツノ オウエンタイ カシラ!?」

 長い間の横行を許されてきた彼女らは、それがダッコ同盟を殲滅せんがため立ち上がった、モララーたちの行進であることに気付けず、更に歯の浮くセリフをエスカレートさせていった。

 「ダッコ ダッコ〜♪」
 「シィシィシィチャン カワイイナ〜♪」
 「カワイイシィチャンヲダッコシヨウ♪」
 「ダッコナクシテ マターリナシ!!」

 しぃ達の表情が凍りつくのは、彼女らを埋め尽くさんばかりのモララーの絨毯が、反ダッコ主義を唱えつつ、数メートルにまで迫ってからであった。

 「自分勝手なダッコを許すな!!」
 「我々は断固戦う!!」
 「これ以上の暴動は止めろ!!」
 「(・∀・)カエレ! (・∀・)カエレ! (・∀・)カエレ!」
 「お前らに『ミンナナカヨク』とかいう資格はこの世にない!」
 「ダッコがどれほど疲れるか分かるか!?」
 「ジコチュー廃絶!」
 「調子に乗るな! いい加減にしやがれ!!」
 「少しは他人の気持ちを考えろ!」

 ダッコ同盟への激情の塊が、しぃの乱れた行列に、クラスター爆弾のように押し寄せる。それは、いかに優秀な軍隊を持ってしても―そう、あの『TFブラウン』を持ってしても―弾き飛ばされてしまうであろう、圧倒的なものであった。
 しぃ達は言葉を失い、圧倒的多数のモララーの一団に、力なく没していった。

306 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:10 [ zgkWEtec ]
 それからの街は、まさに平和であった。しぃがばら撒く数々の汚れ―病原菌、ノミ、そして何よりもダッコ―が消え失せた。自らをマターリのシンボルと豪語するしぃ達が消えたことで、街にマターリが訪れる。何たる皮肉であろうか。

 「あいつらもようやく、自分の立場をわきまえるようになったモナ」
 「平和って素晴らしぃね!」

 かつては市中の同属を組織して街を荒らしまわったしぃ達も、街路樹の陰で市民の顔色を伺う、惨めな野良猫に成り下がり、人々の会話にも、しぃがのさばっていたあの頃のような曇りがない。
 マターリの天敵を打ち倒したその街に、清新とした空気が満ちていった。

 ところが。

307 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:10 [ zgkWEtec ]
 時代が平和に慣れ始めたある日、何の変哲もない民家の塀に、まるで磁石に群がる砂鉄のように人々が集まっていた。
 何事かというと、そこにダッコ同盟のポスターが貼られていたからである。
 直視するだけで吐き気に襲われる、しぃの顔のアップ。首が折れそうなほどに大きく横に振って否定したくなるような、しぃとモララーのダッコ絵。「ダッコは死なず!」「All we need is HUG」などのキャッチフレーズ。

 人々はかつての地獄を思い出し、動揺を示す。
 更に油を注ぐ事態。「おい、こっちにもあるぞ!!」という、切羽詰ったようなモララーの声が、塀をすり抜けて響き渡った。

 「ここにも!」
 「どうなってるんだ一体…」

 静かな家並みを、一瞬にして騒然が支配した。
 人々は、まるで恐怖と戦うかのように、勇猛果敢にポスターを剥ぎ取り始めた。

308 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:10 [ zgkWEtec ]
 「…ともあれ、周辺住民がいち早く通報してくれたおかげで、被害軽微のうちに過激分子の存在を知ることができた」
 「彼らがいなければ、例のデモで完全に安心していた」

 そこは、しぃ対策本部―風体は後回しにして早急に適切な対策を練るために、プレハブ小屋が建設されていた―。
 テーブルには、紅茶を湛えたカップを隅に置くだけの面積しか残されていなかった。ダッコ同盟のポスターによって面積の殆どが占領されたのだ。あの時の行進を思い出させる。

 「とにかく剥がしまくりましょう!」

 一人のモララーが手を上げる。彼の発言はもっともである。一夜にしてあれだけのポスターを貼り散らされたのだ。誰だって、そう考えるのが普通であるし、確実であろう。
 ところが、対策本部長は違った。

 「いや、そのままにしておこう」

 予期しなかった異論に、場内は動揺する。

 「何ですって!? それじゃぁ大人しくしてる連中をイキがらせるだけです!!」
 「ここは一刻も早くポスターを剥がして戦意を喪失させるべきですYQ!」
 「上に禿同!」

 そんな彼らに、本部長は諭すように、言葉を選びながらつづる。

 「…まぁ早まるな。誰も一切触れるなと逝ってるわけじゃない」

 そして、少しだけ間を置くと、意識的に語勢を弱めて言う。

 「住民はしぃだけではないのだよ」

 その瞬間、賢明なモララーはインスピレーションを受け取る。だが、まだ分からないといった様子のモララーもいた。

 「一体どういう意味ですか? 漏れには全く…」
 「上に禿同!」

 すると、本部長と賢明なモララーが、図ったようなコンビネーションで語った。

 「ダイナマイトが爆発するのは、中の火薬による圧力に外の容器が耐えられなくなるからだ」
 「この事件に一番キレてるのは誰か…ということさ」

 彼らは「例のポスターはしぃ対策委員会担当外」と住民に発表した。結果、住民は激怒したが本部からの返信は無かった。
 住民は我慢するしかなかったのだが―――。

309 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:11 [ zgkWEtec ]
 夜の家並みを、一匹のしぃが泥棒のように這いまわる。手には鉛筆の芯を束ねたかのように太いサインペンが握られており、不届きな作業を開始することを物語っていた。
 壁に貼られたポスターの隣に、悠々とペン先を滑らせようとする。

 「サイキンハ ポスターモ ブジ…」

 彼女らは安心しきっていた。対策本部が手を出さないでいるからであるが、まさかそれが、かえって大きな被害に連なることなど、とても考えられなかったに違いない。

 「ン?」

 彼女は目にする。変わり果てたポスターの姿を。

 「ハニャニャ!?」

 しぃの可愛い顔(自称)のアップが、忌み嫌う『でぃ』の顔のように塗り潰され、ダッコ、HUGという高貴な志は、総てコウビ、FUCK、ウンチといった汚らわしい言葉に書き換えられていた。
 ダッコ絵が無事な一枚を見つけるも、ダッコの相手が『ウンチサン』であり、結果は同じであった。

 「ネ、ネェ! ココモ ヤラレテルヨ!?」
 「ココモダワ!」

 しぃ達はポスターへの被害を次々と目の当たりにし、まるで聖書を燃やされた聖者のような形相でポスターを剥がしにかかる。
 "ダッコ革命党の後釜…『しぃちゃんダッコ主義革命党』(以下、ダッコ革命党)は、ポスター戦術を撤回せざるを得なくなった"。

310 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:11 [ zgkWEtec ]
 情報を持つ者でなければ分からない、巧妙に隠されたダッコ革命党本部に、周囲を警戒しながらしぃ達が集う。
 誰も知らない一基の塀に隠された扉の奥。そこが、彼女らの秘密基地であった。

 壁にはダッコポーズが描かれた党旗、その中心に『しぃちゃんダッコ主義革命党 第二回大会』と、大きく書かれており、更にその下部には、声にしたならばきっと高らかであろう、『ダッコなくしてマターリなし!』という一文が、当然のごとく刻み込まれていた。
 脇をしぃん衛隊が固め、壇上には幹部が二匹、議長と思しきしぃが一匹。
 そして、それを不安げに見上げる党員達。最初の任務であったポスター作戦が見事な失敗に終わったことを知っているからである。無論、この党大会の議題も。

 「セイシュクニ! コレヨリ ギチョウノ ホウコクヲ イタダキマス!」

311 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:12 [ zgkWEtec ]
 「ミナサンモ スデニ ゴショウチト オモイマスガ、ワタシタチハ ケットウジノ サイショノ コウドウトシテ、ポスターニヨル コウホウカツドウヲ ジッコウ シマスタ。マズ『ダッコ』ハ マダ イキテイルト イウコトヲ、ヒトビトニ シッテモラウコトガ、コノ ウンドウノ ダイイッポ ダッタカラデス。ソシテ、コレモ マタ ゴショウチト オモイマスガ、ハンタイハノ コウミョウナ サクリャクニヨリ、ワタシタチハ ポスターセンジュツヲ テッカイセザルヲ エナクナリマスタ」

 そして、党員のため息が、天井に達して気だるそうに広がる湯気のように、場内に広がる。あの時のショックを、皆が鮮明に覚えていた。

 議長は更に続ける。

 「シカシ、ボウガイ カツドウノ ソンザイ ソノモノハ、サイショカラ ヨキサレテイタ コトデス。ワタシタチハ センジュツヲ カエツツ、ウンドウヲ ケイゾクシマス。イマハ、コウシテ ホソボソト チカカツドウヲ シナケレバ ナラナイ ワタシタチ デスガ、ケッシテ アキラメテハ イケマセン。フタタビ『ダッコ』ト『マターリ』ノ ヒカリガ セカイヲ テラス ヒマデ、イッポズツ ゼンシンシテ イクノデス。ソノタメニコソ、ワタシタチ 『シィチャンダッコシュギカクメイトウ』ハ ソンザイスルノデス」

 その目は、輝いていた。きっと、自分達の崇高な目的を語るに連れ、脳裏に全てのAAからダッコを受ける、しぃだけの楽園を見たのだろう。街さえろくに歩けず、苦心して行ったポスター作戦を失敗し、焦眉の問題が横たわっているというのに。

 そう、所詮はしぃなのだ。『ダッコ』は、彼女たちから現実的観点を除去してしまうのである。理想論だらけの議長に心服したかのように、党員達も恍惚の表情で、報告という名の演説に耳を傾けているではないか。

 そして洗脳的な党大会は、党歌斉唱で締めくくられた。

312 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:12 [ zgkWEtec ]
 起て ダッコたる者よ 今ぞ日は近し
 醒めよ我が同胞 マターリは来ぬ
 虐待の鎖断つ日 マターリに萌えて ハァハァ
 スレを立つ我ら ダッコ結びゆく
 いざダッコせん ハニャ 奮い立て ハニャ
 ハニャ シィンターナショナル 我らがもの
 いざマターリだ ハニャ 奮い立て ハニャ
 ハニャ シィンターナショナル 我らがもの

 ポスター戦術を撤回したダッコ革命党は、主な戦法をテロに据え、活動を過激化させていった。

 一方のしぃ対策委員会は…
 「諸君、私は虐殺が好きだ。諸君、私は―」
 どうやら、同じことをやり始めたようだ…(w

313 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:12 [ zgkWEtec ]

 さて、しぃ対側の演説はどのようなものであったか。

 ダッコ同盟と違い、大きなビルを丸ごと買い上げ、おおっぴらに演説が始められた。会場も、ダッコ同盟のそれとは桁違いに豪華である。
 壇には『しぃ虐印』が刻まれており、そこに立つ名誉会長がまとう服にもまた、その印が刻まれていた。
 モララーたちは、名誉会長の演説を今か今かと待ちわびている様子だ。
 そして、満を持したことを確認し、彼は声を上げた。

 「―虐殺が好きだ。
 諸君、私は虐殺が大好きだ。」

 「耳もぎが好きだ 腕もぎが好きだ 精神的虐待が好きだ 皮剥ぎが好きだ 毒殺が好きだ
 ちびギコ虐殺が好きだ ベビギコ虐殺が好きだ ぃょぅ虐殺が好きだ しぃ虐殺が特に好きだ」

 耳もぎ、腕もぎ…と数えたてるに連れ、会場の人々の瞼の裏に、好きで、好きでたまらないしぃ虐殺の映像が上映される。
 委員長も、きっと同じ気持ちなのだろう、冷徹で敏腕の統治者の顔に、もう一つの側面・・・生まれながらの虐殺者の色が浮かび上がっていた。

314 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:12 [ zgkWEtec ]
 「野原で 村落で 広場で 街中で 公園で 学校で 店内で 室内で 会社で 収容所で
 このモナ板で行われる ありとあらゆる虐殺行動が大好きだ」

 「列を並べたダッコ♪同盟が 向こうから来たモララーの一団に 批判されるのが好きだ
 空中高く放り上げられたベビギコが 地面に落ちてばらばらになったときなど 心がおどる
 同士の来る先行者の中華キャノンが ベビギコを焼殺するのが好きだ」

 「悲鳴を上げてモララーたちから 逃げ出してきたちびギコを
 スナイパーライフルで撃ち殺したときなど 胸がすくような気持ちだった
 銃口を揃えたダスキソの横隊が ベビギコの巣を蹂躙するのが好きだ
 興奮状態の新米が既に息絶えたしぃを 何度も何度も刺突している様など 感動すら覚える
 マターリ主義の 裏切り者を街灯上に 吊るし上げていく様などはもうたまらない!」

 「泣き叫ぶしぃ達が 私の振り下ろした手の平とともに
 喜びの声を上げる兵達に ばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ
 哀れなちびギコ達が 雑多な小火器で 健気にも立ち上がってきたのを
 戦車の90_砲が 跡形も無く木端微塵に粉砕した時など 絶頂すら覚える」

 近代兵器を使った、『虐殺の上を行く虐殺』を、誰もが連想する。

315 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:13 [ zgkWEtec ]
 「諸君 私は虐殺を 地獄のような虐殺を望んでいる
 諸君 私に付き従う同士諸君 君達は一体 何を望んでいる?
 更なる虐殺を望むか? 情け容赦のない糞の様な虐殺を望むか?
 極悪非道の限りを尽くし 世界中の雑巾虫達を殺す 嵐の様な虐殺を望むか!!」

 「虐殺!! 虐殺!! 虐殺!!」

 「よろしい ならば虐殺だ
 我々は満身の力をこめて、今まさに振り下ろさんとする握り拳だ。
 だが、二ヶ月もの間過激派の悪行に絶え続けてきた我々に、ただの虐殺ではもはや足りない!!」

 「大 虐 殺 を ! 一 心 不 乱 の 大 虐 殺 を !!」

 ―だから、まるで事前に打ち合わせがなされていたかのように、見事な合唱が始まった。まさに一心不乱の大合唱であった。

316 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:13 [ zgkWEtec ]
 「我らは所詮民間組織 千人に満たぬ『被害者』に過ぎない
 しかし過激派を憎む者は我らはだけでは無く、国民全体なのだ!
 ならば我等は全て合わせて、総兵力一億五千万人と1人の虐殺集団となる!」

 「我々を記憶の彼方へと追いやり 反対運動などしている連中を叩きのめそう!
 耳をつかんで 引きずり下ろし 眼を開けさせ 思い出させよう
 連中に虐殺の味を思い出させてやる、連中に我々の虐殺の恐怖を思い出させてやる!
 虐殺と正義の前には 奴らの力ではどうしようも無い事がある事を思い知らせてやろうではないか!」

 「マンセー! 虐殺マンセー! 虐殺!! 虐殺!! 虐殺!!」

 この凄まじい気迫―かつてのモララーたちのデモ行進にも劣らぬ―は、本部に引き篭もってラジオを聴くダッコ革命党を更に追い詰めるものであった。
 これこそが、ダッコ革命党の現実逃避的な演説との決定的な違いであろう。

 「ドウシヨウ…モウダメダワ」

 力なきしぃ達の中には、諦めを口にするものも現れ、組織が、たった一度の敵の演説によってぐらつき始めた。
 議長は、もう聴いていられないと思ったのか、それとも皆を黙らせるためなのか、震える手でラジオのスイッチを切る。自分の体の一部である『シィノオテテ』が、そのときはどれほど重かったことだろう。

「セイシュクニ!! ミナサンガ イマ キイタヨウニ、シィタイサクホンブガ ホンカクテキニ ワレワレヲ シュクセイスル ツモリデアルコトガ ワカリマスタ。シカシ ワレワレハ コンナコトデ クッスル ワケニハ イキマセン!!」

317 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:13 [ zgkWEtec ]
 「歴史に残るしぃ大虐殺まであと一歩だからな!」

 しぃ対策委員会の実動部隊は、偵察がてら作戦を考えていた。
 名誉会長の宣戦布告ともとれる演説を聞き、一時的になりを潜めているだけであろう。しぃの恐ろしい繁殖力を知る者なら、そう考えるのが普通だ。

 「で、どうするんだよこれから?」
 「まずは表向きのしぃを全滅させる! 食料、ダンボールを絶ち、全員なぶり殺しだ!!」

 ダンボールは、しぃにとっては必需品である。移動式の住処として、防寒具として、防具として―あるいはチャームポイントとして―。
 また、既に孤立無援の状態にある彼女らにとっては、ダンボールだけが身を守る唯一のアイテムなのだ。
 無論、これでは表面しか洗えず、組織に与えられるダメージはたかが知れている。それでも、党員に与える心理的効果は甚大なものとなろう。
 迷いは焦りを呼び、隙を生む。

 そこで対策委員会が目をつけたのは、ダッコ革命党が運営する、しぃ達のオアシスであった。
 『ハウスショップ』。それは言うまでもなく、ダンボールをしぃ達に販売する店だ。

318 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:14 [ zgkWEtec ]
 「サムクナッタネ」
 「ワタシノ オウチ フルクナッタカラ ステチャッタ」

 もし、ハウスショップがなければ、このしぃの発言は酔狂である。
 ハウスショップの存在を知らないしぃは、このままではモララーに見付かってしまう、と不安げに言い返した。
 するともう一匹のしぃは、誇らしげにこう言って、走り出した。

 「ジャァ オウチヲ トリニ イキマショ!」
 「エ!? オウチドコニアルノ!? ドコドコ!?」
 「コンナ トキノ タメニ ミンナデ タメテオイタノ! オッキイノトカ カルイノトカ イッパイ アルンダカラ!」

 二匹は、意気揚揚とハウスショップへ向かった。

 「ドコ?」

 しばらく走ってきた先で、とぼけた表情できょろきょろをあたりを見回す友達に、しぃはひけらかすように眼前の塀を叩いてみせる。
 その塀は良く見ると四方を高く囲んでいるものであり、その内側は薄暗いが、どことなく賑やかさを感じさせていた。

 塀を叩く音に呼応して、合言葉を求めてくる。認証を終えると、塀から他のしぃが顔を出して、はらりと梯子を振り下ろした。

319 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:14 [ zgkWEtec ]

 こうしてたどり着いたハウスショップは、見渡す限りの『*』であった。良質のダンボールを求めるしぃ達が、何十匹、何百匹と集まっていたのだ。
 その数に圧倒される者もいたが、それ以上に、これほどの数のしぃを満足させるハウスショップの在庫(ふところ)に、驚きを隠せなかった。

 S、M、Lサイズのノーマル、ライト、ペイント、防腐加工。
 十数年前のRPGの主人公を作成するようなノリで、仕様を指定することそのものさえも楽しく思わせる。それどころか、自分だけの、思い思いの『オウチ』を手に入れることができる。
 劣勢のしぃ達にとって、ハウスショップはまさにオアシスであった。

 「ギカイデ ハナシアッタノ!」
 「スゴーイ!」
 「ヤスイヨ!」
 「ハニャーン♪」

 注文を受けた倉庫番が、嬉々として倉庫へ向かい、姿が見えなくなった頃、“あの悲鳴”が響き渡った。

 「シィィィィィィィィィィィ!!!」

 それまでざわめいていたショップ内が、一瞬静まり返ったかと思うと、先ほどのまでの楽しげな声が、不安げな声へと、まるで墨汁を貪る半紙のように180度変化した。

 「エ?」
 「ナニ?」
 「ドウシタノ?」
 「ナンデスカ?」

 オアシスは、一瞬にして地獄になった。

320 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:15 [ zgkWEtec ]
どだどたどた…

 倉庫から、鈍い足音と共に仲間が帰ってくる。同一人物であった。火達磨になって帰ってきたのだ。熱さに悶えながら、必死で走ってきたのだろう。

 「ソウコガ カジデス!」
 「ナンデスッテ!?」 

 「タスケテ!!」

 生きながら焼かれる、最高の苦しみのあまり、助けを求めるように仲間の胸に飛び込む。
 だが、店員達は火を伝染(うつ)されてたまるものかとばかりに身を翻すと、鎮火せんがため倉庫へ猛然と走り出した。

 「ハヤク ケサナキャ!!」

 客たちは、我先にと外へ走り出す。

 「ニゲヨ!」
 「デモ オウチ…」
 「ハニャーン!」

 「ダヅゲデ!」

 火達磨のしぃは、仲間にかわされたため、カウンターを飛び越えて床に転がり込む。もう、起き上がる余裕はない。独り、地獄の苦しみに四肢をばたつかせることだけが、彼女に残された唯一の“選択死”であった。

 火の勢いはとても強く、瞬く間にハウスショップ全体を火で包み込んでしまった。
 出口には当然のごとくしぃ対メンバー。地獄から逃げ出そうとする死人のような形相で塀から這い上がってくるしぃ達を、今や遅しと待っていた。

321 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:15 [ zgkWEtec ]
 「ハニャーン!」
 「ハヤクシテ!」

 相変わらずのセリフであるが、様子が見えなくても切迫しているのが良く分かる。
 燃え盛る炎に追い立てられながら―というよりは巻かれながら―ようやく、モララーの待つ出口に辿り着いたらしい。

 「お? きたきた!」
 「こりゃ多いぞ」

 出口に立つ急襲部隊は、昂揚感を含んだ声で、愚かしくも哀れなしぃ達の悲鳴に反応する。

 と、そこへ、一番乗りのしぃが顔を出した。
 そのしぃは、既に頭を除く全身が炎に包まれており、きっと仲間を蹴落としながらここまで逃げてきたのであろうと思われた。
 最初の頃は号泣していたのであろうが、既にそのような気力もなく、ただ壊れたラジオのように「アツイヨウ…」と繰り返すだけ。夕立のようにあふれていたはずの涙は、熱気によって消し飛ばされていた。
 彼女はモララーがいることもお構いなく、塀に身を乗り出し、転げ落ちた。そして、彼女の全てが灰になる直前、「タ・ス・ケ・テ…」という、くぐもった一言を遺した。

322 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:15 [ zgkWEtec ]
 少し力と理性を保っていたのであろう、二番乗りのしぃが、必死で這い上がろうとする仲間達の説得にかかる。

 「ダメ! デタラ コロサレルワ!」

 彼女の隣から現れたのは、先ほどのしぃとは違い、顔に炎をまとったしぃであった。
 炎の奥に残された渇いた口で、「オソト…」と呟くと、力なく火の海と化した塀の下に落ちていった。

 「アツイヨウ!」
 「ニゲバガ ナイヨウ!」

 そして、最後に残った一匹のしぃは、モララーによる銃撃で、火の海に叩き落された。
 ハウスショップにいたしぃの中では、彼女が一番幸せだったろう。炎に巻かれる地獄を味わうことなく、脳を撃ち抜かれて即死することができたのだから。

 炎に包まれたハウスショップから、徐々に断末魔の声が薄れてゆく。激しい炎が全てを飲み込んでしまった。

 しかしこの大掛かりな急襲作戦も、しぃ対の更なる猛攻の足場でしかなかった。

323 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:16 [ zgkWEtec ]
 運良く生き残ったしぃ達とて、生還の喜びを分かち合うことはできなかった。炎の餌食として跡形もなく消し飛んだ数百の仲間達の分まで、『現実』という重荷を背負わねばならなかったからである。

 「シィノ!」
 「ワタシノ!」

 二匹のしぃが、傷だらけになりながらダンボールの切れ端を引っ張り合っている。
 子どもの遊び『オオバコの相撲』などと同類のものではない。取り合いなのだ。

 また、カウンター…なけなしの資材を使って形作られたそれには、破格の値段が書き連ねられていた。
 たかがダンボールに50万ドキュソ。在庫切れも間近である。しぃ対の急襲作戦により、倉庫にたっぷりと詰められていたダンボールは燃え尽きてしまったからだ。ダンボール収集隊のあらかたも、先の火災で失っており、生き残った者も出発早々、しぃ対に始末されているので、補充もままならない。

 ただでさえしぃ達にとってライフラインであるダンボール。切れ端をめぐって醜い争いが繰り広げられるのも、彼女らの立場で考えれば肯けよう。

 「タカスギヨ!」
 「ゼンブ モエタンダモン!」
 「トニカク ナントカシテヨ!」

ぶちん。

 カウンターでもめるしぃ達の後ろで、切れ端を奪い合っていた二匹は、その『虎の子』を自分達の手で壊してしまっていた。

324 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:17 [ zgkWEtec ]


         4月5日 2308を以って
         しぃ大虐殺の第二作戦が発動した
         ついては貴殿に今まで製作してもらった虐待用品を
         虐殺用品に改良して600ケースを当方へ
         納品して頂きたい。見積は任せる。
                          しぃ対策委員会本部連絡課

 作戦の結果、しぃ達のチームワークが滅茶苦茶になったと見て取るや、しぃ対はすぐさま次の作戦に移る。

 「よし、ではこれより作戦第二段階を敢行する!」

 メンバーの中にはこの作戦を楽しみにしていた者もいたようだ。

 「前はダンボールでカモフラれましたが、ダンボールなしの今なら楽勝でしょう」
 「大虐殺を! 一心不乱の大虐殺を!!」

 作戦第二段階。「サムイヨウ…オウチ ホシイヨウ……―…!!!」
 それは前々から行われていたが、しぃ側もダンボールで隠れていたため、なかなか実行できなかった。「何それ? ダンボールのつもり?」
 だが、ダンボールもなく、チームワークも乱れた今、作戦はいとも簡単に実行された。「マジでゴミ虫じゃん 頃してageるYQ!」

 そう、文字通りの『一心不乱の大虐殺』である。

325 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:17 [ zgkWEtec ]
 夜の街の片隅に、薄汚れたゴミ箱があった。それを目指して、数匹のしぃが、身体を地面に貼り付け、虫のように進んでいた。餌か、寝床が目的であろう。数日前まで、我が物顔で大通りを占拠していたなどと、誰が思うだろう。

 腹部に、ひんやりとした虚しいアスファルトを感じながら、ようやくゴミ箱まで数メートルというところまで到達した、そのときであった。

ばこっ

 鈍い金属音と共にゴミ箱のふたが開き、そこからぬっとモララーが姿を現す。
 しぃ達が驚きの声を上げるよりも前に、モララーの携えた散弾銃が、彼女らの頭部を砕き、脳髄を撒き散らす。
 そして、パートナーと思しきモナーが、その残骸を手際よく処理する。そして彼らは再び姿を隠し、新たな『カモ』を待つ。

 虐殺の現場を見ていたのは、そこいらに貼られたしぃ対のポスターだけだった。

 「オウチ…」「ゴハン…」「アトイッポ…」「ダレモ イナイヨ!」

 だが、この虐殺も一例に過ぎない。しぃ対の作戦第二段階は、まさに酣(たけなわ)であった。

326 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:18 [ zgkWEtec ]
 ダッコ革命党の斥候連絡部隊は、惨めなダンボールの切れ端で身体を包み、血相を変えてで本部へと急いでいた。
 一列に並んだ三匹の隊員のうち、後ろの二匹が、顔面蒼白で会話をする。

 「ナンナノ? サイキンノ モララータチハ…」
 「トニカク ホンブニ レンラク シナイト…」

 一心不乱の大虐殺に動員されたのは、何も委員会のメンバーだけではなかった。義勇兵と呼ばれた、しぃ達を憎む一般市民までもが、その作戦に参加し、虐殺者は倍々ゲーム式に増大していったのだ。

 すると、先頭を進む隊長が振り返った。

 「イソイデ! イッコクモ ハヤク キンキュウ カイギヲ!」

 その瞬間であった。
 リーダーの頭の真上から、弾丸のような勢いで大きな影が飛び降りてきた。

ベキャヴ!

 骨が潰れ、水分のある物体が拉げる音が、しぃ達の耳に否応なしに飛び込む。
 目の前には、隊長の姿。四肢も、身体に包んだダンボールも無傷だ。頭だけが、その『影』に踏み潰されていたのである。

 「モ、モララー…!」
 「ワタシタチヲ コロスト、ホンブノ バショガ ワカラナク ナルワヨ…」

 『影』の正体、モララーは、何も言わずに銃を構えると、隊長だったものの胴体をも踏み荒らして隊員達に迫り、まず一匹を撃つ!

ブチャ!

 後ろの隊員の顔面に、銃弾の束がめり込み、目と鼻と口が混ざり合うほどに顔を崩しながら、貫いた。
 そして、最後の一匹の恐怖する姿を、無邪気な子どものような、それでいてズルい大人のような眼で一瞥する。

 「ウウ…ホンブノ バショ イウカラ タスケテ…」

 遺されたしぃが、裏切りの契約を持ち出した、そのときであった。
 モララーが突然、舌打ちをしたかと思うと、レンジャーのような素早さでそこから退散する。
 それとほぼ同時に、しぃの後方から機銃掃射の波が襲ってきた。
 二つのしぃの残骸と裏切り者を、血の海の中に溶かしながらモララーを追うので、彼はやむを得ず、本部の場所を聞き出すのを諦め、退散したのだ。

 「アブナカッタ…モウ スコシデ ホンブノ バショガ バレル トコダッタワ…」

327 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:18 [ zgkWEtec ]
 さて、しぃ達は、仲間を殺してまで隠し通した本部で、議長より報告…否、宣告を受けていた。

 「ミナサンモ スデニ ゴショウチト オモイマスガ、サイキン シィギャクサツハノ コウドウガ カッパツデス。セッコウ レンラク ブタイモ ゼンメツ、ショウサイ フメイト ナッテ イマス。」
 「ゲンジテンデ ギャクサツ サレタ ナカマノ カズハ スイテイ 21.2562ニン…」
 「サラニ ハウスショップ シュウゲキ、ショクリョウノ カンゼン ダンゼツ ナド、シンコクナ モンダイガ ゾウカ シツツ アリマス!」

 劣勢を肌で感じていた党員に、残酷な現実が突きつけられた。

 「ダイジョウブ ナノカシラ…」
 「ハヤク ウゴカナイト…」

 動揺する議場で、議長はこう続ける。これは自分達の軽率な行動を狙った作戦である、と。
 ダッコ・マターリ精神の下、聖戦をせざるを得なくなった、と。

328 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:19 [ zgkWEtec ]
 それは、事実上の玉砕宣言であると、党員達は受け取る。
 そして、「勝てるわけない」と、口々に言う。

 しぃとモララーでは、戦闘力の差が違いすぎる。ただでさえ『木綿豆腐』の別名があるほどに脆いしぃ族だ。虐殺のプロの気質を備えるモララーと戦争をしたところで、勝敗は火を見るより明らかだということは、彼女らの貧相な脳でも十分に理解しうるものであった。
 そして、ダッコ革命党の幹部達が、旧日本軍の将軍達と似たような―危機対応力に欠ける―存在であることも、これまでの度重なる失敗で認知され始めていたのだ。

 「シカシ ジュウヲ トッテ タタカエト イウワケデハ アリマセン!ソレハ アクマデ ボウエイ シュダン、ワタシタチノ サイダイノ ブキハ『マターリ セイシン』ニ ホカナリマセン!ジアイノ ココロ サエアレバ、イツノヒカ、キャツラモ カイシンシ、ワタシタチニ ヒザマヅク コトデショウ!」

 が、お約束というべきか、ダッコとマターリでしぃ達の脳内に再びあのエデン。そして、党歌が斉唱された。

329 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:19 [ zgkWEtec ]
 事態は、数日後に動いた。

 「大変だ!」

 会議室に、一人のモナーが走ってくる。

 言われるままに、モララー達が彼に付いてゆくと、そこには決して大きくはないが、頑強な石材とダンボールで作られた、しぃ達の砦があった。

 「ヤーイ」

 砦の屋上から警戒にあたっているしぃ兵は、突然の砦の構築に驚きを隠せない委員会メンバーを見下ろしていた。
 漏れ達だけでは危険だ。そう判断したメンバーは、さっさとその場から退いた。

330 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:19 [ zgkWEtec ]
 「なるほど、その砦が厄介なわけか」
 「はっ! あそこを落城しない限り作戦の進行は少々困難なものになるかと…いかがいたしましょう?(ギョイ ブッチャー!)」

 委員会名誉会長は、その報告を受け、人知れずあの時の演説のような昂揚感を覚える。

 相変わらず愚かなしぃ共だ。一網打尽にしてやる。

 だが、側近にはそれを悟られぬよう、あくまで明敏に指令を下した。

 「―――モナースに頼んでおいた、あれを使いたまえ」

 それから数日がたった。既に市中のしぃ達は砦に集結しており、一心不乱の大虐殺の成果も芳しいものとは言えなくなりつつあった。
 しかもその砦の守りは強固で、下っ端との小競り合いを繰り返すばかりだった。

 そんな折、一人のモララーが、大きな爆弾のようなものを抱えて砦の前にやってきた。
 彼は陸上自衛隊の施設科から引き抜かれた優秀な技術者で、しぃ対の究極兵器『永遠の夢』設置作業員に選ばれた者であった。

 「そ〜っとだからな」

 額に汗を滲ませながら、彼は設置作業を終えた。

 「20秒後に作動するからな!」
 「バクダン!?」
 「ダイジョウブヨ! アンナノ コノトリデニ キズヒトツ ツケラレナイワ!」
 「ソ、ソンナノ ムダヨ!」

 自信を持ってか、強がりなのか。そんなしぃ達にモララーは、意味深な言葉を残した。

 「確かにコイツは、砦に傷一つつけられんよ…ちびギコにさえ、な……」

 「ネンノ タメ、ナカニ ヒナン シマショ!!」

 そして、永遠の夢は静かに動き出す―――。

331 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:20 [ zgkWEtec ]
「…ソレデ コノ トリデノ モクテキハ、スコシデモ ギャクサツハノ シンコウヲ サマタゲル コト!」
 「ラクショウネ!」
 「コノ チョウシデ ガンバロウネ!」
 「ゼッタイニ カツンダカラ!」

 砦内のしぃ達の士気は高ぶっていた。おそらく、砦の強固な守りの安心感から来るものであろう。そのため、殆どのしぃは設置された永遠の夢を放置していた。

 「ソトノ バクダンハ?」
 「アンナノ ムシ ムシ!」

 勿論、中には心配性の―賢明な―しぃもいて、外の爆弾をしきりに気にしていた。だが、大多数を占める楽観しぃに丸め込まれ、シィフードを頬張るだけでいた。
 それでも納得できないでいたしぃは、砦から出て永遠の夢の様子を確認しに逝った。

 「ドウ?」

 一匹のしぃが、身を乗り出して、アスファルトに鎮座する永遠の夢を凝視する。
 その後ろから心配そうに、もう一匹のしぃが覗き込んでいた。

 「ナンニモ ナイヨ! フハツ カシラ?」

 彼女らは平均的なしぃよりも多少オツムがあったらしく、理性的に不発と思った。だが、それは早計であった。

332 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:20 [ zgkWEtec ]
 突然、空港の上空を旋回しているときのような、不快な気圧のようなものを感じる。
 目が霞み、耳が遠くなる。

 「ハニャ?」
 「アレ?」

 最初は、単なる立ちくらみの類だと思ったのだが、その仮説はほんの数秒後に否定される。

 「ナ、ナニ!?マックラ ダヨウ!」
 「キコエナイヨ! …アレ? コエガ デナイ!?」

 そして、異変は加速度的に進行する。

 「チョ、チョット! ドコニ イッタノ!? ヘンジ シテ! ナンニモ ミエナイノ!」

 視覚に異常をきたしたしぃは、必死に首を振って辺りを見回す。しかし、360度、どの方向にも仲間の姿など見えず、茫洋と広がる暗黒に放り出されたような孤独感と、真っ黒な空気に押しつぶされそうな圧迫感に苛まれるだけであった。

 「ハヤーン! ハヤーン! キコヘナイヨ! ヒャベレナヒヨォ!」

 聴覚に異常をきたしたしぃは、回らない舌で、自らに起こった異変を否定するかのように喚きたてる。だが、その努力も空しく、症状は更に進行し、彼女の中で、全ての存在から置き去りにされたかのような、無音の世界が広がり始めた。

 長い、永い、「永遠の夢」は、始まったばかりだった。

333 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:20 [ zgkWEtec ]
 彼女らにやや遅れて、砦内のしぃ達にも永遠の夢への誘(いざな)いが始まっていた。

 「アレ? ナンデ デンキ ケシテルノ?」

 それは、傍目にはとても奇妙な、痴呆の始まった老人のように見えたことであろう。上を見たまえ、相変わらず白熱灯が点いている。仲間達はそれを見て笑い飛ばすはずだった。だが彼女は真剣であったし、仲間達も笑わなかった。マジレスが返ってきたのだ。

 「エ? ナニカ イッタ?」

 この奇妙なやり取りを皮切に、しぃ達は悪魔の触手に絡め取られたかのように、永遠の夢へと堕ちていった。

 「アウアウ…」

 一匹のしぃが、突然、酒色に溺れた中年のような歩調で、フロアをうろつき始めた。目は虚ろで焦点が定まらず、仲間が目の前にいるのもお構いなしだ。そして、彼女が他の仲間にぶつかった瞬間、そのしぃはその場にへたり込んで、かすれた声を絞り出した。

 「シィノ アンヨ…ウゴカナイヨウ…ナンデ ミンナ イナイノ…?」

 先ほどの刺激で、彼女の下半身が不随となり、また視覚まで失ってしまったのだ。

 当然仲間達は、それを気遣うことはできなかった。一斉射撃を行った歩兵のマガジンが次々と弾切れを起こすかのように、連鎖的に異変に襲われていった。

 その場に立ち尽くして、呆けたように「ナンニモ キコエナイ…」と呟く者。
 偽りの大音量に耳を引き裂かれる者。
 幻のモララーの一団から逃げ回り、散々暴れたあと壁に激突して絶命する者。
 仲間から体の自由を奪った者は、相変わらずふらふらと歩き回っている。

 ネチャネチャとした、しぃ達の喘ぎ声が、砦の中で飽和しようとしていた。

334 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:21 [ zgkWEtec ]
 これまでの異変が『静』であるならば、次に起こった異変は『動』であろう。

 外見こそしぃだが、実質的にでぃの慣れの果てとなった彼女達を、今度は想像を絶するような痛みが襲った。ゴムをも圧倒せしめる電撃のような痛みだ。先ほどの、粘液質の空気を切り裂いて、しぃ達の金切り声が砦内を駆け巡った。
 神の逆鱗に触れ、振り下ろされた雷であろうか。否、そうではない(一理あるが)。

 永遠の夢の、更なる攻撃なのだ。

 全身の筋肉が弛緩し、ゴム人形のように床に倒れこんでいたしぃの肉体が突然、張り詰めた弓のように緊張した。
 件の千鳥足のしぃは、先ほどの緩慢な動作からは想像もつかぬほどの『俊敏』とも言える勢いで飛び上がる。
 またある者は、急性イタイイタイ病とでも言うべき症状に冒されていた。

 「ハギャ!」
 「ハジイイイイ!」
 「イタイ! イタイヨウ! タスケテ! ハニャア!」
 「カラダガ!シィノ カラダガ サケチャウヨウ! イタイタイ!」

 他のしぃ達も、それぞれのやり方で、全身を使って苦しみを表現していた。

 “それ”ができる間は、まだ幸せだった。

335 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:21 [ zgkWEtec ]
 …害虫、害獣駆除で名高い大手メーカー「モナース」。彼等はある日ちびギコ駆除に関する革命的な発明をした。

 「低周波音装置」である。

 その仕組みはちびギコにとって至極不快な超低周波を流す…というものなのだが、 しぃ対はその装置に目をつけ、改良を依頼した。
 簡単な話が神経をあぼ〜んする装置である。しぃにのみ効果のある 一定の周波数を長時間流し、徐々にしぃの五感等の神経を異常にしたり完全にあぼ〜んしていくのだ。

 最初のうちは本人も気付かないような些細な症状だが、時が経つにつれ 半身不随、言語障害、失明、幻覚・幻聴、判断力の低下等、 複数の神経が次々と連鎖的にあぼ〜んされていく。
そして幾つかの神経があぼ〜んされると今度は痛覚部分に異常な刺激が与えられ、 電撃を受けたような信じ難い痛みが体を襲う。この段階で何割かは、ショック死してしまう。

 そして…

そして「運良く」生き残れたしぃ達を待っている運命は、その痛みを抱えたまま全身不随となり、痛みを誰にも伝える事が出来ないまま一生植物状態となる、まさに「永遠の夢」を見る事なのだ。

336 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:21 [ zgkWEtec ]

 「さて…」

 作戦部長は、会議室のメンバーを一通り見回して、資料を手に取った。
 もしもここが、空き瓶の転がる店であったなら、彼らは―自分も含め―すぐにでも、その顔の裏側に隠した笑いを解き放っていたであろう。
 「永遠の夢」作戦は、それほどまでに完璧な成功であったのだ。

 永遠の夢に魘される砦に突入した人数は、一個中隊に相当するものであったが、実際に動いたのはモララー4,5人。しかも、落城には5分とかからなかったという。

 「計算上、しぃの数は激減したはずだ。これより、第三作戦を敢行する!」
 「第三作戦…正念場ですな」

 「大 虐 殺 を !  一 心 不 乱 の 大 虐 殺 を !!」

 第三作戦…それは、しぃのリハビリセンター襲撃である。でぃ化したしぃの文字通りのリハビリテーションは勿論のこと、産婦人科をも兼ねていることが分かっている。

 センターに搬送される生き残ったしぃ達に発信機を取り付け、追跡し、センターを内側から木っ端微塵に粉砕するのだ。

 ハウスショップ作戦、一心不乱の大虐殺、「永遠の夢」作戦で息も絶えんばかりの今、センターを叩いて繁殖を抑制すれば、まさに風前の灯となろう。

 医療施設を叩いて回復能力の無いうちに、本拠地を。

 第三作戦の攻略こそが、ダッコ革命党撲滅作戦の正念場であった。

337 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:22 [ zgkWEtec ]
 しぃ達は砦の陥落を知り、偵察部隊を差し向けていた。

 「ミンナ ダイジョウブ カナ…」
 「ダイジョウブ! ワタシタチノ イリョウ ギジュツハ モララータチヨリ ウエヨ! ドンナ ケガダッテ ナオセルンダカラ!」

 念のため、リハビリセンターの者を待機させているようだ。センター急襲を命じられたしぃ対のメンバーは、木陰に停めた車の中から、狙い通りだとほくそ笑む。

 偵察部隊は、そこが血腥い戦場とはならなかったと悟った。陥落した砦であるにもかかわらず、まともな形状を保っていたし、血がスパッタリングやブローイングを使った絵画のように飛び散っていない。

 その代わりに―――

 「ミンナ タスケニ キタヨ! ドウシタノ!?」
 「ナ、ナニコレ!?」
 「ト、トニカク ホンブニ レンラクシテ! ヤツラニ ミツカラナイヨウニ!」

 ―――彼女らは目にする。全身不随となってそこいらに転がる、ゴミのような仲間たちの姿を。

 「ダイジョウブ! シンケイニ イジョウガ アリマスガ ナオリマスヨ!」
 「ヨカッタ…」
 「サスガネ!」

 看護しぃは、担架で運び出された仲間達を一瞥し、嬉々として言った。
 そして、大挙して押し寄せてきた救急車に、永遠の夢を見る仲間達を詰め込むと、キャビンのドアを大げさな仕草で開け閉めし、まるでアメリカの無免許の少年が車を乗り回すかのような暴走ぶりでリハビリセンターを目指した。

 「追跡開始します」

 それを確認したモララーたちの繰る車は、力士の張り手のようなエンジン音と排気ガスを街路樹に浴びせ、救急車を追跡し始めた。

338 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:22 [ zgkWEtec ]
 虚ろな目、かすかに痙攣する筋肉。
 リハビリセンターの治療室では、既に廃しぃとなったそれに無数のケーブルが繋げられていた。
 一人の『技師ぃ』が、そのケーブルが集うモニターを見る。
 赤、青、緑、黄…さまざまに色分けされた無数の線が、猫の輪郭に張り巡らされている。しぃの神経系だ。
 それは、ありとあらゆる部位が、素人目にもはっきりと分かるほどずたずたに寸断されていた。

 「ゼンシンノ シンケイガ ズタズタ ダワ…」
 「ソウキ ハッケンノ オカゲデ セイシンメンニ イジョウハ ナイワ! コレナラ コンピューターノ キョウセイ チリョウニモ タエラレルヨ!」

 技師ぃはキーボードを操作してhealと入力し、リターンキーを押す。すると、画面が左右半分に分かれた。それぞれに同じ画像が表示される。そして、ポインタとカーソルキーを駆使して、画面左側において神経を示す線を修正すると、リターンキーを叩き込んだ。

ヴヴヴヴ…

 コンピュータが耳障りな駆動音をかき鳴らし、植物しぃの肉体に電気を送る。
 右半分に映し出された、ささくれ立つ神経線維が、少しずつ修正されていく。
 やがて、ケーブルの海に沈みかけていたしぃが、かすかに口を開いた。
 それに気付いた看護しぃは、すぐに彼女に駆け寄る。

 「アウアウ…」
 「ハンノウガ デタワ!」
 「ゲンゴ ショウガイ チリョウ カンリョウ! スグニ ナレテ ハナセルヨウニ ナリマス!」
 「ワタ…カラ…イソイ…ハシ…」
 「モウ ダイジョウブ! ナニ? オイツイテ ハナシテ!」

 そして、返された答えは―――。

 A B O O O O O N E !

339 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:22 [ zgkWEtec ]
 植物状態から白痴まで回復したしぃだったが、突然、腹の奥から不気味な電子音が疼いた。そして、爆発。

 真っ赤な臓物と血肉、そして灼熱を撒き散らし、そばに付いていた看護しぃをも巻き込んで、二匹の四肢と胴体を砕く。
 彼女らの残骸はすぐに入り混じって、びちゃびちゃと汚い水が弾ける音とともに、真っ白な床と壁を赤く染めていった。

ゴト、ゴト

 爆発により吹き飛んだだけでほぼ無傷だったしぃ達の頭が、天井で跳ね返り、固い地面に叩き落された石のように鈍い音を立て、毒々しい海の中に没した。
 リハビリセンターは、一瞬だけ彼女を永遠の夢から覚ましたが、次に待っていたのは、永遠の無であったのだ。

 「ナニガ…」

 技師ぃは口をぽっかりと開けて言った。
 呆気にとられる彼女を、二つの言葉が正気に戻した。

 「私の身体に…急いで、ハシーンキが…って言おうとしたと思われ」
 「爆弾入りとは思ってなかったみたいだけどな!」

 それは、センター内へ潜入したモララー達であった―そこに居合わせたのがモナーだったら、少しくらいは医療従事者としての喜びに浸らせてやったかもしれないが―。

 「モ、モララー…」
 「へっ、きたねぇ花火だ」

 「シィィィィーーーーーーーーーーーーッ!!」

340 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:28 [ xelwzMlU ]
 「ナッコ♪」

 胎(はら)の中でその言葉を聞き続けたベビしぃは、産み落とされてすぐだというのに早くも母を真似る。生まれてきたベビを受け止めた看護しぃは、嬉しそうに行動で―ダッコで―で答える。

 「ナッコ♪」
 「ヤッタワ!」
 「ダカセテ!」

 同僚が母しぃの腕にベビを渡すやり取りを、まるで存在感の無いBGMのように感じながら、一人の看護しぃが、やってきたモララーに気付く。
 彼女が声を上げるよりも先に、モララーは、出産に立ち会った二匹の看護しぃを殺す。そしてベビを捕まえ、踵を返した。
 この行動が、複数の分娩室で手分けして行われたため、数分後にはゴミ袋の中に大量のベビが集まることとなった。

 モララー達は、ゴミ袋いっぱいにベビを詰め込み、リハビリテーション棟に向かった。

341 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:29 [ xelwzMlU ]
 「ソウ! 1,2,1,2…」
 「アウアウ…」

 そこは、虐待や事故ででぃ化したものを、しぃに戻すリハビリを行う場所である。
 看護しぃは、自分の請け負った『カタワ』が、一歩ずつ前進するのを、全身全霊を込めて見守っていた。と、そこへ、「ナッコ!」という声が聞こえる。
 振り返るとそこには、ベビをわしづかみにしたモララーがいた。

 「……!」

 モララーは物も言わず、片手でその看護しぃを叩き伏せると、その事態に気付かず、看護しぃを目指して覚束ない足に鞭を打つでぃに近寄る。そして、少年が川に、メダカや金魚などを放流するかのように、手に持っていたベビを解き放った。
 何も知らないベビは、ダッコをねだり、ヨチヨチとそのでぃに向かう。

 「ナッ―ブ!」
 「アウアウ?」

ぐちゃっ

 目の見えぬでぃは、足元に這うベビを踏み潰してしまった。みずみずしい頭蓋骨が潰れ、蛋白質が流れ出る。しかしでぃはそれに気付かず、いつでも自分を受け止めてくれていた看護しぃ―既にミンチと化していたが―を目指し、ふらふらと危なげな歩みを続けた。

342 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:29 [ xelwzMlU ]
 一方、モナーチームは、回収したベビの数割を受け取り、産婦人科棟に残っていた。看護しぃが全滅していることも知らず、メギドの丘を思わせる、命の宿る腹部を抱え、横たわる母しぃがかなりいたためだ。

 ゴミ袋を肩に掲げ、モナーのサンタクロースが―虐殺サンタクロースが―病室にずかずかと入る。
 それを見た母しぃは顔を青くして、ひたすらに情けを求めた。

 「オナガイ タスケテ…モウスグ ウマレルノ」

 そのモナーは、手を振りかざすことはしなかった。心あるものであったかと安堵する彼女の前で、モナーは肩に掲げたゴミ袋を開け放った。

 「?」

 「ナッコ!」

 袋から次々と這い出る、ベビ達には何も悪意は無い。純粋にダッコをねだっているだけだ。無邪気に、大きな胎のしぃの元へ這う。

 「ナッコ!」
 「ナッコ!」
 「アニャーン♪」

 そう、モナーは自らの手を下さずして、そのしぃを虐殺する手段を用いたのだ。
 ベビ達は、母にとっては黄金にも勝る輝きを放つ愛らしい笑顔で、そのしぃの腹に乗りかかる。こんなにも恐ろしい悪魔の微笑み(エンジェル・スマイル)が、この世に存在するであろうか。

 「マッテ! オナカニ ノラナイデ!」

 当然、ベビにその言葉を理解できるはずがない。ベビ達は遠慮なく、彼女の身体に累々と重なって、口々に「ナッコ、ナッコ」と口走っていた。

 「ダメ! ヤメテ!」

 母しぃの悲痛な叫びと共に、何匹ものベビの重みから、胎の子が捻り出されてしまった。

 その後、彼女らは、看護しぃを失ってセンター内をうろつくでぃにより、完全に始末されることとなる。母しぃは、虐殺を超える虐殺を被ったわけだ。

 「さて、お遊びは終わりだ。時限爆弾を設置しる!」
 「さっさと撤収モナー」

343 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:30 [ xelwzMlU ]
 院内が慄然とする中、我関せずえんで倉庫に引き篭もっていた4匹の看護しぃが、恐るべきものを発見した。
 それは、来るべきリハビリセンター爆破のときを待つ、現時爆弾の姿であった。デジタル時計の表示は10:00。一生に一度の晴れ舞台を、待ち望むかのように、1秒ごとに時を刻んでいた。

 「タイヘンダワ! ワタシタチ ダケデモ ニゲマショ!」

 まぁ、無理の無い、もっともな発想ではある。だが、彼女らの立場、そして種族を踏まえて考えた途端、恐ろしいまでの腐敗を感じてしまうのは何故だろう。

 必要以上の力で倉庫の戸をあけ、4匹は飛び出した。かくして、4匹の姑息な脱出劇が始まった。

344 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:30 [ xelwzMlU ]
 角張った廊下の中で、緑色の矢印とともにしるされた『非常口』の場所を目指し、もしも平時なら厳重な注意を受けるであろう足音を立てながら、4匹は走る。
 彼女らが最初に会った障壁は、守るべきはずだった『患者しぃ』。

 「キイタワ! バクダンダッテ? タスケテ!」

 最初に口を開いたのは、虐待で腰の骨を破損した一匹のしぃ。たまたま車椅子が点検中であったため、床を這い蹲るようにして看護しぃに取り付こうとする。

 「オイテカナイデー!」
 「モウスグウマレルノ…」

 毒ガスの影響で光を失ったしぃもいた。
 妊娠しぃの生き残りもいた。

 看護しぃ達は戸惑う。

 「カンジャヨ…!」

345 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:30 [ xelwzMlU ]
 と、そこへ、片腕を失っただけのしぃが「シィモイクー!」と言って飛び付こうとした。その瞬間、看護しぃ達は吹っ切れた。

 「コナイデ!」

 隻腕しぃを、一人の看護しぃが突き飛ばした。
 それに背中を押されたのか、他の3匹も同じように、彼女らを見捨て始めた。まずは失明しぃと、下半身不随しぃをすり抜ける。
 前者はそれに気付かず、いまだに彼女らが自分の目の前にいると思い込んでいるのか、「オイテカナイデー!」と叫びながら、非常口とは逆の方向へふらふら歩いていく。
 後者は、彼女らの素早い動きに対応できず、顔だけ後ろに向け、必死に呼び戻そうとしていた。

 そして、胎に子を抱えた妊娠しぃをも放って、脱出口へと走った。

 「ワタシダケデモ ツレテッテ!」
            「アシデマトイヨ!」
 「マッテ! オナガイ!」
            「シニタク ナイモン!」

 「カ タ ワ ノ ブ ン ザ イ デ タ ス カ ロ ウ ナ ン テ 1 0 0 ネ ン ハ ヤ イ ヨ !!」

 醜態を晒し、走る。走る。走る。
 やがて辿り着いた非常口のドアに、気紛れに垂らされた蜘蛛の糸に群がる囚人のように飛び付いた。

346 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:31 [ xelwzMlU ]
 ドアをあけると、そこは鉄板張りの空間であった。
 シャッターのところには制御を担っているのであろうPCが設置されており、壁にはロッカーがある。

 振り返ると、患者達のうめき声が聞こえてきそうで、最後に入った看護しぃはぴしゃりとドアを閉めてしまった。
 既に、先頭のしぃはPCを操作し始めていた。短い手で不器用にキーを叩き、シャッター解除コードを打ち込む。

 「ジカンガ ナイヨ! ハヤク シテ!」
 「シャッター アケルネ!」

 その間に、他のしぃがロッカーを開け、なにやらサーフボードのようなものを取り出す。そう、『しぃボード』だ。

 それに乗って脱出するつもりなのだろうが、彼女の両手にはそれが一本ずつ。

 「2ホンシカ ナイヨ!」
 「エエ!?」
 「ソンナ!」

 それは、絶望的な宣告であった。と、同時に、闘争の火蓋でもあった。
 PCを操作する仲間を尻目に、しぃボードの取り合いが始まったのだ。残された時間は、既に30秒を切っている。

 「シィノ!」
 「アタシノ!」

347 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:31 [ xelwzMlU ]
 まず、最後のしぃ(ドアを閉めた)と、三番目のしぃによる取っ組み合いが始まる。
 互いに方をつかみ合い、全体重をかけて押し付け、押し返す。またあるときは、爪を立てて相手の顔に打ちつけた。

 「ニゲルナラ イマノウチ…」

 その混乱に乗じて、二番目のしぃ(ロッカーを開けた)が、ボードを片方拾い上げる。そして、推進装置を起動した。

 「ハシーン!」

 「ア!? チョット マッテ!」

 解除コードをようやく入力し終えた先頭のしぃが、ようやく、自分達が生き残りをかけた潰し合いをせねばならぬことを知り、慌ててその闘争に参加しようとする。

 先頭のしぃがPCを立ち、二番目のしぃを乗せたボードがふっと宙に浮いた瞬間であった。
 制御用PCが彼女らを巻き込んで爆発し、肉体を粉々に吹き飛ばしたのだ。
 更に、飛び散った肉片には、爆発による炎がぼうぼうと立ち上り、不謹慎な焼肉の香りを鉄の部屋の中に広げていく。

348 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:31 [ xelwzMlU ]
 さて、いまだに喧嘩を続ける、残りの二匹であったが、あと十数秒で、巨大な時限爆弾が天にも届かんばかりの叫び声を上げる。

 「コノオ!」

 不意に、片方のしぃが、相手の隙を突いて水月に膝蹴りを叩き込んだ。その顔は、もはや看護しぃではない。

 相手はたまらず、床に倒れこんでしまった。
 だが、肉体的な勝利が、必ずしも生存とつながるわけではなかった。
 少なくとも、自然界の掟では―偶発的な要素を除けば―、蹴倒した方のしぃに、ボードを奪取する権利が与えられるはずである。しかし何と、水月を蹴られたしぃは、ボードの上にそのまま倒れこんでしまったのである。

 痛みなど忘れ、彼女は好機と取る。

 しぃボードに覆い被さったまま推進装置を起動すると、「アンタノ ブンマデ イキテ アゲルカラネ!」という捨て台詞を残し、飛び立ったのだ。

 「シマッタ! イ、イカナイデ!」

 仲間を蹴倒した、あの雄々しいオーラを消失させ、必死で逃げてゆく仲間を追った。だが、しぃボードの速度にはかなわない。

 「ハニャーーーーーン!!」

 そして、『勝者』は、仲間の叫びを撥ね付け、仲間の残骸を飛び越えて、「開きかけたシャッターへと飛んでゆくことを許された」。

349 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:32 [ xelwzMlU ]
 ―――地震速報  B-4地区…震度3 尚、津波の心配はありません

 瓦礫の山と化したリハビリセンター。一人のモララーが、地面に血痕を見付けた。
 センターに突入したものの中に死傷者はいないし、センターから脱出した看護しぃや患者しぃもいない。
 怪訝に思った彼は、血痕を辿って歩いた。

 紅い道しるべが、よりたっぷりと、大粒になってきた頃、押し殺したような、すすり泣くような、しぃの声が聞こえる。

 「ウウ…ハヤク ナオッテヨウ…オミミ イタイヨウ…モララー キチャウヨウ…」

 あの看護しぃは、爆発に巻き込まれ瓦礫の中にまぎれてしまうことだけは免れた。しかし、開きかけたシャッターに頭をこすったのだろう、耳が根こそぎもげ、脳天が真っ赤に染まっている。頼みの綱のしぃボードも、爆風か何かで故障し、しぃ対の包囲ラインの外側まで運んでくれなかった。

 武装モララー、パジィェロ、高機動車が万里の長城のようにびっしりと張り巡らされている。背後からモララーが迫っている………。

 「ほう、それで看護しぃを一匹捕虜に?」
 「はっ! 軽く拷問してみると簡単に本部の場所をゲロしました! 早速明日にでも総攻撃をかけ、この戦いに終止符を打つ予定です!」

350 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:32 [ xelwzMlU ]
 深夜の会議室(言い忘れていたが、もうプレハブ小屋ではなくなっている)は、まるで朝日を浴びたアサガオのように、清新とした空気に満ちていた。

 「諸君、ついに敵本拠地を叩くときがやってきた!」

 作戦部長の声は、徒競走を間近に控えた少年のようにうずうずしていた。

 「長かった…どれほど待ったことか…」
 「しかし、どうやって本部の場所を?」
 「大虐殺を! 一(ry」

 そのもっともな質問に答えたのは、副部長であった。

 「なぁに、敵の中に裏切り者がいたのさ。自分が助かろうとして仲間を裏切った香具師がな」

 そう、今回のあの看護しぃのことである。
 四肢をもぎ、全身にやけどを負わせ、本部の場所を言えと尋問すると、簡単に吐いたらしい。そのあとは、用済みだから、下っ端の玩具としてくれてやった。

 全く、滑稽なことこの上ない。看護しぃとしての肩書きを捨て、仲間意識を徹底的に放棄し、患者を見捨て、同僚を出し抜いた。
 その結果が、自分に裏切られた者達以上の苦しみであったのだ。
 副部長がその旨を、面白おかしく―リアルに―話して見せると、室内にどこからともなく笑いが起きる。

 今やダッコ革命党は、しぃ単体で言えば、あの捕虜の最後の姿―達磨―に等しい。如何にして糞虫共に苦しみを与えるかの考察を必要とすれど、有効性、効率性を考えるのはブドウ糖の無駄遣いというものだ。

 『しぃ虐殺座談会』のごときものは、朝がくるまで続けられた。

 「大 虐 殺 を! 一 心 不 乱 の 大 虐 殺 を!」

351 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:32 [ xelwzMlU ]
 「なるほど、ここか…こりゃ確かに分からんわ」
 「なめやがって…皆殺しぃだ!

 灯台下暗し。何気ない家並みに溶け込んだ塀に、彼女らの本拠地があった。しばらくここを包囲すれば、物資の補給などできるはずもなく、まずは地獄のような、仏教の『餓鬼』のような飢えに苦しむこととなろう。天草一揆のような地下通路は、地上をコンクリートと建物で埋め尽くされた現代において、不可能である。
 のこのことしぃ達が這い出してくる頃には、きっと彼女らも限界であろうから、そのときに更なる苦しみを―一心不乱の大虐殺を―与える。それが、しぃ対が決定したダッコ革命党への『処遇』だ。

 「というわけで、まずは兵糧攻めと逝くからな」

352 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:33 [ xelwzMlU ]
 「タイヘンナ コトニ ナッテルッテ…」

ざわざわ…
ざわざわ…

 党員達は、怒涛のごとく攻め込んでくるしぃ対に恐れをなしたのか、勝利よりも逃げ延びることを優先とする考えが広まっていた。
 そんな党員達に、幹部が口を開く。

 「セイシュクニ! ギチョウカラノ ホウコクヲ イタダキマス!」

 登壇した議長は、カブール陥落後のオサマのようにやつれた顔で、マイクを手にした。それは、党員達も同じであった。今や、相変わらず元気なのは、壁に貼られた党旗のしぃだけだ。

 議長の報告―愚痴となりつつある―を、一匹のしぃが遮った。

 「タイヘンデス! イリグチニ モララータチガ!」

 その瞬間、ただでさえ統制のなかった場内が、無数の雑音で溢れかえる。

 「ナンデ…!?」

 皆を落ち着かせようと、議長が説得するが、恐怖の種に火がついた党員達は、鎮まることを知らない。議長は、側近に命じる。

 「ココニアル ショクリョウヲ チェックシトイテ! タシカ 1カゲツブンハ アッタハズヨ!」

 それは、マイクを使用して党員全員に告げたものではなかった。だが、自分の生命にかかわるその情報を、彼女らはしっかりと聞き取る。

 「ワタシガ ミテキマス!」
 「ヨカッタ…」
 「ソレナラ ナントカ モチコタエラレルワ!」

353 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:33 [ xelwzMlU ]
 食料庫から返ってきた彼女の報告を、党員達は楽しみにしていた。
 一か月分の食料。それさえも尽きたら、という感覚は彼女らにはなかった。それだけあれば、何とかなるさと思っていたのだろう。
 しかし、100歩譲って「何とかなる」としても、彼女らの希望は否定されることになるのだ。

 「タイヘンデス! アト 1ニチブン テイド デス!」

 その瞬間、場内は静まり返る。幹部らの「静粛に」という声よりも、遥かに影響力があった。上に立つ者が生存の活路でない以上、こんな状況において幹部らへの信用など知れたものだ。しかし食料は、前述の通り直接生命にかかわる問題である。

 「ソンナ ハズ ナイワ! ショクリョウ キロクチョウハ!?」
 「ココニアリマス!」

 そう言って、議長に小さなノートを手渡す。
 貴方は信じられるだろうか。これが、地下活動組織の『食料記録帳』であることを。

354 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:34 [ xelwzMlU ]
 最初の行には、非常用シィフード360食分とある。これが、一か月分の食料だ。しかし重要なのは、日付が10月20日、つまりその日ではなく、7ヶ月以上も前の3月3日であることだ。
 その次の行は、翌日、3月4日のデータが記載されている。「シィフード300食分以上」。1日で6分の5にまで減少しているのだ。しかも、正確な数を記していない。なんたる杜撰さか。「非常用」が省略されている辺りにも、それが現れている。
 そして3月7日には「トニカクイッパイアルヨ♪シンパイナシ!」。
 3月20日には「タブンタークサンアルトオモウヨ!」

 どんどん、記録帳への記入の間隔が広がっている。しかも、その内容は限りなく楽観的で、いい加減で、稚拙だ。
 8月には「ミンナナカヨク ハニャニャニャン♪」。残りのページ…30ページ分の29ページは、全て小学生の『らくがきちょう』であった。

 貴方なら信じられるだろうか。これが、地下活動組織の『食料記録帳』であることを。

355 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:34 [ xelwzMlU ]
 「チョット クライ チョウダイ!」
 「ダメ! シィモ ペコペコ ナノ!」

 食料庫前に設置された配給所で、子どもじみた、それでいて切実な喧嘩が始まっていた。二匹のしぃが、まるでハウスショップ作戦のとき、切れ端を取り合うしぃ達のようにして、なけなしの食料を引っ張り合っていた。
 漁夫の利というべきか、その騒ぎの再にこぼれた欠片の前にうずくまって、床をペロペロと舐める者もいた。

 一方のカウンターでは、担当しぃとの言い争いを起こす者もいた。自分に割り当てられた食料の量を不服とし、抗議しているのだ。

 「モット チョウダイ!」
 「ノコリ スクナインダカラ!」

 中には、非常食の『味』に不満を漏らす、幸せ者もいた。

356 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:34 [ xelwzMlU ]
 一方の出入り口では、3匹のしぃが会話している。

 「モウ イキマショ! アンナノ ゴハンジャ ナイモン!」
 「ダメ! デタラ コロサレルワ!」

 賢明なしぃが必死に説得するが、浅はかな二匹のしぃは「コンナ トコロニ イテモ ウエジニ ダワ!」と言って、モララーが目の前で待っていることを理解しながらも、がらっと戸を開けた。

 「ダメ! イッタラ コロサレルワ!」

 仲間の必死の説得を無視して、彼女らはモララーの下へと進んでいった。

 「降伏すれば助けてやるからな!」
 「ハニャーン♪ ダッコ シテ♪」

 歯の浮く猫撫で声で、モララーに媚を売る脱落者。

 「イッチャッタ…トジマリ シトコ」

 逃げ出した仲間達を心配しつつも、彼女らを含む、外からの進入が不可能になるよう、戸を閉め、厳重にカギをかける。

 外に出て行った二匹は、その後すぐに虐待され、片方は死亡、もう片方は火達磨になりつつ逃げ帰り、閉ざされた戸にぶつかる。焼け焦げて引きつった頭部は、いとも簡単にもげてしまった。
 ―――「ブジダト イイケド…」。彼女がそう呟いたときには、既に。

357 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:35 [ xelwzMlU ]
 戸締りを終えたしぃが部屋に戻ってみると、ヤクの切れた麻薬常習犯の様相を呈していた仲間たちの眼が、かすかに光っていることに気付く。
 何事かというと、水源を発見したというのだ。これで食糧が切れても、しばらく耐えられる。

 その水に預かるため、皆が並んで順番を待つ。その内、一匹のしぃが他の仲間よりも時間をかけて、水をすすり、更にどんどん掘っていく。掘れば掘るほど水が出て繰るが、それを独り占めしている状態だ。不満の声が上がる。

 と、そのとき、水柱が突き上げてきた。凄まじい水圧で顔面を削り取られた。仲間を待たせてがぶ飲みしていたバツであろうか。

 「ゲ、ゲンセン ダワ…」

 驚くのはまだ早かった。痺れを切らせた後列の仲間が暴れだし、それによってしぃの列がドミノ倒しを起こしたのだ。ばたばたと倒れゆくしぃ達。そして、前列の者達が棍棒のような水柱へとどんどん倒れ込み、貴重な水源を紅く染めていった。

358 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:35 [ xelwzMlU ]
 「オナカ スイタヨウ…モウ ゲンカイ…」

 一匹のしぃが、床にへたり込んでぼやいた。既に気力を失っているのか、猫のポーズさえ保てなくなっている。
 いつしかあの水は熱湯に変わり、しかも化学物質まで地下から連れてくるようになった。とても飲めたものではない。
 食料などとっくの昔に尽き果て、尿も便も枯渇してしまった。

 彼女の目の前では、空腹のあまり眠りながら逝ってしまった仲間を、優しく―本人にとっては必死に―揺すっていた。
 覚醒を促せるほどに身体を揺する力も、残っていなかったのだ。もっとも、その仲間は既に息絶えていたから、どんなに起こそうとしても、決して目をあけてはくれないのだが。

 「ネェ…オキテヨウ…ナンデ ウゴカナイノ…?」
 「ナッコ! ナッコ!」

 まるで、戦時中の親子のような風景がいたるところに見られた。そんな折、臨時集合の指示が下った。

 幹部も、議長も、党員も、皆青ざめ、やせ細り、もはや形勢を逆転する力もないことを物語っている。かつては議場を埋め尽くさんばかりのしぃ達だったが、仲良しグループがところどころに点在する程度にまで、その数を減じていた。

 「ミン…ナ ナカヨク ハニャニャ…ニャン…」

 一言で表すなら、『絶望』。

 「エット…ショウジキニ イイマス。ワタシタチハ モウ ゲンカイ デス!」
 「ワカッテルヨ ソンナノ…」
 「ナニガ『ダッコ』ヨ…」
 「ソンナノ クソクラエ ダヨ…」

 ガバナビリティの欠片もない場内で、罵倒とも裏切りとも諦めとも取れる私語が、萎れた眼のように細々と沸いていた。

 「シカシ モララータチハ ユルシテハ クレマセン!

 そこへ、入り口を監視していたしぃが、引きつった顔で飛び込んできた。彼女は片耳を失い、背中からチリチリを煙を上げた姿で泣きながら、死神からの伝言を伝えた。

 「タイヘンデス! モララータチニ イリグチヲ トッパ サレマスタ!」
 「…ミ、ミナサン! マターリスレデ アイマショウ!」

 その瞬間、生き残った僅かなしぃ達が、一斉に散った。

359 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:36 [ xelwzMlU ]
 「大虐殺を! 一心不乱の大虐殺を!」
 「シィィィィィィ! タスケテ!」

 一人のモララーが、しぃを追いかけて走る。もしマターリスレであったならば、どんなにほほえましい光景であったか分からない。終われるしぃが、その持久力の限界を迎えた頃、彼は手に持った砲丸を投げつける。

 砲丸が埋め込まれ、彼女の口と鼻が陥没した。

 「その顔でマターリスレにでも逝ってきな」

 あるしぃは、残り少ない箱の中に隠れ、モララーが通り過ぎるのを待った。しかし彼は、その事実をお見通しだ。それなのに、わざと、彼女に聞こえるように言い放つ。

 「いや、何処に隠れてるのかマターク分からんYO!」

 それを聞いたしぃは、何とかやり過ごせたと思い、油断した。そして、自分に押し寄せてくる放射された火炎の恐怖を味わうことなく、骨になっていった。

 他のモララーは、しぃボードのスーパーターボで逃げ切ろうとする二匹のしぃを標的とした、シューティング・ゲームに興じていた。彼女らは逃げ切れる自信があるのだろう、冷や汗をかきながらも得意げな表情で、しぃボードを繰る。
 モララーは、パチンコだまでしぃボードの推進装置を狙い撃ち。その瞬間、ボードが一気に燃え盛った。

 「ハニャ!?」

 メラメラと炎を上げ、またがっていたしぃをも巻き添えに、激しさを増していく。

 「アツイヨウ! タスケテ!」

 その声は、炎の勢いに反比例して、小さくなっていった。

 「次はお前だからな…ん?」

 彼が、もう片方のしぃに狙いを定めるよりも前に、燃料が尽きたのか彼女のボードが止まる。思わず吹き出しそうになるほど間抜けで、哀れな彼女を見下ろすと、彼はゆっくり足を振り上げた。

 一匹のしぃが、不器用なサルのように柱にしがみつき、下に立つモララーを必死に追い払おうとする。

 「シィィィ! ハヤク ドッカイッテヨ!」
 「OK!」

 その場から立ち去るモララーに安心するもつかの間、床からぞろりと尖った鉄柵が現れた。
 背筋を強張らせるしぃ。

 「ハニャーン! イカナイデ!」

 その際に力が緩んだのか、それとも疲れきったのか、柱にしがみつく彼女の身体はずるずると下がっていく。これ以上耐えられない。落ちたら刺さって死ぬ。助けを求める相手はいない。
 まさにジレンマである。

360 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:36 [ xelwzMlU ]
 一心不乱の大虐殺から逃れた二者があった。一方は、二匹の母しぃだ。

 仲間達の断末魔を背に、『ベビルーム』に入り込む。何も知らない無垢なベビ達が、母しぃの姿を見て、「チィ♪」「ナッコ♪」と、喜びの声を上げた。
 母しぃは、それぞれ自分の子どもだけを抱き上げる。

 「ナッコ! ナッコ!」

 ダッコして貰えなかったベビ達が、不平そうに鳴く。だが、母しぃはそれに構うことなく、自分の子に、引きつらせながらも精一杯の笑顔で、「イッショニ イイトコ イコウネ!」と言う。そして、ようやく他のベビの相手をしてやったかと思えば、「ナニヨ! キタナイ チビネ! アッチ イッテヨ!」と言い放ったのである。

 寂しそうなベビ達を放り捨て、自分の子どもだけを抱えて逃げ出そうとする二人の母しぃ。しかし、彼女らも脱出を成功させることはできなかった。

 ベビルームの床に、10近くの隆起が発生し、あの地下水を思わせる勢いで、柱が飛び上がってきた。仲間の肉体が貫かれるところを見ていた彼女らは、恐怖をよみがえらせ、腕に抱いた子どもを手放してしまう。
 かくして、ベビ達は全員、その柱に砕かれてしまった。柱の正体は―――

 「マララー分隊参上! いざ、モコーリスレへ!」
 「シィィィィ…」

 もう一方は、議長他数名であった。

 「ギチョウ! コチラ デス!」

 しぃん衛隊の警護の下、議長は脱出を図ろうとする。これなら、自分だけでも助かりそうだ。彼女はそう思っていた。しかし、それは叶わぬ妄想だったのである。
 突如、キャデラックのエンジン音を思わせる、下腹に響く音が響き渡り、黄金色のフラッシュが、幹部やしぃん衛隊を、議長を一人残して消失させてしまった。

 突然の出来事に、混乱し、取り乱す議長。

 「ナ! ナニ? イマノ 『オーラ』ハ!?」

 そこに割って入ったのは、閻魔のように全てを見透かしたような、深くそして鋭い声だった。

 「我が種族の戦闘能力の真髄は、その闘氣にあり」
 「ア、アナタハ!?」

 それは、ほかでもないしぃ対名誉会長であった。

 「久しいな…『しぃちゃんダッコ主義革命党』党首及び議長君…。あれから3年か…」

361 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:36 [ xelwzMlU ]
 「ダッコ革命党、か。全く、厄介なものを創ってくれたよ…」

 名誉会長は、平然と煙草をふかしながら、血気にはやる若者を蔑む老人のような眼で、議長を一瞥する。彼女は断固として反論した。

 「ソンナコト ナイワ! ダッコハ ミンナノ ユメナンダカラ!」
 「夢、ねぇ。君達以外でそんなことを切願している者を、私は見たことがないなぁ?」

 名誉会長の、弓道のように的を得た発言に、口ごもる議長。

 「ソ、ソレハ…」
 「分かっていてやるとは、とんだ悪人だな」

 会長は、煙草を床に落として踏みつけると、口元を歪め、笑う。
 わなわなと身体を震わせる議長であるが、名誉会長のこの一言で硬直した。

 「まぁ、これも全ては、3年前に君を頃さなかった私のミスだ。しかしそれも、今消せるよ」
 「マ、マサカ アナタガ…」

362 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:37 [ xelwzMlU ]
 二人の脳裏には、共通の映像。3年前の因縁の記憶―――

 まだ幼いちびしぃと、それに向かい合うモララー。彼の足元には、今や拉げた肉の塊と化したしぃ。

 「あなたに生きる権利はありません!」
 「半角で喋れよ生意気なくそちびちゃん」

 ませた全角で、憎むべき相手を罵倒するちびだが、モララーは臆する様子もなく、更に煽動する。

 「復活してください」

 それに反応して言い返すかと思いきや、何の脈絡もない言葉を吐いた。

 「復活してください!」

 モララーは、その言葉が、自分の足元に転がる残骸に向けられたものだと悟る。

 「せいぜい頑張ってくれ。じゃぁな」

 ―――映像が途切れたところで、議長は怒鳴る。

 「アナタガ ワタシノ オカアサンヲ! ユルサナインダカラ!」
 「へぇ、あれは君の母だったのか。よく覚えてないなぁ…」

 ぼんやりと視線を漂わせながら、名誉会長は言う。

 「とにかく、どう許さないんだ?」

363 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:37 [ xelwzMlU ]
 答えは、怒号で返ってきた。

 「コウヨ! ―ハニャァァァァァァァァァァァァァァァァ」

 腹の底から、別の何者かが肩代わりをして発しているかのような声で、議長は叫ぶ。そして、先ほど名誉会長が発した『オーラ』にも似たフラッシュが、辺りに広がる。
 そして、変電所がテロを受けたかのように彼女の体がショートし、白い毛が逆立ち、黄金に染まり、全身が闘氣を纏う。
 当然、名誉会長は動揺することもなく、彼女を蔑む態度を変えようとしない。

 「うるさいな…」
 「スーパーシィチャン サンジョウ! オウゴンノ キガ カガヤクトキ、アクハ ホロビル!」

 それは、しぃ族に伝わる伝説の技で、それを会得したものは、150倍の戦闘能力を持つことができるという。

 「フッ」

 委員長は、きっと誰が見ても気障と感じる笑みを浮かべた。

 「確かに、1のパワーは150だ。2ならば300だな」
 「ワカッテルジャナイ! ソレジャ イクワヨ! ハニャーーーーンパンチ!!」

 しぃの金色のオテテが、名誉会長の顔面に直撃する。しかし彼は何も感じていないのだろう、その顔に悪魔のような笑みを浮かべたままでいた。

 「だが…」

 その様子に気づいた議長は、驚きのあまり黄金のオーラを消してしまう。そして同じ色の毛が、薄い黄色になってしまった。

 「ナ、ナンデ キカナイノ!? ヤ、ヤセガマン ネ!?」」

 「―――だがそれは、真実ならではの話だ」

364 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:37 [ xelwzMlU ]
 「シィィィィ!」

 スーパーシィチャンと化した議長であったが、あっけなく壁にたたきつけられる。

 「ヨクモ ヤッタワネ!」

 彼女は再び吼え、黄金のオーラを上げた。薄い黄色の毛も、それにあわせて黄金になった。

 「まだあの時の妄想癖は治っていないようだな」

 名誉会長は彼女に、手本を見せてやろうといわんばかりのオーラを燃え上がらせた。提督のような彼の服が激しくはためき、議長とは比べ物になら名ぬ迫力の、『怪物』がそこに現れた。

 「せめてもの情けだ。一発で頃してやろう」

 「ユ、ユルシテ…ダッコシテ♪」

365 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:38 [ xelwzMlU ]










                               ダッコシテ♪





.

366 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:38 [ xelwzMlU ]
 ダッコ革命党が壊滅して、数日が経った。
 都会のガスに濁った空気は、日常を取り戻したことを伝えている。

 しぃ達がばら撒くダッコとノミは、既にその街から消え失せていた。

 思えば、あのデモ行進のあとの清新とした空気は、しぃ達の駆逐ではなく、叩き伏せ、服従せしめてこそ生み出されたものなのかもしれない。
 すっかり腰の低くなったしぃ達を虐殺し、ストレスを解消する。それこそが、真のマターリであったのだと、退屈な住人は悟るのであった。

 それでも、名誉会長率いるしぃ対の仕事は、まだ終わらない。彼女らはその驚異的な繁殖力を持って、新たなマターリ独占を企てるであろう。
 ヒンドゥー教のランダとバロンの戦いが終わらないのは、悪というものが決して滅ばないものであるかららしい。だが恐れることはない。しぃが新たな企みを起こす限り、しぃ対もまた在り続ける。そして、市民を守るため、銃を取って立ち上がることであろう。

367 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:39 [ xelwzMlU ]






「今回のしぃ共は、何処まで騒ぎを広めるつもりなのか
              ―――また忙しくなりそうだな」








                    「こういう活動では、ある程度の犠牲は打算に入れておくものよ
                            ―――しぃ対の連中は単純だから、こっちも助かるわ」









             「テロしぃだろうとしぃ対の人だろうと
                       俺は負けるわけにはいかないんだ………」






                         Never end...




.

368 :シィキャビク :2003/02/16(日) 21:41 [ xelwzMlU ]
以上です。長々と失礼しました。

369 :MTV :2003/02/16(日) 21:41 [ T2Of9852 ]
ここはMTV(モラテレビ)報道センター。
今日も各国の戦争から近所のおじさんの入れ歯が見つかった話まで、色々なニュースを発信している所さ!
たーくさんの人が出入りして情報を整理したり、ニュース原稿を読んだり作ったりしてるところ!

「おーい、モナ本君、しぃ崎君!」

おっと、モラ下部長が新入りアナウンサーを今日も呼びつけているぞ!
でもいつもと違うところ…
それは声に怒りがこもっていなくて明るい所!

なので新入り二人はあまりおびえずにすぐにモラ下部長の下へ駆けつけたんだよ!

「はい。なんでしょう? 部長」
「しぃちゃんになにか用?」
「(おいこら、しぃ崎! せっかく珍しく部長の機嫌が悪く無いのにわざわざそんな言葉遣いする必要無いだろ!)」
「(なによぅ、つい癖じゃないの!)」

「ん? 何をコソコソしゃべっとるんだ? ああん?」
「いえ、何でもありません!」
「そうそう、気にしないの!」

ああーっ! せっかくの上機嫌の部長もここまで!?
恐るべし瞬間湯沸し器!

「まあ良い。今日は君たち二人にレポートに行って来てもらうからな!」

おっと! カミナリが落ちると思いきや、嬉しい嬉しい初仕事のお話だあ!
「本当ですか! やったー!」
「苦しぃ研修に耐えたゴホウビね!」

「こら! 静かにしたまえ!」
おっと、ちょっと喜びすぎたようだね!
とはいえ、嬉しそうな部下をみて部長も嬉しそう!
言葉はきついが声音は優しかったりなんちゃりしちゃったりなんかして、もう!

「で、だ。君たちは犬と猫、どっちが好きかね?」
「はあ…」
「犬と… 猫ですか?」
おやおや、今度はどんな謎々なんだろうねー。
部長さん、何が起きるのかなあ?

「ああ、今から行ってもらう取材二件が『犬関連の取材』と『猫関連の取材』なんだ。
 せっかくの初仕事、どうせなら気持ちよく行ってもらいたいからな!
 さ、どっちが好きなんだい?」
Oh! いつもは鬼のモラ下部長!
なんだいなんだい、実は部下思いのいーぃ上司じゃないの、ね! ふ・た・り・と・も!

「自分は犬が好きモナ」
「しぃちゃんは猫が好きー」
「うむ、上手い具合に分かれたな!
 じゃ、モナ本は猫取材、しぃ崎は犬取材に行け!
 これは上司命令である!」

「えぇー!?」
「ひどぉーい! 約束が違うよー! この虐殺厨!」
「わはは! 冗談だ冗談だ、ま、ふざけるのはそれくらいにして、早速行ってくれたまえ!
 最高のレポートを期待しているぞ!」
『はいっ!』

いやー、ひとまずは良かった良かった!
でも、二人とも取材はこれが初めて…
ほんとにだいじょおぶぅ!?

370 :MTV :2003/02/16(日) 21:42 [ T2Of9852 ]
じゃ、さっそく二人の仕事振りを覗いてみようか!
まずは、モナ本くんの方から…

「よ、よ、よ、よろしくお願いします!」
「やあ、新人君はやっぱり初々しいねえ!」
「大丈夫、君は研修で受けた事を思い出していつも通りやればいいんだよ!」
「そうそう、俺たちがバックアップしてやるから。リラックスリラックス」
「せっかくの初仕事が強張った笑顔なんて、親に見せられないからな!」
おやー、礼儀正しいモナ本君、スタッフに気に入られてまずは好感触(はぁと)

「み… みなさん、ありがとうございます、足を引っ張らないように頑張ります!」
「大丈夫だって! ほら、笑顔の練習だ!」
「お前がいなきゃ、レポートは出来ないんだ。精一杯サポートさせてもらうよ」
「でも、勘違いするなよ、今日は初めてだから特別だ。今度から甘えは許さんからな!」

(母さん、僕、この仕事を選んで本当に良かったよ…)

「じゃ、今日のレポートは県立わんわん王国のワンちゃんたちとのふれあいってテーマだから
 犬は好きだよね?」
「はいっ! 大好きです!」
「よーし、いいレポートが取れそうだ、張り切って行ってみよー!!」

うーん、すごくいい雰囲気じゃないのー!
こりゃモナ本くん、初仕事バッチグー! なんてね!

371 :MTV :2003/02/16(日) 21:42 [ T2Of9852 ]
じゃ、今度はもう一人のしぃ崎ちゅわんの方を見てみようかねーっと

「きょうも元気にはにゃにゃにゃーん。 だっこでマターリはにゃにゃにゃーん♪
 皆、今日は頑張ってね!
 しぃちゃん初めてだから何もわかんないのー」
「なんだテメェ、先輩達に向かってその挨拶、なめんなよゴルァ」
「お前レポーターしに来たんだろう? ちょっとは緊張感もてや」
「てめーの初仕事で、親に死に顔見せてやろうか?」
あっちゃー…
しぃ崎ちゃん、いつもの調子でテレビ局の先輩達に睨まれちゃってるよー…
それにしてもこっちのスタッフ、雰囲気が尋常じゃ無いねー、しーらないっとぉ…

「なによー! しぃちゃんは可愛くて、テレビのレポーター様なんだからね!
 あんたたち裏方なんかと一緒にしないでよ!」
「いちいちムカツク雌だなオイ、二度と笑えないようにしてやろうか?」
「てめー一人でレポート出来るとでも思ってるの?(プ」
「勘違いするなよ、お前一匹くらい殺したって俺っちどうって事ねーんだからな」

(はにゃーん、おかあさん、この人たちと仕事したくないよう。
 でもしょうがないか、華やかなテレビの裏って、
 こういう汚らわしい奴らがのたうってるのよね…)

「おう、今日のレポートは近所の人も迷惑してる猫ババァの猫屋敷だ。
 猫、好きなのか?」
「はにゃ、大好き!」
「けっ、てめーも愛誤かよ、いいレポート取れそうにねーな…」

あぁー! もうみてらんない!
ぼくはね、一足お先に帰らせてもらいますからね、サヨナラー!!

372 :MTV :2003/02/16(日) 21:43 [ T2Of9852 ]
「おぅ、じゃあとりあえずその辺の近所の人にインタビューしろや」

「はにゃ! すいませんMTVのしぃちゃんだよ!
 かわいい猫がたくさん住んでいるお家が近所にあって嬉しいですね♪」
『はあ? 何行ってるのあんた!
 猫が集団で糞尿たらすわ、植木鉢倒すわ、壁は爪の傷つけるわ…
 あげくに入り込んできて夕食を盗んだり、家の赤子は猫の毛アレルギーでね!
 入られる度に家中大掃除!
 そしたら赤子がまた泣くの!
 わかる? この悔しさ、きーーーーーー!!!』
ばしぃ!
「はにゃー!」

あっちゃー、やっぱり心配で見にきたら…
近所で迷惑な猫屋敷なのにその聞き方は無いでしょうが。
あ〜ぁ、思いっきり顔殴られちゃってまあ…
スタッフもさぞや怒って…

「おー、てめーなかなか良いレポートするじゃねーか
 その調子でいってみようか!」

ありゃ? 大好評。
どうなってんの?

『しつけてない外飼い猫なんて、野良猫よりタチが悪いわよ!』
どかっ!
「しぃぃぃ!!」
『可愛いだと? てめーも近所に住めよ、そして車を引っ掻かれて見ろ!』
ばしっ!
「痛いよぅぅぅぅ!!!」

あー、もう見てらんない!
インタビューするたんびに近所の人の神経逆なでしちゃって…
このままじゃね、会社に帰る前に病院にいっちゃいますよ!

「いいねいいね〜、しぃちゃん、良い絵が撮れてるよー!!」
「ハニャ… もう帰りたいよう…」
「お! ついに出てきたぞ猫ババアだ!
 よし、アイツからインタビュー取って帰るか!」

おやおや、帰るって言葉聞いた途端に元気になって、猫ババア… おっと失礼
猫おばあさんの所にダッシュして行っちゃったよ。…

「はにゃ! MTVのしぃちゃんだよ! インタビューしてあげる!」
『ふん、テレビは嫌いだよ。あっちお行き!』
「とっても可愛い猫さんたちですね! 野良猫さんたちを飼ってあげて、しかも自由に放し飼いしてあげるなんて
 おばあさんはとっても動物が好きでやさしいんだね!」
『おや… テレビ局にも話がわかる人がいるじゃないか…
 インタビュー? もちろん受けさせてもらうよ!
 でもね、今からあの子達のご飯を買いに行かないと行けないの。
 一時間ほどで戻るから、ちょっと待っておいで』
「はーい、いってらっしゃーい!」

うーん、欲しいレポートじゃ無いって感じだけど…
とりあえず初仕事でインタビューの約束とりつけちゃったし、これでいいのかな?

373 :MTV :2003/02/16(日) 21:43 [ T2Of9852 ]
数分後…

「おい、ババァ行ったぞ、いまだ!」
「留守の間に少しずつでも〆とかないと、際限ないからな」
「でも、帰ってきたらどうせ10匹位また拾ってくるんだぜ!」
「じゃあ20匹処分すりゃいいんだよ!」

「はにゃ! あなたたちはさっきの近所の人たち!
 何をやってるの!?」

「何って、決まってるじゃねーか、この糞猫屋敷の猫を間引くのよ!」
「保健所は何もしてくれませんからね。自分たちで処分してるの!」

「な、な、な、なんですってー! この虐殺厨!
 自分たちがよければそれでいいの!?
 可愛い猫ちゃんをいじめるのはこのしぃちゃんが許さないんだからーーーー!!!
 さっさと帰りなさい!!!」


「なんだとテメェ、部外者の、しかもしぃのくせに…」
「おい、鬱陶しいからこいつもやっちまおうぜ」
「賛成ー!!」

「ハナーン! 止めなさい、痛い、痛いよう
 しぃのお耳がー
 しぃのおててがー
 しぃのあんよがー!!
 私はテレビ局の人間なんだからね!
 あんたたちなんか社会的に抹殺してやるんだから!」

「HA! しぃなんか殺しても猫を殺すより罪は軽いの知らねーのかよ!」
「ほら見てみろよ、テレビ局のお仲間は嬉しそうに撮影してやがるぜ!」

『いいよーしぃちゃん、良い表情!
 最高のレポートだよー!!』

「そんなー、だれか、だれかシィィィィィイイイィィイイ…  …  !! !」

374 :MTV :2003/02/16(日) 21:44 [ T2Of9852 ]
「どうですか? モラ下部長!」
「うん、いいねえ、実にいいよモナ本君!
 実に楽しそうな絵だ!
 君の表情も犬の表情も最高だ!
 きっと君は良いレポーター、良いアナウンサーになれるよ!」
「ありがとうございます!」

「そしてギコ山君! 君の撮影してきたしぃ虐殺シーンも実に良い!
 こりゃ視聴率とれるぞー!
 生々しい悲鳴に引き裂かれる瞬間!
 これぞしぃ虐殺の醍醐味!」
「ありがとうございます!」

「いやあ、君たち二人の新入社員でわがMTVは安泰だな。はっはっはっ。
 おーい、使い捨てしぃをもう5〜6体注文しといてくれよー!」


後日放送された新人の二本の映像は
それぞれ視聴者に大好評だったんだってさ!
モナ本とギコ山コンビは将来MTVに革命をもたらすんだけど…

それはまた、別のお話なのさ!
じゃ、まったねー!



375 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 21:45 [ T2Of9852 ]
思いたら、思いついた瞬間に、思いついたとおりに書き連ねてたらこんなんなりました…
なんともはや。…

読みにくそうな文体ですまんです。

376 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 22:25 [ oSWzjkzA ]
ギャグ系の小説って初めてですね、おもしろかったです。

>>シィキャビクさん
半角文字だけで何行も続く台詞はつらいです。

377 :耳もぎ名無しさん :2003/02/16(日) 23:32 [ .dy4uzsI ]
1人のモララーが道を行くちびしぃに声をかけた
「お嬢さん。一緒に楽しいところへ行かないかい?」

ちびしぃは少し迷ったがこう答えた
「嫌よ。お母さんに知らない人についていっては駄目だって言われてるもの」

「そうかい。それでは仕方が無いね」
そう言うなりモララーは刃物を取り出しちびしぃを刺した

しばらくたった後モララーはどこかへ消え
あとに残されたのは驚愕の表情で血の海に横たわる一つの死体

「声をかけられた時点で警戒しておかなくちゃ危ないよ」

378 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/17(月) 17:43 [ TacQAQG6 ]
1/4
職員室から出て、教室に戻ると級友達の無数の視線が二人に突き刺さった。
無言で席に着く二人。モナ八先生はいない。
「ねぇ子ギコどうしたんデチか?」
ちびギコが子モララーにしつこく尋ねてくる。モララーは重く口を閉ざしている。
「俺は知ってるぞコゾウ」
レコがすっくと立ち上がり大声で叫んだ。とても誇らしげなあの顔、今でもアヒャの記憶に焼き付いている。
「子ギコは、ママンに苛められてたんだとよ(ゲラ」
レコは職員室での話を立ち聞きしていたのだろう。
レコと一緒に笑う者、静かに黙っている者、教室の生徒は二つにわかれた。
アヒャはポカンとしていた。が、モララーは行動を起こしていた。
モララーは、机に入れてあった塾の分厚いテキストの角でレコの頭を叩いた。
いつも大人びていて、冷静で、皮肉屋なモララーが本気で怒ったことは今まで無かった。
が、それでひるむレコではなかった。
その後、レコとモララーは周りの机と椅子を蹴散らしての大喧嘩をした。
レコの蹴りがモララーの腹に直撃し、さらにレコの取り巻きのちびギコがモララーに殴りかかった。
アヒャはその騒ぎをぼんやりと眺めていた。
痛みにうめくモララーがレコに頭を掴まれ、頬を平手で殴られているのを眺めた。
倒れ込んだモララーがちびギコに足蹴にされているのを眺めた。
アヒャはその喧嘩には参加せず、ただ突っ立ていた。
女子生徒のしぃが、おずおずとアヒャに声をかけた。
「ネ、ネェ。モララー君ガ、カワイソウダヨ」
泣き出しそうなしぃの声。アヒャは無言で頷いたが、結局何もしなかった。
「何やってんだおまいら!! いいかげんに汁!!」
騒ぎに気づいたモナ八先生の怒鳴り声で喧嘩はおさまった。

379 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/17(月) 17:44 [ TacQAQG6 ]
2/4
帰り道、モララーもアヒャもずっと黙っていた。
保健室で手当されたモララーの体。
赤チンが痛々しかった。
「モララー……ゴメンナ。アヒャ、どうしていいか分からなくて」
モララーはクルリと振り返った。
その目には涙が浮かべられていた。
そして、瞳の奥にある激しい怒りの色が、モララーの目の光彩を鮮やかに照らし出されていた。
傷だらけの顔の中にある二つの目が、アヒャを睨み付けた。
「死ねよ」
それだけ言うと、モララーは走り去った。
もう夕方だった。
カパガエルの声が四方を囲む田んぼから、聞こえてきた。
アヒャの冷えきった心に、その明るい鳴き声は虚しく響いた。

殺してやる。アヒャは誰にともなくつぶやいた。
ギコを虐待した親に対してなのか。
自分に冷たくしたモララーに対してなのか。
モララーを蹴ったレコとちびギコに対してなのか。
何もできなかった自分に対してなのか。

アヒャがその夜見た夢は、ひさしぶりの悪夢だった。
自分が人を殺す夢。
子ギコの親を踏みにじり。
モララーの胸を突き刺して。
レコの内臓引き出して。
ちびの脳味噌ぶちまけて。
最後に自分の腹を裂き、右手で臓物掴み出し、うっとりソレを弄んだ。
色を感触を確かめるように自分の臓物を引き裂く。夢なので痛みはない。
他人の内臓を裂いているような気分に浸る。
そこで夢の世界は母親の声で壊された。
朝、起きねばならぬ。
ギコに、モララーに会わなくては。

380 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/17(月) 17:44 [ TacQAQG6 ]
3/4
学校に続くジャリ道を憂鬱そうに歩くアヒャ。
いつものバカみたいな笑顔はなかった。
教室では、皆は何喰わぬ顔で思い思いにすごしていた。
レコは、ちびギコが必死で集めたメンコを取り上げて、女子から非難されていた。
モララーは、いつものように塾のテキストを机の上に広げていた。
ギコは、明るい笑顔でアヒャの方を見ていた。
「アッヒャ。ギコおはよう」
気まずさを隠すような、ぎこちないアイサツをアヒャはした。
ギコはいつも通りのアイサツを返す。
「よぉ。バカアヒャ、来やがったな」
屈託のない笑み、その服も体もボロボロなのに。
どう接すればイイか分からずに戸惑うアヒャにギコは言った。
「イイモンやるぞゴルァ」
ホイと投げつけられたソレは、ゆるい放物線を描いてアヒャの服に付いた。
「ア、アヒャ? ……ヒギャッヒャーーーーーッ!?」
奇声を発して、ソレをはたき落とす。投げつけられたのは、アゲハの幼虫だった。
教室がどっと笑いに包まれる。ギコもモララーもレコもちびギコも笑っていた。
「よ、幼虫系は、ホ、ホ、ホントに、苦手って、前に、い、い言ったアヒャ!!」
怒っているのはアヒャだけ、でもその怒りもやがて笑顔に変わる。
ギコは明るくて、気が強くて、責任感があって、アヒャ達の悪ガキ一味の隊長で。
そんなギコは、アヒャとモララーが厨学にあがる春の頃、東京の施設に入れられた。
虐待は、それまでずっと続けられていて、ずっとギコは元気だった。
今思えば、強がりだったのだろう。悪ガキ一味の隊長としてのギコなりの意地だったのだろう。

桜の花が舞い落ちる中、アヒャとモララーとギコは別れた。
アヒャは公立のDQN厨学へ入学した。
モララーは都会にある大学付属の私立厨学の生徒となった。
ギコは親から離され、独りで施設に入れられた。
アヒャは声をあげて泣いた。
モララーは静かに涙を流した
ギコはそんな二人を慰めた。
「おいおい。お前らガキみたく泣くなよぉ。はぁ、なっさけねえなゴルァ」
今でもアヒャは、ギコの苦笑いを鮮明に思い出せる。

381 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/17(月) 17:44 [ TacQAQG6 ]
4/4
あれから随分時は経ち、ギコとの連絡はそれ以降つかなかった。
同窓会の帰り、アヒャがモララーにつぶやいた。
「アヒャは子供の頃、ギコを虐待した親を殺してやりたかったアヒャ」
アヒャは、モララーに昔の本音をさらけ出した。
「僕も同じだったからな。ギコの親、本当に消防の頃は嫌いだった」
ふと、モララーの顔が曇った。
「あの母親も虐待されてたんだよ。新しくケコーンした夫にね。ギコとは血のつながってない父親に」

アヒャは家に帰った。
そして自分の部屋に閉じこもった。
母親の声が聞こえる。
「アヒャッ、ご飯だぞ!! 今日はおまいの大嫌いな蜂の子ウドンだぞ、アヒャヒャヒャ!!」
父親の声も聞こえる。
「アヒャーハッハッハ!! 具合悪いのか? 畳にゲロ吐くなよ、アヒャッハァヒャヒャ!!」
この家は暖かい。言葉は乱雑だが、暖かい。
アヒャには当たり前だと思っていた親の愛情を受けられなかった子供がいた。
腹からどす黒い物が吹き出てくる感覚がする。
今のアヒャは気づいた。この感情は、殺意だと。

 最終話 完

382 :カードゲーム :2003/02/17(月) 18:59 [ Dc7I1YzU ]
大きな箱を抱えたモララーが、モナーの家へと遊びに行った。

「ようモナー! 遊びに来てやったからな!」
「待ちかねたモナ。早速プレイルームに行くモナ」
「今日はコテンパンにやっつけてやるからな!」
「それはこっちの台詞モナ!」

二人は『プレイルーム』と呼ばれる部屋に入った。
殺風景な部屋で、壁際にテーブルと対面するように椅子が2脚。
テーブルの上には秒針しか無い時計のような物が置いてる。
そして周りはガラクタがあふれ返っていた。

モララーが椅子に座り、持ってきた箱を開け、
懐からトランプのようなカードを出した。
モナーはガラクタの中から、モララーが持ってきたのと同じような箱を引きずってきた。
そしてもう1脚の椅子に座ると、彼もまたトランプのようなカードを取り出した。

「今日のデッキはすごいからな!
 せいぜい上手くシャッフルすればいいさ!」
モララーが取り出したカードをモナーに渡す。
「こっちも自信作モナ!
 そう簡単に負けはしないね!」
モララーのカードを受け取る代わりにモナーは自分のカードを差し出し
そして二人は相手のカードをシャッフルしだした。

383 :カードゲーム :2003/02/17(月) 18:59 [ Dc7I1YzU ]
どうやら二人はトレーディングカードゲームを始めるらしい。
お互いのカードを見ずにシャッフル。
ダイスを振ってイニシアチブを決める。
どうやら先行はモナーのようだ…

「カードをひいて… (ニヤ
 いやー、悪いねー、いい感じでシャッフルしてもらったみたいで…
 『プリースト』のカードを『教会』に配置するモナ」
モナーはテーブルの自陣、「教会」と書かれた部分に「プリースト」のカードを置いた。
それと同時に後ろの箱から一匹のちびフサを取り出して、床に立たせた。
「このふさふさを『プリースト』にするモナ」
モナーは終始笑顔で行動している。よっぽど初期カードが良かったのだろう。

「フゥ、ヤットデラレタデチ」
ちびフサの方は狭い箱から出る事が出来てほっとした顔をしている。
耳を澄ますとモナーやモララーの持ってきたの箱の中から
「僕も早く出して欲しいデチ」「苦しいデチ」「タチケテ…」
と言った声が聞こえてくる…

「オジチャン、お願いデチ、仲間を出してあげて欲しいデチ」
ちびフサプリーストはモナーに懇願するが、モナーはカードを見ながら
「すぐ出してやるから邪魔するな」と、無表情な声で答えるだけだった。

「で、このプリーストを『冷ややかな目の盾』で補強するモナ!」
モナーは手札からもう一枚カードを出し、先ほどのプリーストの上に重ねる。
と同時にいきなり席を立った。
部屋の隅にある大きな扉を開ける。
そこは冷凍庫になっていて、そこから大きな氷の塊を持ってきた。
「さ、フサ君、この氷を抱くモナ」
「イヤデチ! こんなチベタイの抱いたら寒いデチ!」
どかっ!

フサが口答えすると同時にモナーの蹴りが顔に入る。
かなり手加減したが、それでも鼻血がでる。
「だから、フサ毛のあるてめぇをプリーストに選んだんだろうがよ
 いいか、離したら殺すからな…」
「ヒィィィィ!!!!」
恐怖を感じたちびフサは、しっかりと氷に抱きついた。

384 :カードゲーム :2003/02/17(月) 18:59 [ Dc7I1YzU ]
ここで少し説明をしないとなるまい。
このトレーディングカードゲームでは、『クリーチャー』を配置した時に、その『クリーチャー』に見立てたちびギコを実際に配置する。
ただ、普通『クリーチャー』は単体だとそれほど強くない。
そこで『補強』カードで強くするのだが…
『補強』カードによる有利な項目を得るためには、そのカードに書かれている拷問に『クリーチャー』役のちびギコが耐えなければいけない。
部屋に散乱しているガラクタは、全てゲームのルールにのっとった専用拷問器具なのだ。
ちなみに先ほどの『冷ややかな目の盾』カードの内容を見てみるとしよう。

385 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:00 [ Dc7I1YzU ]
【冷ややかな目の盾】
この魔力の盾は、直接攻撃以外に冷気攻撃と魔力攻撃を緩和する。
クリーチャーの防御力+5 冷気攻撃と魔力攻撃は無条件に半減。
なお、マジックユーザー系クリーチャーを補強した場合
同じエリアにいるクリーチャー全体に効果を付与する。
[条件]
ちびギコとほぼ同じ大きさの氷の塊を抱かせる。
一瞬でも離したり死亡した場合、効果は無くなる。

386 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:00 [ Dc7I1YzU ]
「チ、チベタイデチ! も、もう死んでもいいから離したいデチィィィ!」
「なに? くそう、補強効果が無くなったら戦術がパーになるモナ!
 寒さに強いと思ってフサを使ったのに…
 しょうが無い、最後の行動モナ!
 『モンク』を『教会』に配置。『プリースト』を支援するモナ!」

モナーはもう一枚手札から「教会」の場所に置き、箱の中から慌てて一匹のちびギコを取り出した。
「フサターン! 大丈夫デチか!?」
「チビタン! 助けて欲しいデチー!!」
「今行くデチ! 助けるデチ!」
泣きながら勝手な会話をする二匹。
しかしモナーは怒る事も無く、ちびフサの近くにちびギコを連れて行った。

「ちび君、君も一緒にこの氷を支えておくんだよ」
「イヤデチ! チベタイし… フサタンをたすけるんデチ!」
「一緒に持ってあげれば、助かるかも知れないよ。
 さっきも聞いてたかもしれないけど、もし氷を離したり落としたら…」
モナーはちびギコの耳に手をやる。
「死んじゃうかも知れないモナよ?」
その耳をもぎながら、その台詞を吐いた。
「ギャアアーーー!!!」
悲鳴をあげながら、ちびギコも氷の塊に抱きついた。
「チビタンのオミミが…」
「ウウウ… ガンバルしか無いデチ…」

「さ、モナのフェイズは以上だモナ」

387 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:01 [ Dc7I1YzU ]
それまで黙ってモナーの行動を見ていたモララーが、ここで初めて口を開いた。
「教会を守備して魔力の供給を確保…
 どちらかといえば持久戦の作戦だが、パワープレイも出来る…か。
 くー、いきなりそこまで固められると辛いなあ…」
「モララーのおかげで、初手から良い具合に守備を固められたモナ」
「ああでも、こっちもお礼を言わないとな…」

ニコニコしていたモナーの表情に一瞬陰りが見えた。
その一瞬の陰りを見逃さず、モララーは続けた
「ふふ、そう。こっちの初期カードも良いんだよ。ありがとう、モナー君。
 『オログ=ハイ』を『ゲート』に配置!
 その『オログ=ハイ』を『鋼鉄の守り』で補強!
 『ハーピー』を『フィールド』に展開! もちろん空中だからな!」

モナーの手番の間ずっと考えていたのだろう。
一度に三枚のカードを場に出し次々に宣言をしていく。
宣言が終わるとおもむろに立ち上がり、後ろの箱からちびギコとちびしぃを出し、
部屋の隅から万力を取り出した。
「このちびギコを『オログ=ハイ』にするからな!
 そして鋼鉄の守り!」
「ギャアアアァアァァ!! オテテガアアア! イタイー!!!!!」

388 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:01 [ Dc7I1YzU ]
【鋼鉄の守り】
自由と引き換えに体が鋼鉄と化し、防御力を手に入れる事が出来る。
クリーチャーの攻撃力の数値を防御力に足す事が出来る。
クリーチャーのあらゆる特殊能力、弱点は無効化する。
ただし移動、攻撃は出来なくなる。
[条件]
専用万力15回転分の力でちびギコの両腕を締め上げる。
死亡した場合、効力は無くなる。

389 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:01 [ Dc7I1YzU ]
「イタイデチー! ヤメテクダチャイ!!!!」
「えーいうるさいな、両手両足を30回転で締める『ミスリルの壁』よりましだろうが!
 で、このちびしぃがハーピーね」
いいながら、天井から吊るされているロープにちびしぃの体を結ぶ
「良かった。これなら大丈夫…」
ちびしぃは安堵のため息をついた。


「なるほど… 『ゲート』を死守して物量作戦モナね…
 こりゃ、波状攻撃に注意した方がよさそうだなあ…
 それにハーピーにちびしぃを使うのも良い判断だね。
 ちびギコどもだと暴れて勝手に首吊りになって死んだりするしなあ」
「まあ、そういう事。これで君の戦術が持久戦になるだろうけど…
 俺の怒涛の攻撃に耐えられないだろうからな!」
「ふん! 全部凌ぎ切ってみせるモナ!」

お互いに台詞は挑発しているようだが、顔はゲームを楽しんでいる顔だ。
「チベタイ」「イタチ」「タチケテー」というBGMもあって、とても爽快な気分になっていたのだ。

それからもゲームは続き
箱から出てきたちびギコ達は様々な拷問を受け、そして死んでいった。

390 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:01 [ Dc7I1YzU ]
「よっしゃ出た『犬死』の呪い!
 そちらの『タウン』にいる『エルフの長』を犬死!
 60秒首を吊って、生きていたら呪い跳ね返し成功だ、やってみれ!」
「ギャアア!! シニタクナイデ …カハッ!」
「死亡確認!」

391 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:01 [ Dc7I1YzU ]
「『フレイム』の呪文!
 『フィールド』にいる『エント』に15秒の火炎放射!
 あ、『エント』って植物属性じゃねーか、よーし30秒火炎放射!」
「アヂヂヂイヂ アヅイデチ タチ、タチ、タチエェケ… テ…」
「死亡確認!」

392 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:02 [ Dc7I1YzU ]
「『レジスト・ファイア』の補強!
 80度の熱湯風呂5秒我慢でこれ以降の炎無効だ!
 あ… まだ4秒だろうが、何出てるんだよ!」
「アギャーー! アツイデチ ゲボゴボ… ガボ… ゲフ」
「死亡確認!」

393 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:02 [ Dc7I1YzU ]
「こちらの『アリゲーター』でそちらの『ホブゴブリン』を攻撃!
 おら、アイツを殺して来い」
「い、イヤデチ!」
「殺さないと、お前が死ぬよ?」

「し、シニタクナイデチ! オジチャンタスケテ!」
「うーん、君は『バインディング』で両手両足が縛られてる状態だし…
 手持ちのカードも良いのが無いし…
 それに正直『ホブゴブリン』は時間稼ぎの捨て駒だったからこのままで良いモナ!」
「ソ、ソンナ…!」
「キミヲ コロサナイト… ボクガシヌデチ…」
「ヤ、ヤメテ! ギャアー!」
「『ホブゴブリン』死亡確認!」

394 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:02 [ Dc7I1YzU ]
一進一退の攻防が続いていて、ゲームは後半戦になっていた。
この時点でお互いかなり疲弊して(ゲームの中で)おり、場に出ているクリーチャーは
お互いが第一ターンに出した四匹だけになっていた。
「ヒドイデチ… ミンナ シンデイッタデチ…」
「フサオタン… フサトタン… チビキチタン… ウッウッ…」
「ヒドイデチ… アクムデチ…」
「コンナノッテ ナイヨウ…」
第一ターンからずっと出ていて、間近で仲間の死を見つづけてきた彼らの精神も、もはや限界だった。
モナーの『プリースト』は凍死寸前でもあったし、モララーの『オログ=ハイ』は痛みが限界に達し朦朧としてきていた。

今はモララーのフェイズだ。
(くっ、『オログ=ハイ』は限界だな。そろそろ来い!)
祈りながら自分の山からカードを引く
「キタ━━━━━━━━(・∀・)━━━━━━━━━!!!!!」
引いたカードを見た瞬間にモララーが大歓声をあげる。
「な、なにを引いたモナ? その喜びよう!!!」
「俺の秘密兵器だからな!
 こいつを『フィールド』に展開だ!!!!」
バシ!
場に出たカードを見て、モナーも思わず大声をあげた
「うわぁ!『ブルーアイズレッドフサギコ』!!!
 そんなレアカードどこで手に入れたモナ!!!」
「ネットオークションだ。8万もしたぜ…」

「ちょっと見せて欲しいモナ
 うわー、さすがに強いカードだけど…
 出現条件とか、維持費とかやっぱり大変モナね。
 あ、作成条件も大変モナねー…」
「しかし、試すだけの価値はある強さだからな!
 じゃ、この取って置きのちびフサ君で作成はじめるからな!」

395 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:03 [ Dc7I1YzU ]
「ボ、ボクハ ナニヲサレル デチカ…?」
箱の中から取り出されてちびフサは、すっかり怯えてきっている。
「大丈夫だよ! 君は最強のクリーチャーに選ばれたんだ。
 絶対死ぬ事はないから、安心しな!」
モララーはちびフサに優しくそう言い…
第一フェイズに取り出した二匹を拷問から開放した。
「オテテ イタイデチ」
「ズット ツラレテタカラ シンドイヨウ」

モララーは『ブルーアイズレッドフサギコ』のカードの[作成方法]欄を読んでいった

「えーと、まず、出現するために使用した『生贄』二匹の首を落として、作成対象のちびフサの毛を真っ赤に染め上げる… か」
「イヤデチィィィ!? ハギャ!」
「シィィィ!? グヒャ!」
モララーは手際よく二匹の首を落とし、血のシャワーをちびフサに浴びせる。
「ヒイイィイィ! イヤデチー! チビターン! チビシィターン!!!!!
 コンナノ モウ ミタクナイデチ!!!」

程なく、ちびフサの毛は血で真っ赤に染めあがる。
「えーと次にちびフサの目玉を両方ともくりぬき、代わりに青いビー玉を入れるのか…
 良かったな、望どおりもう見なくて済むじゃん」
「ヒギャアアアア!」
「よっと!」

カードの説明通り ちびフサの目をくりぬき、代わりのビー玉を入れた。
ちびフサは、目をくりぬいた時の絶叫の後は一転して静まり返っている…

「これでアヒャ化しなかったら『ブルーアイズレッドフサギコ』召喚完了だからな!」
「うわー、アヒャ化して欲しいモナ!」
「アヒャ化するなよ! こっちはもう、防御拠点が無いんだからな!」

二人が固唾を飲んで、ちびフサの次の台詞を聞き逃すまいと耳を近づける…
「アヒャれ」
「アヒャるな」

「……… ボクノ オメメ  ミエナク  ナター   デチ…」

「よっしゃーーー!アヒャってない!
 召喚した『ブルーアイズレッドフサギコ』で『教会』を全力攻撃だ!!!」
「わー、大変モナ!
 えーと手元の『結界』で『教会』を守ろうか…
 それとも『クラスチェンジ』が出るまで待って『プリースト』を『ハイ・プリースト』にするか…
 … あ━━━━━━━━━━!!!!!!!!!!」

敵の攻撃に備えるために自分の席に戻ろうとしたモナーの目に入ったもの… それは…
「ウエーン フサタン、シッカリスルデチ! シンジャダメー!」

凍死したちびフサの体をゆする、ちびギコの姿だった…

「『プリースト』死んじゃったモナ…
 『冷ややかな目の盾』の効果も無くなった━━━━!!」
「よーし! 機は熟したな! このフェイズで一気に決めるからな!」
「駄目だ! 手持ちのカードにろくなのが無い! やられるー!!!」

396 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:03 [ Dc7I1YzU ]
ゲームは『ブルーアイズレッドフサギコ』の活躍でモララーが勝利した。
今は感想戦を行っている。
「やっぱり8万円もするレアカードは強いモナね
 『ゲート』を死守していたのも、アレの維持費をまかなう戦略だったモナね
 気付いていればなんとしても潰したのに…」
「いやー、でもさすがに持ってることがばれると対応されちゃうからね。
 勝因は『ブルーアイズレッドフサギコ』を持っていることを見抜かれなかった事だからな!」
「さすがに見抜けないモナよ…
 でも『プリースト』さえもうちょっと生きていれば、『結界』で面白くなったかもしれないモナ
 生贄で『オログ=ハイ』も『ハーピー』も消えてたから…」

二人が感想を述べ合ってる間、当の『ブルーアイズレッドフサギコ』は目が見えず、ふらふらとその辺を歩いている。
箱の中からは「オワッタミタイデチ」「ヨカッタデチ」「モウ クルシクナイシ」「コロサレル シンパイモ ナクナッタデチ」
と言う声が聞こえる。

『ブルーアイズレッドフサギコ』がふらふらとモララーの傍に近寄る。
「お、君がアヒャらないおかげで勝てたよ。ありがとうな」
「オメメ ミエナイデチ」
「じゃ、楽にしてあげるモナ」
モナーが正拳で血濡れで青いビー玉の義眼をしたちびフサの頭を吹き飛ばした。

「じゃ、片付けて…」
「第二回戦をやるモナ!」
「望むところよ!!」

「ソ、ソンナ」「イヤデチ!」
箱の中のちびギコ達は
また、恐怖のゲームに付き合わされることになる…
この「トレーディングカードゲーム」は「使い捨てちびギコゲーム」でもあるのだ…



397 :カードゲーム :2003/02/17(月) 19:06 [ Dc7I1YzU ]
ゲームのルールとか、そんなに深く考えたわけじゃないので突込みどころ多いかと思います。
あと、レアカードの相場とか知らないので、8万ってのも適当です…

何度か書いてきましたが、AAと違って参加しやすいので大分賑わってきましたね。

今回はちょっと細かくレスを分けすぎましたね。すいませんでした。

398 :耳もぎ名無しさん :2003/02/17(月) 19:18 [ y.CEvrAM ]
しぃ専用託児所(ダッコハウス)育児日記。

○月10日(月)記入者 モララー 

虐待した匹数…1  虐殺した匹数…0

今週は、5匹のチビしぃが入ってきた。
アフォな母しぃ達は、「イイコデ ダッコシテモラウンデスヨ!」などと子供に話しかけている。
誰が雑巾虫など好き好んでダッコしてやるものか。
「毎日必ずダッコで愛情表現」そんな文句につられてくるアフォしぃが
実に沢山いる事を思い知らされる。
母しぃ達は、もう2度と我が子に会えなくなると知らないままに、
大きなお腹を抱えて病院に入院しに行く。
劣性種族であるはずのしぃが、病院で出産と言うのも生意気にみえるが、
これもある計画のためである。
さて、今週はこの雑巾共をどんな風に虐殺してやろうか考えるだけでワクワクする。

○月11日(火)記入者 モララー

虐待した匹数…5  虐殺した匹数…1

昨日の夜、寝る間際になって、雑巾虫達が「ハヤクダッコシテ!」などと言って来た。
「ダッコなんてない!」と言うと、顔を真っ赤にして怒り、
「ママガ ココハ タクサンダッコシテクレルトコロダッテ イッテタモン!」
「ソウヨ! ウソツクト オカアサンニ イイツケルヨ! シィノオカアサンコワインダカラ!」などと生意気な口を叩く。
言いつけられるものなら、言いつけてみればいい。
どうせこいつらはもう2度と母親に会うことなど出来ないのだから。
あんまりにもうるさいチビしぃを一匹、裸にしてベランダに放り出した。
「アケナサイヨウ!サムイデショ!」と言いながらドアをドンドン叩いていた。
昨日の夜は氷点下まで気温が下がったはずだ。
今朝、ベランダのほうを見に行くと、チビしぃは体をクルッと丸めて、ガチガチと震えていた。
体温は下がり、オモラシをしてしまったのか、腹全体が濡れていた。
早速、他のチビしぃ達と一緒に風呂にいれてやる事にした。
風呂の温度は50℃。入浴剤代わりに塩素系漂白剤のボトルを3本入れた、特製の風呂だ。
雑巾虫共は、「アツイヨウ!アツイヨウ!」などと騒ぎながら体を真っ赤にして風呂に入っている。
3分もしないうちに、それが気持ちが悪いに変わり出した。
塩素系漂白剤の臭いは目と鼻を刺激して、かなり気持ち悪くなっているはずだ。
「ダシテ!オナガイ!ダシテ!」などと泣きながら騒ぐので、
ちゃんとお風呂にも入れない子が一匹でもいたなら、ダッコはナシだと言いつけると、
雑巾虫共はそれが耐えられない事だったのか、おとなしく漂白剤風呂に浸かっていた。
風呂場から勝手に出られないように風呂の外側から鍵をかけて10分ほど放っておいた。
10分経ってから見に行くと、一匹の雑巾虫が浴槽にうつぶせで浮いていた。
昨日の夜ベランダに放り出しておいた雑巾虫だった。
多分あまりの気持ち悪さに気を失い、顔面から浴槽に倒れこんだのだろう。
他の雑巾虫共は、その死体を避けるように浴槽の端っこで固まっている。
風呂から出してやり、外の新鮮な空気を吸わせる。
ふらつきながらもベランダの方へ出て行く。
「ヨカッタ!イキカエル!」
「コレデ ダッコシテモラエルネ!」そんな事を楽しそうに言い合っている。
やっぱりしぃはアフォだ。
他者が亡くなった事を悲しむよりも、自分がダッコされるのを優遇している。
早速、雑巾虫達は職員達に向かいダッコポーズを決める。
「ハニャニャニャン!ダッコ!」
「ハヤクダッコシテ!」そんな事を言ってダッコをねだる。
自分達の事を可愛いくて、みんながダッコしたいと願う存在だと勘違いしているようだ。
親もアフォなら子もアフォだ。早速、自分の置かれている立場を知ってもらうために、
全員の耳を切り取った。「シィィィィィィィィィーーーーッ」などと甲高い声で絶叫しながらのたうち回る様は、
いつ見ても実に爽快だ。

夜、病院より連絡。母しぃの強制死産に成功。母しぃは手術の時に雑菌が体中に回って
夕方頃亡くなったという。

399 :398 :2003/02/17(月) 19:19 [ y.CEvrAM ]
○月12日(水)記入者 レモナ

虐待した匹数…4 虐殺した匹数…0 

そろそろチビしぃ達も、自分の置かれている立場を理解してきたのか、
ダッコをねだる事が亡くなってきました。
今日は、朝から何も食べさせずに1日中放っておきました。
昼を過ぎた辺りから、シクシク泣き始め、腹が減ってどうしようもなくなってきたのか、
指をしゃぶり始めたので、戒めの意味で両手の肉球をナイフでエグリ取りました。
ついでに、引っ掻かれた際に危険なので、両手両足共にツメを根元から抜き取っておきました。
麻酔薬が見つからなかったため、麻酔ナシで引っこ抜きました。
大分痛かったのか、大粒の涙を流してギャアギャア泣いていたので、
薬のつもりで、傷口に塩を塗ってやりました。
夜、寝る前に手と足を見てみると、傷口が醜く腫れ上がっていたため、
手術と称して全員の手首と足首を切り取りました。
その様子を見ていたモララー先生に随分上手くなったと誉められました。

夜間、病院の方から連絡有り。母しぃの強制中絶手術に成功。
母しぃは、死んでいる胎児を見せられたとたん発狂したので、
精神科の強制収容所に入所させたとの事。

○月13日(木)記入者 ギコ

虐待した匹数…4匹 虐殺した匹数…2匹

このダッコハウスと、母しぃが入院している病院は、しぃ族の根本的撲滅の為にあるので、
どんなにしぃを虐殺しようが構わないのだが、
毎日どんな風に虐待・虐殺をするべきなのか日々工夫している。
今日は、どうしてもやってみたかった虐待をついに実行してみる事にした。
昼過ぎに、お楽しみ会と称してチビしぃ達を集まらせ、ちょっとしたお菓子を食べさせる。
その後、じゃんけんで二手に分かれてもらい、引っ張りっこ遊びをさせる。
2匹のチビしぃをお互い背を向かい合わせにして立たせ、
2匹の白くて長いシッポを一本のロープのようにこぶ結びにした。
それだけでもかなり痛いはずだが、各チビしぃの10メートルほど前に職員が立ち、
「ダッコしてあるよ!」と言うと、お互いが別方向に駆け出して、
先端でこぶ結びにされたシッポがピンとはって今にも根元からちぎれそうな勢いだ。
チビしぃ達は久々のダッコで我を忘れているのか、お互いに進路を譲ろうとしない。
「シィガサキニ ダッコダヨウ!」
「シィノ ダッコガサキダモン!」
などと言い合いながらかなりの間シッポをピンとはり続けたまま引っ張り合いをしていると、
聞いた事もないような音がして片方のチビしぃのシッポが根元から千切れていた。
「シィィィィィィィィィーーーーーッ!イダイヨォーーーーーッ!」
などと言いながら床に尻をこすりつけて、わめいている。
ひっくり返して見るとシッポの根元から尻の上部の毛皮がはげ、肉が見えている。
急いで消毒と称して、塩素系漂白剤を怪我をした部分に塗りこんでやった。
「ギャァァァァーーーッ!」などと叫びながら、のたうち回って5分ほどすると口から泡を吹いて事切れた。
もう一方の方の2匹分のシッポをつけたチビしぃは、そんな事もお構いなしに
モナー先生の方にダッコされに駆け出していったのだが、返す刀で顔を蹴り上げられ、
その拍子に舌を噛んでしまい、口から血液を大量に溢れ出させ5分後に死亡した。
今日虐殺した片方のチビしぃの母親は、もう病院で殺されているので、
親子仲良くあの世で暮らしている事だろう。

夜、病院より連絡。双子のベビしぃの強制死産。
母しぃは「ベビ…シィノベビ…」などとブツブツ言いながら、屋上に上がり投身自殺。


○月14日(金)記入者 モナー

虐待した匹数…2 虐殺した匹数…0

もうたったの2匹になってしまったので、貴重な虐待資源である。
来週になればまた新しいチビしぃが母しぃに連れられて
ノコノコとダッコハウスにやってくるのは分かっているのだが。

今日の虐待は足をヒモで吊るして逆さ吊りにしておき、
泣き叫んだ者に対して、腹部を麺棒でどついてやるくらいに留めておいた。
夜、腹を見てやると腹部に青タンが出来ていた。

病院からは連絡なし。

400 :398 :2003/02/17(月) 19:20 [ y.CEvrAM ]
○月15日(土)記入者 レモナ

虐待した匹数…2 虐殺した匹数…1

明け方、玄関の方でガチャガチャという音が聞こえて来たので、なんだろうと思い、
慌てて見てみると、一匹のチビしぃが玄関の戸をこじあけて出て行こうとしていた。
「どうしたの?」とあくまでも優しく声をかけてみると、
「ママガ ベビチャンガウマレタカラ シィニカエロウッテイッテキタノ!ダカラ シィ ママトイッショニ オウチニカエルノ!」と、
ウソをついた。
「あらそうだったの。」と、騙されたフリをしてみると、
「ダカラ ハヤク ココヲアケテ! シィ ハヤク イカナキャ! シィノママ シィノコト マッテルノ!」
などと言って、戸を開けさせようとする。すっかり私が騙されてると思っているのだろう。
実は、一時間ほど前に病院から電話があり、昨日の深夜に2匹のチビしぃの親を特殊な薬を使い
お腹の中のベビしぃもろとも殺したと連絡があった。
多分、そのやり取りを聞いていたのだろうと思われるが、こちらは死という単語を使わずに、
「オカアサンしぃ」という単語と「ベビちゃん」という二言しか話していないため、
このチビしぃには「自分の母親が妹を生んだ」という風に脳内変換し、それを楯にして、
ダッコハウスから脱走しようと試みているのだろう。
私のエプロンを握り締めて、「ネ!ハヤク ハヤクアケテヨウ! ママ マッテルヨウ!」と、せがんでいるチビしぃに、
私は笑顔で「あなたのママは死んじゃったのよ。」と言ってあげた。
すると、「ウソ!ソンナノウソニ キマッテルデショ!ソンナコトイッテ シィノコト ママニ アワセナイツモリデショ! ハヤクアケナサイヨ!」と
生意気な口を叩いた。そろそろ耐えられなくなってきたので、
私のエプロンを握っている方の手をひねり上げ、この前千切った耳の跡を引っつかんで
「こんなオミミじゃママだって自分のチビちゃんだって気付かないでしょうね!」
と言ってやると、ハニャァァ、ハニャァァと泣きながら、「ワカルモン!シィ イチバンカワイイカラ ママ シィノコト キヅイテクレルモン!」と、
わめき出した。本当に口だけは達者な種族だとあきれる。
お前のどこが可愛いものかと小一時間問い詰めたい。
耳を引きずったままトイレに連れていき、そこで両腕を切断する。
ウソをついたバツだよと言って、嫌がるチビしぃの両腕をノコギリで切り取った。
チビしぃはシィィィィィィィーーーッという叫び声をあげながら、トイレのタイルの上を転げまわった。
その様子があまりにも愉快だったので、「これだともうかわいいしぃちゃんじゃないね!」と
言ってやると、「オナガイーーー!モウヤメテェーーーーッ!」と転げまわりながら大粒の涙をこぼした。
切断した両腕の先端からは、血液がドクドクと溢れていたので、もう死ぬだろうと思い、
「よかったねぇ!これでママの所にいけるね!」と言ってやった。
トイレを出ると、中から「タスケテェーーーーッ!シィィィィィィィィィィーーーーーッ!」という絶叫が聞こえて来た。

10分後、見に行ってみると、私の予想通りに死んでいた。
あと一匹、残っている。

401 :398 :2003/02/17(月) 19:21 [ y.CEvrAM ]
○月17日(日)記入者 モララー

虐待した匹数…1 虐殺した匹数…1 

昨日の夜、ついに一匹になったチビしぃを虐殺する事にした。
チビしぃはビクビクしながら職員の、もっぱら自分の方を見ている。
まずは、手を切断することにした。
か細い腕を掴むと「イヤァァ!ヤメテェ!オナガイ ダッコスルカラァ!」などとわめき出す。
「お前ら雑巾になんてダッコされたくもしたくもないんだYO!」と言ってやると、
それでもハニャーンハニャーンと気に障る声で泣きながら、「オナガイーーー!シィチャンダケハ ミノガシテェーーー!」と
都合の良い事を言ってのける。
お前だけ逃がすわけにはいかないと言って、肩の所からオノを入れる。
一発でスパンと切れずに、骨の部分にぶち当たるので、何度もオノを振り下ろした。
「ギャァァァァーーーッ!シィノ オテテェェェェェェーーーッ!」と金切り声で絶叫しながら、逃げようとする。
だが、逃げようとした際に、前のめりに勢い良く倒れこみ、
その瞬間に片腕の骨がボキンと音をたてて折れてしまった。
それでもその血だらけの腕を引きずりながら、ズルズルと這って前に行こうとする。
「オカアサァン!タスケテェ!」などと叫びながら。
「お前のおかあさんはもう死んじゃってるYO!」と後ろから叫ぶと、こっちを一瞬見たが、
「ソンナノ ウソダモン! ママニアッタラ アンタタチノコト イッテヤルンダカラネ!」などと出来もしない事をほざいた。
どうせ貴様のママは今頃病院の焼却炉の中で燃えカスになっているんだ。
言えるもんなら言ってみるがいい。
次はアンヨを切断してやる事にした。
アンヨの方は、思い切りよくズバンとオノが入り、
すぐに小さくてかわいらしいアンヨが吹き飛ばされた。
「シィィィィィィィィィィィィィィーーーーーッ!イダイィィィィィィィィィィィィーーーッ!」と、絶叫しながらバタバタと暴れた。
そろそろ飽きてきたので、首元にオノの刃先を持っていって、首に深く切り込みをいれた。

これで、今週入ってきた全てのチビしぃを始末した。
来週入ってくるのは、たしか10匹の予定だ。
どのようにして汚らしい種族しぃ族を虐殺するか、職員一同、病院スタッフと一緒に
日々考え、実行している。
病院では生まれてくるベビしぃと母しぃの虐殺を、そしてダッコハウスでは
将来この汚らしい種族であるしぃを繁殖させるであろうチビしぃを。

来週も楽しくなりそうである。


    終わる。

402 :398 :2003/02/17(月) 19:24 [ y.CEvrAM ]
この前書くと言った、託児所虐待ネタを書いてみました。
職員たちの育児日記形式で、一週間分の日記という風にして書いてみました。

403 :耳もぎ名無しさん :2003/02/17(月) 21:23 [ QRYaun5c ]
書く人によって文体が違うのがすごいと思いました。

404 :耳もぎ名無しさん :2003/02/18(火) 20:47 [ RjpYVAlI ]
虐殺…とは程遠いのですが、
「一匹の勘違いをしたしぃの末路」のお話しを。

ライブ会場では男達の歓声が響いていた。
ステージの上には、ピンクの花飾りを耳につけたしぃがマイクを持って立っている。
「ミンナ!キョウハ アリガトウ! シィ トッテモウレシィヨ!」
男達のうなるような歓声が、会場を包み込む。
「キョウハ ミナサンニ オシラセガアリマス!」
しぃはそこでフーっと息を吐いて、マイクを持ち直す。
「ナント! シィガ モナーコスメティックスノ ケショウスイノ シィエムニデルコトニナリマシタ!」
会場のいたる所から、おおーっという歓声と、おめでとう!の声がしぃの体を包み込む。
「アシタ シィエムノ サツエイニ ハイルンダケド…カノジョガイタラ シィチャンミタイナ オハダニナレルヨ!ッテ
ケショウスイ カノジョニプレゼント シテミテネ!」
前にいた男が、「僕の彼女はしぃちゃんだよ!」と大声で叫んだ。
しぃはとても嬉しそうな顔で微笑んだ。

しぃはプロダクションが売りだし中の新人アイドルだ。
写真集「DAKKO……」が爆発的に売れ、
続いて発売したデビューシングル「DAKKO☆シテ☆」も、
新人の中ではそこそこの売り上げだった。
毎週金曜日の深夜にやっている30分枠のラジオも好評で、
時々テレビのバラエティーに出て、新人らしい初々しい話し方も好評だった。
そんなしぃの事を取り上げる雑誌もいくつか出てきて、
しぃは今まさにスターへの階段を順調に昇っている最中だった。
そんなしぃにCMのオファーがあった事は、
スターへの階段を全速力で駆け上がろうとするしぃには願っても見ない絶好のチャンスだった。

しぃはマネージャーの車の後部座席に座ってだるそうに外の景色を眺めている。
「ナァーニガ ボクノカノジョハ シィチャンダヨー! ナノヨ…ッタク。ニキビズラノ キモガオ オタクノクセニ!」
さっきの客の悪口をさも当たり前のようにしぃは言ってのけた。
しぃには傲慢で、どうしようもない自惚れグセがあった。
マネージャーはしぃには聞こえないくらいの小さな声で舌打ちを漏らす。
(この女…こうしてつけ上がれるのも時間の問題モナ)
「カワイイシィチャンノ コイビトニフサワシイノハ ギコクンニ キマッテルジャナイ! ネ!モナー!」
しぃは運転席のモナーに同意を求める。
モナーはまっすぐに前を見詰めたまま、「そうに決まってるモナ。」と一言だけ言った。
しぃは「トウゼンヨ!」と言いながら生意気な笑顔をバックミラーにちらつかせている。
マネージャーは明日こそ、この糞しぃに自分が本当はどんな立場なのかを思い知らせる
絶好の日だと考えていた。

405 :404 :2003/02/18(火) 20:47 [ RjpYVAlI ]

 モララーCMカンパニー。
スタジオの中ではスタッフが忙しく働いている。
今日はしぃのCM撮りの日だ。
「しぃさん入りまーす!」
しぃがマネージャーに連れられて入ってくる。
「シィガ コンナジャクショウ メーカーノシィエムニ デテアゲルンダカラ イッショウカンシャ シテナサイ!」
しぃが頭を下げたモナーコスメティックスのスタッフに向かい暴言を吐いた。
マネージャーがスタッフに向かい申し訳なさそうに手を合わせる。
直前の打ち合わせの後、CM撮影が開始された。

「ハニャーン! モナーコスメテイックスノ ケショウスイ モウタメシタ?」
しぃは化粧水をパシャパシャと顔にかける。
「シィハ コノケショウスイノ オカゲデ ダッコシテクレルヒト イーーッパイ!」
ニコっとカメラに向かって微笑むしぃ。
「ミンナモ モナーコスメティックスノ ケショウスイデ! カ ワ イ ク!ハニャニャーン!」
しばしの沈黙のあと、「OK!」の声が響く。
「いやぁ、しぃちゃん。よかったYO!」
ディレクターのモララーがしぃの前に立った。が、しぃはそんなモララーを一瞥すると、
「トウゼンデショ。シィハイツモ カワイイノ!…シィハコレカラ テレビノオシゴトナノ。…ドイテチョウダイ。」
と、冷たく言い放ち、ツカツカとスタジオを後にした。
しぃはその時、ディレクターの顔とマネージャーの顔が
自分の後ろ姿を睨み付けていたのに全く気付いていなかった。

今日の全ての仕事が終了して、しぃは自分のマンションに到着した。
「お疲れ様!…これ、モナーコスメティックの人が(かわいいしぃちゃんにどうぞ)って。」
マネージャーはしぃに可愛くラッピングされた袋をしぃに手渡した。
「ナニ? シィハ アイドルナンダカラ ヤスモノハ ウケトラナイノヨ。」
つくづく生意気な事を言える口だとモナーは思った。
そして、そんな事を言っていられるのも今のうちだと。
「新しく出る化粧品のフルセットモナ。」
「チョウド キレテタモノガアッタシ…アリガタクモラッテオクワ。」
しぃはマネージャーからひったくるように袋を受け取る。
そうして、マネージャーに対して労いの言葉もないまま、さっさと自分の部屋に入っていく。
「…あの糞メスネコが!」
モナーは大きな声でそんな事を言い、それからある所へ電話をかけた。
「…もしもし…。はい…ええ、渡しました。…そうですねぇ。明日の朝が楽しみモナ。」

しぃはシャワーで1日の汗を流した後、
ソファーの上で、さっき貰った袋の中からシートパックを取り出した。
パックを顔の上に貼って、しばし横になる。
「ナーンダ。ジャクショウメーカーノ モノダッテ オモッテタケド ケッコウ イイカンジジャナイ。」
そんな事を言いながら、スケジュール帳を開く。
「アシタハ ラジオノオシゴトト エイガノ ブタイアイサツ…。アトハ アクシュカイ…」
そうして大きな溜め息をつく。
「イヤダナァー カッコイイ ギコクントハ ナンカイモ アクシュ シタイケド キモガオノ ヤツラトハ アクシュナンカシタクナイ!」
それでもそれが可愛いアイドルしぃちゃんの仕事だし…などと言いながら、
しぃはパックをはがして、眠りについた。
パックがよく効き始めるのは、これからだ。

406 :404 :2003/02/18(火) 20:48 [ RjpYVAlI ]

朝。
しぃはギコ君の夢を見れたせいでご機嫌な目覚めだった。
「キョウモ カワイク シィシィシィ♪」
歌を歌いながら洗面台に立ち、洗顔フォームを泡立てる。
ソフトクリームのような泡が完成し、しぃはその泡で顔をマッサージし始める。
「ダッコ ダッコ デ マターリ シィシ…イタイ!」
刺すような痛みが、しぃの顔中を包み込む。
「ナンナノォ!?」
顔を上げ、鏡を覗きこむ。しぃは、あまりの事にその場で絶叫した。
「シィィィィィィィィィィーーーーーーッ!イヤァァァァァァァァァァーーーーーーッ!」
信じられなかった。昨日まであんなに可愛かった自分の顔が、
ヤケドをしたかのように真っ赤に腫れ上がり、頬の所からは血が滲み出してきていた。
「ドウシヨウ! コレジャ オシゴトモ デキナイ!…オケショウデ ゴマカセル!?」
しぃは痛いのを我慢して顔の泡を洗い落とすと、ファンデーションを分厚く塗りたくろうとする。
「ギャァァァァァァァーーーーッ!イタイーーーーーーッ!」
しぃはファンデーションケースを放り投げる。
ガシャンという音と共にファンデーションが粉々になって床に落ちた。

インターホンの音がして、マネージャーが部屋に入ってくる。
「おはようモナ!」
しぃが出てくる気配はない。
洗面所の方から水が流れる音と、しぃのハニャーン、ハニャーンという泣き声が聞こえてくるだけだ。
成功だ。とマネージャーはほくそえむ。
「しぃちゃん?…どうしたモナ?」
マネージャーはゆっくりと洗面所の方へと歩いていく。
「…しぃちゃん?」
しぃは床の上に座り込んで泣いている。
こちらからは見えないが、顔の方からはポタポタと血がたれているのが何となく分かった。
気配に気付いたしぃが、ゆっくりと後ろを振り返る。
「…!しぃちゃん!?どうしたモナ!?」
するとしぃは、ボロボロと涙をこぼしながらマネージャーの方へ駆け寄る。
「タスケテ!オカオガ・・・シィノ シィノカワイイ オカオガァァァァ。」
マネージャーは顔にも出さなかったが、成功だと思った。
「と、とりあえず今から病院に行くモナ!今日のお仕事はお休みモナ!」
マネージャーはしぃを隠すように車に乗せると、病院へと車を走らせた。

病院へとついたしぃは、すぐに手術を施された。
そしてそのまま入院する事が決定し、当分の仕事はキャンセルされる事になった。
しぃが手術室に入っている時マネージャーは病院を出て、車の中にいた。
胸ポケットに入っている携帯電話が鳴り出す。
「もしもし。…いやぁ、びっくりしたモナ。あそこまで酷い顔になるなんて。
ええ、今さっき病院に。…もうアイツはダメになるモナ。……これでもうアイツは仕事ナシだモナ。」
マネージャーは電話を切って、楽しそうに笑った。
3時間してから病院の方に戻ると、しぃの手術は既に終わっていて、
包帯を顔にグルグル巻かれた姿で個室のベットの上に寝かされていた。
マネージャーはその姿を見て、笑いを堪えるのに必死だった。

アイドルしぃが入院したと言うのは、あっという間に世間に知れ渡った。
マスコミ各社には急病という事にしてある。
マネージャーは、ファンレターの沢山入ったダンボールを持って、しぃの病室を訪れた。
しぃはラジオを聞きながら、ベットの上で黙ってその音に聞き入っている。
「しぃちゃん、全国からたくさんの手紙が来たモナ。包帯が取れたら一緒に読むモナ。」
しぃはこくりと頷く。
「カワイイ シィチャンハ イツ ゲイノウカイニ フッキデキル?」
「え…。そうモナねぇ。包帯が取れたらすぐ。みんなしぃちゃんを待ってるモナ。」
「トウゼンヨ! ゲイノウカイニハ シィヨリモ カワイイ アイドルガ イナインダモノ! ミンナ ジブンガ カワイイトオモッテル アフォバッカリ!
ハヤク オシゴトヲ サイカイシテ コノヨデ イチバン カワイイアイドル ハ コノ シィチャン ダッテコトヲ オシエテアゲナイト!」
しぃは、まだ自分が可愛いアイドルのままでいられると思っているのだ。
そんな事はもう有り得ないのに。

407 :404 :2003/02/18(火) 20:51 [ RjpYVAlI ]
一週間後、ついにしぃの包帯が外される時が来た。
包帯が外されると同時に、しぃは看護婦の持っていた鏡をひったくった。
「ハヤクカワイイ シィチャンノ オカオヲミセテ!」
目を輝かせて鏡を見る。以前のような、可愛いしぃちゃんの顔にもどっているハズだ。
しかし、可愛いしぃちゃんの顔はもうどこにもなかった。
「シィィィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーッ!?」
その叫び声に、病室の外で待っていたマネージャーが驚いてかけ込んでくる。
「どうしたモナ!?しぃちゃん!?」
しぃはベットの上に顔を押し付けて、シィィ、シィィと情けない声で泣いていた。
「オナガイ! ミナイデェ!」
「そんな事言わないで…何があったモナ?」
マネージャーはしぃの肩に手を置いた。
「サワラナイデェ!ホットイテヨウ!」
マネージャーの手を払いのけようと顔を上げた瞬間、しぃはマネージャーの方に顔を向けた。
そこには、頬の肉をえぐりとられ、醜く縫い口の広がった何とも言えない気持ちの悪い顔があった。
「オカオガ…シィチャンノ カワイイオカオガァーーーーッ!」
「うわぁ!キモッ!」
マネージャーは思わず本音を言ってしまった。
しぃは顔を覆って、ヒドイ!と言いながら、泣き出した。

一人になった病室で、しぃは机につっぷして泣いていた。
か細い腕が、何かにぶつかった。
「ハニャ…?」
毎日マネージャーが置いて行ってくれた、ファンレターのぎっしり詰まったダンボール箱だった。
「…コンナニ・・・。」
その束の中から、何枚かの封筒を取り出して封を開ける。
「…ハニャッ!?」
しぃの目に飛び込んできたのは、自分の事を励ます言葉ではなく、
「ダッコバカ!バチがあたったんだよ!」という一言だった。
「コンナテガミヲ シィチャンニダスナンテ!」
そう言いながら、次々と手紙の封を破いていく。
「コレモ…コレモ…ハニャァァァ!コレモ…!」
しぃの目の前に広がっていたのは、「死ね」「思い上がるな。」などの文字だった。
一つとして、激励の手紙は無かった。
怒りに震えていると、病室の戸がノックされ、マネージャーが入ってきた。
「しぃちゃん。ファンからの手紙、読んだモナか?」
「モナー!シィチャンニ シットスル アフォガイルノ!」
しぃは、マネージャーの方に自分を侮辱した手紙の束を持って駆け寄った。
「シットねぇ…本心モナよ。」
「ハニャッ!?」
マネージャーは呆然と立ち尽くすしぃをじぃっと見つめた。
「しぃちゃんは自分が世界で一番可愛いアイドルだと自分だけでそう思ってるだけモナ。
本当はバカでアフォでどうしようもない低脳だって事に気付いてなかったんだモナ。」
「シィィィィィッ!ヒドイ!ソンナコトヲ イウナンテ シャチョウニ イイツケルワヨ!」
「言いつける…ねぇ。まだ自分が可愛いアイドルだって勘違いしてるらしいモナ。
あー、そうか。まだしぃちゃんには事務所クビになった事言ってなかったモナね。」
「シィィィィィッ!?」
マネージャーは今までの借りを返すが如く、更に続ける。
「こんなバケモノみたいな顔のアイドルが何処にいるモナ?いまのしぃちゃんの顔なら
素顔でホラー映画の怪物に抜擢されるモナ。」
ククッと笑いながら、しぃの前に落ちていた手鏡を突き出した。
鏡の中には呆然とするバケモノの顔があった。
「それに…これを見るモナ。」
マネージャーは、病室のテレビをつける。
丁度CMの時間のようで、各社のCMが建て続けに流れている。
モナーコスメティックスとロゴが出て、一本のCMが始まった。
しぃが出演したCMのはずだった。
だが、しぃが見たことのない女の子が、楽しそうに笑いながらコマーシャルをしている。
「コレ シィチャンノ シィエムナノニ!…ダレナノォ!」
「今売り出し中の新人アイドル、レモナちゃんモナ。今や人気1モナ。」
しぃは活き活きとしたレモナの様子を、許せないという顔で見ている。
「こっちも聞くモナ。」
ラジオのスイッチをつける。
ちょうど、しぃの担当している番組の時間だった。
ラジオから声が聞こえて来る。しぃの声が聞こえてくるはずだった。
しかし、聞こえて来たのは自分の声ではなく、さっきのCMに出てきたレモナという子の声だった。
「もう、しぃちゃんのラジオは打切りになったモナ。先々週から始まったレモナちゃんのラジオ、
物凄く好評モナ。」
「ソンナ…。ソンナ…。」

408 :404 :2003/02/18(火) 20:51 [ RjpYVAlI ]
病院の裏手の木でクビを吊っているアイドル・しぃが発見されたのは
それから8時間後の事だった。
「モウ コンナ オカオジャ イキテイケナイネ モウ シィナンテ イナイホウガ イインダヨネ」 という遺書と一緒に。

数日後、しぃの元マネージャー。モナーと、モララーCMカンパニーの代表モララーは
ゆったりとしたソファーに腰掛けて、楽しそうに酒を酌み交わしている。
「それにしてもしぃは最後の最後まで自分のことを可愛いアイドルだと思ってたモナ!
やっと死ぬ間際になって分かったらしいモナ。」
「それにしても…あの薬は凄い効き目だったな!」
あの日…、モナーがしぃに渡した紙袋の中の化粧品には、
全て強烈な効き目の毒素を配合してあったのだ。
その毒素は、しぃの顔の皮膚を崩壊させた。
これは全て、この二人の仕組んだ自惚れ屋のしぃに対する罠だったのだ。
「大体、芸能界なんていつでも取り替えが効くモナ。それなのにあんなに自惚れて…。
そんな事にも気付かなかったアイツはただのアフォだモナ。
あんな顔になってもまだ自分には芸能界に自分の居場所があるなんて思いこんで…。」
「笑っちゃうよなぁ!」

二人の夜はふけていく。

                          終わり。

409 :404 :2003/02/18(火) 21:14 [ RjpYVAlI ]
アァン。やっぱり胸のすくような虐殺シーンを入れるべきだった。
今回のは虐殺ではなく、毒殺でした。
イマイチ物足りない。
やっぱり耳もぎの一つもなければなぁと思いました。

410 :404 :2003/02/18(火) 21:47 [ RjpYVAlI ]
すみません。訂正があります。モナーのセリフ

「それにしてもしぃは最後の最後まで自分のことを可愛いアイドルだと思ってたモナ!
やっと死ぬ間際になって分かったらしいモナ。」は,

「それにしてもしぃは最後の最後まで自分のことを可愛いアイドルだと思ってたモナ!
やっと死ぬ間際になって自分はもう可愛くも無くて無能のただのアフォだって分かったらしいモナ。」

の誤りでした。

411 :耳もぎ名無しさん :2003/02/18(火) 21:47 [ M/EiBq8M ]
>>409
まぁ・・・アイドルだと思ってる奴らには
普通の虐殺よりもああいう
自分のプライドを心底傷つけられた方が
凹むでしょ、よしとしませう

412 :補語 :2003/02/18(火) 21:58 [ 8GOrQjjs ]
今回は小ネタです。
この話は、206の100年後の話です。

細い道に、モナーとしぃが対峙している。道をしぃがふさいでいる形だ。
しぃは例のダッコポーズをしている。
モナー「しぃちゃん、そこをどいてほしいモナ。」
しぃ「ドイテホシカッタラ ダッコスルカ オカネヲ ハライナサイ!」
モナー「モナは急いでるモナ。付き合ってる暇はないモナ。」
しぃ「ジャァ ダッコシナサイヨ!」
モナー「・・・・・・。」モナーは無言でしぃをかかえあげた。
しぃ「ハニャ!ダッコ!?」しぃの考えは甘かった。モナーは、しぃを地面に投げ捨てると何もいわずに去っていった。
しぃ「シィィィィ!ドウシテ シィヲ イジメルノー!?シィハ ナニモワルイコト シテナイノニー!!」

しぃは、その後もダッコをねだり続けたが・・・
ギコ「通行の邪魔をするな、逝ってよしだ!」ギコはしぃを蹴り飛ばした。
チビギコ「怖いデチー、ダッコ魔デチー!」チビギコは逃げていった。
モララー「氏にたくなかったら道を空けな。」しぃの首にナイフを当てていった。
しぃ「シ シィィ・・・。」しぃは恐怖のあまり漏らしていた。
成果は散々だった。弱い者は逃げていき強い者は、しぃを排除して通っていった。
しぃ「シィィィ!!ナンデ ミンナ シィノコトヲ イジメルノー!!」
しぃの体は傷だらけだった。虐殺モララーに出会わなかったのは、運がよかった。
しぃ「シィハ ダッコシテホシイ ダケナノニー!!」他の人はそのダッコをしたくない。
そのとき、マターリの神様が100年ぶりに復活した。
神「願いを3つまで叶えてやろう・・・」
しぃ「ジャア、ギコクント ダッコシタイノ」
神「やれやれ・・・100年前と何も進歩していないな。まぁいい願いを叶えてやろう・・・」
すると一匹のギコがやってきてしぃをダッコした。
しぃ「ハニャーン マターリ」
神「お前ら、こんなことで満足するのか?自力でダッコしたいと思わないのか?」
しぃ「ソウダケド、ミンナシィヲ イジメルンダヨー シィハ ナニモワルイコト シテイナイノニー!」
神「なら、話は簡単だ。お前に危害を加える可能性があるAAが近づかないようにすればいい。」
しぃ「ハニャ!?ソンナコト デキルノ!?ヤッテ!ヤッテ!」
神「じゃあやるぞ・・・砕多魔砕多魔 砕多魔砕多魔砕多魔 砕多魔ーー!!」神はわけ分からん呪文を唱えた。 

次の日から効果は現れた。しぃに危害を加える者はいない、虐殺モララーですらしぃを無視する。
もっとも、正確には、誰もしぃに近づいてこなかった。
しぃ「シィィィィ!ナンデ ミンナ シィヲムシスルノー!サビシクテ シンジャウヨー!!」しかし、誰もかまってくれなかった。
とうとう、しぃはマターリの神に泣きついた。
しぃ「ナンデ ミンナ シィヲムシスルノー!」
神「話は簡単だ。お前の言葉を聞いていると誰でもむかついてきてくるからだ。」
しぃ「ナニヨ!コノ ヤクタタズ!」
神「そんなだから、みんなに嫌われるんだ、分からんか。ちなみにさっきので願いの権利は使い切ったぞ。」
しぃ「シィィィ!シィヲ ダマシタノネー!コノママジャ シィハ サビシクテ シンジャウヨー!ナントカシナサイヨ!!」
神「さびしくて死んじゃう、か・・・ならば、眠る前にアフターサービスをするか・・・。」
そう言うと、両手を天に向けて突き出した。すると、太陽が現れた。
神「砕多魔派!!」太陽から放たれた光の奔流がしぃを飲み込む。
しぃ「シィィィィィ!!」しぃは、灰になって散っていった。
神「さびしくて死んじゃうんだろ?ならば、こっちのほうがいいよな?」
これがしぃにとってのマターリだったかもしれない。



413 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/18(火) 22:12 [ QLm6zii. ]
1/4
最近のしぃは、口調も雰囲気もうざったいくらい元気だから、ギコはそのしぃに会った時、違和感を感じたくらいだった。
そのしぃは、少しも笑わなかった。しぃと言うより、両耳があるでぃと言った感じだ。
こいつが欲しい。自分だけの物にしたい。ギコの思いは急激に燃え上がった。
だが、何をやってもしぃはギコに振り向かなかった。
このギコ、人相が悪く顔に大きな傷があった。そのためかも知れない。
ギコは苛立った。しぃを手に入れたいと思う気持ちはつのるばかり。
そこで、ギコは強行手段にでることにした。

ギコはしぃを自分の家に連れさらった。自分の一方的な思いのために。
しぃは、ギコの家に監禁された。
「ありがたく思えよ」
ギコはしぃに支配的な目線を向けた。
「被虐生物のお前らしぃを保護してやってんだからなゴルァ」
しぃの表情は、部屋の暗い照明でよく分からなかった。
まぁ、そんなことはどうでもイイ。
ギコにとって大事なのは、この物珍しいしぃが自分の手に入っているということだ。
愛でるなり、いたぶるなり、殺すなりギコの勝手。
今のしぃはあ被虐生物として、しばしば殺人の餌食となる。
その数多くの餌食がたった一匹増えるだけだ。

はっきり言って、このしぃはちっともギコを好いてなかった。
最近のしぃなら、ギコの姿を見るとダッコやコウビをせがむ者が多いのに。
ギコは、鎖で繋がれ動けないしぃを足で軽く蹴った。
「ホラ、ダッコ虫。ダッコって言えよ。それともコウビの方イイのかゴルァ」
しぃは力無く項垂れていた顔を上げた。
「悪魔……!」
今度はギコは、かなり強くしぃの腹を蹴り上げた。
「ウグッ……! カハ、ゲホゲホ」
むせるしぃの頭をギコはグワシと掴んだ。
「おいゴルァ。あんまり調子こんじゃねえよ、雌豚がよぉ」
ギコはしぃの端正な顔に、唾をペッと吐いた。
ギコの唾が、しぃの顔をつつーっと流れた
「散々お前をいたぶったあとに、惨たらしく殺してやるぞゴルァ。まぁ、俺の愛情表現だ」

414 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/18(火) 22:12 [ QLm6zii. ]
2/4
ギコの長い舌が、しぃの顔を虫が這いずるように舐め回した。
しぃは、気丈な顔つきでギコを罵る。
「コノ変態……!! 世間デハ シィ族ハ 悪ク言ワレテルガ、アンタヨリ マシダ!!」
少しでも自分を勇ましく見せようと、しぃは力強い口調でギコを罵倒した。
ギコはうっすらと笑うと、しぃの顎を乱暴に掴んだ。
「そのノド、俺は切り裂くこともできるんだぜ? それとも……」
ギコは、ギコハハハと高らかに笑った。唾が辺りに飛んだ。
「俺に虐めて欲しくて、挑発してるとか?」
そう言い終わらぬ内に、ギコはしぃの腹に重たい突きを放った。
ギコの拳が、しぃの柔らかな腹をえぐるようにパンチを浴びせたのだ。
「アウアッ、ガフ……!! ア、ア……」
「言えよゴルァ。『シィィィ イタイヨウ』ってな」
しぃは痛む腹を手でさすろうにも、手は鎖で繋がれていた。
苦痛が、津波のようにしぃの体を襲ったが、しぃは決してシィィィとは鳴かなかった。
ギコは下卑た笑いを口元に浮かべながら、何度も何度もしぃを蹴り飛ばした。
しぃの体は、ギコの蹴りに合わせて跳ね上がった。
「しぶとい。根性あるな、それに表情も乏しい。しぃの珍種か?」
しぃは、ギコをバカにした口調で言った。
「シィ族ヲ バカニシタ 割ニハ アンタモ 昔ハ 被虐生物ノ チビギコ族ダッタノニネ」
ギコは頭が熱くなるのを感じた。激しい怒りをしぃに向けた。
しぃの頭を掴み、堅い壁に額を打ち付けた。
額が割れ、壁にはスプレーで吹き付けたような血痕が付いた。
「何で、そのことを? 俺が子供の頃ちびギコだって、どうして分かった?」
額から滴り落ちる血に顔をしかめながらも、しぃはあくまで気丈に答えた。
「忘レタ? 私ハ、アノ時ノ チビシィダヨ。アンタニ 崖カラ 突キ落トサレタ……」

415 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/18(火) 22:13 [ QLm6zii. ]
3/4
このギコがまだちびギコだった頃、一匹のちびしぃを襲った。
ギコは散々ちびしぃで楽しんだ後、用済みになったちびしぃを崖から突き落とそうとした。
「嫌、助ケテ!!」
「とっとと落ちるデチよ。お前はチビタンにとって、用済みデチ。もう処女じゃありマチぇんからね。
 チビタンは処女が好きデチ。次はベビしぃでも襲うとしマチかね」
「悪魔……!」
ちびしぃは最後の抵抗に、ちびギコの顔を爪で引っ掻いた。
その傷はとても深く、おそらく成猫になっても残るだろう。
「何するデチか!! しぃ族みたいな被虐生物が調子に乗るんじゃありマチぇん!!」
怒ったちびギコはちびしぃを崖から突き落とした。
「さぁて、ベビしぃのところに行くデチ。チビタン、張り切りマチよぉ」
一方、ちびしぃは崖の下に生えていた木々に衝撃をやわらげてもらい、何とか一命を取り留めた。
少しばかり、怪我はしているが。
その後、親切なモナーに拾われ、怪我をゆっくりと治していった。

「デモ、体ノ傷ハ 治ッテモ 心ノ傷ハ治ラナカッタ。
 今デモ 私ハ 笑エナイ。アンタノ 顔ノ傷、私ガ ツケタ 顔ノ 傷」
鎖で繋がれた無力なしぃに、ギコは恐怖を感じた。しぃの目には、ハッキリと殺意の色が浮かんでいた。
「お前、雌豚の分際でイイ気になるんじゃんえぇぞゴルァ」
恐怖を悟られまいと、ギコは精一杯ドスのきいた声で言った。
「ゴルァ? マルデ、ホンモノノ ギコミタイナ シャベリ方ヲ スル。
 体ハ ギコデモ 脳味噌ハ チビノ 頃ト 変ワラナイノニネ」
ギコ、いやギコの姿をしたちびギコは、タラリと脂汗を流した。
しぃを睨み付けて言う。
「く、鎖に繋がれたお前に、何ができるってんだよゴルァ!?」
しぃは、不敵な瞳でギコを睨み返した。
「ソノ ノド、私ハ 切リ裂クコトモ デキルンダケド?」
しぃの手首が、派手な音を立てた。間接をはずし、鎖の束縛から逃れる。

416 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/18(火) 22:13 [ QLm6zii. ]
4/4
しぃは、慌てふためくギコの顔を目掛けて拳を繰り出した。
ギコの鼻は、鈍い音を立て、鼻血が止めどなく噴き出した。
「ヒギャァァ!!」
ちびギコに戻ったかのように、無様な叫び声をあげて、ギコは床を転げ回った。
「見タ目ハ ギコデモ、中身ハ チビギコダネ。
 普通ノ 男ナラ 私程度ノ パンチ 喰ラウワケナイヨ」
冷淡なしぃの声、これがハニャニャニャーン等とわめく種族の声とは思えない。
「アンタハ 私ノ他ニ 何匹ノ シィ族ヲ 襲イ、殺シテキタ?」
床で腰をぬかし、鼻を押さえながら後ずさりするギコ。
「違う。俺は、違うんだっ。そ、その……これは誰かの陰謀だ!! 俺は悪くない!!」
しぃは、からかうように言った。
「違イマチ。チビタンハ、違ウンデチッ。ソ、ソノ……コレハ誰カノ陰謀デチ!! チビタンハ 悪クアリマチェン!!」
ふざけているしぃとは対照的に、
ギコの顔つきが、まるでちびギコのような情けない物となった。
「サヨウナラ。ギコノ 皮ヲ 被ッタ、チビギコサン」

血が鮮やかに飛び散り、抽象画のような模様が部屋には描かれた。
しぃも額に傷を受けているが、ギコの比ではなかった。
芋虫のように四肢をもぎ取られ、目は潰され、歯はへし折られ、肉を削ぎ落とされたギコの死体。
ギコになりきれなかったちびギコの愚かな末路だった。
血臭漂う中、独りたたずんでいるしぃの姿。
「殺ッタ……。今度 生マレ変ワル時ハ 
 アンナ マガイ物ノ ギコジャナクテ、チャントシタ ギコニ 会ッテミタイ……」
しぃは、歯に力をこめた。
舌は噛み切られ、しぃの口からは大量の血が出た。
やがて、噛み切られた舌で、しぃは窒息死するだろう。

 完

417 :耳もぎ名無しさん :2003/02/18(火) 23:00 [ RjpYVAlI ]
「お掃除の仕方。」


モララー小学校1年2組。次の科目は学活だ。
今は休み時間。チビモララー達は元気よく教室中を駆けまわっていた。
今日の学活は、「掃除のやり方」だ。
チャイムの音がして、先生がダンボールをいくつか持って入ってくる。
「はーい!みんな静かに!」
チビモララー達はきちんとイスに座って、先生の方に向き直る。
「今日みんなに覚えてもらうのは、お掃除の時に使うぞうきんの絞り方です!
今は、六年生のお兄さん、お姉さん達が、毎日この教室を掃除してくれていますが、
来週からは自分たちでこの教室を掃除してもらいます。」
先生が持ってきたダンボールを開けると、中からはベビしぃが出てくる。
「今から皆さんにベビしぃを配ります!」
先生は、前の席に座っている生徒の机の上にベビしぃを数体置いて、後ろの人に配らせる。
クラス全員にベビしぃが行き渡った。
ベビしぃはチィチィ言いながら、机の上で気持ちよさそうだ。
「それじゃぁ今から先生が見本を見せるので、よく見ててくださいね!」
先生はそう言うと、ダンボールに残っていたベビしぃを一匹掴みあげた。
「まずは、雑巾をぬらします!」
水のたっぷり入ったバケツにベビしぃの体を浸した。
「チィッ!?」
ベビしぃの体からポタポタと水滴がたれる。
「このままだと、使えないので、ちゃんと絞ります!」
そう言って、濡れたベビしぃの体を絞り上げだ。
「ヂィィィィィィィィィィィッ!?」
ベビしぃの体はバキバキっと言う音と共に、雑巾のようにねじられた。
小さなお口をだらしなく開けて、ヨダレと一緒に
ボタボタっと水滴がバケツの中に落ちていく。
「それじゃぁみんなも前に来てやってみましょう!」
手にベビしぃを持った生徒達が、バケツの所に群がった。
「そう!そう!みんな上手ねぇ!」
先生は生徒達を誉める。
「それじゃぁ次は、ほうきとちりとりの使い方を覚えましょうね。」

授業の後、教室のゴミ箱には雑巾のように絞られたベビしぃの死体が山のように詰め込まれている。

おしまい。

418 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/19(水) 22:27 [ HUFBdZok ]
一匹のしぃがいた。小さなベビしぃの親だ。
しぃは、ナッコと言って擦り寄ってくるベビしぃを見て思った。
このままではいけない、と。
このご時世、ダッコやらナッコやらねだるしぃは、アフォしぃと言われ、間違いなく虐殺の対象となる。
母しぃは我が子に徹底的に教育をほどこした。
ナッコ、ダッコと言ってはいけません。
ハニャーンもダメです。
カタカナではなく、漢字交じりの全角を使いなさい。
一人称は、しぃやしぃちゃんではなく、私と言いなさい。
必要以上にしゃべらないこと。
性格は、明るく、礼儀正しさを大切にしなければならない。
母しぃほ教育は、とてもスパルタで、ベビしぃは母に一度もダッコされなかった。

やがて、ベビしぃはしぃとなった。
母しぃは我が子を誇りに思っていた。
そんなある日。しぃは母親の寝込みを襲った。
母親の首を、ビニールのロープで絞めようとする。
「ナンデ コンナコトヲ!?」
抵抗しながら母しぃは尋ねた。
「簡単な話ですよ、母さん。あなたは私になんの愛情を持ってなかったようですね。
 私はあなたに一度も抱かれたことがなかった。
 あたえられたのは愛情ではなく、厳しい教育だけでした」
「ソンナ コトナイ!! ワタシハ アナタヲ……!!」
私はあなたを、愛していたから……言いたかった言葉は、首に巻き付けられたロープでかき消された。
「それにですね。あなたは、私の受けた教育によると、アフォしぃと言われる基準に達しています。
 アフォしぃは、しぃ族のイメージを著しく低下させる恐れがあるので、母さん、あなた死んで下さい」
しぃは母親の首に巻いたロープをキツク、キツク締め上げていった。
薄れていく意識の中、母しぃは何を思っていたのだろうか。
今となっては、もう誰にも分からない。

子らよ 産まれる時を選べずに 命受けし者よ
子らよ 親を選び取れずに 命受けし者よ
親ならばと 全てを託そうとも 親として全ては託せず

 完 
  
最後の三行は、平成子連れ狼の主題歌の歌詞です。うろ覚えだから間違ってると思われ。
次回、某ゲームのパロディネタ書きます。

419 :耳もぎ名無しさん :2003/02/19(水) 22:32 [ DqjzAmHc ]
>>418
何事も極端はよくないよなぁ
モナーやモララーだって赤ん坊の時くらいは
抱かれるし
ちょっと奥深い親子関係ネタ・・・
新感覚でおもしろかったです

420 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/20(木) 00:24 [ LuJUMkW2 ]
1/4
ここの村はずれには、薄暗い屋敷がある。
村の人々は、この屋敷を神羅屋敷と呼び、近寄らなかった。
さて、そんな不気味な屋敷に近づく者が一人。
「キョウモ ゲンキニ シィシィシィ。ミンナ ナカヨク ハニャニャニャーン」
元気に歌を歌いながらスキップしているしぃだ。屋敷にズカズカと入り込む。
重たいドアをギィィと音をたてながら開ける。
「コンニチハ。カワイイ シィチャンガ ヤッテキタヨ。
 マッドサイエンティストノ ビブジョウハカセ、イルゥ?」
やがて、屋敷の奥からノッソリと、頭の禿げたびぶ郎がやってきた。
ちびギコ族のくせに、かなり老けている。
「びぶ条ですが、何か?」
「アノネ、アノネ。イジワルナ、ギャクサツチュウガ シィヲ イジメルノ。
 ダカラ フジミノ カラダニ シテホシイノ」
びぶ条博士は、瓶底眼鏡を白衣のスソで拭きながら答えた。
「お代は高くつくが、それでもイイかね?」
「ハイ! オカネガ ナイノデ ダッコデ シハライマス」
「……ノミを移さないでもらいたい。もうイイ、お代は結構だ」
しぃは、自分の頬を指でプニッと押しながら言った。
「ハニャ! シィノ カワイサニ メンジテ オダイハ ナシッテコトダネ。
 ア、デモ シィハ オッサンニハ キョウミナイヨ。シィハ ギコクンガ スキナノ」

びぶ条博士の手術で、しぃは不死身の体となった。
びぶ条博士は、ジェノ場細胞がどうとか難しい話をしぃに聞かせたが、しぃにはマッタク理解できなかった。
しぃは、こうして不死身の体を手に入れたが、体調が整うまで、屋敷の地下室に閉じこめられた。
「ナニスルノヨォ!! シィガ カワイイカラ ジブンヒトリノ モノニ シヨウト シテルノネ!?
 ココカラ ダシナサイヨ。ヘンタイハゲオヤジ!!」
「うるさいぞ小娘が。手術をしたばかりだから、体調を整えなくてはならないと、何度言ったらわかるんだ」
びぶ条博士は立ち去ろうとした。
「マ、マッテ。ヒトリニ シナイデ。シィハ サビシイト シンジャウノ!!」
びぶ条博士は、クワックワックワと笑うと、しぃに言った。
「なら、そこの棺桶の中の香具師らに、ダッコでもねだればイイだろう」
地下室には、無数の棺桶が無造作に置かれていた。
びぶ条博士は、地下室のドアを閉め、外側から鍵をかけた。

421 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/20(木) 00:24 [ LuJUMkW2 ]
2/4
取り残されたしぃは、恐る恐る蓋の開いている棺桶をのぞき込む。
中には、白骨化した死体があった。
「ハニャ? コレ イヌノ エサダネ」
しぃは、死者の骨を手に取った。
「シィハ コンナノ タベラレナイヨ」
そう言うと、飼い犬に取ってこさせるように、骨を投げた。
骨はカツーンと澄んだ音をたてて、別の棺桶に当たった。
と、その棺桶から声が聞こえてきた。
「私ノ 眠リヲ サマスノハ……」
「ハ、ハニャ?」
「誰ダッ!?」
誰だと叫ぶ声と共に、棺桶の蓋が勢い良く吹っ飛び、
「シィィィ!! イッターイ!!」
しぃの顔面を直撃した。
不死身になったはずなのに、しぃは泣き叫んだ。
棺桶から現れたのは、赤い布を頭にまき、赤いマントをつけたでぃだった。
でぃは、しぃが泣いているのを見ると、しぃのそばに駆け寄った。
「アウ……スマソ。蓋、当タタノカ?」
しぃは、そのでぃに言った。
「キガルニ ハナシカケルンジャナイワヨ!!
 ナニヨ アナタ! ヘーンナ カッコ。オマケニ カビクサイシ」
「私ノ 名前ハ でぃンセント……ダタ気ガ スル」
しぃはでぃンセントを無視して、ドアの方にダッシュした。
「ハニャーン。ココカラ ダシテヨォ!! ヘンナ キモイ ディガ イルノ!!」
「ア……ココカラ 出タイノナラ、私 出セル」
そう言うと、でぃンセントはドアのサムターンを回して鍵開けをした。
ドアはいとも簡単に開いた。しぃはポカーンと突っ立っていた。
「……出ナイノカ? ソレトモ サムターン回シ ヨリ、ピッキングノ 方ガ ヨカタノカ?」
「アナタ イガイト ベンリネ」
でぃンセントは、自分の左手のガントレットを見つめた。
「ウ……ァ。私ノ 左手ハ 十得ナイフニ ナテル。コルク抜キモ 爪切リモ ツイテイル」
「フーン。ツイテキナサイヨ。ドウグノ カワリニ チョウドイイワ」
そうして、二人はびぶ条博士のスキをつき、屋敷から抜け出した。

422 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/20(木) 00:25 [ LuJUMkW2 ]
3/4
道すがら、しぃはでぃンセントに自慢した。
「アノネ、シィハ フジミ ナノヨ。スゴイデショ。モララーモ コワクナイシ、クックルニモ カテルンダヨ!」
「マサカ……ジェノ場細胞……? アウアウァ……私ノ 罪 マタ増エタ」
しぃは、口をへの字に曲げた。
「ジェノバ? ツミ? バッカジャナイノ、シィノ コト スゴイッテ イッテヨ!!」
しぃがヒステリーを起こし、でぃンセントの頭の布を引ったくった時、道の向こうからモララーがやって来た。
でぃンセントは普通にモララーとすれ違った。
が、しぃはモララーに淡を吐きつけた。
「ヘヘン。フジミノ シィダヨ。カカッテキナサイ」
怒ったモララーが、しぃの腕を掴み、顔を平手でぶった。
「シィィィッ!? イタイ イタイ!! フジミニ ナッテナイヨォ!!
 ゴカイナノ モララーサン。アノ ディガ シィヲ オドシテ タンヲ カケサセタノ!!」
モララーは掴んでいたしぃの腕を放すと、でぃンセントの襟首を鷲掴みにした。
「ほんとは、でぃって嫌いじゃないけど……。淡をかけさせたなら、話は別だからな」
モララーは、でぃンセントの体を地面に叩き付けた。
無防備な、でぃンセントの腹に足を乗せ、少しずつ体重をかけていく。
「キィィィィッ!!」
「まぁ、このへんで勘弁してやるからな」
モララーは、でぃンセントに唾を吐きかけ去っていった。
しぃは、なかなか起きあがらないでぃンセントを足で思いっきり蹴飛ばした。
でぃンセントの体が震え、起きあがると激しく嘔吐した。
おそらく、腹に体重を乗せられたためだろう。
でぃンセントは屈んで、水っぽいオレンジ色の吐瀉物を地面にぶちまけた。
しぃは鼻をつまみ眉間にシワをよせて、でぃンセントを見ていた。
額からは汗が滴り、頬は苦しみで赤くなっていた。
「キィィ……。ゲホッ!グァウ……ガハッ」
「キッタナーイ。クサイシ。モウ サイテイ、ナニ ゲロッテンノヨ、ダサイワネ。
 ホォウラ、シィヲ ミテヨ。アナタト チガッテ カッコイイシ カワイインダカラ。ウンドウ ダッテ デキルンダヨ」
しぃは、嘔吐しているでぃンセントを尻目に、バック転をしようとした。
もちろん、しぃはさほど運動神経は良くなかった。
頭を地面から出っ張った石にぶつけ、しぃはそのまま二度と起きあがらなかった。
吐き気のおさまったでぃンセントが声をかけても、しぃは反応しなかった。

不死身になっても、強くなるわけではないし、痛みも感じる。
肉体が滅んでも、意識のみが永遠に彷徨い続ける。
それが、びぶ条博士がしぃに言った不死身のことだった。
しぃは、もう動くこともしゃべることもできなかったが、意識だけはハッキリとしていた。
でぃンセントは、倒れたしぃのかたわらにちょこんと座り込んだ。
いつか、自分が倒れた時には意識を持ったまましぃと同じ運命をたどるのだろう。
それをシッカリと見定めるために、でぃンセントはしぃを見ていた。

423 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/20(木) 00:25 [ LuJUMkW2 ]
4/4
まず、しぃの体からダニ達が這い出してきた。
しぃの体からは、わずかにガスの臭いが漂ってくる。
(ナンナノ? シィハ フジミナンダヨ!?)

蝿が、しぃの目元や口元に集り始めた。
払いのけようにも、しぃの手は動かなかった。が、蝿に肉を喰われ、卵を産み付けられる痛みだけは伝わってくる。
でぃンセントは、しぃから少し離れた。しぃを食べに、スズメバチが飛んできたからだ。
スズメバチの強靱な顎が、しぃの肉を噛みちぎる。
(イタイヨォ。シィハ ムシ キライダヨォ)

2週間もすれば、しぃの体は膨らんできた。
そして、ウジ虫がしぃの毛皮を食い破ってしぃの体を覆い尽くした。
しぃの内臓は柔らかく腐り、ウジ虫の良いゴチソウとなった。
腐臭が辺りに漂い、鼻が曲がるほどだった。
でぃンセントは、跳ね回るウジ虫を泉のように澄んだ目で見つめていた。
(シィノ カラダ、カユイヨォ!! キモイ ムシガ イッパイダヨォ!!)

しぃの体は、無惨に食い荒らされた。
骨が見えるまでに、肉も毛皮もなくなった。
時々、ウジ虫を食べに動物がやって来た。
でぃンセントは赤く染まったその両目で、その光景を静かに眺めていた。
(ムシガ ヘッテ ヨカッタ。デモ ホネニ カゼガ アタッテ サムイヨォ……)

2ヶ月たった。ウジ虫はサナギとなり、しぃの毛皮は地面に広がり、骨はむき出しになった。
腐りきってしまったので、もう腐臭はしなくなっていた。
残った骨も、いずれはバクテリアに分解されていくのであろう。
でぃンセントは、しぃの体を一瞥した。
そして、しぃの体は土となり草木を育て、生き物を育んでいくことだろう。
どこまで意識が残るのかは分からないが、いずれにせよ、かなりの苦しみを味わうことになるだろう。
でぃンセントは、その場を後にした。
しぃの墓標代わりに、一本の木の苗を植えて。

 完

昔、従兄がやってたFF7で、ビンセントを見ました。
見た目と一人称の私で、勝手に女だと思ってハァハァしました。
男だと従兄に言われて、鬱になりました。

424 :耳もぎ名無しさん :2003/02/20(木) 00:48 [ NSQgMP/2 ]
>>420-423
しぃの相変わらずな馬鹿さ加減がすごく(・∀・)イイ!

425 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 22:53 [ WGRyoqkw ]
>>403
是非、誰の作品がどんな傾向だと思うか
簡単で(・∀・)イイので聞いてみたいいぃぃぃ....

426 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:25 [ c1wFLdzg ]
 10コマ行きます。
虐待とはやや毛色が異なるもので、少しばかり性的表現を含みますので
嫌いな方はこれから10コマ読みとばして下さい。

427 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:26 [ c1wFLdzg ]
1/10


          その瞳は空虚だったけれど、その存在は魔性だった。

428 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:27 [ c1wFLdzg ]
2/10


 この山で遭難してから丸一日ほど経過した。
私は休暇を利用し日帰りのつもりでこの山に来たのだが、
数日前までしとしとと降り続いていた雨のせいでゆっかり緩くなっていた
地面に足を取られ、大穴に落ちてしまったのだった。
山奥のそういった穴には二酸化炭素などが溜まっていることがあり、
私の落ちた穴もそうであったらしい。幸い大した怪我もなく、
酸欠に陥る前に這い出すことができたのだが、
すっかりもと来た道がわからなくなってしまった。

 やみくもに歩くのは危険だったが、何かに突き動かされるように
歩いていると、行く手からかぼそい、歌声のようなものが聞こえてきた。
人里に出られるかもしれないと期待し、歌声のする方に私は走った。
それは透明で、近いような遠いような、不思議な響きだった。
歌詞までは、聞き取れない。

 ふいに、目の前が開けた。
そこは色とりどりの花が群生する場所だった。
そしてかぐわしい香りの花々に囲まれて、この世ならざる美しい声で
歌っているのは……紛れもなく、しぃだった。

429 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:28 [ c1wFLdzg ]
3/10


 まるで霧の向こうから聞こえているような、且つ耳元で囁かれているような、
幻想的な歌声。歌詞はどこか異国の言葉なのだろうか、私には理解できなかった。
「ハニャーン♪」だの「ダッコ」だの「マターリ」だの耳障りな黄色い声で連呼している
あのしぃと同じ生き物とは思えなかった。
ひょっとして、短時間とはいえ低酸素状態にあったための幻覚・幻聴なのだろうか。

 しぃはゆっくりと歌を止め、私の方に顔を向けた。白く短い毛並み、桃色の頬、
それは確かにしぃという種であることを示していたが……その瞳は異様だった。
その瞳は、何も映していないかのように見えた。確かに普通のしぃも
自分以外の生物なんて見ていないようなものだが、彼女は何か違っていた。

本当に、何も見ていないような……全ての光を反射し、何一つ網膜まで
侵入させていないような、そんな目だった。口元も、無表情に引き結ばれている。

430 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:28 [ c1wFLdzg ]
4/10


「……ホシイノ………」

ぽつりと、つぶやいた。

「チョウダイ」

すべるように近づいてきた彼女に手を取られた。

「シィノ………」

目の前で、私の両手が彼女の耳にそえられる。





「アカチャン」

431 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:29 [ c1wFLdzg ]
5/10


 そえていただけの手で、ふいにぎゅうと彼女の耳を掴んだ。
そのまま渾身の力で引っ張る。柔らかな耳が、音を立てて千切れた。
瞬間、目の前に広がったしぃの顔が、口元が………笑っていた。


 それは、恐らくは巷でレイプとか、婦女暴行とかいわれているような
行為であったと思う。耳の存在していた部位から濃厚な血液を
撒き散らしながら奇妙に広角を上向かせているしぃを引き倒し、
両腕を力いっぱい押さえつけると、ゴキンと奇怪な感触が伝わってきた。
彼女の瞳は美しかったけれど、恐ろしくもあった。
抉り出してしまえばいいのに、と頭の中で声が聞こえるけれど、
それは何かとても恐ろしいことのように思え、躊躇われた。
彼女は、自分が虐待されているのに、犯されているのに、
喉の奥で細く歌っていた。
拳で顎を砕いてしまえばそんなことはできなくなると思った。
そして、自分にそんなことはできないのだということも確信していた。

432 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:29 [ c1wFLdzg ]
6/10


 尻尾の生え際をぐっと握りしめた。
そのまま後ろに強く引っ張ると、皮だけがずるりと剥けた。
ぬらぬらと光る赤黒い棒状の肉。
血液だけではない、じくじくした透明なつゆも滲み出て、
ひどくグロテスクな有様だった。
そして私は、さして何の感慨も抱かずにその肉をぐちゃりと
掴み、骨からぐずぐずと削ぎ落とすようにしごいた。
びちゃびちゃと桃色の汁が拳から滴り、瞬間、そこに常日頃の虐待なら
必ずついてくる相手の悲鳴が存在しないことすらどうでも良いほどの
快感が私の脳を満たした。
そしてそれは同時に、彼女が欲しいと言った「アカチャン」を、
それの元となるものを、私が提供した瞬間だった。

433 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:30 [ c1wFLdzg ]
7/10


 私は何故か彼女の側を離れられずにいた。
ここに来てから、既に数ヶ月が経過していた。

耳と腕と尻尾のないしぃが私に聞いた。

「カエリタイ?」

私は答えた。わからない、と。


 思えば、私は虐待は物心つく頃から繰り返してきたが、
それに性的なものが加わったのはアレが初めてだった。
彼女らはゴミ虫なのだから。汚らわしい、我々とは違う存在なのだから。



彼女の腹が少しばかり、膨らんできているように見えるのは気のせいだろうか。

434 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:30 [ c1wFLdzg ]
8/10


 今日、ついに私は彼女を殺した。
美しく、しかし底知れぬほどに恐ろしい硝子のような瞳を抉った。
赤黒く腫れ上がり使い物にならなかった両腕をもいだ。
私に開かれたことのあった両脚も、一気にもぎ取った。

最後に、常に美しい歌声を発していた喉を切り裂いた。
ごぼごぼと醜い音を立てて、熱い血液が噴水のように噴き出した。
そしてそれは彼女の全身を朱に染めた。
私はそれで満足した。

したと、思った。


けれど、彼女のつるりと白い腹、そこだけ血に染まらない下腹部。
私の子を宿しているかもしれない白い腹。
それを目にした私は恐ろしくなった。
何が恐ろしいのかなんてわからないけれど、とにかく。

435 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:32 [ c1wFLdzg ]
9/10


 私は腹だけ白いまま血だるまになった彼女を置いて逃げた。
滅茶苦茶に走り回り、ついに山を抜け、通りに出た。

私は奇跡の生還者として、僅かの間だけマスコミを騒がせた。
それで終わりだった。
世の中は、絶えず動いていくのだから。


 ある夜私は夢を見た。

あの時殺したしぃの、あの死体。その白い腹が、大きく膨らんでいた。
そして脚の無い股の間から水が溢れ出し、赤黒い球形の何かが
生まれ出ようとしていた。

私は悲鳴を上げた。あれがただの夢であることを切に願う。

436 :耳もぎ名無しさん :2003/02/21(金) 23:33 [ c1wFLdzg ]
10/10


そういえば、彼女は何故自分の子の父親に私を選んだのだろう。



ギコではなく、虐殺者であるモララーに。

437 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/22(土) 18:06 [ oiJlop2E ]
1/2
ここは、海辺の町だ。堤防に囲まれた小さな町。
ここに一匹のベビギコがちびギコと一緒に住んでいた。

ある日、真剣な顔つきで散歩から帰ってきたベビが、しつこくちびにまとわりついた。
「ミュイー、ミュイー」
最初は、ベビを相手にしていたちびもしだいにベビをうざったく感じ始めた。
「うるさいデチよ」
ちびは、ベビを家から追い出した。

追い出されたベビギコは、町を歩いていたギコにすり寄った。
ギコは軽くベビの頭をなでると、足早に去っていった。

ベビは、しばらく何か考えるようにうつむいていた。
やがて、ベビは顔をあげ、通りすがりのしぃに近づいていった。
ベビは、その小さな口でしぃの足に噛みついた。
痛みに思わず叫び声をあげるしぃ。
「ナニスルノ? ワルイコネ!」
ベビは逃げ出した。

さらにベビは、道を歩いていたモララーに小石を投げつけた。
石はみごとにモララーの顔面に直撃した。
モララーは怒り狂い、走り去るベビを大人気なく追いかけた。

438 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/22(土) 18:06 [ oiJlop2E ]
2/2
その後も、ベビを町の人に悪戯し続けた。
怒った何人かの人々は、ベビを追いかけた。
町はずれで、ついにベビは捕まった。
足を噛まれたしぃは、ベビの口の中に手を突っ込んだ。暖かく、ヌルヌルした唾液が手にまとわりついた。
ベビの小さな乳歯が、斜めに傾き、歯茎をえぐりながら抜き取られた。
血がベビの口から滴り落ち、ベビの口元としぃの腕を赤く染め上げた。
赤い血と艶やかな唾液が混じり合い、まるで少女のつけるグロスのような輝きを放っていた。
石をぶつけられたモララーは、ベビの腕を掴んだ。
ベビの指を逆に反らす。
手応えのある感触が、モララーの手に伝わってくる。
バキリと生々しい音を立てながらベビの指が折れた。
その他にも、ベビに悪戯された人々がベビに復讐し続けた。
まだ、小さな幼子に大の大人が寄ってたかって暴力を振るう光景は、異様な狂気をはらんでいた。

激しい暴行を受け、血にまみれ骨の折れたベビは
ゆっくりと這いずりながら何処かに向かっていた。
虫のように地面に這う無様なベビを人々は笑いながら鑑賞していた。
ベビの這った跡は、かすれた血で彩られた。
草が血で染められ、緑と赤の対比は鮮やかで美しかった。
ベビの向かった先にある物を見て、人々は驚愕した。
ヒビが入り、水が漏れている堤防。
決壊するのも時間の問題だろう。
そして堤防が決壊すれば、町は海水に流され、人々は溺死するに違いない。
散歩をしていたベビは、堤防のヒビを見つけ、誰かに知らせようとした。
が、言葉のしゃべれないベビは、このことを伝えることができなかった。
おそらくベビは、堤防のヒビを教えるため、わざと人々に悪戯をしたのだろう。

が、ことの真偽は分からない。
何故なら、ベビは堤防のヒビを見つけ慌てた人々によって踏まれて死んでしまったのだから。
派手に内臓をまき散らしたベビの横で、堤防のヒビは塞がれた。
ちびはベビがいないことに気づくと、適当なちびしぃを襲い、新たなベビを作った。
ちびにとって、ベビはその程度の存在だった。

誰もベビに感謝する者はいなかった。
誰一人、ベビの死を悲しむ者はいなかった。

 完

439 :補語 :2003/02/22(土) 19:58 [ D//M8GVo ]
しぃは少し前までは動物扱いだったが、それをよしとしないしぃの団体が愛護派や中立派に取り入ったので、
今では法の保護を受け、経済的な格差こそあるもののモララーたちと平等となっている。
なので、今では金持ちなしぃや会社を経営しているしぃもいる。
例えば、この話に出てくるダンボール問屋のしぃ香とダンボール小売店のしぃ子がいる。
移動式の住処として、防寒具として、ダンボールは、しぃにとっては必需品である(一部の金持ちしぃを除く)。
そして、しぃの地位が上がったことに不満を持つものもいた(主に虐殺派)。
トイチの金貸しのモラ田モラ次郎もその一人である。

440 :補語 :2003/02/22(土) 19:59 [ D//M8GVo ]
ここは橋の下。ここには例年多くのしぃがたむろしているが、今年のしぃには特徴があった。
持っているダンボールが防寒具の意味を成さないほどボロボロだということである。
橋の下には凍えているしぃが多数いた。虐殺派には心温まる風景である。
その様子をモラ田はニヤニヤしながら見ていた。モラ田がここにきたのはひとえにしぃをからかうためである。
モラ次郎が引いているリヤカーには大量のダンボールが山積みされている。それを見たしぃがやってきた。
「ソノダンボールチョウダイ!」
「10万マニーだよ。」これは高い。しぃの平均月収は8万マニーくらいである。
「シィィィ・・・タカイヨー。ソウダ!ダッコスルカラ タダデチョウダイ!!」
「ダッコなんかされたくない。金が払えないんなら帰りな。」
「アタラシイ ダンボールガナイト シィヤベビチャンガ コゴエチャウンダヨ!」
「ベビと一緒に凍死したら?貧乏人に用はないよ。」
「コノ ギャクサツチュウ! ドウシテモ クレナインナラ シィニモカンガエガアルヨ!」といって例の棒を取り出して、
モラ田に襲い掛かったが次の瞬間しぃの視界からモラ田の姿は消え、鈍い音とともにしぃの腕は奇妙な角度に曲がっていた。
「シィィィィィィィ!!シィノオテテガーー!!ヒドイヨー シィハ ナニモワルクナイノニー!!」
その後も多くのしぃがモラ田にダンボールをねだったが、もちろん誰もダンボールをもらえなかった。
時がたつにつれ寒さがどんどん増していく。
橋の下は、ベビの氏体をダッコして暖めているしぃや、
親しぃの氏を受け止められず「復活してください。」といっているチビしぃなどがよく見られた。
一人のしぃが言った。「シィィィィィィィ!!ドウシテコウナッタノーーー!!」
その理由は1年半前にさかのぼる。

441 :補語 :2003/02/22(土) 19:59 [ D//M8GVo ]
夜の街を歩くしぃ子にモララーが声をかけた。
「新しいダッコスナックができたんですけど来ませんかかっこいいギコがいっぱいいてダッコし放題ですよ。」
「ハニャ!?ダッコ!?イク!イク!」しぃ子は10万マニー持っていた。普通なら十分な所持金だろう。そう、普通なら・・・。
モララーとしぃ子は店についた。料金表には、「30分ダッコし放題1万マニー」と書いてある。
下にも何か書いてあるが、浮かれたしぃ子の目には入らない。
そして、しぃ子はダッコを始めた・・・。
1時間半後、しぃ子は料金表を見て愕然とした。30万マニー請求されたからである。
「」しぃ子はスタッフに訴えた。
「料金表を見てください、一人につき1万マニーです。つまりあなたは1時間半、5人のギコにダッコしたから5×3=15万マニーに、
ドリンク代や、サービス料やテーブルチャージ料、チップなどがついて30万マニーです。」確かにそう書いてある。
「シィィィィィィ!!ダマスナンテ ヒドイヨーー!!」しかし明記されているからにはしぃ子の過失である。
「とにかく借金してでも払ってもらいますからね。」スタッフはそういって店の奥に消えた。代わりにヤクザっぽいギコが出てきた。
「アッ ギコクン!ネェ ネェ シィハワルクナイヨネ?」
「何だとゴルァ!とっとと金払えや!」
「シィィィィ・・・」ギコに圧倒されている。
「これから金貸しつれてくるから金借りろや。そうだ、連帯保証人を呼べ。」
しぃ子は親友であり商売仲間のしぃ香を呼んだ。
ギコは、これまたヤクザ風のギコを呼んだ。そのギコは、「ギコハニャファイナンス」の社員だった。
「ギコハニャファイナンス」。暴力団系の会社で、アケイチ(一日一割、年利3650%)をとる超高利貸しとして有名な会社である。
しぃ子は20万マニーをアケイチで借りた。しぃ香は、ちゃんと返済できるか不安だった。

442 :補語 :2003/02/22(土) 20:00 [ D//M8GVo ]
しぃ香の不安は的中した。1年たってしぃ子は利息を払いきれず蒸発したのである。
当然借金は連帯保証人であるしぃ香の元に回ってきた。
金額は730万マニーに膨れ上がっていた。(この世界にはまだ法定利息の概念がない。)
あいにく、そんな大金はしぃ香の懐になかったのでしぃ香は金策に走った。
しぃ香はある男の下に訪ねていった。トイチ(十日で一割)のモラ田モラ次郎である。
モラ次郎は事情を聞くとしぃ香に言った。
「730万マニーか・・・そんな金返さなくてもいい方法がある踏み倒してやれ!」
「ハニャ?ソンナ ホウホウガアルノ?」
「あんた、俺からダンボール問屋を担保に7億3千万マニー借りろ!無論トイチだが・・・。」
「エッ?ドウイウコト?」
「債務者に複数の債務がある場合、財産を債務額の割合で分配するんだ。つまり、7億3千マニーと730万マニーは100:1で、
 あんたの会社の価値は6000万マニーだから、やつには約60万マニーしか渡らない。
 訴訟費用や手間を考えるとたいした儲けにはならないから、相手は訴えてこないはずだ。」
こうしてしぃ香は7億3千万マニーをダンボール問屋と在庫のダンボールを担保にして借りることになった。

443 :補語 :2003/02/22(土) 20:00 [ D//M8GVo ]
10日たっても「ギコハニャファイナンス」は訴えてこなかった。しぃ香たちの勝利である。
踏み倒しの成功である。普通だったらここでめでたしめでたしだが、そうはいかなかった。
7億3千万マニーを返して去ろうとするしぃ香をモラ田は引き止めた。
「お客さん利息は?」
「ハニャ!?リソク!?」
「そうだ。7億3千マニーの利息7300万マニーだ。」
「ハニャ!?7300マニー!?ソンナノ ハラエナイヨーー!」
「ならば、この会社の土地と建物、在庫のダンボールをいただいていこう。」
「シィィィィィィ!!ダマシタノネーー!」
「今頃気づいたか。ちなみにギコハニャと漏れはグルだ。」
「シィィィィィ!コノギャクサツチュウ!!」
「ここら辺のダンボール流通はもはや俺のものだ。今年の冬からしぃどもには凍えてもらうぞ。」
冬到来まで後半年である。
「漏れはモラ田モラ次郎。しぃは漏れを虐殺厨と呼ぶ。」

気が向いたら続くかも

444 :補語 :2003/02/22(土) 20:01 [ D//M8GVo ]
今回は某マンガのパロディです。
間違えてもまねしないでください。

445 :耳もぎ名無しさん :2003/02/23(日) 01:37 [ TP6f0Fn. ]
1/2

 しぃは今日もゴミ箱から残飯を漁っていた。食べれるものなら腹がくちくなるまでなんでもいれた。
そのなかの1つに南京虫の卵が産み付けられているとも知らずに。

 朝起きた時、しぃの体調は急変していた。腹の中で孵化した南京虫がその中で蠢いていた。
「シィ、ナンカ、気分ガワルイ」
しかしそれも何かを腹に入れればすぐによくなるだろう、そう考え、いつもの日課をこなした。
結果としてそれは最悪の選択だった。腹の中に入った食物は自身の栄養とはならず、
南京虫の数を等比級数的に増殖させた。 

 初代の南京虫から5代目の子孫が生まれた頃、しぃは体に明らかな違和感を感じていた。
「シィィ… シィノカラダ、ナンカ、ヘンダヨォ…」
自分の体の中を何かが這い回る悪寒。腹の底から響く、無気味な不協和音。
当然の吐き気を催し、嘔吐したそのなかから大量の虫の足と羽を見たとき、恐怖のあまりしぃは失禁した。
「シィィィィ!! シィノカラダ、ドウナッチャッタノォ!?・・…」

446 :耳もぎ名無しさん :2003/02/23(日) 01:39 [ TP6f0Fn. ]
2/2

 さらに日を追うと起って歩けないほどに衰弱していた。
もう気のせいではない。大量の南京虫はしぃの内臓までも食い荒らし始めていた。
体をゆするとガサガサと音がする。皮膚の下1枚を虫が這い回る狂いそうな不快感。小水をするとき尿道に激痛が走る。
「ハ、ハニャァァァァァァ!!!」
耳の奥に脳髄に突き刺すような痛みがさし、たまわずあたりをのたうちまわった。
限りない至近距離に虫の羽音の大音量が聞こえたかと思うと、それは出てきた。
初代から数えて8代目、ついに南京虫はしぃの鼓膜を食い破り、体外に出たのだ。

 もうしぃにはあれから何日経たかもわからない。脳の一部を食われたのだ。
皮膚の下1枚でしぃの全身を南京虫が這い回り、不気味な蠕動運動を繰り返している。
そして時は来た。しぃの顔が不自然に膨らみ、裂けた割れ目から大量の南京虫が羽音ともに飛び出してきた。
それはあたかもさなぎから脱皮した蝶の様でもあり、この世の地獄にも見える光景だった。

オチなく終わる。

447 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:07 [ zqMhU7D. ]
誰が最後に死ぬか、予想するのもまた一興かと。

1/8
廃墟。朽ち果てた過去の遺物。
廃墟には、何故か人を引きつける魅力がある。
ある者は、朽ちていく廃墟に浪漫を感じ、写真を撮る。
ある者は、ゲームや映画のセットのようなこの空間でサバイバルゲームに興じる。
ある者は、肝試しに廃墟に大勢で押し掛ける。

そんな廃墟に、数人の男女が訪れた。
ちびギコ、しぃ、ぃょぅ、びぶ郎、おにーにの五人だ。
彼らは、この廃墟に肝試しにやって来たのだ。とても軽い気持ちで。
この廃墟は、元は旅館だったらしい。
「さぁ、行きマチよ」
リーダー面したちびギコが、張り切りながら言った。
しかし、尻込みする者がいた。びぶ郎だった。
びぶ郎は、ここに入ることによるリスクをちびギコ達に伝えた。
ちびギコ達はびぶ郎を臆病者とバカにすると、さっさと旅館の方に歩いていった。

廃墟を囲む柵は高く、天を突き刺しているような威圧感さえある。
その柵を無理矢理よじ登るちびギコ達。
静かな廃墟に、まるで墓荒らしのような四人が、無粋に入り込む。
旅館は、人の手を離れてから長い年月がたっているらしく、
もはや人工物と言うより自然に近い存在と化していた。
暗い廃墟の中を安っぽい懐中電灯が照らす。
ふざけたおにーにが、しぃを驚かせた。しぃは大声で叫んだ。
と、そのとたんしぃは激しくせきこんだ。
「だ、大丈夫ワチョ?」
皆の白い目に耐えられず、一応しぃを気遣うおにーにだった。
 
 廃墟の壁は壊れていることが多く、そこからはホルムアルデヒド等の有害物質が放出されている。
 また、カビが生えている場合、腐海並に胞子が空気中に散っていることがある。
 廃墟内で叫ぶと、これら大量の有害な物を吸い込んでしまう危険性がある。

448 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:08 [ zqMhU7D. ]
2/8
「ここは、釘が出てて危ないデチよ。ん? 灯りが変デチね。電池が減ってきたようデチ」
ちびギコは懐中電灯の電池を取り替え、古い電池を投げ捨てた。
ふと、捨てた電池が何かにぶつかりカツーンと音をたてた。
電池があたった物は、古びた消火器だった。
ぃょぅが目をキラキラとさせて言った。
「ぃょぅは消火器を使うのが、子供の頃からの夢だったんだょぅ!」
黄色い栓を引き抜き、消火器のレバーを引いた。
もの凄い音と共に、白い煙が吹き出された。ただし、消火器の底からだが。
ぃょぅの下顎に、消火器がぶつかった。皮膚が裂けたのはもちろん、肉は押しつぶされ、顎の骨は無惨にも粉砕した。
「し、死んでるんデチか? 怖いデチ!!」
皆は走って逃げ出した。走ることにより肺に吸い込まれる毒も気にならなかった。
せき込みながら、ぃょぅから離れた。が、ぃょぅは死んでいなかった。
下顎が砕けてもなんとかぃょぅは生きていた。その顔は某グロ画像モーターサイクルのようだった。
ボタボタと小さな肉片混じりの鮮血を滴り落としながら、泣きながらぃょぅは廃墟の中をさまよった。
仲間とはぐれ、懐中電灯を持っておらず、痛みで冷静な判断のできないぃょぅが、
危険なこの場所から生きて出られる可能性はとても低かった。

 廃墟にある消火器は、たいてい底が錆びている。
 レバーを引く衝撃で底が抜け、内容物が底から噴射される。
 消火器は、レバーを引いた者の顎に直撃することだろう。

449 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:08 [ zqMhU7D. ]
3/8
ちびギコ達はドアから出ることすらもどかしく、窓からの脱出を試みた。
「ダメダヨ。コノマド、カタクテ アカナイヨ!!」
長年放置された窓は、しぃやちびギコのような非力な者には開けられなくなっていた。
おにーには、大きく割れた窓を発見した。
「この窓から外に出られるのワチョーイ」
我先にと、しぃがおにーにを押しのけて窓に駆け寄った。
「レディファーストダヨ!」
窓枠に手をかけ、割れている窓に体を滑り込ませる。
その時、しぃの背中が割れた窓ガラスに引っ掛かった。ガラスは、ちょうどノコギリの刃のようにとがっている。
しぃの背骨のあたりの肉は、とがったガラスに削ぎ落とされた。
血の飛沫が、ちびギコとおにーにの顔に飛び散った。
しぃは恐ろしい声をあげた。頭はすでに外に出ている。
なのに、背中が引っ掛かって外に出られないのだ。しぃは、安全な廃墟の外の世界を羨望の眼差しで見つめた。
「いつまでそこにいるつもりデチか? 
 お前より小さいちびタン達なら、その窓から外に出られマチ」
「デ、デモ セナカガ ツッカエテ コレイジョウ デラレナイノ!!」
「じゃあ、こうすればイイデチ。おにーにタンも手伝って欲しいデチ」
ちびギコとおにーにはしぃの足を掴み、外に押し出そうとした。
無理矢理押したせいで、しぃの体とガラスがこすれた。
血飛沫がちびギコの目に入り、おにーにの口にも入った。
しぃの叫び声はより一層激しさを増した。
その叫びが頂点に達したとき、しぃの体は窓から外へ転がり落ちた。頭から。
しかも、落下地点にはとがったガラス瓶の欠片があった。
しぃのカワイイ顔に、ガラス瓶はみごと貫通した。
狂ったように暴れるしぃの体。が、その動きもやがて止まった。
さすがにちびギコもおにーにも、そこから出る勇気はなかった。
窓には、しぃの血がこびり付いているし、窓の下には顔の潰れたしぃの死体があるのだから。

 ガラスの破片は鋭利な刃物となる。
 窓ガラスにも、ガラス瓶にも破片にはかなり注意したい。
 また、小さなガラスの欠片が血管に入り込み、重要な臓器に突き刺さることもある。

450 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:09 [ zqMhU7D. ]
4/8
二人は、大急ぎで入り口のドアまで走った。
「最初から、ここから出ればよかったワチョ!」
「窓の方が、近かったデチから」
行きは開いた入り口のドアは、何故か開かなかった。
「あ、開かないワチョー!!」
「何で開かないんデチかぁっ!?」
泣きわめきながら、ドアを押す二人。渾身の力で押してもドアはビクともしない。
呼吸器に有害物質が入り、二人はせきをしながら崩れるように倒れ込んだ。
腹の底から湧き出る黒く冷たい恐怖に翻弄される二人。
彼らは、このドアを開ける術も壊す腕力もない無力な存在だった。
二人は、力無く立ち上がりやみくもに廃墟の中を歩き回った。
廃墟の中は暗く、まるで二人の心のようだった。
貧弱な懐中電灯の灯りだけが頼りだった。
ただ、違うのは二人の心には懐中電灯ほどの光すらないことだった。

 当たり前だがドアには、押すタイプと引くタイプ、時には回すタイプの物まである。
 このドアは、外側から押し、内側からは引くタイプのドアだった。
 ちなみに、廃墟のドアにはドアノブ等が壊れている物も多い。

451 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:09 [ zqMhU7D. ]
5/8
二人は、無謀にも階段を登り、二階に上がっていった。
一階には、どこも脱出できそうな所がなかったためだ。
いや、本当は入り口のドアを引けば出られたのだが。
埃臭い廃墟の廊下をビクビクしながら歩いていた時だった。
何かが、二人の足下を素早く駆け抜けた。おそらくネズミか何かだろう。
「ヒィッ!?」
驚きと恐怖で、おにーには廊下の横にあった客室に飛び退いた。
客室のドアは開いており、おにーにの真横にあった。
急いでちびギコは、おにーにが入った客室をのぞき込んだ。が、おにーにの姿はなかった。
床にライトを当てると、踏み抜かれて一階まで抜け落ちていた。
ちびギコが恐る恐る下を見ると、崩れ落ちた床板や布団、ちゃぶ台や畳が散乱していた。
おにーにの泣き声が聞こえてくる。おにーには一命を取り留めたらしい。
おにーには泣きながら駆けだした。とにかく、走った。
ふいに何かにつまずいて体のバランスを崩した。
おにーには、転んでいる時、やけに時間の進み方が遅いと感じた。
視界の隅に倒れた消火器が見えた。
あれはぃょぅの下顎を砕いた物だ。
そしておにーには、自分が倒れるであろう辺りの床に目を移した。
おにーには、死を覚悟した。
床には釘が突き出ていた。
ちょうど、おにーにの頭が倒れる辺りに。
体感時間はとてもスローモーションで。
それでも自分の体と、床がぶつかる瞬間が刻々と近づいてきた。
グシャリ。
埃を巻き上げながら、おにーには倒れた。
頭には、廊下の木材から突き出た釘がめり込んでいる。
おにーにの足下には、彼をつまずかせた物が無邪気に転がっていた。
それは、ちびギコが捨てた懐中電灯の古い電池だった。

 廃墟の床は腐っていることもあり危険。
 廃墟の釘は、たいてい錆び付いていて、木材から突き出ていることもある。
 そして廃墟にゴミを捨てれば不法投棄になる。

452 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:09 [ zqMhU7D. ]
6/8
ちびギコはパニックに陥り、自分を見つめている存在に気がつかなかった。
ちびギコは、いきなり背後から何者かに飛びかかられた。
それは野犬だった。
しかも、ゾヌのように話せば分かるような香具師ではない。
また、ビーグルのように小さな香具師でもなかった。
凶暴な飢えた野犬は、間近で見ると動物園の猛獣に負けないくらい恐ろしかった。
生暖かい野犬の息が、ちびギコの顔に吹きかかる。
生臭い野犬の唾液が、ちびギコの顔に垂れる。
仰向けに押さえ付けられたちびギコは、必死で野犬に話しかけた。
「ちびタンは見た目はカワイイけど、味は不味いんデチよ!!」
野犬は、ちびギコのうるさい口を塞いだ。
野犬の大きな口が、ちびギコの鼻と口をおおう。
ちびギコは苦しさで暴れまくったが、野犬の力にはかなわなかった。
窒息して動かなくなったちびギコの体を野犬は食べ始めた。
腹を噛みちぎり、柔らかな内臓を貪り食う。
野犬の食事は顔を赤く染めながら、ちびギコの腹に顔を突っ込んでの食事だった。
澱んだ空気の中で、内臓をまき散らされ、肉を噛み切られたちびギコの死体が放置されていた。

 廃墟には、まれに野犬が住み着いていることがある。
 素手で、野犬に対抗するのは難しい。
 余談だが、獲物を窒息死させてから喰うのは、動物番組でライオンがやっていた。

453 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:10 [ zqMhU7D. ]
7/8
びぶ郎は、野犬に襲われる直前のちびギコの声を聞きいた。
ちびギコの声は二階から聞こえた。外にいたびぶ郎が旅館のドアに走っていった。
ドアを開けるびぶ郎。
廃墟の中は暗く、懐中電灯を持ってないびぶ郎がこの中に入るのは危険だ。
廃墟の周りを見回すと、二階へと続く螺旋階段があった。
この廃墟が、まだ繁盛していた旅館だった時に非常階段として使われていた物だろう。
塗装は剥げておらず、まだ階段として使えそうだ。
びぶ郎は、ちびギコの所に向かって走った。
金属製の階段を登っていく。
二階に着くまで、あと少しと言う時だった。階段が折れた。
びぶ郎の体は、壊れた階段と共に地面に叩き付けられた。
その死体は損傷が激しく、びぶ郎の面影は少しも残ってなかった。
うつ伏せに地面に叩き付けられ、顔や腹部がビシャリと潰れた。
後から落ちてきた壊れた階段がぶつかり、後頭部や背中を押しつぶした。
眼鏡は砕け散り、レンズの欠片がびぶ郎の死体をおおった。
レンズの欠片は光を反射し、びぶ郎の体をダイヤの輝きで包み込んだ。
体から吹き出す赤い血は、ルビーのきらめきを放っていた。

 廃墟で階段を登るときは、壊れやすいので注意が必要。
 特に、塗装がキレイでも、中の鉄が錆びている場合はとても危険。
 階段が折れ、高い所から落ちれば、苦しむことなく逝けるだろう。

454 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/02/23(日) 22:11 [ zqMhU7D. ]
8/8
数日後、この廃墟を訪れる者がいた。
ちびフサとちびしぃのカップルだった。
彼女にカッコイイところを見せようと、フサはエアガンを持っている。
「オバケが出たら、フサタンが退治してあげマチ」
二人は旅館に入った。
一階を歩いていると、かすかなうめき声が聞こえてきた。
「コワイワ……」
「フ、フサタンがついてマチ。大丈夫デチよ、ちびしぃちゃん」
うめき声が大きくなり、何者かが二人の前に現れた。
ライトに照らし出されたその顔は、下顎がなかった。
「……痛ぃょぅ。ぃょぅの顔、どうなっちゃたんだょぅ……?」
それは、ひん死の重傷を負いながらも、何とか生きていたぃょぅだった。
だが、フサとちびしぃの目には、ぃょぅの姿は化け物としか映らなかった。
助けを求めて腕を伸ばすぃょぅに、フサはご自慢のエアガンをぶっ放した。
エアガンの弾は、怪我をしたぃょぅを容赦無く襲った。
フサとちびしぃは、ぃょぅのスキをついて逃げ出した。
彼らが、逃げ出した後、
廃墟の中には、誰にも助けてもらえずに衰弱死したぃょぅの死体が横たわっていた。

被虐生物と言われる彼らだが、虐殺されなくとも死ぬことはよくある。
自分の愚かさで死ぬのと、虐殺されて死ぬのと、どっちが辛いのだろうか。

 完

455 :めずらしいニラ茶 :2003/02/24(月) 16:51 [ 0QNJ9q8I ]
>>405
の作品をパクリます。

456 :めずらしいニラ茶 :2003/02/24(月) 17:16 [ 0QNJ9q8I ]
しぃ子は、そこそこの人気アイドルだ。
しかし、しぃ子は思い上がりが、激しいのだ もちろん裏の顔だ。
しぃ子は、ラブホテルに行ってみたかった。 
なぜかというと、ミステリアスで、しぃ族の好きなコウビをする所らしいと、思っていた。
今日は、チャンスだった。めずらしく休みだったのだ。
そして、ラブホテル「ダッコ」に入った。
そこは、異性がいなくても、店員がなってくれるというサービスだったのだ。
「ハニャ!コノギコクンカッコイイ!」
部屋に入ると、ギコがいた。
「ウフ、カワイイシィチャンニエラバレルノハ、イイコトナノヨ!」
(小一時間後・・・)
えー、10万マニーになりまーす。
「ハニャ!タカイハ!ダッコデ・・・キイテンノ!!」
お金がないなら、この人とやってください
やって来たのは、ヲタヲーだった。
「うわ、しぃさんだ。ファンなんですよ、ご指名ありがとう。」
(ここからは、聞こえてくる声でお楽しみください?)
「ハニャー!ヤメテ!!イタイヨウ!イタイヨウ!」
「はぁはぁ・・・気持ちいいYO!」
「入れちゃうぞー!」
「ハニャニャニャ!ムリヤリヤメテヨウ!コノ、キモゴミ!!」
「キモゴミ・・・・(ぐいぐい)なめろや、クソネコ」
「コンナキタナイモン・・(ガボッ)!!!!」
「あっ、ゴムしてなかった・・・ま、いいか」
たぶん続く

457 :耳もぎ名無しさん :2003/02/25(火) 23:36 [ sIEfB2rM ]
こんな感じの話しも入れちゃっていいものか…
でも、読んでいただけたら幸いです。

【よく煮込まれたシチュー】

もうすぐ出来るよ。
待っててね。
初めて作ったシチュー。
絶対おいしいんだから。

どうしても、しぃ香には勝てない。
顔も、スタイルも、持ち物も、ボーイフレンドの数も、
みんなみんなしぃ香には勝てない。
頭の出来具合も、どうしても勝てないんだ。
大好きなギコくんもいつもしぃ香の事を見てばっかり。
それでも、脈は無いように見えても、私なりに努力してたんだ。
フィットネスクラブに通ってダイエットにも成功したし、
バイトを増やして英会話の学校とか、お茶の教室にも通った。
雑誌で「男の子別モテ大作戦」なんて特集が組まれてたら、一字一句暗記するまで読み通した。
ギコ君の好きな服装や、好きな女の子のタイプに自分をぐんぐん近づけていった。

それでもまだしぃ香の方ばっかり見てるんだね。
少しは私の方も見てくれるって…そう思ってたのに。

夏休み明けて、大学に行ったら、しぃ香が嬉しそうに報告してきたんだよ。
「夏休みからギコ君と付き合うようになったんだ。」って。
しぃ香はわたしの友達だから、「よかったね!」って言ってたけど、
内心凄く傷ついたんだ。
私の前で二人でいっつもイチャイチャしてたよね。
その度に、「なんで私じゃないのかなぁ」って。
「なんでギコ君の隣にいるのは私じゃないのかなぁ」って。
苦しかった。
苦しくて、苦しくて、それがいつか憎らしいっていう感情に変わるのには、
そんなに時間がかからなかった。
しぃ香が憎らしくなって、どうしようもなくなってきて…。
しぃ香がいなくなれば、ギコ君は少しでも私の事を見てくれるんじゃないか…
だんだんそんな感情が私の頭の中を支配し始めるようになってきた。

だから私、しぃ香を殺したんだ。

「ケーキ買ってきたよ。ウチにおいで」ってメール送ったら、
10分もしないうちしぃ香はやってきた。
アンタをおびき寄せる事なんてホントーに簡単。
「甘いモノ」って一言だけで飛んでくるんだから。
アンタがこんなに単純な女で正直助かったってこの時感謝したんだ。
しぃ香は嬉しそうにブルーベリーのタルトを頬張ってた。
クリームをホッペタにくっつけてさ、
ギコ君がここにいたら「くっついてるぞ」
って頬のクリーム指で拭き取って舐めたりしたんだろうな。
私は、しぃ香に全てを話した。
しぃ香より先にギコ君を好きになってた事、
ギコ君に好きになってもらうために、ずっと努力し続けてきた事…。
しぃ香は笑った。
大きく口を開けて、爆笑したんだ。
「バカジャナイノ!? アンタガギコクントツキアウナンテ ソンナコト ムリニキマッテルジャナイ!
ギコクンニイチバン ツリアッテルノハ コノアタシダヨ?」
そんな言葉をしぃ香は私に向かって投げつけたんだ。
確かに、私はしぃ香と比べれば劣ってるところだらけだったかも知れないけど…。
そんな事言うなんて、酷すぎるよ。

458 :よく煮込まれたシチュー :2003/02/25(火) 23:37 [ sIEfB2rM ]
私は手始めに手元にあったフォークでしぃ香の顔を切りつけた。
さっきの言葉が悔しくて悔しくて、とても悲しくて…。
しぃ香はギャァァァッって言いながら、顔を押さえてうずくまった。
指の隙間から血がボタボタ落ちてきてた。
「ナニスルノヨウ!」ってアンタ私の事睨みつけながら怒鳴ったよね。
憎らしいから、アンタが邪魔だからやったんだよ。
しぃ香は慌てて玄関のドアを開けて逃げ出そうとした。
でも、ドアが開かなかったのは、私が万が一の事を考えて、
ドアの上にも補助キーをかけてたからなの。
私は必死になってドアを開けようとしてるしぃ香の後ろに包丁を持って立った。
それに気付いたしぃ香の顔…。
ギコ君だったら、何て言ったかな?
それほど凄い顔だったんだよ。
私は、しぃ香の胸元に包丁を突き刺した。
しぃ香は「シィィィィィィッ!?」なんて悲鳴を上げて、ドアを背にしてズルズルと倒れこんだ。
しぃ香の最後の言葉、覚えてるよ。
か細い声で言ってたけど、ちゃんと聞き取れた。

「ギコクン…タスケテ…」

私はバスルームにしぃ香の死体を運んで、胸に突き刺さった包丁を抜いた。
返り血を浴びて、気持ち悪かったけど、早くしぃ香の死体を始末しなくちゃ…。
そう思ったら自然に体が動いてた。
しぃ香の四肢にノコギリを入れてバラバラにして、頭と体を千切り取った。
でも、このままじゃ捨てられないから、暫く悩んだ後、名案を思いついたんだ。
シチューにして、ギコ君に食べさせるの。
だってギコ君、しぃ香の事「食べちゃいたい位かわいい!」ってよく言ってたよね。
だから私、しぃ香の事本当にギコ君に食べさせてあげるんだ。

大量に臭い消しの為に赤ワインを買ってきた。
ツヤツヤのサテンのような毛に包まれたしぃ香の上の皮をきれいにこそげ落として、
たっぷりのお湯でしぃ香の四肢を赤ワインと一緒に煮込む。
そのうちに骨が溶けてドロドロになってきた所で、私のじゃない携帯の音がした。
しぃ香の携帯だった。
ギコ君からのメールだったよ。
「好きだぞ!」だって。
もう、鍋の中で溶けちゃってるアンタに言ってもしょうがないけど。
アンタのフリをしてギコ君にメール返信しといたから。
当分はこれでギコ君の事を騙せそう。
次は体。
食べられそうな内臓を取って、ワインにニンニクと一緒に漬け込んだ。
その後、しぃ香の体は細かく刻んで少しずつミキサーに入れてドロドロにして、トイレに流した。
その日は一日中、しぃ香の事を煮込んでいた。

459 :よく煮込まれたシチュー :2003/02/25(火) 23:38 [ sIEfB2rM ]
次の日。
大学でギコ君に会った。
「しぃ香は風邪引いて休みだよ。メール来てたんだ。」って教えたら、
ギコ君、凄くつまらなそうな顔してた。
三日くらい大事を取って休むみたいって言ったら、今度は悲しそうな顔をした。
しぃ香が学校に来なくなって2日目。
私は、ギコ君を食事に誘った。
「最近、ギコ君元気ないから、シチュー作ったんだ。食べて元気でも出してよ」って。
しぃ香のシチューはあともう少し煮こめば完成。
ギコ君は快く、誘いに応じてくれた。

もうすぐ、ギコ君の来る時間だ。
私は、シチュー鍋の中に生クリームを加えて温め直す。
コトコトとあふれないように、弱火でよくかき混ぜながら。
赤ワインと、ソースの匂いが鼻腔をくすぐる。
しぃ香の骨も肉もドロドロに煮込まれた特製のシチュー。
ギコ君、気に入ってくれるかな…。

もうすぐ出来るよ。
待っててね。
初めて作ったシチュー。
絶対おいしいんだから。

「おまたせ!」
ギコ君の前に、白い皿に盛り付けられた食欲をそそるような匂いのするシチューを置く。
ホカホカと湯気を立ててるシチューをおいしそうにギコ君は頬張った。
「おいしい!」
ギコ君はそう言いながら、シチューをあっという間に平らげた。
三杯もお代わりしたね。
ギコ君本当にしぃ香の事食べちゃったね。
幸せそうなギコ君の顔…。
何だか悲しくなってきちゃった。申し訳なくなってきちゃった。
ギコ君。
ギコ君。
ごめんね。
ごめんね。
私、ギコ君が帰ったら警察に出頭するよ。
それが私のギコ君の為に出来る最後の事。
ギコ君が一番好きなのは、「ウソをつかない子」だったもんね。

私、ちゃんと自首するね。
警察に行ってちゃんと素直に全部話すから、
だからギコ君、
私の事少しでも好きになって…。
ね?

終わり。

460 :害虫駆除 :2003/02/28(金) 20:20 [ Riie9a8M ]
俺はモラ太
バイトで害虫駆除をしているんだ
何の害虫かって?
シロアリさ、いやシロアリのようだけどそうじゃないんだ
そうだな、ちょうどちびギコがアリみたいになった奴かな
そのちびアリは姿形はちびギコそっくり
だけどとても小さい
そして奴らは家の柱を喰う
集団生活を好み・・・ってほとんどシロアリなんだがな


さて、今日も仕事だ
上司「今日はモナーさんの家だ、頼むぞ」
モラ太「はいっ!」
そしてその家に来た
モナー「早く床下に来て欲しいモナ
柱を見たらものすごい数のちびアリが・・・・」
モラ太「任して下さい」
そして俺は床下に入っていった・・・・。
モラ太「すごい数だな、びっしりついている・・・」
そういって俺は殺虫スプレーを取り出した
これは砒素入りだ
そのへんのとはちょっと違う
俺はスプレーを柱に吹きかけた。
モラ太「どうだ?
だめか、こいつは結構強いな・・・・。」
多分続く

461 :害虫駆除 :2003/03/01(土) 19:36 [ 87/VKK32 ]
モラ太「まあいいさ」
そして、小刀を取り出した
モラ太「こうやって削ぐと・・・・」
たくさんのちびアリが落ちた
「ヒドイデチ!ナニスルデチ!」
モラ太「あーうるせぇなぁ
数ミリのくせに声だけはでかい、さて」
俺は瓶を取り出した
モラ太「これを取り付けると・・・」
たくさんのちびアリが入った
モラ太「大量、大量。」
そうやっていると奥で何か大きな音がした。
モラ太「おや?」
そうやって振り向いたそこには!

462 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/01(土) 21:05 [ IKlKjK5I ]
虐殺というより、単なる狂気な話になってしまいました。
お食事中の方やアヒャが好きな方は、読まない方が宜しいかと。

「ミテ ミテ!! シィノ ウンチサン、オイシインダヨ!!
 スコシダケナラ タベテモイインダヨ!!」
頭の狂ってしまったしぃが、肛門からムリムリと茶色の糞を押し出している。
そのしぃに近づく者がいた。アヒャだった。
「ハニャーン。ネェ ウンチサン タベルノ?」
しぃは屈託のない笑顔で尋ねた。
「アヒャヒャッヒャー。食べてみたいアヒャ。ここじゃ何だからアヒャの家に来るアヒャ」

アヒャの家に招かれたしぃは、早速アヒャのために糞を出そうとした。
「アヒャッ! ちょっと待つアヒャ。アヒャは新鮮なのが好きアヒャ」
「ウン ワカッタ。シィ ガマン スルネ」
しぃは素直に頷いた。
アヒャは、柳刃包丁を取り出した。
「ハニャ? ナニスルノ?」
アヒャは、しぃの問いに答えずに包丁をしぃの腹に突き立てた。
血が、噴水のように勢い良く噴き出した。アヒャの顔に大量の血がかかる。
内臓を傷つけぬように、慎重かつ大胆に包丁を滑らす。
「シィノ ウンチサン タベナイノ?」
狂っているため、痛みに動じないしぃが首を傾げた。
「食べるアヒャ。新鮮なのを食べるアヒャ」
腹を裂くと、カラフルな臓器達が現れた。
丸い物、細長い物、小さな物、大きな物。様々な内臓が、所狭しと詰め込まれていた。
アヒャはたくさんの内臓を掻き分け、ある臓器を捜した。
腹の下の方にある、太くて目立つ内臓。大腸だった。
肛門とつながっている直腸の辺りを切り取る。
アヒャは大腸を両手で持った。子供がアイスキャンデーを食べるような格好だった。
「シンセンダカラ オイシサ バイゾウダネ!!」
今だ、しぶとく生きているしぃが明るく言い放った。口から血をゴボリと吹き出しながら。
「アヒャーッヒャヒャッヒャー!」
狂気の雄叫びをあげると、アヒャは猛獣のごとく大腸に貪りついた。
大腸の中には、糞が詰まっていた。
腸と糞を一緒に噛みちぎり、飲み込む。
アヒャの口から、赤茶色の唾液がほとばしった。
クチャクチャと、アヒャが肉と糞を咀嚼する音が響く。
やがて、腸の中身が糞ではなく、消化途中の食べ物になってきた。
アヒャは、腸を食べるのを止め、口を手の甲で拭った。
さすがに、しぃは息絶えていた。ただし、その顔は満足そうに笑っていたが。

狂っていたしぃと、狂っているアヒャ。
この病んでいる社会を象徴するかのように、彼らは存在する。

 完

463 :害虫駆除 :2003/03/02(日) 22:34 [ pZu6Tx.E ]
>>461の続き
そのころ依頼人モナーは客人を呼んでいた
モナー「というわけモナ」
他のモララー「へぇ、なかなかやるじゃないか」
そういう虐殺の話で盛り上がっていた
モララー「ところで、下から変な音が聞こえるんだが?」
モナー「それはちびアリ駆除員が頑張っているんだモナ」
モララー「ちびアリ?」
モナー「説明すると・・・
姿形はちびギコそっくり、
そして普通にしゃべる、耳をすまさないと聞こえないけど
でも、自分が危機に陥った時ものすごい大声で叫ぶモナ
といっても普通に聞こえるくらいだけど。
習性とかはシロアリと同じモナ、まあ人に聞いた話だけど。」
モララー「あれ?何か叫び声が・・・?」
モナー「ちびアリ・・・・?いや、この声は・・・
もしかして駆除員!?」
モララー「小さいから楽勝じゃないのか!?」
モナー「いや、万が一の事があったら・・・・」
そして二人は現場に向かった

464 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/03(月) 15:57 [ U7S/mYCo ]
1/2
憂鬱な一日は、皮肉なことに、爽やかな朝日に包まれて始まる。
あぁ、朝が来た。起きなくては。会社に遅れる。
そんなことをぼんやりと考えながら、寝室を出て台所へ向かう。
しぃ族である妻が、無愛想に朝食を用意していた。
別に仲が悪い、というわけではない。倦怠期という物だ。
豆腐の味噌汁をすすりながら、新聞を読む。
いつもと同じ朝だ。毎日、この朝の繰り返し。

会社へは、愛車のボルボで行く。自慢ではないが、これでも重役なのだ。
社長や、会長にゴマをする。仕事よりも、人間関係の方が疲れる。鬱だ。
部下の悪口が、ふとしたことで耳に入る。そんな可愛くもない下っ端社員のミスで奔走する。鬱だ。
トイレで、洗面所の鏡に映った顔を見た。我ながら、なんて面構えだ。
耳は丸耳。そう言えば、丸耳はまれに差別対象にされるらしい。
顔はモララー風。モララーは加虐殺キャラの悪いイメージが強い。
しかも、少し童顔なので威厳を出そうとして生やした髭が、珍妙さを引き立てている。
かと言って髭を剃ると、シワだらけで情けない顔が、さらに貧弱になってしまう。
なんで、丸耳モララーなんかに産まれたのだろう。はぁ、鬱だ。

そんなある日、何となく家の近くを散歩してみた。
立ち寄った公園で、見知らぬシラネーヨに声をかけられた。
「アンタ、カナリ 枯レテルーヨ」
失礼な香具師だ。たしかに、中年だ。髪ももう薄い。
だが、初対面のシラネーヨに、そんなことを言われる筋合いはない。不愉快だ。立ち去ることにする。
「チョット 待テーヨ。サエナイ アンタニ プレゼント ヤルーヨ」
振り向くと、シラネーヨの姿はなかった。
代わりに、公園の砂っぽい地面の上に何かが置いてあった。
それを見て、背筋に冷たい汗が流れ、全身に鳥肌が立った。
シラネーヨの不気味なプレゼントを何故か受け取ってしまった。
そして、プレゼントを隠すようにコートの下に隠して、家に帰った。
プレゼントを持つ手は震えていた。
恐怖で震えているのだろうか。それとも、沸き上がる喜びに震えているのだろうか。
それは、自分でも分からなかった。

465 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/03(月) 15:57 [ U7S/mYCo ]
2/2
家に帰り、シラネーヨのプレゼントをじっくりと眺めた。
これは、間違いなくアレだ。
伝説的な狂気の殺人鬼であるアイツのトレードマークとも言えるアレ。
残忍で非道な行いを重ねてきたアイツの顔を覆っていたアレだ。
アイツの名を知らない者は、まずいないだろう。
つい、アイツになったつもりで自分の顔につけてみる。
カビ臭いが、まぁ我慢できる程度だ。
つけ心地も良く、まるで顔と一体になっているかのように違和感がない。

次の日、気が付いたら朝になっていた。
ベッドのそばにはアレが転がっていた。
昨日、アレをつけてから、今日まで記憶が吹っ飛んでいる。
明らかに変だ。だが、心身共に爽快感で満ちあふれている。
今日は、いつもと違い、軽い足取りで台所に行った。
で、鼻歌なんか歌いながらボルボを運転して会社に向かう。
何故か、気分が良い。溜まっていたストレスが全てなくなった感じだ。
信号待ちで止まっていると、窓を開けていたため、
小学生のちびギコ達のウワサ話が聞こえてきた。
「本当なんデチ。チビタンのオウチの近くの川で、カッパッパーの死体が浮いてたんデチ」
ペチャクチャと数人で歩きながら話している。
「しかも、血みどろの死体デチた。チビタン怖かったデチ。でも、男の子だから泣かなかったデチよ」
「どんなだったデチか?」
「もう内臓は飛び出してるわ、目はえぐられてるわ。
 チビタンのママが見ちゃダメって言ったから、それ以上は、よく見えなくて分かりマチぇん」
「怖いデチねー」
カッパッパー可哀想に、なんて思いながら青信号になり車を発進させる。
それにしても、アレ。玩具にしては、リアリティがあるなぁ。最近の玩具は凄いな。
ホッケーマスク。しかもご丁寧にも血を模して、所々に赤いシミまでついている。
少し汚い感じもするが、そこが本物っぽくて良いのだ。

本物のジェイ○ンのマスクみたいで。

 髭男の憂鬱 第一話 完

466 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/04(火) 17:29 [ FnwQhHg2 ]
1/3
ある朝、妻が言った。
「ネェ、ソノ髭 剃ッタ方ガ イイト 思ウワ。似合ワナイシ」
自分でも、この髭は似合わないと思う。
が、剃れない理由があるのだ。
人には、モラ顔と言ってきたが、実は違う。
俺の目は、確かにモララー族の目だ。
だが、口はギコ族の口なのだ。
まぁ、髭で口元をおおっているので、誰も気づかないだろうが。
モララーの目に、ギコの口。いわゆる、ちびギコ顔。
被虐生物として有名なちびギコ。まれに差別対象となる丸耳種。
誰かが、俺を大きな丸耳ちびギコだと思って虐殺してくるかも知れない。
しかも、俺の体型は、モナーともギコともつかない体型だ。
モナーの腹に、ギコの脚。認めたくないが、デブで短足なのだ。
誰かが、俺をよくわからん突然変異のAAだと思って虐殺してくるかも知れない。
そんな不安を少しでも紛らわすため、俺は自分をモララー族だと信じ込んだ。
モララー族、悪名高い加虐種族だ。彼らが、殺されるのは、ごくまれだ。
まぁ、加虐種族だからそこそ、復讐で殺されることもあるが。
それでも、ちびギコに比べたら、全然虐殺の心配は少ない。
と言うことで、俺は丸耳モララーで通している。
丸耳も不安の原因だが、丸耳虐殺は廃れてきたようだし、たぶん大丈夫だろう。

虐殺と言えば、被虐の象徴とも言えるのが、しぃ族だ。
俺の妻は、しぃ族だ。妻はもういい歳だ。つまり、中年ってこと。
さすがに、ハニャーンだのダッコだのわめかない。
たぶん、アフォしぃと勘違いされない限り、殺されないと思う。
俺の妻のような中年しぃを殺すより、若いアフォしぃを殺す方がモララーも楽しいだろうし。

さて、そろそろ会社に行くか。

467 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/04(火) 17:30 [ FnwQhHg2 ]
2/3
会社の仕事をしなければ。……本当は、あまり仕事はしてない。
パソコンと向かい合い、とても真面目な顔して、2ちゃんねるに通う。
仕事の合間の2ちゃんどころか、2ちゃんが暇な時に仕事する感じだ。
我ながら、重役がこのようでは、この会社も長くないと思う。
さすがに、今日のような会議の日は、大好きな2ちゃんに行けない。
しかも、ぃょ田が延々と喋りまくっていて、耳障りだった。
「ぃょぅが、入社した頃、我が社はこぅだったょぅ」
お前のエピソードなんて聞きたくもない。
「最近の社員は、使ぃ物にならなぃょぅ」
禿同。珍しくぃょ田と意見が合った。
「社員の中には、仕事してるフリをして、パソコンで遊んでる香具師もぃるんだょぅ」
俺のことか?いや、違う。そう信じたい。
それにしても、なんかぃょ田って気に入らない。
言葉では、上手く言い表せない嫌悪感がある。
それより、早く会議が終わらないだろうか。ストレスで胃に穴が開きそうだ。

長く、不毛な会議を終え、俺は家に帰った。
飯を喰い、風呂に入った。
寝る前に、アレを取り出した。
無性に、顔につけてみたくなる。あぁ、本当につけ心地が良い。

その晩、俺は夢を見た。
深緑の壁に四方を囲まれた部屋、そこにいるのは俺とシラネーヨだけ。
「この前は、良い物をくれてどいも感謝しています」
俺は礼を述べた。アレは玩具とはいえ、ハイクオリティーな物だった。
「アレノ ツケ心地ハ 最高ダーロ」
俺は頷いた。アレをつけると、まるでアレが自分本来の顔のように感じることさえある。
「アレハ 失ワレタ アンタヲ 取リ戻シテクレルーヨ」
失われた、俺?安っぽいファンタジーみたいな言葉に、思わず首を傾げる。
「社交辞令。愛想笑イ。ソンナ物ニ 埋モレ、カキ消サレチマッタ 本当ノ アンタ。
 誰々ノ 息子ヤ夫 デモナイ。何処何処ノ 会社ノ 社員デモナイ。
 ソンナ 本物ノ アンタダーヨ」
言われてみれば、俺はいつの間にか本当の自分を見失っていた。
日常生活から閉め出された、ただの自分。ありのままの俺。
でも、本当の自分って何だ。
シラネーヨは、俺の心を読んでいるかのようにつぶやいた。
「アレヲ 顔ニ 被リ続ケレバ、イズレ 本当ノ アンタガ 見エテクルーヨ」
その声と共に、深緑の壁が液体のようになって崩れた。
床には大きな穴が開き、俺は落ちていった。どこまでも、深く、深く。
そこで、目が醒めた。

468 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/04(火) 17:30 [ FnwQhHg2 ]
3/3
次の日の夜も、俺はアレを顔につけた。
マスクを被ることは、もはや俺の習慣になっていた。
そして、また朝を迎える。
TVをつけ、新聞を読みながらの朝食。
ニュース番組を見ていた妻が、顔をしかめた。
「大量殺人ガ 起コッタラシイワヨ」
妻の声で、視線を新聞からTVに移す。どうやら、虐殺者が大暴れしたようだ。
悲しいことだが、よくあることだ。が、ニュースをよく聞くと、普通の虐殺ではないようなのだ。
被害者は、しぃ等の被虐生物だけではないのだ。
8頭身モナーや、ゾヌのような、大きくて力のあるAAも殺されていたのだ。
しかも、不思議なことに、被害者の遺体がどれも食い荒らされていた。
殺人が起こったのは、アパート一棟。
当然、遺体もアパートの室内にある。カラスや野良犬が食べたとは考えづらい。
恐らく、犯人が被害者を食べたのだろう。
これだけの人数を短時間で惨殺した犯人は、一体何者なのか。
警察は、複数の強力な虐殺者、または宗教団体の犯行と見ているようだ。
「怖イ 世ノ中ネ。ゾヌ、8頭身マデ 殺サレタンデショ。
 シカモ、死体ヲ 食ベルナンテ」
妻の声は、震えていた。

 髭男の憂鬱 第二話 完

オマケ
 さぁーて、来週の髭男さんは?
 ナヒャです。風の強い日に、帽子ではなく髪を押さえているリーマンを見ました。
 きっと、ズラなんでしょうね。
 ・髭男、筋肉痛になる
 ・ぃょ田、散る
 ・アフォしぃの新鮮ミート
 の三本です。来週も見て下さいね。じゃんけんぽん!アヒャヒャヒャヒャッ!

469 :シィキャビク(BY21dojw) :2003/03/04(火) 18:41 [ HukqzjL2 ]
test

470 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:42 [ HukqzjL2 ]
 最近の若しぃの間では「ダッコ・マターリ主義」なるものが流行っている。
「しぃはマターリのシンボルだ。しぃをダッコしないのは虐殺厨だ…」。
 世界にマターリを、というと聞こえはいいが、所詮はマターリの独占、
『しぃ虐』の全面的禁止、でぃの根絶を目的とし、かつてのダッコ革命
党と同格でしかない。

 やがて、ダッコ・マターリ主義の若しぃ達のコミュニティが出来上がり、独
自のルールが蓄積され、遂にはコミュニティに加わることが、ステータ
スとなっていった。
 カラクリはナチスと同じである。

471 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:42 [ HukqzjL2 ]
:..;;;.;;;.:;:;i.;ii|           彡
::;...;;.;;ii:i;;;:;i| .   ∧ ∧
::;...;;.;;ii:i;;;:;i|    (*゚−゚) _
.;... .;;:.;:;iii;i|  /| ̄U ̄ ̄|\\
iii;;ii:i;;i:i;:;iii;;ii .. ̄,| ,.... ,,,.,..,.|,.,.| ̄..,.,.,.. ,,, ,,,.,.. ,.
        ""       ""

           眠気を誘う午後。快晴とまでは言えないが、外出日和
          とは言えそうな晴天。
           しかししぃ子は、大きな木の下に構えた箱(家)で、ただ
          風に吹かれていた。
          飽くことなく、揺らぐ草花を見つめ、時たま木を見上げては
          木漏れ日に目を細める。その繰り返しであった。

          退屈ではないか? 否、そんなことはない。彼女はそれで
         満足であったし、何よりもその箱から足を出す勇気がなかっ
         たのだ。

          「オソトニ デタラ、イヂメラレル…」

          もし箱から外へ出て、街に繰り出そうものなら、すぐにダッコ
         ミュニティからお誘いがきて、拒めば即『虐殺厨』の烙印を押
         される。そしてマターリの美名の下に虐殺されるのがオチだ。
          想像するだけで身震いがする。

          だめだ、こんな事を考えてはいけない。折角の休日を楽しま
         ないと。

          しぃ子は何をするでもなく、かぶりを振った。

472 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:43 [ HukqzjL2 ]
 無味無臭の風に、突然ノイズが入った。鼻を劈くような臭い。

 「ナニ コノニオイ!? クサイヨゥ…」

 臭いの元であるその『影』は、がさがさという草の音を連れてこちらへ
近づいている。碧草が、暴君を畏れ避ける民衆のように左右に分かれ、
『影』をしぃ子の元へ導いた。

 「ナニカクル! モシカシテ ダッコミュニティノ ヒト!?」

 もしそうならば、この刺激臭の説明はできない。しかし、ダッコミュニティ
への恐怖を想った矢先の出来事であったから、訝しがる余裕など彼女に
はなかった。
 しぃ子は、家であり防具でもある箱に閉じこもると、「コナイデ、コナイデ…」と
震えた呪文を唱え続けた。

 がさがさ がさがさ

 草摺の音が大きくなり、堅く閉ざした箱からも音の主が発する臭いが入り
込んでくる。

 がさがさ がさがさ がさがさ

 永遠にも匹敵する一秒が重なり、いよいよマターリの死の粛正が下される
と思ったしぃ子は、最後の抵抗として天まで届かんばかりの金切り声を上げ
た。

473 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:43 [ HukqzjL2 ]








            \ \                                       . / ̄/
              \ \ /                                     /  /
       \   /     /  /                                  /  /
         \/ /   /|  /|  /                               /  / 
        /\/    / | ./. |  /| /  ______________       /_/
       / / \    / |   | / .| /| イ                      \\/. _
        /    \                                    /  / /
                                                      ̄







.

474 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:44 [ HukqzjL2 ]
 吸い込んだ息を全て吐き出し、しぃ子の叫び声が途絶えた。

 あとは殺されるのみ。

 彼女は全身の力を抜いて、死後の世界へ足を向けた。

 辺りが静寂に包まれる。
 静寂ゆえの耳鳴りが、とても大きい。










 「…アレ…?」

 先ほどの叫びから数秒がたったが、何の変化も現れなかった。虐殺
されていない。
 助かったのだろうか?

 「痛クナイ…ナンデ?」

 しぃ子は、恐る恐る箱の蓋に手を当てた。どうやら自分は生きている
ようだが、何が起きたのかはわからない。安全をこの目で確認するま
では、まだ生きた心地はしていなかった。

 そっと、蓋を押し上げる。半開きの蓋からぱっと光が差し込んだ。

 どうしよう、もしかしたら、顔を出した途端に殴り殺されてしまうかもし
れない。

 1,2秒の躊躇のあと、勇気を振り絞って蓋を開き切った。

パカッ

475 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:44 [ HukqzjL2 ]
 「!?」

 しぃ子の箱のすぐそばに、ボロボロのでぃが倒れていた。
 虐待されてさほどの時間が経っていないのだろう、真新しい血が其処
彼処を染めている。彼女の周りにはくぐもった羽音が飛び交い、無数の
蝿がその血に与ろうと屯していた。
 みずみずしぃ草花と温かい風が、よりでぃの痛々しさを引き立て、しぃ
子は思わず瞳を伏せてしまった。

 だが、それは一瞬のことであった。すぐに伏せた瞳をすぐにこじ開けて、
特殊部隊がフェンスを乗り越える勢いで箱から飛び出し、でぃの元に駆け
寄った。

 「ネェ! 大丈夫ブ!? 何ガ アッタノ!?」
 「アゥゥゥ…」

 しぃ子の甲高い声が、意識が遠退いたでぃを覚醒せしめた。

 「ダッこミ…ティノ ひトガ…」

 虐待によってでぃ化した者に特有の、安定性のない語勢。

 「ナニ!? ダッコミュニティ!?」
 「アゥ…」
 「ソンナ…ヒドイ」

 すると、意外なことにしぃ子を憤慨せしめる隙を与えず、でぃは一つの
言葉を発した。

 「ダッこ…ダッこ…」

 しぃ子の中に一筋の希望が生まれた。

 ダッコを求めることができるなら、まだ助かるかもしれない。

 しぃ子は、でぃの汚れが伝染(うつ)ることも厭わず、両手で彼女をしっか
りと抱き締めた。その瞬間、僅かではあるが、悶絶のように荒い呼吸が鎮
まった。

 「アゥゥ…ダッこ…?」
 「コレデ シバラクハ 大丈夫ダネ! サァ、早ク リハビリセンターヘ 行コウ!」

 『応急処置』を行うと、でぃを方に担ぎ上げ、リハビリセンターへ向かった。

476 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:44 [ HukqzjL2 ]
 センターまでは、裏道を通れば30分で着く。しかし、今回はでぃを担い
でいるため、かなりペースが遅い。
 しかも…。

 「ア…ゥゥゥ」
 「ドウシタノ? マタ 苦シク ナッタ!?」

 でぃが苦しげな声を上げたので、しぃ子は慌てて肩から彼女を下ろした。
 そして、でぃの容態が安定するのを確認して、また歩き出す。そんな調
子だったから、本来ならばもう到着していい頃なのに、まだ半分にも至っ
ていなかった。

 「キットモ 元ニ戻レルヨ。モウ少シダカラ―」

 『ガンバロウ』の一言を遮って―――

477 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:45 [ HukqzjL2 ]





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   ;:' , ' !`          __                        . __ .__
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478 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:45 [ HukqzjL2 ]
 突然の銃声に、心臓が波打ち、体内に衝撃波が走る。

 きな臭い余韻とエコーが辺りの空気を張り詰める中、やたらと甲高い
くせに芯のない、二つの声が現れた。

 「ソコマデヨ! 虐殺厨!!」
 「キタナイ ディヲ ダッコスルナンテ!」

 拳銃を持った、二人のしぃ。
 南無三。

 「ネェ、シィミ。コノ クソムシィハ ディナンカヲ ダッコシタヨ」
 「ソウダネ シィカ。アンナ キタナイディヲ ダッコシヨウナンテ、正気ノ 沙汰ジャ ナイネ」
 「2匹トモ ゴミムシィナンダヨ。アンナヤシラ 頃シチャオ♪」

 情け容赦のない言葉が、深々としぃ子に突き刺さる。
 自我を手放しつつあるでぃの代わりに、罵詈雑言を一手に引き受け
た。それどころか、相手の握る『黒い悪魔』にも臆せずに、反撃を仕掛
けたではないか。

 「フザケナイデ! 同ジ シィ族 ジャナイ! ドウシテ 仲間ヲ 助ケテageナイノ!?」

 「(゚Д゚)ハァ!? 聞イタ、シィミ?」
 「ウン。コイシハ立派ナ虐殺厨ダネ。早急ニ駆除スル必要ガアルワ。発砲シル!」
 「サァ、マターリノ タメニ 氏ニナサイ!」

 そう言って、二人のしぃが引き金に力を込めた。しかし、銃弾がしぃ子の
胸を直撃する前に、飛んできた石が金属音を響かせ、拳銃を地面に打ち
落とした。

 「ドッチガ虐殺厨ヨ!!!!」

 しぃ子が、転がっていた石を投擲したのだ。

 しかし、両方のしぃから拳銃を奪ったわけではない。彼女はでぃを抱え、
すぐに其処から退散した。

 「ハニャーーーーン!! シィノ バキュンバキュンガ 取ラレチャッタヨーーー!!」
 「クソッ、待チナサイ コノ虐殺厨!!」

TA TA TA TA...

 突然の逆襲におたおたするしぃ達。慌てて追撃をかけるも、弾をばら撒く
だけに終わってしまった。

 「チッ! 逃ガシタ!」
 「リハビリセンターニ 向カウツモリネ! シィボードデ 先回リスルワヨ!」」
 「ゼターイニ 逃ガサナインダカラ!」





 リハビリセンターの脳天が、遠くに見え始めた頃には、既にしぃ子の
方も息があがっていた。
 それでも、でぃには元気を装ってみせる。

 「センターニ ツイタヨ! 大丈夫ブ ダカラネ!」

 そんな努力も空しく、でぃは記憶を、自我を、全て捨て去ろうとしている。
 応急処置のダッコでは、限界が見え始めていた。

 「アウ…」
 「必ズ、コノ『シィチャン』ヲ センターニ 連レテイッテミセル…」

 彼女の歩みを支えているのは、その決意だけだった。

479 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:46 [ HukqzjL2 ]
 しかし、状況はこのまま感動のハッピーエンディングを紡いではくれな
かった。
 しぃ子の身体が急激に前かがみになり、背負ったでぃのこともあって受
身を取ることができず、アスファルトが凄まじい勢いで彼女に迫った。
 顔面を強く打ちつけ、視界に星が飛んだ。
 何事か、と思うより先に、しぃ子の右足から激痛とともに鮮血が溢れ出た。

 「シィィィーーーーーッ!!」

 「ヤット ミツケタワ、クソムシィ」

 目の前には、先ほどの2匹が並んでいた。

 「コンナ 虐殺厨ドモヲ 生カシテ オクワケニハ イカナイワ。今度コソ始末シテageル」
 「マズハ ソコノ ディヲ 殺ルノヨ! ジワジワトネ!」
 「ハニャーン♪」

 彼女らは、しぃ子の隣で泣き喚いているでぃに矛先を向け、虐殺モラ
ラーとなんら変わりのない残虐な方法で、痛めつけた。

 「キィッ! キィィゥ!?」
 「ヤメテ! ヤメテーーーーー!!」

 骨が打撃される音。肉が潰される音。でぃが虐待される悲鳴が、間近で、
リアルに、しぃ子の耳へと飛び込んでくる。耳を塞いでも、同じだ。

 「ソンナニ慌テナイデ! アトデ アンタモ 頃シテageルカラ!!」
 「……」

 やがて、渇いた音に血の粘着性が混じった。

 「ハギャウ! ウギィーーッ!!」





 「ヤ メ ロ バ カ ヤ ロ ォ 〜 〜 〜 〜 〜!!」

 できることなら、大声でこの言葉を叩き付けてやりたい。しぃ子は歯を食い
しばりながら、意識を手放してしまった。




                               ∧ ∧ .从 ∧_,,,    ∧ ∧
                               (*゚ー゚)⊃∴;' (;;);0゚) : .(゚ー゚*)
       .                        6  /  W ノ⊃;;⊃从 /U  ⊃
                    (  .||| ∧∧   〜(  ノ  〜(;;#;;;( ';∴⊂__  /〜
                 ∴@=(´⌒O从To)    し\)    Uヽ;) W   U
              """""""※""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""

480 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:46 [ HukqzjL2 ]



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 「ヨカッタネ、シィチャン! ブジニ 元ニ 戻レテ!」

 笑顔でロビーを後にする人々に紛れて、二人はセンターを出た。

 紆余曲折を経て、どうにかセンターに辿り着くことができたのだ。

 医師ぃにあなたの応急処置のおかげですと誉められて、少しはにかんだ。

 「アリガトウ、シィコチャン。ワタシ ウレシィ!!」

 初めて出会ったは、戦場に転がる死体の様相を呈していた彼女。

 でも今は、最高の笑顔(お礼)を返してくれる。

 それが嬉しくて、笑い返した。

 正門に差し掛かる頃、しぃ子はふと、まだ聞いていないことを思い出した。

 「トコロデ、アナタノ オ名前ハ?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


.

481 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:47 [ HukqzjL2 ]
 彼女が口を開く直前、視界が切り替わった。
 横倒しの世界。

 ねじれた首を真っ直ぐにして、ようやく悟った。

 「夢ダッタノ…」

 「アァウ…」
 「アッ、ソノ声ハ…」

 しぃ子は飛び起きる。
 そして、声の主−でぃ−の姿を確認しようと、辺りを見回す。

 その光景に、しぃ子は息を呑んだ。

 片方は、四肢をばらばらにもがれ、残された胴体は赤々と染まっている。
文字通りの『達磨』。
 もう片方は下半身から弛んだ太い紐―『腸』を垂らしている。遠目では、
長い尾をもつように見えるのか。
 辺り一面に広がる、『ペンキ』とでも称さねば不自然な紅い海には、海を
航(ゆ)く船のように二つの生首が転がっている。

 「ナニ、コレ…」

 思わずむせ返るしぃ子。そんな彼女のもとに…

482 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:47 [ HukqzjL2 ]
 「アゥゥ…」

 そのかすれた声に、彼女は本来の目的を思い出す。

 「ソウダ、アノコハ…」

 「グチャグチャグチャ…」

 「シ ィ ィ ッ!?」

 声のした方向には、先ほどの惨状をも凌駕する『姿』があった。

 憎むべき相手とは言え、同属であるしぃの血肉を貪り喰うでぃ。

 もはやでぃですらない。伝説の怪物、『びぃ』であった。

 しぃを虐待するとでぃになる。そのでぃを虐待すると、大半は氏んでしまう
のだが、ごくまれに最強の怪物となってしまう。
 しかし、その希少性ゆえに、びぃの存在を知る虐殺者は少ない。そのしぃ
達もその口だったのだろう。

 凍りついた顔と、痛みすら感じなくなった右足に鞭を打って、しぃ子は立ち
上がった。

 「ヤメテ! ヤメテヨ! リハビリセンターハ スグダヨ!!」

 その声を、残された片耳に捕らえた『びぃ』は、濁った瞳でぎょろりとしぃ子を
睨む。これまでは、微かとは言え生気を宿していたはずの眼。しかし、もう何も
残っていない。
 おぞましい視線に、しぃ子は背筋を震わせた。

 先ほど襲ってきた(そして頃した)しぃの肉片を口ですり潰しながら、じっとしぃ
子を見るびぃ。

 「思イ出シテ…クレタノ?」

 その問いは、爪と牙で返ってきた。

483 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:48 [ HukqzjL2 ]
ザシュッ ザクザクザクッ

 「シギャァッ! シギャァァッ!!」

 びぃの爪の威力と、その副産物―風圧―が、幾筋もの『刃』となって
しぃ子の肉体を脆しぃのごとく引き裂いてゆく。アート用のスプレーが
爆発したかのように血が飛び散った。

 どさっ、と、しぃ子は血の海の中へ倒れこみ、身体に真っ赤な液体が
しみこんでゆく。

 ふと、視界の隅に黒い塊が見えた。

 「コ、コレハ…」

 その物体を中心に据える。『拳銃』だ。

 これを撃てば、この恐るべき怪物を倒せるかもしれない。
 でも、それでは『しぃちゃん』を助けてあげられない。

 足をきゅっと引き締め、今にも跳躍せんとするびぃと、血の海の中でも尚、
黒く輝く拳銃が、しぃ子に、早く決断しろ、早く決断しろと催促する。

 「ワタシハ…」

 しぃ子は目を堅く閉じて、瞼に溜まった涙を追い出す。そして、拳銃に伸ば
しかけた手を引っ込め、獰猛な肉食動物以外の何者でもない『彼女』の眼を
見た。

 「ネェ、思イ出シテ。コレカラ 早ク リハビリセンターヘ逝コウ?」

 途切れそうなほどに、震えた声。
 しかし、びぃにまで変貌してしまった『彼女』が、その叫びに応じることなど
できるはずもない。
 力ませた足で、血に染まった地面を強く蹴り、しぃ子に飛び掛った。ミサイ
ルのような勢いだ。

ブシュウッ

 血が、霧状に吹き上がり、しぃ子の視界が霞んでゆく。血を全身に浴び、
破壊の歓びに身を震わせるでぃ。
 やたらと嬉しそうにゆがんだ口元から、ごつごつした牙が顔を出し、しぃ
子に襲い掛かる。しぃ子の喉笛に―――。

484 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:48 [ HukqzjL2 ]
 「シィィィ…」
 「ウジィィィ!」

 もはやこれまで。

 しぃ子は、びぃの身体の一部になる覚悟を決め、そっと目を閉じる。
 脳裏に浮かぶのは、ダッコミュニティへの憎悪でも、ありきたりな走
馬灯でもなく―

 ―元に戻れた暁には、きっと親友になれていたのに…
 ―まだ、お互いの名前も知らないのに…

 そんな些細な未練であった。





ごろん

 心行くまで血肉を貪ったびぃは、すくっと立ち上がった。

 その拍子に、しぃ子の首が転げ落ちる。
 左半分は既に原形をとどめていない。ひびだらけの骨が剥き出しに
なり、そこから残り少ない血をだらだらと流している。かろうじて残った
のは右半分の目の周囲であった。

 その右目は、まるで夢を見ているように穏やかに閉じられている。

 しぃ子の、この旅路は無駄だったのだろうか?

 この問いを発することができるものは、もうこの世にはいない。





 限りない虐待の末に訪れた、全てを喰い尽くす虐殺が、名も無き惨劇の
幕を下ろした―――。

485 :シィキャビク :2003/03/04(火) 18:49 [ HukqzjL2 ]
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iii;;ii:i;;i:i;:;iii;;ii .. ̄,| ,.... ,,,.,. .,.|,.,.| ̄..,.,.,.. ,,, ,,,.,.. ,.... ,,,.,.. ,..,,,,.,...,..,.,,.,.
        ""       ""


 眠気を誘う午後。快晴とまではいえないが、外出日和とは言えそうな晴天。

 主を失ったダンボールは今も、大きな木の下で風に吹かれている。








                                   「或る休日」 -完

.

486 :耳もぎ名無しさん :2003/03/04(火) 21:04 [ MpS1BYgs ]
れは・・・文章?

( ゚∀゚)<もしもし
( ´∀`)<はい、虐殺会社でございますが
( ゚∀゚)<課長に変わってもらえませんか?
( ´∀`)<わかりました(カチョウ、オデンワデス)
(,, ・∀・)<お電話代わりまちた。ちびギコデチ。
(#・∀・)y=-(,, >Д<)・',.”
(#・∀・)y=-”',.,.・(#>Д。)・',.”-=y(´∀`#)
(;・∀・)<ただいま得体の知れぬ物体が電話に出ておりました。申し訳ありません。

糸冬

487 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/06(木) 23:52 [ ZRp/rAyI ]
1/3
また、いつもと同じ朝の繰り返し。
と、思っていたが、今朝は違っていた。俺の体に異変が起こった。
ベッドから、体を起こそうとすると、四肢の筋肉に鈍痛が走った。
若い頃、時折経験した懐かしい痛みだった。筋肉痛だ。
でも、最近何か運動しただろうか。少し散歩をしただけなのに。
もう俺も歳だから、筋肉痛って何日か経ってから起こるんだよな。
二、三日前か。始めてマスクをつけた日だな。
おっと、こんなこと考えてる場合じゃない。
朝の支度をしなければ。

会社に、あのマスクを持っていくことにした。
革のカバンの底に、マスクを詰め込んだ。
本当の自分か。社会生活で、本当の俺は、ドンドンすり減ってしまった。
でも、本当の自分って何だ。今ここに存在してる俺は何だ。
どうしよう、気分がすぐれない。
腹の中に、巨大な氷の塊を詰め込まれたような感じだ。
不安、恐怖。そんな感情が、俺の腹の中で澱んでいる。
なんだか、具合悪くなってきた。
……車、運転できるかな。

488 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/06(木) 23:53 [ ZRp/rAyI ]
2/3
会社に着くと、廊下でぃょ田に会った。
あぁ、やっぱりコイツ嫌いだ。
そう思った時だった。俺の右手が、ぃょ田の顔面をすれ違いざまに殴りつけた。
右手に、ぃょ田の唾液が付着した。生暖かかった。
ぃょ田は、鼻血を滴らせながら、無様な声で助けを求めた。
俺は、何をしたんだ。確かに、ぃょ田は嫌いだ。しかし、殴るなんて……。
俺はぃょ田に近づいた。
「す、すみませんっ!! 大丈夫ですか?」
嫌いだとはいえ、殴ったのは悪かったと、俺は心から反省していた。
なのに。
「触るなょぅ! この野蛮人!」
ぃょ田は俺の手を振り払った。
また、俺の手が勝手に動いた。ぃょ田のビール腹に、重たい拳がめり込んだ。
ぃょ田は、鼻血と唾液をまき散らした。
社内の白い壁に鼻血が飛び散る。まるで、白い画用紙に、赤い絵の具を散らしたようでキレイだ。
と、言いたいところだが、我が社の壁はタバコの煙で汚れている。キレイと言うのは言い過ぎだろう。
そんなことを考えながら、俺は何度も何度も、ぃょ田に殴りかかっていた。
ぃょ田の唾液、涙、血が俺の拳を彩っていった。
殴れば殴るほど、俺の拳は色彩を増す。
周りの社員は、俺を止めなかった。むしろ、止められなかったのだろう。
やがて、警察と救急隊が来た。
まぁ、その頃にはぃょ田の歯はほとんどへし折られていたがな。
警察のモナーが、数人がかりで俺を取り押さえようとした。
さすがに、御用か。そう思った時、俺の体がむずがゆくなった。
俺の胴体から、数本の手が生えてきた。手と言うより、むしろ触手だ。
警官モナー達は、驚いて俺から離れた。俺自身も、驚いている。
俺は、しゃべろうとした。これは一体どういうことだ、と。
だが、口から出たのは、ぃぇぁ、そんな意味のない言葉。
あぁ、思い出したよ。本当の俺、いや、本当の僕を。
僕は、全てを、殺す。
僕は、全てを、喰らう。
そうだ、僕は丸耳モララーでも、丸耳ちびギコでもなかったんだ。

僕は、ぽろろだ。

489 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/06(木) 23:53 [ ZRp/rAyI ]
3/3
僕は、周りを警官達に囲まれています。
すでに一般社員は避難しました。
警官のモナーさんが、拳銃で僕のことを撃ちました。
弾はお腹に命中したので、とても痛いです。
他の警官さんも、弾を撃ってきました。
僕は、とっても悲しくなりました。泣きたいです。
この悲しみを警官さんに、ぶつけてみることにしました。
僕の体が半透明に変わり、大きく伸びました。
警官さん達を包み込むように、僕の体は伸びました。
とても、素早く。
僕の体から分泌される消化液が、警官さん達を溶かしていきます。
皆、骨だけになってしまいました。少し寂しかったです。
僕は人に会いたくて、会社から出ました。
弾を撃たない人、僕を見て逃げない人。そんな人を探して町をさまよいました。
でも、町には誰もいませんでした。いつもは賑やかなのに。おかしいなぁ。
ふと、声がしたので振り返りました。いました、人がいましたよ。
しぃ族の、若い娘さんでした。楽しそうに歌っています。僕も歌います。
「ぃぇぁ、ぃぁ。ぃぇぇぁぇぃ」
しぃは僕に気づいて、近づいてきました。
ダッコと言いながら、走り寄ってきます。僕は触手でしぃを抱きかかえました。
しぃの体は、フカフカの毛並みで被われています。とても暖かです。
僕の体は、ヌラヌラしています。俺の時は、フカフカだったのに。
しぃは、ダッコをしてくれる僕が大好きなようです。僕もしぃが大好きです。しぃをダッコしたまま、僕は歩き回りました。
と、僕達の平和を乱す人が現れました。向こう見ずな、若い加虐AAでしょう。
悪いモララーが、僕がダッコしていたしぃごと僕の体をボウガンで貫きました。
僕としぃは串刺しのようになり、ボウガンの矢でくっついています。でも、とても痛いです。
しぃは、血を吐いて、僕の顔に浴びせました。
まるで、噴水のように勢いが良かったので、僕の視界は赤く染まりました。
目に血が入って、ヌルヌルして気持ち悪かいです。
やがて、噴水の勢いがおさまると、しぃは動かなくなりました。
僕は寂しくなったので、そのしぃを食べました。そうすれば、いつでも一緒にいられますからね。
警官モナーさん達も、しぃも僕の肉になってくれます。
いつでも、一緒にいられます。
しぃのお肉は、美味しかったです。赤身が多くて、肉に臭みがありませんでした。
少し、癖のある味でしたが、珍味みたいで好きです。また食べたい味です。
僕の家には、しぃがいます。僕は、急いで家に向かいました。
体からボウガンを無理矢理引き抜きます。黄緑色の粘着質な体液が、少しだけ傷口から出ました。

 髭男の憂鬱 第三話 完

490 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/06(木) 23:54 [ ZRp/rAyI ]
ぽろろを知らない人もいらっしゃると思うのでご説明をば。

AA長編板で、虐待専用キャラ「ぽろろ」です。好きに虐めて下さい、のスレで誕生。


     ∩∩∩∩∩∩∩
    (       ,,・Д・,)


     ;_;;_;;_;;_;;_;;_;;_;∩∩
    √       ,,・Д・,)
     \        /
      ∪∪ ̄ ̄∪∪


       ∩_∩
      (,,・Д・,,)
      ⊂    つ
       |  x. |
       U'⌒'U

様々な姿を見せてくれる。

491 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:41 [ M1XKYzRE ]
 「ハニャーン! ダッコダッコダッコダッコダッコーーーー!!」

 幾重もの黄色い声が山のように迫る。
 モラ寺ニ曹率いる分隊が手持ちの9ミリ拳銃で応戦するも、
その大量のしぃの軍団を転覆せしめることはどだい不可能
であった。
 銃弾が表面のしぃを血達磨にするが、生き残った大多数
のしぃがそのなきがらを乗り越えて進撃してくるのだ。





        ― 爽 快 感 が 支 配 す る 虐 殺 小 説 ―





 「くそっ、はやく車に戻れ!」
 モラ寺は、精神のもっとも深い部分を抉られたかのような、
悲鳴じみた指令を下す。
 直後、彼を取り巻く数人の陸士たちが火器を抱えて、もう
ほんの10数メートルにまで迫ったしぃの団子から後ずさり、
後方の装甲車へ向かった。

 「ハニャ!? マッテヨゥ! ダッコシテヨゥ!」
 「ダッコシナイヤシハ 虐殺厨ダヨ!」

 しぃ軍団は、大地をとどろかせながらモララーたちへと迫った。

 無数の(*゚ー゚)が、凄まじい勢いで迫り、その一つ一つが
「ダッコ、ダッコ」と喚いているのだ。
 これほどの恐怖が、ほかに存在しようか。

492 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:41 [ M1XKYzRE ]
 「早く乗れ! 捕まるぞ!」

 彼らはそれぞれの車両のドアに取り付くと、シートへ飛び込
んだ。

ドン、ドン、ドンドンドン

 平素の数倍の大音量で、装甲車のドアが締まる。

 「ダッコシテ! シィヲ ダッコシナイト マターリデキナイヨ!」
 「ハニャーン! シィモ ノル! アケテヨゥ!」

 隊員達を捕らえられず、車体につんのめったしぃ達は、助手
席のモラ寺と運転手の大モラ陸士長に視線を合わせる。
 その様子は、眼を合わされた当人だけでなく、後部座席のほ
かの隊員の背筋をも震わせるものであった。

 「冗談じゃない…!」
 「おい! 大モラ、早く出せ!!」

 しぃ達のおぞましさに動揺する大モラに、モラ寺が大喝を入れ
る。

ギシギシ…

 大モラが慌ててギアを突き入れるさなかも、しぃ達は彼らをダッ
コすべく、装甲車をこじ開けようと圧力をかけた。





 強化ガラスの向こう側には、びっしりとしぃが張り付いている。

493 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:41 [ M1XKYzRE ]
 車両に張り付いたしぃ軍団のうち、ボンネット部を占めていた
しぃ達は、内蔵をかき回されるような不快感を覚えた。

 「ハニャーン!? シィノ オナカガ ヘンダヨゥ!」

ぶりゅっ ぶりゅりゅりゅりゅっ…

 しぃの脆弱な腸は、内に蓄えられた大量の便を、堰をきったよ
うに溢れさせた。
 大モラの踏み込んだアクセルが、装甲車の眠れる獅子を呼び
覚まし、その熱と振動がしぃに襲い掛かったのだ。

 「ハニャ!? クサイヨ、キタナイヨ! オモラシシナイデ!!」

 ほかの仲間が、自分も運が悪ければ同じ目に遭っていたにも
かかわらず罵倒した。






 ごつごつしたタイヤが、巨体を支えているとは思えぬ加速で、辺り
の地面を抉り取りながら大回転を始める。
 装甲車のエンジンが唸り声を上げ、車体に無数のしぃを乗せたま
ま走り始めた。

 大モラは、まるで不吉な物事に対しかぶりを振るかのようにハンド
ルを右へ左へさばいた。

 「シィィィィィ!?」

 しぃ達の絶叫が、密閉された車内にも飛び込んでくる。先ほどまで
は恐怖以外の何者でもなかったしぃ達の顔が、そのときは彼らに快
感をもたらした。

 凄まじい勢いで、しぃ達は車から振り落とされる。完全に埋め尽くさ
れていた車体が、あっという間にあらわになった。

 地面に落ちた者は、次々とその巨体に踏み潰されていく。

 「シィィィィィ!? ヤダヨー コンナノ マターリジャ ナイヨォォォォォ!!」
 「ヤメテェェェェ!! ダッコ スルカラ タスケテェェェェェ!!」

 「ハニャーン! チョット ソノ オテテ ドキナサイヨ! シィガ オチチャウデショ!」
 「ダメダヨゥ! ココカラ オテテ ハナシタラ シィガ オチチャウヨゥ!!」
 「ウルサイ!」
 「シィィィィ!(ぐちゃっ)」

 ハンドルを握る大モラの顔には、久しぶりの肉にかぶりつく肉食獣の
ような笑みが浮かんでいた。

494 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:42 [ M1XKYzRE ]
 「シィィィィィィ!!」

 やがて、運良くタイヤの餌食となることを免れたしぃ達が、仲間を
見捨てる醜態を晒して逃げ始めた。

 「ハニャーーーン!! コンナトコロニイタラシンジャウヨゥ!!」

 地面に這い蹲っていたものが、それに気付き、「マ、マッテェ!シィモイク!!」
と、起き上がりというより、ばたつきながら、後を追う。しかし、突然
装甲車が、土と血肉の混じりあったものを巻き上げてスピンターンを
決め、彼女の下半身をひき潰す。

バシャァァァッ グチャッ!!

 「シィィィィィィーーーーーーーーーーーーッ!!
  シィノアンヨオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

 足を失ったしぃは、もはや逃げることもかなわない。始末を後回しに
され、気が付くと全身をまったいらにされていた。

 モラ寺は、一部のしぃが仲間を見捨てたと見て取るや、血染めのス
ケートの最中であることもお構いなく、モラ岡ニ曹以下7名の陸士たち
に追撃を命じた。

 全隊員の心理状態は、まさに一心不乱の大虐殺。モラ岡たちは敬礼
もそこそこに、嬉々として軽機関銃を抱え上げる。そして、スライドドアを
払いのけ、血肉でびちゃびちゃになった地面に飛び降りる。

 「ハニャーン!? オッテクルヨゥ!!」
 「待てぇい!!」

 「ハニャーン!! マッテ!! コロサナイデ!! ダッコスルカラタスケテェ!!」

 モラ岡達は、軽機関銃の弾幕を、逃げ惑うしぃ達の背中に浴びせる。

 「ハニャーーーーン!! コンナノマターリウンレsjgrジウゲdsjgthルワ」

 弾幕はしぃの頭蓋骨を砕き、血を撒き散らし、四肢をもぎ取った。

495 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:42 [ M1XKYzRE ]




                    
        。・゚・。                 ., - 、
      ∧゚∧。・ ゚ ・。              /;;2ch;;ヽ
      (O<;)   ≡             (・∀・ )
      と  つ    ≡         ━━◆_ノ)≡
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        @'@  ≡3;;;⌒')          (_)≡≡≡≡_______

                ∧,,,,,,,    ※                       .   ., - 、
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            と@※   ※  ;;;・;;;从そ __  ____     .     Σ Σ━━◆_ノ)≡
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                ;;;;;     と* @)〜__                        (_)≡≡≡≡_______ . ., - 、
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                         (;゚ぺ) )))            .∧ ∧  ___             (∀・  .)
                         く   ⊃≡≡≡≡≡≡≡●※(#)>0゙)    从    Σ Σ━━◆_ノ)≡
                          ヽ  )〜             ノつそ从      ---       Y 人つ≡≡
                          @'@             〜,, ,,从※  ---- 从         (_)≡≡≡≡_______ .
                                            (ノ

496 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:43 [ M1XKYzRE ]
 当初は10000をゆうに超えていたと思われたしぃ軍団は、既に
その数を100程度にまで減じていた。
 とどめを刺してやる。そう考えたモラ寺は、無邪気な少年のよう
に装甲車を暴走させる、隣の大モラを向いた。

 「おっ、隊長。いよいよやっちまいますか?」

 その言葉づかいは、陸士の陸曹に対するものではあるまい。だ
が、例にもれず昂揚感に浸っているモラ寺にそれを咎めることは
できなかった。

 助手席のシートを押し倒し、ルーフ・ウィンドウへ腕を突き上げた。
軽快な音を立てて、天井から空が覘く。
 そして、ヘッドレストの辺りに右手をついて身体を支え、後部座席
のシートの下に頭から突っ込み、左手でそこらをまさぐる。無機質な
重さと冷たさ。
 金属の質感を握りしめ、それを引きずり出した。

 それは、ロケット・ランチャーだった。

 悪魔のような笑みをかみ殺すと、モラ寺はルーフ・ウィンドウから顔
を出した。

 しぃ達が、地獄のような苦しみ、あるいは恐怖に泣き叫んでいる。
その様子に、折角押さえ込んだ笑みがぶり返す。

 「(゚∀゚)ハッシャ━━━━━━━ッ!!」

497 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:43 [ M1XKYzRE ]







                                    @
                                    し;  o※
                                  ,,,∩     ;  ;;@⊃
                                  @;; )      ;;;;;      ∧
                                 @;;;   ミ         ξo;゚;;;
                       ;  ,,,       ノ;;,∧ノ     ミ      ※
                               (((>O<il))         彡   ;;;;
                                      (⌒;´);;'ノ从;;))
                                      ゚(´(⌒;´);;'ノ从;;)⌒)
                                     从(⌒;ヾ从;;//⌒)`;;ノ从
                                      ''''  '''⌒   从
                       ∧λ/⌒;、;     i;;;;       从
                      (>q;,<;;)ノ‘';、  ;'/ !メヾ~~ノ  、,,.v、  .  ,;;@、
              " ,〜 ;@>・; U"(/l|i |l`@つ ;ρ"ヾ、ノ""  (。Q;、;,) v' ,' ;"。し'
        ´(⌒  .  `゙;`ヾ\´(;;从⌒i`)`;;"⌒);ξ `、(´;∵⌒∨l;|⌒)::)/
             ,.  , 、;‘ヾy'⌒;ヾ(⌒∴`)::)ノ:゙)/。 ;,゚(´(⌒;´);;'ノ从;;)⌒)彡
    ∧ ∧       、 ,,. ,,ヘ,..,  `(::(⌒ミ(;;´人;;)ノ,イ⌒:;)`; ,.'ヾ(⌒ミ゙;;人⌒(::)ノ⌒)`⌒              ∧ ,,,
。・゚ ゚・(>O<;)・゚ ゚・。  ζ;;っ#。;,p゚) =;´((;'ヾノ;、⌒从;;ノ・`⌒);;⌒ゞ、(⌒;ヾ从;;//⌒)`;;ノ'"               {{ (゚ペi|i) }}
   と と ヽ ≡ ≡3 "~^ ''/)"~;^  ((;彡(⌒)`^~iヾ^ヾ⌒));・ミ;´⌒;、(⌒;;)⌒)`∴⌒)彡‘゙           ⊂  ⊂
    ヽ  )〜 ≡3   〜 ゙つ 彡 *" '; 〜'      ,.._∧ `ー'´ヽ、_ノ;:;)ノ'\ ̄~"、,    {{ ξ⌒;∧ ∧ }} ノ ,ヘノ
     @ @ ≡ ≡3 ∧ ∧´ /彡 @;;,、 λ_,,, 、,,.⊂,,と⌒@#。;;^゚) "'' ' ;゜’ |,、,;);;;;"'' ;;;;;∝ξ@;;;;;つ||TO)つ⊂∪,,
            と(゚0T;とノ  し'  (゙0;,`::)@;:┃  "''  ;~~゙ ‘∴{{λ_,,, }}         8         从
             " ww`        `゙゙;;"' ` ;;,[と@;;、 ;`∵@> {{ (#゜;0゙)ヾ;,}}.
                              lL (、p;,,メ)、;;`゙;' . {{ (/"Uy';∞。o∝、,,._
                               と;';メ;つ@;;っ

498 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/07(金) 02:43 [ M1XKYzRE ]





 「こちら第一分隊。作戦成功せり」



       ,;,;;@つ
        .   λ∴
       ξ,;.;:0;;゙*);;,,
      ※ ,,;;

 モラ寺はその言葉を無線に吐き棄てると、
足元に転がる生首を踏み砕いた。




                       終

499 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:20 [ DFLz/dEM ]
虐待とは違いますが、流血表現ってことで。


※知らない方のために。

  ブギーマン=子取り鬼  です。

500 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:21 [ DFLz/dEM ]
1/11

ベッドの下のブギーマン 今日の凶器は なんでしょう。

501 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:21 [ DFLz/dEM ]
2/11

====================

小さいながらも綺麗に片づいており、パステルカラーで女の子らしく
まとめられたアパートの一室。

部屋の住人であるしぃ奈、しぃ美がきゃらきゃらとお喋りしながら入ってくる。

「ソレデサー、専務ッタラ ゼッタイ アタシニ 気ガアルト 思ウノヨネー!」
「モウ、シィ奈ッタラ チョット 目ガアッタリ シタダケデ スーグ カンチガイ スルンダカラァ」
「ソンナコトナイヨゥ!!」

窓際にはベッド、そして部屋の中心にはパステルピンクの小さな卓袱台。

「ミテミテ、新シイ パジャマ 買ッタノ 今日 サッソク コレ着テ 寝ルンダー」
「イーナァ、アタシモ ソロソロ 新シイノ 買オウカナ…」

突然、しぃ美が口をつぐむ。

502 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:22 [ DFLz/dEM ]
3/11

「…ネエ、コンビニ 行コ……」
「……ハァ? ナンデ サッキ 言ワナカッタノヨゥ。帰リ途中ニ ヨレタノニ」
「イイカラ! 急ニ オニギリ 食ベタク ナッチャッタンダモン!!」
「ショウガナイナァ…」

2人、あわただしく出ていく。意味ありげにベッドがアップで映される。


アパートの外。

「チョットォ、コンビニハ ソッチジャナイワヨォ!」
「違ウワヨ…!! 交番ニ 行クノ!」
「ヘ…?」
「アンタハ 背中ムケテタカラ 気ヅカナカッタ ミタイダケドネェ…」

しぃ美、アップ。


「ベッドノ 下ニ 鎌モッタ 男ガ イタノヨ!!!!」

====================

503 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:22 [ DFLz/dEM ]
4/11

 ぷつん、と軽い音をたててテレビの電源が切られた。
薄暗い部屋の中、ブラウン管周辺が静電気でぼんやり光る。
「ふぅ。さんざガイシュツな下男の話で締めくくるなんて、この番組も
 質が落ちたデチね〜。こんなんじゃもうチビ様つまんないデチ!
 せめてなんにもしらないアフォなしぃがグッチャグチャに殺されたりすれば
 楽しかったんデチけど!」
灯りを落とした部屋で、深夜の安っぽいながらもなかなか面白い
オムニバスドラマ番組を見るのが趣味のこのちびギコ。
毎週思わず「キャッ!」と叫んでしまうような荒唐無稽なホラーで
締めくくっていたその番組が、今回に限っては知らぬ者はいないであろう
下男の話なんぞ持ってきたことにご立腹であった。
「夜更かしして損したデチ! もうさっさと寝るデチよ〜」
この家にはチビ1人しかいないのに、大きな声で宣言して寝室へと向かった。

 寝室の灯りを点けると、ちびギコにしては立派な(まあ、
家持ちであることからして立派ではあるのだが)ベッドのシーツ、
その白い表面が光を反射して少しばかり眩しく浮かび上がった。
そのベッドの向こうの窓に、部屋の内部の様子が不安げに反射している。

504 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:23 [ DFLz/dEM ]
5/11

「……べ…別に、チビ様はベッドの下なんか怖くないデチよ!!」
ぼすっ、と勢いよくスプリングをきしませながらベッドに飛び乗る。
開いたままだったカーテンをきっちり閉めようとすると、そこに映りこむ
クローゼットの扉がほんの少しばかり開いていることに気付いた。

「………」
背中に、奇妙なぞくぞくとした感覚が走った。ひんやりとして、それでいて
不思議に熱を帯びているような、そんなおかしな感覚。

「は、はは………いやデチね〜、チビ様うっかりしてまチた。
 まさかクローゼットの扉を閉め忘れるなんて」
わざとらしいほどの大きな独り言。しかし声の端は微かに震えている。
ゆっくり、ゆっくり、クローゼットに近づいてゆく。

505 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:23 [ DFLz/dEM ]
6/11

本当に、今日クローゼットを閉め忘れたりなんてした?

クローゼットの中は、ちょっとした宝物がどっさり。

でも、人1人隠れられるくらいのスペースは充分ある。

まさか。

そんな。

ああ、でもそういえば。



そもそも、クローゼットを開ける用事なんて今日あったっけ?

506 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:23 [ DFLz/dEM ]
7/11

 開け放たれたクローゼットには、ごちゃごちゃとした細かいものがたくさん。

人なんて、勿論ブギーマンなんて、隠れていなかった。

「はは……あったりまえデチよね!! いやー、チビ様ってばオチャメさんデチ!」

先ほどまで滑稽なほど脅えていたちびギコは、すっかり安心しきって
かちゃんと扉を閉めると、やれやれという風に首を左右した。
風圧だろうか、カーテンの端ががふわり、と揺れる。
灯りのスイッチを消して、さて眠ろう、とベッドに向かう。


閉め方が甘かったのだろうか、かちり、と微かな音を立てて
クローゼットの扉が開いた。

「え……?」

507 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:24 [ DFLz/dEM ]
8/11

振り返ったちびギコの瞳にうつるのは、
カーテン越しの月明かりに照らされてもなお暗い部屋の中。
クローゼットの僅かな隙間の向こうには暗黒が広がっている。
「う………あ……………」
下男なんてさんざガイシュツなネタ、今時誰も信じない。
クローゼットにブギーマンが隠れてるなんて、もっと古臭い話なのに。

ふらり、誘われるように一歩進み出る。


 ぐん、とベッドの下から太い腕が飛び出した。
きゃっ、と叫ぶ暇すらなく、足を掬われたちびの体は宙に浮く。
そのまま恐ろしい勢いでベッドの下の狭い隙間に引きずり込まれる。
しかしちびの体は隙間より少しばかり大きくて、
背中の皮膚がベリベリっと削ぎ落とされた。
そして叫ぶ間も無く頭部ががつんと引っかかって

508 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:24 [ DFLz/dEM ]
9/11

形容しがたい恐ろしい音を立てて、首が大きく弧を描いて飛んだ。

509 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:24 [ DFLz/dEM ]
10/11

どん、ごろごろごろ。

床に落ちる鈍い音に続いて、クローゼットの真ん前まで勢い良く転がる音。
まるで、扉の向こうの暗黒に誘われたかのよう。


ベッドの下のブギーマン、太い腕の先には
「ピーター・パン」に出てくる船長みたいに大きなフック。

510 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 14:25 [ DFLz/dEM ]
11/11

朝日に照らされたチビの部屋は、ベッドからクローゼットまで一直線に、
美しい緋の一文字で両断されていた。

511 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 18:05 [ FXeMvshY ]
街角の薄汚れた掲示板の上には、ニコニコと笑いながらモナーとダッコしている
しぃのポスターが貼りつけられていた。
「しぃちゃん大量募集!!ダッコがイパーイの楽しい仕事です!」
一匹のしぃがポスターを見ながら目を輝かせていた。

「うちの会社は主に貿易関係の仕事で、しぃちゃん達はそこでアシスタントとして
働いてもらってるモナ。」
しぃは会社の重役に面接をしてもらっている。
「ボウエキ…」
「うん。船に乗って、いろんな国へ行くモナ。いろんな出会いがあるモナよ。」
しぃはその言葉に目を輝かせた。
街角のダンボールで暮らしているしぃ達にとって、その日を暮らすのも精一杯のしぃ達にとって、
何処かに行けるというのは夢のような話しだった。
面接の帰り道、しぃはまだ見ぬ国に思いを馳せた。

数日後、しぃは港にいた。
沢山の貨物船が、荷物の運搬を行っている。
辺りから沢山のしぃ達が港の方に集まってきた。
「ハニャ!アナタモ!?」
「シィモ オフネニ ノッテ アシスタントノ オシゴトダヨ!」
ダンボールの家を持ってきているものは一匹もいない。
皆、新しい生活に胸を躍らせている。
一艘の貨物船が港に入って来た。
「アッ! アレダヨ! シィタチノ ノル オフネ アレダヨ!」
船が岸壁に横付けされるのを待って、
しぃ達は船に乗り込んだ。
しばらくして、船はゆっくりと港を後にした。

512 :511 :2003/03/07(金) 18:06 [ FXeMvshY ]
しぃ達は小さいながらも一匹ずつ個室を与えられた。
そしてフリルの付いたエプロンと、ワンピースタイプの可愛らしいセーラー服の仕事着も与えられた。
しぃ達は大満足だった。
生まれてこのかた一度も袖を通したことのない可愛らしい服を着る事が出来て、
一度も味わった事のないようなフカフカのベットの上でこれからは眠ることができるのだ。
「気に入ってくれたかな?」
船長のモララーがニコニコしながらやって来た。
「ハニャ! トッテモ キニイッタヨ! シィガンガッテ オシゴトシマス!」
他のしぃ達も一緒になって頷いた。
「そうか、それじゃあがんがってくれ。…何か質問はないかな?」
一匹のしぃが手を上げる。
「アシスタントノ オシゴトッテ ドンナコトヲ スルンデスカ?」
「それはみんな各自違うけど、とっても楽しくて、簡単な仕事だよ。内容はそれぞれウチの社員達が
少しづつ教えていってくれるからね。……記念に一匹づつ写真を撮ろう。
みんな、お洋服を着て。」
しぃ達は渡されたばかりのセーラー服を着て、写真を撮ってもらった。

しぃが部屋でくつろいでいると、ドアがノックされた。
「ハニャ…?」
ドアを開けると、そこには乗り組み員のモララーが立っていた。
「こんにちは!しぃちゃん。今日から漏れがしぃちゃんのお仕事のパートナーだよ!」
「ハニャ! ヨロシクネ!」
「早速、お仕事を覚えてもらうからね!」
モララーはそう言うと、部屋の中へとズカズカと入りこんできた。
「チ・チョット…シィィィィィィィィィィィィッ!?」
モララーはしぃをベットの上へと押し倒す。
「ヤメテェェェ!オナガイ ヤメテヨウ!」
しぃは必死でモララーに抵抗する。
しかし、小枝のような四肢をばたつかせても、モララーの力にはかなう訳がなかった。
ついさっき与えられた可愛らしいワンピースは惨たらしくビリビリに切り裂かれた。
「ドウシテコンナコト スルノー!?」
「バカ!これがお前ら雑巾共の仕事だ!」
「ハニャッ!?」
「要するにお前らは漏れ達船員の性のはけ口のアシスタントなんだよ!
お前らに出来ることなんてコウビぐらいだろ!…いいから黙ってろ!」

ー数分後。
汚れたベットの上で、しぃは泣きながらビリビリに破かれたワンピースを持って泣いていた。
しぃ達が夢見ていたのは、このワンピースをかっこ良く着こなして、
テキパキと仕事をする自分の姿だった。
しかし、しぃ達に与えられた本当の仕事の内容とは、
船で長い旅に出て、満足に自分の欲望を満たす事の出来ない船員達の性のはけ口になる事だったのだ。
涙があとから、あとから流れてきて頬をつたう。
しぃ達は各自部屋の中に閉じ込められた。

これで、しぃ達はこの船の中から逃げ出すことが出来なくなった。
外側から鍵をかけられ、食事も刑務所の如くドアの横に設けられた小さな窓から受け取った。
何か欲しいものがある時も、洗濯ものがある時も同様だった。
しぃ達が唯一部屋の外に出る事が出来るのは、
首輪で繋がれて、ヒモで引っ張られて外でのコウビを迫られた時のみだった。
時々廊下ですれ違う、何匹かのしぃの腹が日に日に大きくなっていった。
多分妊娠したのだろう。
船に常駐する医者がしぃの妊娠を確認すると、同時にしぃの手足は根元から切断された。
しぃが自らの手で、自殺したり、腹の中の子供を殺すのを防ぐためだった。

513 :511 :2003/03/07(金) 18:07 [ FXeMvshY ]
数十日後の明け方、妊娠したしぃは双子のベビしぃを生んだ。
しぃは不自由な四肢を使い、生まれたばかりの我が子を母性なのか、ペロペロと舐めている。
小さな小さなベビしぃは、チィチィ…と泣きながら母しぃの懐に入っておっぱいを飲んでいた。
ガチャリと無遠慮に部屋の鍵が開けられて、このしぃを妊娠させたであろうモララーが入ってきた。
しぃの顔に緊張が走る。
「生まれたのか…ガキはこっちで預からせてもらう。」
モララーはしぃの懐に入って気持ちよさそうにおっぱいを飲んでいるベビしぃを、
無理に引っ張り出そうとする。
「…!痛てぇっ!」
しぃがモララーの腕に噛みついた。モララーの腕からはドクドクと血が流れている。
「シィノ アカチャンニ キタナイ テデ サワラナイデ!」
モララーの顔が見る間に般若のような形相に変わった。
「シィィィッ!?」
モララーの足がしぃの顔を蹴り上げた。
ゲフッという音と一緒に喉元から血液が飛び散った。
「ギャァァァァッ!」
モララーは芋虫のようにのそのそと逃げようとするしぃの腹に何度も何度も執拗に蹴りを入れた。
「ゴミの癖に人様の手に噛みつきやがって!!」
しぃに蹴りを入れているモララーの足元に、いつのまにかベビしぃが近づいてきていた。
モララーは一旦しぃを蹴るのを止める。
そして、一匹のベビしぃを抱き上げた。
「オナガイィィィィーーーッ!シィノ ベビチャンカエシテェーーーッ!」
モララーに抱き上げられたベビしぃは嬉しそうにチィチィと泣いている。
「漏れに噛みついたバツだ!」
モララーは声高に叫ぶと、手にしているベビしぃの首をねじり曲げた。
ボキッという香ばしい音が部屋の中にこだまする。
ベビしぃは「ヂィッ」と断末魔をあげ、事切れた。
しぃは呆然とモララーを見上げた。
「死んじゃったよ。もういらないよね。こんなの。」
モララーはさっき殺したベビしぃを床に無造作に叩きつけると、足で踏み潰す。
柔らかいベビしぃの体は、グニュッという音をさせ、体の中身をぶちまけた。
床の上にはベビしぃの内臓がドス黒い血液と共に広がっている。
「グロいねぇ。」
「コンナノイヤァァァァァ!」
母しぃは絶叫しながら首を振った。
「もう一匹いたねぇ。…寂しいだろうから、コイツも…」
モララーはもう一匹の自分の足元にまとわりついていたベビしぃを足で踏み潰した。
バキバキっという音の後、さっきのベビしぃと同じように嫌な音をさせて体の中身をぶちまける。
「シィィィィィッ!?」
モララーは床に転がるペースト状になったベビしぃの死体を後ろに、
さっきまで母しぃだったしぃの体の上にのしかかった。

514 :511 :2003/03/07(金) 18:09 [ FXeMvshY ]
しぃ達が船に乗せられて一ヶ月ほど経ったある日。
船はとある港に停泊した。
数匹のしぃ達が車に乗せられて港から街の繁華街の方へ連れていかれる。
車は大きなテントの前で停車した。
おもむろに車のドアが開けられ、首輪で繋がれてワンピースを着たしぃ達は車から下ろされた。
これから何をされるのだろうか。
しぃ達はビクビクしながら、テントの中に連れて行かれた。
パッとしぃ達の体にスポットライトが当たる。
そして、耳をつんざくような大音響がテントの中じゅうに響き渡った。
「おまたせしました!今日のメインイベント、ダルマショーの時間です!」
しぃ達を囲むように座っている沢山の客が歓声をあげた。
「ナンナノ?シィ ナニヲサレルノ?」
しぃの心配や心細さをよそに、ステージの上では着々と準備が進んでいる。
「おまたせしましたぁっ!これよりダルマショーを開始します!」
物陰から電動ノコギリのうなるような音をさせながら、
2匹のモララーが飛び出してきた。
観客の歓声がテントの中にこだました。
首輪に繋がれたしぃ達は、両手足に金属の枷を取り付けられ、十字架に張り付けられた。
そして、人間ルーレットのようにグルグルと回される。
「シィィィィ ヤメテェ キモチワルイヨウ!」
「ルーレットストップ!」
しぃの頭を床スレスレにしてルーレットは止まった。
「最初に切断するのはーーー!右のアンヨ!」
司会者が叫んだ。
電動ノコギリを持ったモララーがしぃの元へと近づく。
「ギャァァァァァァァァァァァッ!!!!!」
小枝のようなしぃの足に、電動ノコギリが入った。
「シィノアンヨガァァァァァァァァーーーーーッ!」
右のアンヨを根元から切断されたしぃは、ワンピースを真っ赤に染めて十字架の上でジタバタと暴れた。
「次はどこかなー!?ルーレットスタート!」
足を一本失ったしぃの体はまた回転を始めた。
「今度はーーー!おおっと!左のオテテ!」

30分後、ステージの上には四肢を失ない、ワンピースを赤黒く染め抜いたしぃ達が
血みどろになっているステージの上に整列させられていた。
「見事なダルマが出来ました!さて最後にもう一度モララー達に登場してもらいましょう!」
ステージの影から電動ノコギリをうならせて2匹のモララーがもう一度登場する。
「モウ イヤダヨウ コレイジョウヤメテヨウ!」
「ダッコスルカラ ヤメテヨウ!」
ステージの上のしぃ達は口々に司会者に向かい訴える。
しかし、電動ノコギリのうなるような大音響にかき消されてしまう。
「最後はステージの上のしぃちゃん達にありがとうの気持ちを込めて、オツムをもぎ落として、
今日のショーの終わりの時間とします!」
「ハニャッ!?」
しぃ達は呆然としながら、観客達を見た。
観客達は大歓声を上げて、ステージの上に拍手をおくっている。
「まずは右のしぃちゃんから!モララー!ヨロシク頼む!」
電動ノコギリをうならせながら、一匹のモララーが一番右端にいたしぃの元へと近づいてくる。
「ハニャァァァァァァァァァ……イヤァァァァァァ…」
しぃの首元にうなりをあげるノコギリの刃があてられた。

515 :511 :2003/03/07(金) 18:09 [ FXeMvshY ]
「シィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ??」

516 :511 :2003/03/07(金) 18:10 [ FXeMvshY ]
ステージの上には切断されたしぃ達の四肢と、切り取られた頭が転がっていた。
客が全部帰ったのを見届けたクリーンサービスの職員達が、ステージの上を掃除し始めた。
次の日、残ったしぃ達も何も知らずに車に乗せられ街へ行く。



2ヶ月後、街角の薄汚れた掲示板の上には、ニコニコと笑いながらモナーとダッコしている
しぃのポスターが貼りつけられていた。
「しぃちゃん大量募集!!ダッコがイパーイの楽しい仕事です!」
一匹のしぃがポスターを見ながら目を輝かせていた。

今回も沢山のしぃ達が、船に乗せられてお仕事をしに行く。

そして2度と戻ってこなかった。

                                 終ワル。

517 :耳もぎ名無しさん :2003/03/07(金) 23:48 [ /C7zV1Fk ]
>511
素晴らしいの一言。肉奴隷にしただけでは飽き足らずダルマにして首まで刎ねる
とは・・・・・・スカッとしました。

518 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/10(月) 17:03 [ NI9lNRm6 ]
1/3
僕が家に着いた頃には、辺りは日が暮れていました。
見慣れたはずの我が家なのに、赤く照らされて、別の家みたいです。
僕の家の周りをたくさんの車や人が取り囲んでいます。
僕はこの車を知っています。パトカーと言う車です。
パトカーの影に隠れた警官さん達が、発砲してきました。
雨のような銃弾が、僕に襲いかかってきました。
僕の体は、めり込む弾丸に合わせて、ビクンビクンと痙攣します。
硝煙の臭いが辺りに立ちこめます。
僕は、ボタボタと体液を垂れ流しながら、家に近づきました。
家には、美味しい美味しいしぃの肉が、僕を待っているのです。僕の妻ですから、喜んで食べられてくれるでしょう。
でも、家に入るには周りの人が邪魔ですね。僕は困ってしまいます。
しかたがないので、殺すことにします。
銃弾で吹き飛んだ僕の肉片に、指令を出します。
肉片は、ナメクジのように地面を這いながら、警官さん達の足下に回り込みます。
銃撃に集中しているので、肉片達が集まるのに気づいていません。
ある程度、肉片がそろいました。そろそろ何とかしないと、僕は銃弾を浴びすぎて死んでしまいます。
肉片が、盛り上がり、半透明になり、伸び上がりました。
警官さん達を包み込むように、肉片は伸びました。ほんの一瞬の出来事です。
肉片が、警官さんを溶かし終えると、僕の体に戻しました。
さらに、体内に留まっている数発の弾丸を出したいと思います。
体液に包まれた弾丸が、傷口からむにゅうと押し出されます。
これで、銃のダメージを少しだけ回復できました。
さぁ、家に入りましょう。僕の妻が待っています。

519 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/10(月) 17:03 [ NI9lNRm6 ]
2/3
妻は、ソファの前で、僕を待っていました。
窓から差し込む夕日が、妻を美しく彩っています。
その色は、赤。血の色と、同じ。美しく、妖しい色。
妻は、悲しそうに微笑んでいました。
僕の方に、手を伸ばしてきます。
僕は妻に近づき、触手で包み込むように妻を抱きました。
強力な酸性の液が、妻の体を少しずつ溶かしていきます。
今、妻の毛はボサボサになり、皮膚はただれています。
妻は、力無い声で僕に言いました。
「結婚シテ、イツシカ 会話モ ナクナッテ、アナタガ 死ンデモ、オ金ダケ アレバイイッテ 思ッタコトモ アッタケド、ヤッパリ 私……」
最後の方の言葉は、声がかすれて聞き取りづらかったです。
そして、僕の耳は、ほんのかすかな、妻の最後の言葉をとらえました。
「アナ……タガ 好キ……ダ……タ」
妻を包んでいた触手は、力無く垂れ下がりました。
ドサリと音を立てて、妻の体はフローリングの床に落ちました。
溶かされて脆くなっていたので、妻の体は変形してしまいました。
僕は、もう動かない妻に、話しかけようとしました。
とっても伝えたかった言葉があったのに。
「ぃぇ……ぁ」
不気味な声しか出なくて。
泣きたいのに。
涙は出てこなくて。
僕は、屈んで、妻の体を両腕で抱きしめました。
夕日は、もう赤から紫の光に変わっていました。
ふと、体の中に熱い物を感じました。
肉をえぐるような、激しい痛み。心臓を貫通した一発の銃弾。
後ろを振り返ると、かなりゴツイ銃を手にしたギコがいました。
警察関係の人でしょうか。
視界が白くなり、何も見えなくなりました。
五感は鈍り、意識が夢を見ているときのようにぼんやりしてきました。
あぁ、これが死か。
妻もこの感覚を体験したのだろうか。死ねば、妻に会えるだろうか。
伝えたい言葉をちゃんと言えるだろうか。

520 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/10(月) 17:04 [ NI9lNRm6 ]
3/3
「サテ 皆サン。皆サンノ 本当ノ 姿トハ 何デショウ?
 モシ、被ルト 本当ノ 自分ニナレル マスクガ アッタラドウスルーヨ?
 アンタハ 被ルカーヨ? 被ラナイカーヨ?
 コノマスクハ オススメダーヨ。殺人鬼ノ ホッケーマスクダーヨ。
 タクサンノ 命ヲ 奪ウ 殺人鬼ト、タクサンノ 命ヲ 喰ラウ ぽろろ。
 自分ノ 存在ニ 嫌気ガ サシ、普通ノ AAニ ナロウトシタ 髭男。
 禍々シイ ぽろろノ 記憶ヲ 抹消シヨウトシタ 髭男。
 ソウヤッテ、自分ヲ 欺キ続ケテタ 愚カナ 髭男。
 デモ、凶暴ナ ぽろろノ 記憶ハ、殺人鬼ノ マスクデ 蘇ッターヨ。
 デ、アンタハ ドウスルーヨ?
 チャント アンタ用ノ マスクガ ココニ アルーヨ。
 ドウナルカ? シラネーヨ。ドウナルカハ、アンタ次第」
 
 髭男の憂鬱 最終話 完

521 :耳もぎ名無しさん :2003/03/14(金) 12:00 [ 3PiaQb7M ]
虐殺…ではないけれど、こんなのは如何ですか?

あるオカアサンしぃの手記。」


朝、ベビちゃんの体が熱くてだるそう。
大好きなコーンスープにも口をつけない。

ナッコ・ナッコって嬉しそうに言うはずのお口からは
ポタポタ・ポタポタ血が出てる。
どうしたのかな。

お昼、ひとくちミルクを飲んで
ベビチャンは血と一緒にミルクを吐いた。
心配になって病院に連れていったら
「ノミを移す心配があるから、しぃはお断りだ」って
病院の中にさえも入れてもらえなかったの。
そんなのひどいよ、ひどいよ。
しぃのベビちゃん病気なんだよ。とっても苦しそうなんだよ。
それでもどうにかお願いしてお薬だけ出してもらった。
たった一回分のお薬。
おながいベビちゃん。早くよくなって。

ベビチャンは夜中 吐きました。
小さい体をガタガタ震わせてとっても苦しそうでした。
お薬…効いてないのかな。
ダッコしても、ダッコしても元気にならなくて

弱々しくチィ…チィ…って何回も泣いて。

何回も何回も吐いて、吐いて、吐いて。

お薬も効かなかった。

そして 苦しんで、苦しんで次の日の明け方
ベビちゃんは死にました。

522 :521 :2003/03/14(金) 12:01 [ 3PiaQb7M ]
冷たくなったベビちゃんを
川原で焼きました。

小さなダンボールの中に
だいすきだったタオルやぬいぐるみ…。

大好物のコーンスープ…。
離乳食にあげてたビスケットや
おやつに食べてたキャンディー…。

そしてママとよく遊んだ
フワフワのボール…。

河原に満開のピンクの可愛いお花を敷き詰めて
ガムテープでフタをしました。
可愛いお花、持っていってね。

これで もう ベビちゃんと本当にお別れ。

ベビちゃんの眠っているダンボールに泣きながら火をつける。


ベビちゃんの体が炎に包まれていく。
ベビちゃんはお空に昇って行く。

ちいさなアンヨもオテテもシッポも炎に包まれている。
ベビちゃん 熱いでしょう。

ベビちゃんのこれっぽっちもないちいさなお骨を拾って
おうちにしてたダンボールからベビちゃんの名前を油性ペンで消した。

今夜からしぃはひとりぽっち。

電気屋さんからもらってきたおっきいダンボール…。
ベビちゃんと一緒に暮らしてたダンボール…。
まだベビちゃんのにおいがするよ。

ベビちゃんがいた頃は
もっと大きいダンボールの方がいいかな…って思ってたけど…。

しぃがひとりで寝るには
もう大きすぎるよ。

今日はお星様がとってもきれいだから
上を開けて寝るね。
どのお星様がベビちゃんかな。
ピカピカ光ってママに教えて。

ベビちゃん…。

しぃのかわいいベビちゃん…。

オヤスミなさい。

安らかに。



                        終わり。

523 :耳もぎ名無しさん :2003/03/16(日) 15:07 [ avG.3T9A ]

「あるオカアサンしぃの手記ーU」
〜オカアサンになれなかった一匹のしぃ〜


もうすぐしぃに初めてのベビちゃんが生まれる。
しぃ とっても楽しみだったよ。

ベビちゃんが生まれたら毎日ダッコして…
お歌を歌ったり お散歩したりしようね。

今日はベビちゃんのタオルを買ってきたよ。
フワフワの真っ白なタオル。
ニコニコ顔のしぃの顔が刺繍されてるんだよ。

ベビちゃん 早く生まれておいで。
しぃ オカアサンになれるのとても楽しみだよ。

524 :523 :2003/03/16(日) 15:08 [ avG.3T9A ]
でもーーーーーーー。


あれはベビちゃんホンポからの帰り道。
可愛いおくるみを買った帰り道。
おくるみに抱かれて眠るベビちゃんを想像して帰る幸せな帰り道・・・。

しぃは悪い人にいきなりお腹を何発も殴られてしまったの。

しぃはお腹を押さえて 
いたいよ いたいよ やめてよ やめてよって
何回も叫んだんだよ。

でも悪い人は
「これ以上この街にゴミの元を増やされちゃたまんねーんだYO!」って言いながら
ベビちゃんの入っているしぃのお腹を何度も何度も蹴りあげた。

その場にうずくまって泣いているしぃを嘲笑いながら
悪い人はおもしろそうに笑って逃げていった。

そこには何人も人がいたのに
誰もしぃの事を助けてくれなかった。

しぃは水たまりに落ちて泥だらけになったベビちゃんホンポの紙袋を拾って
泣きながら木の下にあるおうちまでトボトボ歩いて帰った。

うちに帰って見たら
しぃのお腹は赤黒く腫れてた。
おそるおそるお腹にさわったらビクッとなるくらい痛かった。
むかし誰かが言ってたけど これって内出血っていうんだって。
体の中で血が出てるんだって。

お腹のベビちゃんは大丈夫かな とっても心配になった。
もう病院は診察の時間じゃないから 明日の朝一番で病院に行く事にした。

525 :523 :2003/03/16(日) 15:09 [ avG.3T9A ]
次の日 しぃは門前払いを覚悟して病院に行った。
おなかは青たんになってて 一歩歩くたびにズキンズキン痛んだ。
そしたら お医者さんはしぃにお薬を出してくれたよ。
汚れてるけど ベットも用意してくれた。
お腹に塗り薬も塗ってくれた。
しぃ とっても嬉しかった。

お薬を飲んでベットで横になってたら
急にお腹が痛み出した。
「ベビチャンガ ウマレルヨーーーーッ!」って看護婦さんに来てもらって
赤ちゃんを産むお部屋に連れていってもらった。

もうすぐベビちゃんに会える
もうすぐこの手でベビちゃんを抱けるって
そう思ってたのに… 楽しみにしてたのに…。
それなのに それなのに

お医者さんと看護婦さんは しぃにこう言ったの。
「お腹の中でベビちゃんが亡くなっているので 
亡くなったベビちゃんを外に出す薬を飲んでもらいました。
今からベビちゃんを体の外に出します。」

しぃは泣きながらベビちゃんを産む台の上で暴れた。
とっても痛くて とっても悲しくて とってもさみしかった。

どうして しぃがベビちゃんを産むはずの台の上で
ベビちゃんの死体を出さなきゃならないんだろう…って。

何時間かしたら しぃのお腹の中から血まみれのベビちゃんが出てきた。

双子のベビちゃんだった。

可愛いベビベビちゃん しぃのベビちゃん
チィチイって泣いて しぃのおっぱいを飲むはずのベビちゃん。
 
でも しぃの目の前にいるのはビックリしたみたいにお口を開けたベビちゃんと
痛そうに目をつぶっているベビちゃん。
血まみれで動かない いつまでたってもナッコ ナッコって言ってくれない
おっぱいを吸ってくれない しぃのベビちゃん 死んでるベビちゃん。

おながい ベビちゃんナッコと言って
ベビちゃん ママにナッコさせて。


しぃ ずっとずっと楽しみにしてたんだよ。

526 :523 :2003/03/16(日) 15:10 [ avG.3T9A ]


病室のベットの上
しぃのお腹はぺったんこ しぃのお腹はがらんどう。

一緒に眠っているはずだった双子のベビちゃんは
2匹仲良く焼却炉。

一晩ねむっておうちに帰る
ベビちゃんが一緒だったはずのダンボールのおうち。

おうちの中には新しいタオル
ベビちゃんが眠るはずだったしぃのお顔のついたタオル
ベビちゃんを包んでお散歩に行くはずだったフワフワのおくるみ。
ずっと新品のまま 一度も使われないことになったベビちゃんのもの。

しぃ お医者さんに言われたよ
「もう あなたはベビちゃんを産めない体になりました。
残念でしょうが この街に病原菌を増やされなくてこちらとしては嬉しい限りです。」
そんな事言うなんて ひどすぎるよ。
しぃのベビちゃんはバイキンじゃないんだよ
可愛い 可愛い おんなのこのねこさんなんだよ
それなのに それなのに
しぃは 何も言い返せなくって
うつむいて泣いてたばっかりでーーーーーーー。


タオルの中 刺繍されたしぃのお顔が笑ってた。



                          糸冬。

527 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 12:44 [ s.iZDbRo ]
「あるオカアサンしぃの手記ーV」
〜運命を受けとめられなかったオカアサンしぃ〜


しぃにベビちゃんが産まれました。
とってもとっても可愛いベビちゃんでした。

でも ベビちゃんはいつまで経ってもおっぱいを吸ってくれません
弱々しくツィ…ツィ…と泣くばかりでした。

しぃは病院にベビちゃんを連れていきました。

検査が終わるなり先生は言いました
「残念ながら あなたのベビちゃんは新生しぃ免疫不全病です
ちびしぃちゃんになるまで 無事に生きていられるか…どうか
この病気でしぃになるまで生きていたのはまだ一匹もいません。」

ーーーーーー先生…そんな 嘘だと 嘘だと言ってください
しぃのベビちゃんが とっても可愛いベビちゃんがそんな病気のはずはありませんーーーーー


ベビちゃんはそのまま入院する事になりました。

入院…とは言っても
しぃはノミを持っていて他の患者さんに移されてはまずい ということで
地下の薄暗くて日の当たらない小さなお部屋に入れられました
そのお部屋は 時々ゴキブリが出ました。

ベビちゃんは毎日毎日検査されました
朝 起きるなりお注射されてその度にベビちゃんは泣きました
一週間もするとベビちゃんの細くて柔らかいオテテは紫色に腫れました

それなのに看護婦さんはベビちゃんの腕にお注射を打ちました
ベビちゃんのお見舞いに行くたび ベビちゃんのオテテは腫れていました

毎日 毎日 痛い検査ばかりされて…
一度もお外に出ないまま

気がつけばベビちゃんはチビしぃちゃんになっていました

ある日 検査の時間になってもベビちゃんがお部屋にいない事がありました
どこに行ったのか 看護婦さんが探したところ
チビしぃちゃんはプレイルームで遊んでいました
楽しそうにボールで遊んでいたそうです。

528 :527 :2003/03/17(月) 12:45 [ s.iZDbRo ]
チビしぃちゃんは看護婦さんに怒られました
「どうして しぃのくせにみんなが遊ぶオモチャで遊んだりなんかするの!?
しぃは ノミを持っていて汚いのに みんなにその汚いのが移ったらどうするの!?」
看護婦さんは泣いているチビしぃちゃんの可愛らしいオミミをひねりあげました。

チビしぃちゃんは泣きながら何回もゴメンナサイと言いました
でも 看護婦さんは許してくれなくて…

チビしぃちゃんのお腹や頭を蹴ったり 叩いたりしました

しぃがお見舞いに行った時
チビしぃちゃんは薄暗くてきれいとは言えないベットの上で
悲しそうにずっと泣いていました
「オカアサァン…シィ コンナトコロイヤダヨウ…イヤダヨウ…イヤダヨウ…」

しぃは先生や看護婦さんに言いました
「どうしてうちのチビしぃちゃんがこんな目にあわないといけないんですか
どうして オモチャで遊んじゃいけないんですか」

先生は言いました
「しぃは汚らしい病原菌です 衛生的でなければならないはずの病院に
しぃを入院させてやっているだけでもありがたいと思えないのですか
そんな汚らしい しぃがみんなが遊ぶオモチャで遊んでもしも万が一の事があれば
誰がその責任を取るというのですか」

しぃはその言葉がショックでした
あんなちぃさな 病気と戦っているチビしぃちゃんが病原菌だなんて…
「それなら もう うちのチビしぃちゃんは退院させます
そんな事を平気で言う病院には うちのチビしぃちゃんは置いておけません
ほかの 病院を探します」

先生は鼻で笑って言いました
「しぃなんてどこにいっても うちと変わらない扱いを受けるに決まっています
嘘だと思うなら調べてみなさい どんなに汚らしい病室だってあてがわれないよりは
あてがってあげているうちの方が断然いいに決まっているでしょう
それとも あなたは自分のチビちゃんを退院させて 
汚らしいダンボールの薄汚れたおうちに病気のチビちゃんをねんねさせて 殺す気ですか」

しぃは唇をかみしめて 部屋を出ました もう少しで涙がこぼれそうでした
先生の言う通りおうちに連れて帰っても 
しぃには何一つ病気の治療はできない事を知っていたからです

あの日からチビしぃちゃんはずっと薄汚れたベットの上で
つまらなそうに毎日過ごしていました
しぃがお見舞いに行くと ダッコダッコと言って 
いつまでも いつまでも しぃのおひざの上から離れようとしませんでした

時には検査を嫌がって 殴られたり 蹴られたり…
泣いていました 大きな検査の日はいつもいつも泣いていました
でも どうする事も出来なかった 
この病院を出たら途方にくれてしまうのは 
あの時の事でよく分かっていたからです

529 :527 :2003/03/17(月) 12:46 [ s.iZDbRo ]
しぃはすぐに先生に呼ばれました
そして 受けとめねばならない事実を突き付けられました
「あなたのチビしぃちゃんは あとわずかの命です 
この病気の特徴は病気が進行して 命を蝕むのに比例し
痛みをつかさどる神経が麻痺してきて 痛みを感じなくなってしまうのです
もう チビしぃちゃんは長くありません どうぞ一緒に過ごしてあげてください」

しぃはすぐにデパートに行って チビしぃちゃんのためにお買い物をしました
それから 海の見えるホテルに予約を入れました
最後に少しでも楽しい思い出を チビしぃちゃんに作ってあげたかったのです

そしてそのままチビしぃちゃんは退院して 初めてお外に出ました
初めて見るお外の景色に とても楽しそうでした
絵本でしか見たことのない雲や 街を走る自転車や車…
露天のクレープを買い食いしたり 鼻の頭にクリームをつけてケーキを食べたり…

少しでも楽しい思い出を 少しでも一緒の時間を・・・

寄り道をいっぱいして ホテルについた時はもう日が暮れていました
チビしぃちゃんは初めてオカアサンと一緒に寝ました
フカフカのベットの上で チビしぃちゃんと沢山のお話しをしました
「ママァ アシタハ シィ オリボンツケテ ユウエンチニイキタイ」
「ソウネ オリボンツケテ イキマショウネ」

チビしぃちゃんのために用意した色とりどりのリボン
チビしぃちゃんに きっと似合うはずです

チビしぃちゃんはよっぽど疲れていたのでしょう
すぐに眠ってしまいました
しぃはその横でいつまでも眠る事が出来ません
退院する時 お医者さんに言われた言葉が 頭の中を駆け巡っていました
「この病気は最後は体中がとても痛くなって 絶叫しながら亡くなります
1日苦しんで 体中から血を出して亡くなります 
薬はありません ただその時をじっと待つ事しか出来ないのです」

530 :527 :2003/03/17(月) 13:14 [ s.iZDbRo ]

しぃはベットを抜けだし バスルームに行きました
そして 何も出来ない自分に泣きました

そして しぃは決意しました


……最後くらい 苦しまないようにオカアサンが…

チビしぃちゃんは気持ちよさそうにベットの上で寝息を立てていました
しぃはデパートの紙袋の中から色とりどりのおリボンを取り出しました
そして その中からチビしぃちゃんが大好きなピンク色のレースのついたおリボンを
寝ているチビしぃちゃんの首にかけました

チビしぃちゃんは急に苦しくなったのか ベットの上でもがき始めました
目に涙を溜めて 喉の奥から血を吐きました

数分後 チビしぃちゃんは首に巻かれたおリボンを外そうと
おリボンを握りしめたまま 死にました

チビしぃちゃんの最後の言葉は
「ユウエンチ タノシミ」でした

しぃは警察に電話をして 今さっき自分がしてしまった過ちを話しました
すぐにパトカーがホテルの前に止まって しぃの部屋のドアがノックされました

次の日 チビしぃちゃんは解剖をされ 楽しみにしていた遊園地ではなく
ちいさなミカンの木箱を花で囲まれて 天国へと旅立ちました





しぃは今 刑務所の独房の中でこれを書いています
自分のチビしぃちゃんの運命をちゃんと受けとめてあげられなかった当然の結果です

今日もしぃは心の中でチビしぃちゃんにゴメンナサイを何回も言いながら
毎日を過ごしています




     黒い枠の写真立ての中で チビしぃちゃんは微笑んでいるだけです





                       ーーーーーー糸冬ーーーーーー

531 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:24 [ YMIqDWss ]
しぃネタ総合スレ PART15に掲載されていたAA作品を
小説化したものを貼ってみます。
あるお母さんしぃの手記Vと似た感じがします。

532 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:25 [ YMIqDWss ]
「欠片」(しぃネタ総合スレ PART15 443ー498より)

一匹のしぃが、アパートの台所に向かっていた。
「さて、べビちゃんにご飯作ってあげなきゃ。
何が良いかな・・・・赤ちゃんが食べやすいものってなんだろう。
やっぱり離乳食みたいな消化のいい物が良いわね。
べビちゃん、食べてくれるかな・・・・・・」
このしぃには産まれてまもない一匹のべビがいた。
しかしべビは何も食べてくれない。
そのため、このしぃは知恵を絞っているのだが・・・・・

533 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:25 [ YMIqDWss ]

しばらく前。
それはまだべビがしぃのお腹にいるときだった。
出産を間近に控え、彼女は産婦人科に通っていた。
「母子ともに異常なしですね。 でも、予定日近いから、 あんまり無理しちゃダメですよ。 」
「はい、ありがとうございます。」
診察を終え、しぃは大きなお腹を抱え、よいしょっ、と立ちあがった。
「無理しない方がいいですよ。大丈夫ですか?家まで帰れますか?」
医師は、彼女を心配した。しかししぃは、
「大丈夫です。そのくらい一人で大丈夫ですよ。」と返した。
「そうですか。それだけ元気がよければ、きっと元気な赤ちゃんが産まれますよ。」
医師はしぃを笑顔で見送った。

534 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:25 [ YMIqDWss ]

そして予定日。
(あれ、私は何してたんだっけ・・・・?)
しぃは目の前が真っ暗になっていた。周囲で誰かが何かを話している。しぃは経緯を思い出そうとした。
(確か、陣痛が来て、病院に来て、それから・・・・・)
(だんだん気が・・・・遠く・・・ )
しぃは目を覚ました。
(ここは・・・・・)
どうやらしぃは病院のベッドに横になっているらしかった。まだ意識が朦朧としている。
すると傍らに、あの医師が歩いてきた。
「目が覚めましたか?」医師は静かな口調で尋ねた。
「あの・・ここは・・・?」
「あ、あんまり動かないで。」医師の方によるしぃを医師は注意した。
「そんなことより、赤ちゃんは・・・・」しぃは1番気になる事を聞いた。
「今伝えるのは重荷になります。体調が直ってから・・・」
赤ちゃんの事を伝えない医師に、しぃは怒って、
「私の事はどうでもいいんです! 私の赤ちゃんはどうしたんですか!? 」
と激しく言った。医師はうろたえたが、すぐ、
「・・・では、教えます。立ちあがれますか?もう三日経ってるから大丈夫なはずですが・・・・」
「あ、はい。」
しぃは、三日という時間の経過に驚いた。

ベッドから立ちあがったしぃに向かって、医師は、
「さ、行きますよ。」としぃを促した。
「どこへ・・・・?」
「あなたの赤ちゃんの場所です・・・・」
「ホントですか?」
「はい・・・・・」
ついに赤ちゃんに逢えると、しぃは喜んだ。しかし、このあと過酷な運命が待ち受けていることを、しぃは
知る由もなかった・・・・・

535 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:26 [ YMIqDWss ]

病院の白い廊下を、しぃは医師に連れられ、点滴台をひきずりながら歩いた。
「あなたの赤ちゃんは大きすぎたんです・・・。それで、自力出産をあきらめ、麻酔をかけての
手術に切り替えたんです。そうしなければ窒息死の可能性があったので、母子共に危険だったんです。」
突然、医師が話し掛けてきた。
えっ?としぃは思った。窒息死、母子共に危険?私はこうしてピンピンしてるじゃない・・・・
そんな思いを引きずって歩いているうちに、医師の足が止まった。
そこにあったのは大きな鉄の扉である。上のプレートには「集中治療室」とある。医師はしぃを中へ案内した。

そしてしぃは、ガラスごしに我が子との対面を果たした。ガラスの向こうの弱々しいべビは、見たことも無い
機械とさまざまなチューブを通して繋がれていた。
(私ノ・・・赤チャン・・・・・)
しぃは信じられずにいた。この弱々しいべビが、自分の子供だというのか。
「仕方無かったんです。」
医者がまた唐突に切り出した。
「今この子は酸素吸入によって生きています。意識は無い状況で、これからも戻る事は無いでしょう。
・・・こちらの意見としては、これ以上この子を苦しませないほうがいいと思います。
・・・安楽死を。時間は、あります。しかし、その間にも、この子は苦しんでいます。
・・・・少しでも早い決断を―――――――」
しぃは顔をうずめて泣いていた。この子はもうすぐ死ぬというのか。ダッコもしてやれぬまま死ぬのか。
そんなの嘘だ。そんなのー―――――――

536 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:26 [ YMIqDWss ]

テレビには、モララーが映されていた。台の向こうに立ち、原稿を読み上げている。
「臨時ニュースです。今日午後八時三十分ごろ、
都内の産婦人科で、生後間もない乳児が誘拐されるという事件がありました。
警察は、未成年者略取の容疑で、犯人を捜索しています・・・・・」
その犯人と被害者こそ、しぃとその子供であった。べビがもうすぐ死ぬという事を受けとめられなかったしぃが、
子供を盗んで逃げたのだ。
(まだ、この子は・・・
私の赤ちゃんは・・・ )
しぃはそう思っていた。

537 :耳もぎ名無しさん :2003/03/17(月) 17:27 [ YMIqDWss ]

それからしばらくして。
都内のアパートを、二人の警官が歩いていた。
「異臭がするってのはこの辺か?」
とモナ―の警官が言った。それにもう一人のモララーの警官が、
「あぁ、何日か前に ここの住人から通報があったらしい。 「最近入ってきた人の部屋から異臭がする」って。 」
と答えた。
「そんなに問題がのある住人なのか?」
「それがそうでもないらしい。管理人によると、「やけに静かな赤ちゃんを抱いた物静かな女性」だそうだ。」
話しているうちに、二人は問題の部屋についた。
「この部屋だ。 」
モララーは言った。
「なんか何かが腐ったような臭いが・・ 」
モナ―は、鼻先につく腐臭に気づいていた。
「入るぞ。」
二人は扉に近づいた。

「べビちゃん?食べないの?」
しぃは食事を食べないどころか、身動き一つしないべビに問い掛けた。しかし答えはない。
いや、それは当然のことだった。命綱の酸素吸入器を外されたべビは、もうとっくに死に、今は腐臭
を放つ肉の塊でしかないからだ。
ドン、ドン。
不意にノック音がした。そして、二人の警官が戸を開けて入ってきた。
「警察です。異臭がするという・・・・・」
「おい!そんなことよりあれ・・・・・」
モナ―が言おうとした事を、モララーがさえぎり、しぃの横のべビの死体に注意を促した。
「・・・!!死体!?」
「えらい事になったぞ、署に連絡!!」
モナ―は無線機を取りだし、署に連絡を取り出した。モララーがしぃに歩み寄って言った。
「一体・・・・これは?」
「え?どうかしましたか?死体って?ねえ、べビちゃん。」
モララーは驚いた。
(・・・・死んでいる事を信じようとしないのか・・・・・これ以上話しても・・・・・)
「保健所の車が着きました!!」
モナ―の声だ。モララーは死体を抱え、出口に歩み出した。そのとき・・・・・!!
「イ・・・・・イヤアアアアアアアアッ!!」
しぃが悲鳴をあげたのだ。モララーは一瞬止まったが、かまわず歩きはじめた。
「待って・・・ 私の赤ちゃん・・・ 持っていかないで・・・ 」
しぃの悲鳴を無視し、モララーは外に出た。バタン、と扉がしまる。
「ヒック、マッテ・・・エック、アカチャン・・・・・」
しぃは号泣した。べビちゃんはまだ生きてるのに。私のべビちゃんを返して。
しかし、べビは戻ってこなかった・・・・・・・・

数分後、精神科医とともに警官はこのアパートを再び訪れたが、

そこにはさっきまでいた"しぃ"の姿はなかった。

彼女の行方は誰も知らない・・・・・・・・。

糸冬

538 :めずらしいニラ茶 :2003/03/17(月) 20:45 [ nePXbgOM ]
>>456の続き・・・
続ける価値ない・・・・

セクースの地獄から逃げたしぃは、オーナーからこう言われた
「この色紙にサイン下さい」
しぃに、希望が満ち溢れた
サラサラ・・・・・
そして、地獄から逃げ出した・・・・・しかし、そこに降り掛かる
罵声 暴言・・・・
それくらいでは、すまなかった・・・
次の日
ニュースキャスターがやって来た
「ラブホに行ったのは、本当ですか?」
ハイと言うと事務所から、クビがでるかもしれない
「チガウワヨ!!」
ゆっくりと、ニュースキャスターは、ビデオを再生する
「これでもなにか?」
映ったのは、しぃのサインの色紙だ
どんどん、ズームアウトしていき
ラブホのトビラに、どかどかと飾ってある
しぃ「ハニャ!!チガウワヨ!」
ニュ「うるせーな、黙れ クソネコ(ブチッ)」
しぃ「シィィィィィィィィィ!!!シィのオミミガーーーー!!!」
ニュ「 たく・・・でぃがまだたくましいな・・・・」
「包丁でーーーーー♪ おっ!!カラフルな臓器!」




539 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/17(月) 21:07 [ J1IsyRuU ]
「カワイイ ベビシィチャンノ ダッコハ イカガデスカー?」

 けばけばしぃ蒼穹に、しぃのあっけらかんとした声が響き渡る。
辺りを流れるドブ川の水音では、それを中和することも叶わない。

 サイタマ顔の太陽が、いささか不機嫌そうだ。

 声の主は、一匹のしぃ。手には鎖が握られており、その先には
ベビしぃがつながれていた。
 異様なのは、そのベビは本来手足があるべきところに、赤黒い
血肉が剥き出しになっていることだ。

 青ざめた顔でか細く鳴くと、バランスを崩して地面に倒れこんだ。

 「キタ━━!」

 母しぃの視線は、我が子と思しきベビではなく、前方のモナーに
注がれている。
 手に持った鎖をぐいっと引っ張ると、倒れたベビの体が起き上が
る。首に鎖がめり込む。

 「イイ? オシエラレタ トオリニ シナサイヨ」

 鬼のような形相でベビに釘を刺すと(本当に釘を刺したこともある
のだろうか)、また先ほどのあっけらかんとした声をあげる。

「カワイイ ベビシィチャンノ ダッコハ イカガデスカー?」
「ナッコ! ナッコ!」

540 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/17(月) 21:08 [ J1IsyRuU ]
 あ〜あ、この暑い中またやかましぃのが騒いでらぁ、と、眉をひそ
める前に、モナーは背筋に悪寒が走った。

―て、手足がもがれてるモナ…キモッ

 「ダッコシヤスイ ダルマタイプト ナッテオリマス! イマナラ タッタノ 100ペリカデスヨー!」

 母しぃの甲高く、聞く者によっては楽しげにさえ感じさせる声とは対
照的に、ベビは暴れまわった。


                   ∧ ∧                 ∧_∧
                  (ヽ*゚ワ゚)       ハ,ハ      三(´Д`;,)
  「ナッゴォ!ナッゴォォォォォ!!!」    〉   つ∞o。o゚∞(*>0)      三(つ  つ
                  〜(   |       (;;';';)      三/ /) )
                    U"U   Y ⌒Y        三(_) (_)

 幼子のそれとは思えない、濁りきった絶叫。
 手足の無い身体で必死にピョンピョンと跳ね回り、必死にダッコを求
める。

 モナーは、足早にその場を去ったことは言うまでも無い。

 しぃ族の―あまつさえ肥溜めもかくやと思われるほどに蝿にまみれた
ベビの―ダッコなど、例え料金が-1000ペリカであっても容易に成立する
商売ではあるまい。

541 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/17(月) 21:08 [ J1IsyRuU ]
 ところが、母しぃは納得しない。

 「アレホド イッタデショウ? 『アイソヨクシナサイ』ッテ。ナンカイ イッタラ ワカルノヨ?」

 母しぃの語勢に比例して、ベビの震えが激化する。

 「エー!!? ナンカイイッタラワカルノヨ!!!! ソンナニマデシテオカアサンヲウエジニサセタイッテイ
ウノ!?!! ドウナノヨーーーーーーー!!!!」

 頬をつねり、引きちぎれんばかりに引っ張った。
 皮膚が破れる音を指先に感じながら、母しぃは余った手でベビの
耳を掴む。そして頭蓋を砕かんばかりの勢いで灼熱のアスファルト
に叩き付けた。

 ゴスッ
 ドガッ

 骨が悲鳴を上げる音さえ、アスファルトがベビの身を案じているか
のように。

 虐殺モララーならば畏敬の眼差しを送るであろう暴力を続け、憂さ
を晴らした母しぃは、優しい母親ではなく命令者として、ベビに語りか
ける。

 「ホラ、マタ キャクガ クルワヨ。コンドコソ チャント ヤリナサイ」

542 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/17(月) 21:08 [ J1IsyRuU ]
 その夜。

 「1ニチハタライテ、タッタノ 200ペリカ? ナサケナイワネ」

 夜風と罵倒を愉しむかのように、母しぃは言い放った。
 猛暑、暴力、空腹、疲労…考えられる限りの悪夢に打ちひしがれ、
死体と称しても何ら差し支えないほどに弱りきったベビに。

「アシタハ 2バイ カセギナサイヨ!」

 邪魔者を煙たがるように短く言葉を切ると、嬉々として魚を手に取っ
た。

 「ハニャーン♪ オサカナサン ダヨゥ♪」

 それは言うまでもなく、『今日の稼ぎ』で買ったものである。
 母しぃは銀色に光る魚に舌なめずりをして、頭からかぶりついた。

 すると、でぃが必死にしぃの声まねをするかのようにしゃがれた鳴き
声が、彼女の食事の邪魔をした。

                         _            ∧ ∧
 「チィ゙…アニ゙ャーン…」          | |。o∞o∞。ハ,,ハ   (*゚ 0゚)。 。
 「ダメヨ、コレハ シィノ ナンダカラ」  .  | |    (;;'(*゙;o゚)   |つ|;|'0゚
                               〜O―つ

 四肢の切断面と地面が擦れ合うことも厭わず、ずりずりと母しぃに擦
り寄ろうとする。
 腐ったトマトのような顔を精一杯引きつらせ、必死に魚をねだる。

 しかし、ベビを縛る鎖は看板にくくり付けられており、母のもとまで届か
ない。母しぃは、その悲痛な声を無視して魚をペロリと平らげてしまった。

 「アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!アニ゙ャーン!!!!!ア゙ニ゙ャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!」

 魚を丸呑みしたしぃはすくっと立ち上がり、ベビに向き直る。
 そして夜空に怒号を轟かせ、サッカーボールのごとく蹴っ飛ばす! ベ
ビの軽い身体は、鎖がなければかなり遠くまで吹き飛んでいただろう。

 「オヤスミ ベビチャン♪」

 鳴き声も発せず、断末魔の痙攣に侵されるベビに、さも楽しげに挨拶を
した。

543 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/17(月) 21:09 [ J1IsyRuU ]
 生まれて間もない身体が、生き地獄に耐えうるはずも無い。次の
朝、『仕事場』に転がっていたのは、満身創痍の腐肉だった。
 もはや、日に焼けようと、虫に喰われようと、母しぃの蛮行を被ろ
うと、何の反応も示すことは無い。

 「ウワッ! キモーイ シンデルワ!! セッカク サワヤカナ アサナノニ…!!!!」

 彼女に、もはや理屈などというものは無い。ただ、何処までも純粋な
慢心に突き動かされ、ベビだったものを蹴り上げた。
 首と胴が引きちぎれ、どす黒い血を撒き散らす。相変わらずの快晴
に対して、対照的な赤さだった。
 二つの肉片はぬらぬらした藻の上をバウンドして、臭い水の中に転
げ落ちる。



             『ボチャーーーン…』



 混濁した水が、ベビの残骸を受け入れて鳴いた。

「マタ ギコクント コウビシテ コドモ ツクロット」

 母しぃは、神への挑戦とも取れる暴言を呟くと、何事も無かったかの
ように踵を返した。

544 :シィキャビク(hGnt/ICE) :2003/03/17(月) 21:09 [ J1IsyRuU ]



 「キョウモゲンキニシィ〜シィ〜シィ〜♪ ミンナナカヨク ハニャニャニャ〜ン♪」



 けばけばしぃ蒼穹に、しぃのあっけらかんとした声が響き渡る。



 謀らずして鎮魂歌となったマヌケな歌は、一瞬だけ赤く曇ったドブ川に流れていった。









 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/二二/ ̄ ̄ ̄ ̄"" ̄ ̄ ̄ ̄''' ̄/二二/ ̄
""   ""   /l ̄ ̄/ ,,, ゙゙゙゙゙゙ ,,,    ゙゙゙゙゙゙  /l ̄ ̄/
    ''''  /l ̄ ̄/        vv"゙"゙"   /l ̄ ̄/
       /l ̄ ̄/   ,,,         、、、/l ̄ ̄/
""  """  ̄ ̄ ̄""""  """"  """    ̄ ̄ ̄           糸冬
 ''''  、、、   vv   ゙゙゙゙゙゙   """  ''''''   ,,,,
─────────────────────
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

545 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/17(月) 23:33 [ OcY1yJMY ]
1/3
とても仲の良い二人の少女達がいた。
一人はしぃ、もう一人はふとましぃだ。
が、ある日、ふとましぃが遠く離れた場所に引っ越すことがわかった。
「サミシイナ。ワタシ、シィチャンノコト ワスレナイヨ」
ふとましぃが、目に大粒の涙をためながら言った。
しぃは無言で、ふとましぃの手を握った。厚い脂肪に被われた、暖かな手だった。
「ネェ。イカナイデ。シィ、ヒトリニ ナリタクナイ」
しぃの顔の筋肉が強張っているのが、自分でもわかった。
ふとましぃの手を握るしぃの手に、力が込められる。
「アナタヲ ウシナイタクナイ」
「シィチャン、オテテ イタイヨ。ハナシテ」
ふとましぃは、しぃの手を振り払おうとした。体格の関係で、しぃは簡単に振り払われた。
「ナンデ コバムノ? ワタシタチ オトモダチ デショ?」
しぃは、目を痛くなるほど見開き恨めしそうに、ふとましぃを見上げた。
「ゴ、ゴメンネ シィチャン。ダイジョウブ?」
ふとましぃは、しぃの近くへ駆け寄った。
「ウウン。シィガ ワガママ ダッタノ。ネ、オワカレノ パーティヲ シィノ オウチデ ヤロウヨ」
「イイネ ソレ。オカシ アル?」
二人は、ふとましぃのお別れ会をしぃの家で、することになった。

しぃの家は、かなり立派な家だった。
ダンボール暮らしのしぃが多いにも関わらず、このしぃは洋風の一軒家に住んでいた。
少し小さめの家だが、薄茶色のレンガで作られた家は、気品と上品さをかもし出していた。
「サァ。パーティ シヨウネ」
そう言ったしぃの口元には、極上の笑みが浮かべられていた。

546 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/17(月) 23:34 [ OcY1yJMY ]
2/3
応接間には、色とりどりの菓子や飲み物が置いてあった。
透明な皿の上で、涼しげに揺れるゼリー。
白や、パステルカラーのマシュマロ。
ミルクチョコをかけられた、新鮮な果物のチョコレートフォンデュ。
飲み物は、ジュースが各種取りそろえられていた。
「ゼーンブ フトマシィチャンガ タベテイイヨ」
「ホント!? ドレモ オイシソウ」
ふとましぃは、キレイに盛り付けられている菓子を食べ荒らしていった。その食べっぷりは凄まじかった。
しぃは、食べ物がふとましぃの口に自ら飛び込んでいるのかと思ったくらいだ。
が、やがてその勢いも衰えてきた。
「カラダガ ダルイヨ……」
「タベスギダネ」
しぃは、水風船のようなふとましぃの腹を撫でさすっている。
「ソレト、オカシニ イレタ オクスリノ セイダネ」
しぃは、ニヤリとほくそ笑んだ。ふとましぃの意識は、もはや無かった。
ふとましぃの重たい体を地下室まで引きずる。
階段を一歩下がるごとに、ツンと鼻をつくカビの臭いが強まる。
地下の湿ったコンクリートの上に、ふとましぃの巨体を寝かせる。
重たくて、しぃの腕は痺れてしまった。軽く腕を振るい、肩を回す。
ふとましぃをうつ伏せにすると、しぃはふとましぃの手を後ろ手に縛り上げた。
しかも、絶対に外せないように、手首をきつく縛った後、両手の親指を縛り合わせた。
こうすると、少しのことでは外れなくなるのだ。
しぃは、ふとましぃが目を覚ますまで待っていた。
長い尻尾をくねらせながら。

547 :ナヒャ(yWVxXezQ) :2003/03/17(月) 23:34 [ OcY1yJMY ]
3/3
ふとましぃが目を覚ますと同時に、しぃは行動をおこした。
しぃの手には、長さ2メートルはあろうかと思われる革の鞭が握られていた。
鞭が空を切るヒュンという音がしたかと思うと、次の瞬間、ふとましぃの体に鞭が叩き付けられた。
バシンという音と共に、鞭を握るしぃの手に小気味イイ振動が伝わった。
痛みに叫ぶふとましぃの表情を見て、しぃは顔を醜くゆがめて笑った。
「ナニスルノ シィチャン!? ヤメテ イタイヨッ」
哀願するふとましぃの顔に、ペッと唾を吐きかけるしぃ。
「トオクニ イッテモ カマワナイ。ダケド シィヲ ワスレテホシクナイカラ」
しぃは真っ赤な舌を出し、黒い革の鞭を舐めあげた。鞭はほんのりと血の味がした。
「イッショウ シィヲ ワスレナイヨウニ シテアゲルノ」
今のしぃは、
どんなモララーよりも凶悪で、どんなアヒャよりも狂気に満ちていて、
そしてどんな8頭身よりも愛にあふれていた。ふとましぃへの、狂おしいほど歪んだ愛情。
絶対自分を忘れないで。そんな思いを込めて、鞭を振るう。
色白で脂肪の多い者は、傷の跡がよく映える。
ふとましぃの体に、出来の悪いタトゥーを思わせる傷跡が、蛇のように浮かび上がった。
「シィチャン ヤメテヨォ……」
涙ぐみながら言ったその言葉は、どこか熱気をはらんでいた。
しぃは、そんなふとましぃの言葉を無視して、何かをいじっている。
細い針金をバーナーの火であぶっているのだ。
針金は、赤い光を放つほどに熱せられている。
ふとましぃの顔が、恐怖で歪んだ。
「マサカ ジョウダン ダヨネ? イヤァッ コナイデッ アツイッ アツイヨォォォッ!!」
皮膚が黒く焼けこげ、細い灰色の煙が立った。
少しばかり臭いがするが、まぁガマンできる程度だ。
「ウフフ。シィノ オナマエ ハリガネデ ツクッタノ。シィノ コト ワスレナイデネ」
ふとましぃの下腹部には、醜く焼けただれた焼印がついた。
「ハジメテダカラ チョット シッパイ シチャッタネ」
ペロリと舌を出して、悪戯っ子のように微笑む。
そんなしぃの足下には、体と心の痛みで震えてうずくまっているふとましぃがいた。
ふとましぃは、一生、しぃを忘れることは、ないだろう。
絶対に。

 完

548 :531 :2003/03/18(火) 17:13 [ uOYmKFeU ]
>>539の続き、小説化。

その後しぃは、通りかかったモナ―に、愚痴を吐いた。
「ト、イウワケデ。イマ オカネナイノ・・・デキノワルイ ムスメヲモツト、クロウスルワネ・・・・・・。」
しぃは完全に、儲からなかったことをべビのせいにしている。しぃなど、誰が、しかも有料でダッコするものか。
モナ―はそれを、呆れ顔で聞いていた。

549 :531 :2003/03/18(火) 17:13 [ uOYmKFeU ]


だがモナ―の頭に、ある考えが浮かんだ。そしてモナ―は、しぃに言った。
「それなら、もっと稼げる方法あるモナ!」
「ハニャーン♪ホントナノ?!」
「ちょっと、しんどいけど、儲けは今までの3倍は堅いモナ。」
「ウン!ガンバル!」
しぃは喜んで、その方法を試すことにした。なにせ3倍以上の儲けなのだ。このしぃが拒否するはずは無い。
そして・・・・・・・

550 :531 :2003/03/18(火) 17:14 [ uOYmKFeU ]


木のそばに、モナ―としぃ、そしてたくさんのお客がいた。
しかししぃは、我が子にしたように手足をもがれ、木につるされていた。
そばに立った看板には「(*T-゚) サンドバック 一発300ペリカ」と書かれている。
並んでいる客に向かって、モナ―は叫んだ。
「逝きのいいサンドバック!一発300ぺリカモナ―!」
ダルマにされたしぃは、サンドバックとして人々のストレスのはけ口にされているのだ。
「俺2発ね」先頭のモララーが言った。後ろの方では「まだか?ゴルア!」「ボクサーツ!」「ハヤクスルデチ!」といったヤジも聞こえている。

551 :531 :2003/03/18(火) 17:14 [ uOYmKFeU ]

日が暮れた。もうお客はいない。しぃはボコボコされ、「ジィ゙ィ゙ィ゙・・・イ゙ダイ゙ヨ゙ヴ・・」とうめき、失禁さえしている。
しかしモナ―はズッシリと重い金袋を抱え、「ほら、大儲けモナ。」と笑っている。
そしてモナ―は、昨日のしぃの今までの儲けの3倍、600ペリカを置き、「じゃ、君の取り分は置いとくモナ。コレデ キョウハ ゴチソウモナ」と去っていった。
「ジィ゙ィ゙ィ゙・・・ダズゲデ・・・」後には、ボロボロのダルマしぃと、600ペリカ貨幣だけが残された。
しぃがべビにした仕打ちが、しぃに回ってきたのだろうか・・・・・・・

糸冬

552 :531 :2003/03/18(火) 17:16 [ uOYmKFeU ]
あ!!
しぃはボコボコされ→しぃはボコボコにされ
スマソ。

553 :531 :2003/03/19(水) 20:08 [ s6uFMo4Q ]
小説作品・しおり

>>1 こんな感じで >>10 アヒャのおもてなし >>13 序章 >>15-16 神聖なる虐殺 >>24 (即興)
>>27-28 アヒャのおもてなし 2 >>30 クス―リ 1 >>31 アヒャのおもてなし 3 >>34-37 しぃのマーチ
>>44-45 アヒャのおもてなし 4 >>52-55 ワンルームマンションの惨劇 >>57-60 ピアス >>61 虐殺学校 序章
>>62-63 おにーにの悲劇 >>66-67 虐殺学校 第1章第1話 入学 >>68-69 おにーにの悲劇 2 >>74-75 おにーにの悲劇 3
>>79-80 ヒッキ―の生き残りのための戦い >>81 除夜の鐘 >>84-90 ごみ箱としぃ親子
>>97 ヒッキ―の生き残りのための戦い 2 >>98-102 ある夏の日 >>104-105 ヒッキ―の生き残りのための戦い 3
>>111-137 飼われるための戦い >>145-148 しぃ年海外協力隊 >>155-158 ギコを待つしぃ >>161-167 G−BOYS >>169-172 宅配虐殺
>>178-180 クス―リ 2>>182 母親学級 >>189-194 あるちびしぃの話 >>202-203 ジョジョの奇妙な冒険ごっこ >>204 祭りとおにーに
>>206-208 しぃとモララーの奇妙な関係 >>212 しぃの自殺 >>215 アヒャはちびギコが大好き >>216 暇だ。
>>220-228 鮮血色の青年 >>231-233 アヒャのおもてなし 5 >>234-235 しぃの部落の話 >>243-247 虐殺写真を撮ろう
>>249-257 チョコレート >>270-272 復讐〜妹をしぃに殺されたモララーの話〜 >>278 チョコレート・プロローグ
>>279-280 おにーにの悲劇 パート2 >>285-292 べビフサを育てるちびギコ >>296-297 殺意 第1話
>>298-302 ナイフを手に入れたちびギコの憎悪 >>304-367 ダッコ革命党 小説版
>>369-374 MTV >>377 通り魔 >>378-381 殺意 最終話 >>382-396 カードゲーム >>398-401しぃ専用託児所(ダッコハウス) 育児日記
>>404-408 一匹の勘違いをしたしぃの末路 >>412 しぃとモララーの奇妙な関係 100年後 >>413-416 ちびしぃの復讐
>>417 お掃除の仕方 >>418 娘に殺された母しぃの話 >>420-423 某ゲームのパロディネタ >>427-446 モララーに子供を求めたしぃ
>>437-438 べビギコの悪戯 >>439-443 トイチの金貸し モラ田モラ次郎 >>445-446 南京虫
>>447-454 ちびギコの廃墟探索 >>456 アイドルしぃ 第一話 >>457-459 よく煮込まれたシチュー >>460-461 害虫駆除
>>462 狂ったしぃとアヒャ >>463 害虫駆除 2 >>464-465 髭男の憂鬱 第1話
>>466-468 髭男の憂鬱 第2話 >>470-485 あるしぃとダッコミュニティ >>486 電話>>487-489 髭男の憂鬱 第3話 
>>491-498 爽快感が支配する虐殺小説 >>500-510 ブギーマン >>511-516 お船に乗って逝くしぃ
>>518-520 髭男の憂鬱 最終話 >>521-522 あるオカアサンしぃの手記
>>523-526 あるオカアサンしぃの手記U 〜オカアサンになれなかった一匹のしぃ〜
>>527-530 あるオカアサンしぃの手記V 〜運命を受けとめられなかったオカアサンしぃ〜 >>531-537 欠片 小説版
>>538 アイドルしぃ 第2話 >>539-544 ダッコ商売のしぃ親子 小説版 >>545-547 しぃとふとましぃ >>549-551 ダッコ商売のしぃ親子 小説版 続き

554 :耳もぎ名無しさん :2003/03/19(水) 21:18 [ OCjwKl4Y ]
>>553
乙です

555 :超短編 :2003/03/20(木) 01:55 [ DGAWbAHo ]
555getした。        ※
そこで、しぃをギャク( ・∀・)つ(#>)0T)サーツした。
            ∴

556 :1/7 :2003/03/21(金) 18:23 [ gYbdc5g. ]

ゴキョ!

まわしていたトンファーが、ちびギコのこめかみに当たり、
鈍い音を出して頭を砕いた。
目がくるりと回り、耳や鼻からは血を流している。
「ミケタン!」
頭を砕かれた、特徴のある3色の毛色を持つちびギコはそのまま力なく倒れた。
乾いた土の上を血が広がっていく。
割られたこめかみからは心臓の鼓動にあわせて血が吹き出していた。
「ヒドイデチ!
 ボクタチガナニカシマチタカ?」
白く、短い毛のちびギコが叫んでいる。
「くっ・・・」
吹き出しそうになるのをこらえる。
「真性の馬鹿だな。
 自分たちがしたことをさも当然かのように知らないと言い切るなんて。
 では一つ聞こう。
 君は、いつ、何所で、どのようにして、私たちに危害を加えなかったかな?」
ひゅんひゅんと、彼はトンファーをくるくる回しながら冷静に言い放った。
「ダカラ シラナイデチ。
 チビタンタチガナニカシタトイウ ショウコハアルノデチカ?」
ひゅん・・ドミョグ。
軽くまわしていたトンファーをチビギコの腹に当てた。
独特の低い音を出してチビギコは腹を押さえながら2〜3度吐いた。
苦しみでもだえているチビギコに向け冷静に、冷たく言った。
「いいか?
 質問しているのはこっちだ。
 だから、それに答えるだけに集中すればいいんだ。」

557 :2/7 :2003/03/21(金) 18:24 [ gYbdc5g. ]
目の前のチビギコの目は反抗心を多少ながら含んでいた。
だが、殆どは恐怖でしかなかった。
「シラナイデチ。
 チビタンハ ココデマターリト クラシテイタダケデチ。」
彼は心、こめかみに血管が浮き出た気がした。
沸々と湧き起こる怒りを抑えて彼は答えた。
「ほう、ゴミを散らかし、
 糞尿をそのままにし、
 恵んでいる人がいるのにずうずうしくでしゃばり、
 自分のためなら平気で他の香具師を裏切るようなことをすることの何所がマターリだ。」
チビギコは泣き叫びながら、
「チビタンハシラナイデチィィィィ。」
と完全に白を切っていた。
矢張り、これが「非虐待者」たるゆえんなのだろう。
彼はチビギコを冷たい目で見下していた。

558 :3/7 :2003/03/21(金) 18:24 [ gYbdc5g. ]
ひゅんひゅんひゅんひゅん。
まわしているトンファーから出る音が、
風を切る音から、
低い唸り声へと変わった
「ヒィィィィィ。
 コレマデノコトハアヤマルカラ ユルシテデチィィィィ。」
トンファーから放つ低い唸り声におびえたのか、
あっさりと非を認めた。
だがそれだけでは右手のトンファーは止まらない。
だが、彼の頭の中に本来の目的がよぎり、
唸り声を上げていたトンファーも幾分は静かになる。
泣き、叫び、じたばた暴れるチビギコに、
胸ポケットから取り出したあるバッチを見せた。

559 :4/7 :2003/03/21(金) 18:25 [ gYbdc5g. ]
バッチには
「チビギコ保護連盟」
と書かれていた。
すると泣いていたチビギコは突然烈火のごとく怒り出した。
「ジャアナンデ ミケタンヲ コロシタノデチカァァァ。」
「何でって、ただ「あれ」には価値がなかっただけだ。」
「価値・・・デチカ。」
怒り狂っていたチビギコが静かになる。
なかなか冷静なようだ。
又、あの、風を切り裂く音が超え始めた。
ひゅん、ひゅん、ひゅん、ひゅん、
「ああ、ただのチビギコを保護しても無駄に費用がかさむだけで、
 社会貢献にも何にもならないからね。
 だからこそ、私たちはチビギコの中から価値のあるチビギコのみを選別し、
 保護するのさ。
 そして今までの行動は、君が価値のあるものか確かめるためだったんだ。」
安心させるためだろう。
彼は笑顔になって言い聞かせた。
チビギコは右手のトンファーを気にしながらも彼の話を聞き入っていた。

560 :5/7 :2003/03/21(金) 18:27 [ gYbdc5g. ]
「そうだ、君はあれの事をどう思うかな?」
彼は笑顔のまま問いかけた。
チビギコは暫く考えた後
「アレハバカデチ。
 カチノナイゴミノヨウナチビギコデチ。
 ボクノヨウナ コウキナチビギコトハ オオチガイデチ。」
チビギコはけらけら笑いながら、
まだ息があるのか呻くミケを蹴り飛ばした。
彼はチビギコと一緒に笑った。
「デ、チビタンカチガアルンデチヨネ?
 ダカラ コロサレナイデイルンデチヨネ?」
明るい表情で問いかけてきた。
その明るい表情に答えるかのように、
チビギコの頭に手をそっと添えながら、
彼も満面の笑みで微笑んだ。

561 :6/7 :2003/03/21(金) 18:28 [ gYbdc5g. ]

 べ ギ ャ

縦回転していたトンファーがチビギコの顎を砕いたのはそのすぐ後だった
引きちぎられた頚動脈から大量の血が噴水のごとく飛び散った。
相当な威力だったらしく目が飛び出ている。
そして、本来は目が入っているはずの穴から下あごの歯が突き出ていたところからも、
衝撃の凄まじさが伺える
添えた手は、チビギコが吹き飛ぶのを防ぐものだった。
その手が包んでいた頭は二つに割れ、
濃い色をした脳が、割れた骨の隙間からのぞいていた。
本来のど元に当たる部分は、
衝撃によって裂け、後頭部の脳が見えるようになり。
耳や、その、裂けた部分等からは、血や脳等が混じった液体があふれ出ていた。
チビギコの顔はモーターサイクルのようだった。

「不合格」

トンファーをたたきつけたと同時に言った彼の言葉は、
チビギコには届かなかった。

562 :7/7 :2003/03/21(金) 18:29 [ gYbdc5g. ]
尚、彼はこのやりかたを後悔した。
手が思いっきりじ〜んとしびれたからだ。
利き手ではなかったから良かったが、
彼は、その後3日間コップすら握れなかった。
因みに、彼らが制定する、
価値のあるチビギコは、
連盟が発足してから半年たっているものの、
一匹も居なかった。
まあ、目の前で仲間が殺されても、
自分が生き残れると知ったとたん、
あのチビギコのように、仲間を足蹴にするようなやつばかりだから。


以上!長文、駄作スマソ

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0ch BBS 2004-10-30